[[2011年 次点]] *概要 [#b9873095] |名称|code_18|~| |ジャンル|恋愛アドベンチャー|~| |対応機種|Xbox360/PSP|~| |発売元|サイバーフロント|~| |開発元|サイバーフロント|~| |発売日|2011年9月29日|~| |価格|通常版:7140円、限定版:9240円|~| |対象年齢|CERO:C(15歳以上対象)|~| -[[公式サイト>http://www.cyberfront.co.jp/title/code_18/]] *要点 [#n13a73f0] *選評 [#rcb79f7d] #aapro{{ 2011年10月、KOTYスレ住人は10ヶ月にも及ぶ平和な日々を謳歌していた。 発売予定のソフトは名作が多く、今後クソゲーになりそうな可能性があるソフトは年末に発売される。 それすらもクソゲーかどうかすら分からない。 もはや今年はクソゲーは出ないのではないか? 出ないなら大賞はどうしよう? 手持ちで選ぶべきか、そもそも選ばないべきか? そんな話をしていたKOTYスレに突然、クソゲーという名のクラスター爆弾が直撃したのである。 直撃したクラスター爆弾のコードネームは「code_18」 余分なゲーム性も無い、ごく普通のオーソドックスなAVDであった本作は 『見えている地雷』として話題にも上がっておらず 「Ever_17」や「Remember_11」など、名作を輩出してきたinfinityシリーズから、まさかの爆撃にKOTY民は唖然とした。 まずスレ民を驚愕させたのは、修羅の国に現れるAVGの如く、余りに未完成なその内容であった。 「合図」を「相図」、「どうしても」→「どしても」と書くような初歩的な誤字や脱字は当然の如く完備。 夜なのに昼の背景が表示される。 制服を着ているはずのヒロインがどう見ても私服。 深く考えずにヒロインの私服に小物を持たせた為に、食事前だろうが、風呂前だろうが、寝る前だろうがハンドバッグを持っている。 表示されているキャラの台詞と声優の台詞が違う。 電車効果音が電車から降りても鳴り止まない。 「ヒロインの家→ヒロインの回想→科学部部室」の何と三場面に渡って延々と鳴り続ける等々。 まるで据え置き業界なのにエロゲ業界と間違って発売しているのではないかと思えるミスが連続していく。 しかもこれ等のミスは一部ではなく、全編に渡ってミスは連発される。 少なくとも電車の効果音は一度でもプレイすれば明らかに分かりそうなものだ。 なのにこの有様なのは、発売延期したにも関わらず、全編を通してのテストプレイが一度たりとも行われなかったことが窺える。 システムにも不備が多く目立つ。 攻略チャートが無いのは当然ながら、選択した選択肢に目印がつかないため ゲーム攻略は「確かこの選択肢は前に選んだはず…」という自分の記憶のみが頼りとなる。 各ヒロインの音声を細かく調整できる項目があるにも関わらず 音声調節時にサンプル音声が出ないため音声がちゃんと調節されているかどうかは 「オプションを開く→音声を調節する→オプション画面を一旦閉じる→バックログで調節したヒロインの音声を探す →調節したヒロインの音声がちゃんと調節されているか音声リプレイして確認する」 という長い工程が必要となる。 ゲーム内効果音に至ってはバックログでの音声リプレイが不可能なため 雨や電車等の無限ループするような環境音が出る場面でしかまともに調整が出来ない。 なぜならこのゲームにはカーソルを動かしたり、選択決定や選択キャンセルしたときに 鳴るべきであろうゲームシステム音が何一つとして、存在しないからだ。 同日発売のPSP版で存在するクイックセーブ・ロードが箱版では削除されている、謎の不遇仕様にも首を傾げざるを得ない。 ゲーム攻略面にも問題が立ちはだかる。 このゲーム、選択肢によってヒロインが分岐する仕様ではない。 選択肢はBADENDかGOODENDになるかの判定のみで、ルート選択には関わってこない。 