2011年 次点

概要

名称DEAD ISLAND
ジャンルアクション・RPG
対応機種PlayStation3 / Xbox 360
発売元株式会社スパイク
開発元Techland / Deep Silver
発売日2011年10月20日
価格8,190円(税込)
対象年齢CERO:Z(18才以上のみ対象)

参考動画

選評内には無いが、壁を突き抜けるバグ [外部リンク]

選評

選評その1

10月20日、スレ住人を悩ませる一丁の銃がKOTYスレへと届けられた。
その銃(ゲーム)の名は「Dead island」(以下、死島)

そこは、楽園のはずだった――。
『南海の島を舞台に大量のゾンビ相手にあらゆる道具や武器を駆使して戦う!』
『スーパーマーケット、役所、ホテル、ビーチ、ジャングル…あらゆる場所にゾンビが!』
そういった触れ込みで発売前からゾンビゲー・ゾンビ映画ファンの心を鷲掴みにした死島だが、
発売後、購入者達は違った意味で悲鳴を上げる事になった。

バグりたくない―。
このゲームのどうしようもない点は殆どが「バグ」に起因する。
「武器の特殊効果発生率が何故か大幅に下がっていた」というのはむしろ運が良い方。
改造した途端に武器が消えたり、所持していた武器全てが突如として消滅する事がある。
また、「素手」も武器扱いのため当然の如くこれも消滅し、
武器どころか最低限の抵抗手段まで奪われた状態という絶望感を楽しむ事が出来る。

消滅するのは武器だけではない。
クエストクリアに必要なNPCやアイテム、あるいはメインクエストそのものが忽然と消え去ったり、
MAP上のアイコンや、武器変更サークルが消えることも。

突然のフリーズなどは日常茶飯事。
発生条件が不確定なものもあり、プレイヤーは操作方法の前にまずフリーズに慣れる精神性を要求される。
こまめにセーブしていればフリーズしても精神的ダメージは少ないと思われがちだが、
当ゲームはオートセーブ中にフリーズしたり、何故かセーブしたのにセーブデータに反映されていない事がある。
おまけにセーブデータが破損してそこまでのプレイ記録が全て消滅する事態まで発生し、
ここでついにプレイヤーのやる気も消滅して「なんだこのクソゲー!!」という言葉とともに売却する者も多発した。

バグは「消滅」だけではない。
行った事のないMAPに突然ワープするという現象がゲーム序盤から発生する事があり、
同時に武器消滅バグまで発生してしまったプレイヤーの「誰かマジ助けてくれ」という書き込みは、
ゾンビ被害者の気持ちをリアルに表現してみせた。

武器・アイテムが増殖するバグもあり、「それ使えば消滅バグ対策になるじゃん」と思われがちだが、
このバグを用いるとセーブデータが破損して何もかもがおじゃんになる可能性が高まるため、
使用は推奨されない。…というか、狙ってなくても知らないうちに増殖してる時もある。

実績の一部が解除されないバグや、武器選択画面が消えなくなる嫌がらせのようなバグ、
初回特典のDLCの片方が11月2日現在でも配信日未定になっていることなどはもう瑣末なことだろう。

…さて、このようなバグゲーが何故当文の冒頭で「悩ませる」と表現されたのか―――。
それは、これらのバグが「頻繁に発生する人」と「殆ど発生しない人」に分かれているためである。
発生率はゲーム機本体に依存しているのではないかという推測はあるが、どの型番でどれくらい発生するのかは定かではなく、
購入者はロシアンルーレットを行うような気持ちでこのゲームをプレイしなくてはいけない。

バグが発生すれば「超クソゲー!」
発生しなければ「良ゲーじゃん、何言ってんのお前ら。」

バグのロシアンルーレット、「Dead Island」
この引鉄を引くか否かは、あくまでも自己責任で決断してほしい。