2011年 次点

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このページは、2011年度KOTY総評の案を集めるページです。総評の審議に役立てば幸いです。
書き方テンプレートは編集ページにコメントアウトで掲載します。

総評案1(グラディエーターバーサス)

2010年のKOTYを制したのはラストリベリオンであった。
レベルを上げて物理で殴ればいいで解決する戦闘
イベント中にエリア移動の矢印が消えないといった演出
打ち切りエンドのストーリーなど王道のクソゲーだったと言えるだろう。
2011年はどのようなクソゲーが現れるのか…

初めて話題になったクソゲーが出たのは9月29日
据置機の大作ラッシュがもうすぐ始まろうとしている中、ひっそりと一つのゲームが発売される。
code_18(C18)である。
名作として名高い「Ever17」を代表とした「infinity」シリーズの新作ではあるが、
前3作とは打って変わって、恋愛メインのオーソドックスな学園物なっていたり、過去作のスタッフがかかわっていないなど
不安要素が多かったのだがその結果は惨憺たる物であった。

まず目に付くのはあまりにも未完成なゲーム内容だ
流し見しただけでも大量に見つかる誤字、脱字、脱文
声優の話すボイスと内容の違う文章、
これらに加えてに加えて電車から降りても電車の効果音がなり続けるなどのバグも完備である。

ゲームシステムもなぜか週回数によって攻略できるヒロインが完全固定されている
つまり3人目のヒロインを攻略したければ1人目、2人目のヒロインを攻略しなければ攻略に挑むことすらできず
3人目のストーリーをバットエンドで上書きしたり消してしまったりした場合、
もう一度1人目のヒロインからニューゲームでやりなおさなくてはならないのだ。

またグラフィックの問題点も一部を紹介する
腕が脱臼させないと実現できない方向に曲がっている
デブキャラなのにどう見てもデブではない
スカイタワーの場面なのに背景が浅草寺
夜なのに昼間の背景
コスプレ喫茶のシーンなのに制服のまま…などもはや基本すらできていない

肝心のストーリーも所々矛盾がありシリーズの特徴であった「サスペンス的な閉塞空間からの脱出」も無くなっているため
「infinity」シリーズとして出す意味があったのだろうか?

なかなかクソゲーが出てこない中、このままC18で決まりだろうか?という話題でスレは持ちきりだった
…まさかここからクソゲーラッシュが始まると誰が予想できただろうか?

平穏を破るかのごとく11月23日に現れたのがグラディエーターバーサス(剣投資)である。
古代ローマの剣奴をモチーフにした対戦格闘アクションで、爽快感を売りにした剣闘志シリーズの最新作だ。
前作の好評要素であったドッジ、パリィが解除されて存在しない、
だれも望んでいないファンタジー要素が取り入れられて魔法の導入、などこのゲームも発売前から嫌な予感しか感じさせなかった。

本作はアクションゲームであり、基本的にAi操作の味方を連れて3VS3でゲームが進行するのだが、
この味方からの異常な妨害が目立つ
コンボの強制中断…というのはまだいいほうで何度とプレイヤーに魔法の誤射が当たりガードが崩れて
敵のどうでもいい攻撃にあたってしまう。
カスタム要素が存在しないため最大の癌である魔法をスキルから外すこともできない
とはいえいなければいないで敵からの集中砲火を浴びてしまうという不親切仕様

無駄に固い敵に加えて防具を弾くか破壊するかしないとダメージがほとんど与えられないという仕様で
序盤はただひたすらに同じ部位に連打する作業になる
防具を砕いても効果音すらなく中盤以降も味方の妨害を避けながらゴリ押しするだけと爽快感を全く感じさせない