ではどうやって各ヒロインルートに入るのか? 実はこのゲーム、週回数によって攻略できるヒロインが完全固定されているのである。 一周目はどんな選択肢を選んでもヒロインAしか攻略できない。 二周目はどんな選択肢を選ぼうがヒロインBしか攻略できない。 つまりどんな選択肢を選んでも固定ヒロインしか攻略できない為に もし特定のヒロインをやり直ししたいと思っても、セーブデータが残っていない場合 ニューゲームで始め、一・二人目のヒロインをクリアしなければ三人目のヒロインを再プレイする事が出来ないのだ。 仮に四周目のバッドエンド中に一つしかないデータを上書きし、ゲームが詰んでしまったりすると ニューゲームで元の場所に戻ってくるまでにゲームを三週しなければ戻ってこれない。 通常のAVGならば周回毎に増える選択肢を選べばいつでも 各ヒロインのルートに行けるようになっているのが普通なのだが 何故こんな面倒な仕様にしてしまったのだろうか。 一方、シナリオは ヒロインがとある男キャラに電話番号を教えたにも関わらず、後日その男キャラに出会ったときに『誰コレ?』と言ったり 場面切り替えが分かりづらく、いきなり三日ほど経ったり一人称で進むストーリーがいつの間にか三人称になり 部室での話なのにヒロインが教室の机の裏に隠れた後、会議室の机の後ろから様子を伺うと表示され 細かい違いがあるものの、一〜四人目まで大まかな展開が全て同じ (ヒロインと出会う→ヒロインと文化祭の出し物を考える→主人公がヒロインの家で難あり家族と出会う→ 難あり家族の為に関係が悪くなる→文化祭の出し物でヒロインと家族の関係を修復する→ヒロインとも関係を修復→ヒロインとキス) 等々、各種問題点や矛盾があるものの、一部では感動できる部分もあると思われるシナリオではあった。 しかし、その感動できる一部に限って、演出が潰しに来るのである。 両親の不仲により家族の絆を失ってしまったヒロインA。 だが主人公の活躍によりヒロインAが学園祭の野外ライブで家族に向けて歌う。 その歌を聴いた両親はお互いの仲を修復し、家族の絆を取り戻す。 なのにそのシーンでは父親の顔が画面外に見切れ 直前に強風で中止になりかけた野外ライブは、天候が回復したおかげで再開できたというのに 背景では雨が降りまくっている。 祖父母に抑圧されて生きてきたヒロインB。 そのヒロインBは主人公の活躍により、祖父母の誤解を解き、家族の絆を取り戻す。 そして祖父母を、兼ねてからの夢であった学園祭で行うコスプレ喫茶へと誘うシーン。 なのにそのシーンのヒロイン立ち絵は、何とコスプレしておらず、全員制服姿である。 弟との関係に悩んでいるヒロインC。 ヒロインCは主人公の活躍により、弟と仲直りし、家族の絆を取り戻す。 その直後に弟は真っ暗なオバケ屋敷で事故に会ってしまうという緊迫のシーン。 なのに暗幕により中が真っ暗なオバケ屋敷は、暗幕が全て外れており非常に明るく さらに背景では全て外れているはずの暗幕を、シナリオでは「暗いから明るくしよう」と主人公が暗幕を剥がし始めたりする。 ヒロインCは特に酷い目に会っており 主人公が今まで友達としてしか意識していなかったヒロインCに恋愛感情を初めて抱くシーンでは 二人で一緒にスカイタワーからの夕日を眺めようとしていたにも関わらず いきなり画面が暗転、何故か『昼間の浅草寺』にテレポート。 さらにはスカイタワーからビルに沈む夕日を見ながら 「こうしていると…」「まるで恋人みたいだな」という会話をしている背景では、何と『夕暮れの浅草寺』が表示される。 ちゃんと時間に合わせて背景変化をさせているのに、どうして場所を間違うのか 確信犯とも思えるような余りにひど過ぎる演出にはスレ住人も混乱。 「実は法力でワープしたのかも」「浅草寺と書いてスカイタワーと読むんだよ」等の仮説が立つほどであった。 