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-[[2007年 大賞]]
-[[2007年 次点]]

*総評 [#x743ace1]
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2006年が大メーカーの大作同士が相打つ大戦の年だったとするならば
2007年はやや小ぶりな群雄割拠の乱世といえただろう、11月のあの日が来るまでは。

去年のクソゲーの豊富さ故に新年が明けても過去の話題にとらわれていた当スレであったが、
「アップルシードEX」の登場と共にスレも色めき始める。
クソゲーの誉れ高い「クリムゾンティアーズ」の丸コピペのゲーム内容と
オフィシャルホームページに「APPELE SEED EX」と表記されるネタ性で話題となる。
また、開発会社のドリームファクトリーはこれに続いて「一騎当千 Shining Dragon」を繰り出し
クソゲマイスターとしての名声をゆるぎない物とした。

そして発売前から「見えてる地雷」と評価されていた「エルヴァンディアストーリー」が投下された。
二世代前のグラフィック、貧相すぎるアニメーション、微妙なゲーム内容、電波ストーリーを兼ね備えており
さらにボイスチェンジャーを使用したボスボイスが絶望感を生み出すことに成功している。
スレ住人達による「エルヴァンディアゴー」の掛け声で開始される独特の雰囲気も味わい深い。

さらに、やはりというべきか、「戦闘国家・改LEGEND」に失望の声がスレにも届き始める。
ゲーム内容については言うに及ばず、ギリギリまで発売元を隠していた事が購入者の怒りを買った
クソゲーをリメイクしても生まれるのはクソゲー、そんな当たり前の事件だった。
アーケードでクソゲー扱いされていながら手抜き移植してクソゲー再生産した「幽★遊★白書」とあわせて
後世への教訓にしていただければ幸いである。

地味ではあるが、「ゾイドオルタナティブ」もなかなか見逃せないクソゲーだ。
登場するゾイドは敵味方あわせて5種、必殺技エフェクトがノイズだけ、ステージ数たったの14という内容は、
平成20年を一月半後に控えた時期に発売したとは思えない、マイコン時代からタイムスリップしてきたかのようである。
ゾイド関連商品なら当然あるべきキット特典も無く、ゾイド展開の終焉を暗示するかのようだとゾイド板住民を嘆かせた。

2006年発売のはずが1年後にタイムスリップして現れた「GT5P」も、ダメージ表現や天候変化もない、
オンラインでチャットもできない、国内回線なのにラグラグで有り得ない挙動と、
20世紀から寝かせてあったんじゃないかと思うようなクオリティーを堂々と見せつけ、
また「オンラインカーライフシミュレーター」を名乗りながら発売日にオンライン未対応という離れ技もやってのけて、
看板ソフトだと期待した小売関係者の「おかしい、なにかがおかしい」という悲鳴が報道される椿事を演出してくれた。

では今年の大賞を発表しよう。
「年末には魔物が潜む」の言葉を裏付けるように、年の瀬の11月、満を持して登場したのが「四八(仮)」である。
そもそも携帯機において、ONI、アパシーと二連発でハイレベルな糞を排出したクリエイター・飯島多紀哉氏の作品だけあって、
住人の中にはその出来を危惧、いや期待する者も少なからずいたものだが、
二年という年月を費やして熟成されたそれのクオリティは、彼らの予想を大きく上回るものであった。

ADVの肝と言える収録シナリオは、その大半がコンビニの都市伝説本にすら及ばない稚拙な内容。
ゲーム誌編集部とのコラボ、また過去作や同人作品などをネタ元にした内輪受け話や、
「各都道府県の住人が語る怪談」と言うわりには、るるぶを斜め読みして書いたかのような観光案内レベルの話。
スレ住民からは、「自分の県の話を楽しみにしていたら、猿の紹介をされて終わった」などの悲痛な声が続出した。
ご丁寧にも、「珍しくマシ」とされた話には盗作疑惑が発生している有様だ。

また、システムの出来の悪さも特筆すべきであろう。
今時のADVならば標準搭載と言っても過言ではない、
オートモード、既読スキップ、バックログ閲覧などの機能は当然のごとく未搭載。
そして、その仕様は、ランダム分岐やまどろっこしいシナリオ解放条件などと相乗効果を生み、
シナリオの達成率を上げる事を非常に困難にしている。
しかも、そんな逆境にもめげず達成率100%を目指しても、東京エリアはコンプリートできない「仕様」だと
公式攻略本で止めを刺されてしまう始末である。

そしてこれらの様々な問題すらかき消してしまうのが、ゲーム進行を不可能にする恐るべきバグの存在。
セーブ時に「戻る」ための×ボタンを押すとフリーズ、ムービーに入るとフリーズ、スタッフロールで(ry…
ロード後に画面中央に大きな白枠が出現したら最後、ロードし直しても二度と消えることはないなど、
シナリオよりもバグの方が遙かに怖いという、飯島の粋な計らいを存分に味わえる。

メーカーのサポート対応も、単に悪いというだけでは終わらずに、交換時に涙を拭くためのハンカチを同封したり、
「セーブした後にメモカを抜き差し」という画期的な公式対処法など、一味違うセンスが光る。

そもそも、ADVはそのシステムのシンプルさゆえに、
よっぽど電波シナリオか致命的なバグでもない限りオブザイヤーレベルのクソゲーは生まれにくいと言われる逆境の中
シナリオ、システム、そして制作サイドの香ばしさ、全てを兼ね備えていたというのは、
さすが二打席連続本塁打の面目躍如といったところであろう。

今年のクソゲーオブザイヤーを振り返ると、『四八(仮)』という十年に一本とも思われるソフトは出たものの、
全体的には適当に手を抜いた作品が順当にクソであった、という印象だ。
最後に栄えある2007年度クソゲーオブザイヤーを受賞した「四八(仮)」の企画者でもある飯島氏に尋ねてみたい。
「で、製品版の正式タイトルはいつ決まるんすか?」

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