さらにはエンディング後に表示されるCGがバグで一瞬しか表示されず CGモードで確認して、やっと「ああ、こんなCGが表示される予定だったのね…」と思わせられるという有様だ。 不器用な父親との距離が縮められないヒロインD。 だが主人公の活躍により、父親との距離を縮め家族の絆を取り戻し、主人公とも結ばれる。 その恋仲となったヒロインDと、ついに念願のキスシーンへ。 大人しく控えめな眼鏡っ娘であるヒロインDのかけている眼鏡を外し、キスをする――。 なのにCGでは眼鏡が外れていない。 もはや恋愛ゲームとして完全に失格である。 バグ? 演出? 盛り上がり? 最後までフリーズしないでプレイできるからいいじゃない。 こまけぇ事はいいんだよ。 というスタッフの声がゲームを通して聞こえてくるかのようである。 上記のように盛り上げようとすると全力で演出が殺しに来る不遇のシナリオだが 最後でシナリオも力尽きたのか、ヒロインEが出現する最終シナリオではシナリオ自ら自殺を敢行する。 ゲーム冒頭で「飛行ユニットの研究が完成した。よし、次はタイムマシンだ!」と まるで「日本を統一した! よし次は銀河統一だ!」と同等レベルの超理論を展開する主人公だが その理由付けが何と「実は俺はタイムマシン事故で百八十年後から来た未来人だったんだよ! 未来に戻るためにタイムマシンを開発しようとしていたんだ!」 とどう考えても超理論を筋が通るようにする為だけに考えられたような設定を持ち出してくる。 しかしその設定の為に、百八十年後の人間で戸籍も身寄りも何もなく、役に立たない発明ばかりを行い、ゲーム中バイトをしている描写が一切ない主人公が どうやって四年もの間、アパートに一人暮らしして、学校に通えているのかという問題が浮上。 ラストシーンでも様々な問題が浮上する。 ループの元になっているタイムパラドックスを解決するには未来にヒロインEを帰さねばならない。 だが『主人公が死ぬと』タイムパラドックスにより世界がループし、またリセットされてしまうという状況で 何と主人公はヒロインEを未来に送り届ける為に『死を覚悟して』二人でスカイタワーから飛び降りる。 これでは実験が成功しヒロインを未来に帰せたとしても スカイタワーから主人公が落ちて死ねばタイムパラドックスが起きて ヒロインを未来に帰したという事実すらもリセットされ、また全ては最初からになってしまうのである。 これでは成功or失敗を、失敗or失敗にしただけだ。 ちなみに主人公がスカイタワーから飛び降りた理由は「タイムトラベルが失敗した時の保険」だった。 そんな成功しても全てを無に帰すような保険をかけて何の意味があるのだろうか。そもそも何の保険になっているのだろうか。 運よくスカイタワーからダイブした主人公は部活の仲間三人にマットでキャッチされ、事なきを得る。 だが、ここでも矛盾が発生する。 主人公が最後の場所となるスカイタワーに向かい始めたのは午前七時前後。 それからヒロイン達と会話しながら学校からスカイタワーに到着したのは午前七時五十分。 そして八時五分までスカイタワーからダイブしなければタイムパラドックスにより時間が巻き戻ってしまう。 つまりそれまでに仲間三人はスカイタワーにマットを持って到達しなければならない。 だがマットの大きさはガタイの良いとされる主人公が体を伸ばして余裕で収まるほど大きく、厚さは何と七十センチもある巨大マットである。 にも関わらず部活の仲間三人は七時前後に出発した主人公より『遥かに遅く集合・出発した』にも関わらず 途中ヒロインEを背負ったものの、基本的には手ぶらの主人公が『五十分近くかけ走った』道のりを 三人は巨大マットを抱えながら、頻発する地震・強風を乗り越え 崩壊した道路や落ちている橋を避けながら歩き、主人公より運動スペックが遥かに落ちるにも拘らず(主人公の足は100mを11秒で走れるレベル) 八時五分前にはスカイタワーへ到達し、落ちてきた主人公をキャッチしてしまうのである。 ちなみにPT構成は『残念なイケメン・デブ・普通の女子高生』という絶望的チームである事と 車で荷物を運んだメンバーが学校からスカイタワーまでやはり五十分近くかかった事と マットをどうやって運んだのかという描写が一切無いも付け加えておく。 何よりそのマットはガソリン爆発で火災になった主人公宅にあったものだ。 燃えにくい実験機材が使い物にならなくなるような業火の中、なぜ燃えやすいマットは無事だったのだろうか。 まあCGではマットに傷一つないので何らかの超常現象により、爆発が巨大マットを避けたのであろう。 さらにはタイトルにも使われているcodeだが、これは未来からのメッセージを意味している。 これがcode01 code02と順番に送られてくるのだが、ヒロインDクリアまでは何故かcode02までしか送られてこない。 なのに最終シナリオでいきなり06〜15まで怒涛の九連打で送信されてくる等 もはやタイトルに使われているギミックですら完全に持て余しているという状況である。 なぜもう少し、均等にcodeギミックを使えなかったのだろうか。 なぜ他ヒロインルート中に少しずつcode03やcode04が送られて来て、真相が解けていくような仕様に出来なかったのだろうか。 このせいで他ヒロインルート時にはcodeの謎が一切解けないため ゲーム本筋の話が進まず、余計に同じ展開の他ヒロインルートが長く感じてしまう事に拍車をかけている。 ちなみに妙に短く送られてくる未来メッセージだが 主人公が「何故、こんなに短い内容なんだろう…」と疑問を抱いているにも関わらず 『なぜ短くしか送れないのか?』という説明は最後までなく結局、謎のままである。 重要な伏線の回収し忘れもバッチリだ。 そんな多くの矛盾をはらんだシナリオや、感動シーンをことごとく摘み取る演出に泣かされるゲームではあるが エンディングに流れる歌は作品に合った内容で、これまでの疲れを癒してくれる。 順番に表示される数枚のCGも実に幸せな内容で、大事な癒しポイントだ。 code18の本スレでも「最後のCG達と歌は良かった」と一様に評価が高いのである。 ――なのにこのCG達、何故かCGアルバムリストに追加されない。 その為に、もう一度該当のCGを見ようと思ったらエンディング前のセーブデータから始めて見るしかない。 だがエンディングのスタッフロールと一緒になってるせいか スキップすると順番に表示されるCGまでスキップされ、見れなくなってしまうのである。 だからCGが表示される場面に行くにはスタッフロールを全て見終わらないといけない上に 自動で進んでしまうので、じっくり見ようとしても一時停止すらできない。 ゲームの最後に表示される締めCG達が 「CG閲覧モードでは見せません。もう一度見るにはスタッフロール終わるの待ってください。でも見せるのは数秒だけだよ!」という 本当に、最後の最後まで、手抜きなく手抜きなクソゲーであった。 全編を通して散らばる数多くのバグ。 一度でも本編を通してプレイしていれば気づくようなバグを放置する無能なデバッグ。 かゆいところに手が届かない不便なシステム。 感動させるシーンに限って、狙ったかのように失敗する演出。 最後に多くの要素をまとめすぎたために、破綻してしまったシナリオ。 正に良い場所も悪い場所も関係なく、全てを均等に破壊するために作られたような、クソゲーのクラスター爆弾。 それが「code_18」であった。 それでは最後に発売日に失踪してしまったプロデューサーのツイッターアカウントに 送りたかった質疑応答を添えて、最後にしたいと思う。 Q・この四人の中で体育会系で「あんた絶対科学者とか方向性間違えてるわ」と言われる主人公が 「さすがにこいつには体格がかなわない」と言うほどの 超デブキャラがいるらしいんですが誰だと思いますか? http://www1.axfc.net/uploader/Sc/so/284538 A・一番右です。どういう事か説明して下さい。 }}