装備の強化もあらゆるタイミングでゲーム内通貨を要求され敵に奪われたり破壊されたりで、プレイヤーは疑問に思うはずだが
この疑問は公式サイトを見ることでなんとなく想像がつくだろう
そう、ダウンロードコンテンツ(以下DLC)の存在である。
まずあらかじめ言っておくがDLC自体を批判しているわけではない
だかしかし剣投資のDLCはこれらを売るために各種仕様をわざと不便にしているという疑いが極めて強いのだ。
では一部のDLCを紹介しよう。
装備強化用の宝石セット(ガチャ仕様)、アイテムボックス、キャラスロットの拡張権、スキルとステータスの再設定権などである。
本来DLCはゲーム+αとして楽しめる追加要素であったはずだが剣投資のDLCは明らかにマイナスをゼロに修正しているだけなのだ。
単純なゲーム内容も発売後に発表された電撃プレイステーションのレビューで本来絶対に出ないあの「四八(仮)」と同レベルの最低得点を獲得しスレ住人達を驚愕させた。
ちなみに剣投資という略称はこのメーカーの姿勢を皮肉ってつけられたものだ。

剣投資と同日に発売され、話題になったのが街ingメーカー4(待ing)
自分の街を作り、自分のキャラでその街を歩き回れるという街ingメーカーシリーズの最新作だ。
シリーズの特徴だった「一人一人の住民に個性があり、会話や買物をしたり不満を解消してあげることで街が発展する」といったAVG要素の大半を削除、
建物の種類まで減らされてそれに代わる新要素も特になく、シリーズファンを激怒させた。

ゲーム内容は非常に薄く、「建てる」「潰す」「眺める」を繰り返すだけ
ゲームクリアまで5〜6時間ほどと言われているがそのほとんどの時間は「何もせずに待っている時間」である。
早送り機能やスキップ機能などは当然ついていない
2009年にスレで話題になった「ゲー無」を思い出す完成度である。

ミッションは人口を増やすことだけ、操作性も悪く、ロードも長いとシステム周りにもジワジワと精神力は削り取られていく

建物も少ない割に老朽化や発展といった要素がなく、学校も総合学園の一種類でまとめられてしまっている。
その他にも建物に入ることすらできない、地形は一種類、天候や季節といった概念もない、
さらに住民との交流という独自の要素は大幅に縮小
これらは前作のPS2では普通に出来ていたことである、その上グラフィックはPS2レベルどまりだ。

12月に入り、まさか!?というようなゲームの選評がスレに届いた。
12月8日発売のドラゴンボール アルティメットブラスト(UB)である。
説明不要の人気漫画「ドラゴンボール」を題材にした3D対戦アクションで1年に1本出ていた「レイジングブラスト」シリーズの3作目だ
前作の評判はそこまで悪くなく、毎年少しづつ改善を重ねているだけにあまりレビューなどを見ない人はまさか今更クソゲーにはならないだろうと思われていたゲームだろう
…発売前に公開された動画の評判の悪さからその完成度を危惧している人もいたのだが

キャラが少なくその影響でストーリーがぶつ切りになっている、セリフを飛ばす仕様がめんどくさいなど細かい不満点こそあるが、
UBが抱える最大の問題は「簡略化されすぎた戦闘」一つと言っていい。

まず通常攻撃をして何回かコンボを繋げるとQTE(クイックタイムイベント)というものが発生する。
これはじゃんけんのような2択の選択肢であり、これに勝てばコンボが繋がり、失敗すればコンボ終了…といった流れである。
ちなみに必殺技を撃つには通常攻撃をする必要があるためこのQTEは必須ということになる。
格闘ゲームの肝であるコンボが完全に運任せという時点で格闘ゲームファンはかなり不満を抱くだろうが問題はこれだけではない
通常攻撃以外にも受け身、間合いの変更、必殺技などあらゆるタイミングでQTEが発生し、
そのたびに簡単なコマンド入力やボタン連打、じゃんけんなどをいちいちやらされるため操作不能の時間が多く、非常にテンポが悪いのだ。
そのため少し慣れてくると「ボタンを連打しながらじゃんけんをするだけのゲーム」というよくわからないものになってしまう

演出も動画などを数回見ただけではわかりにくいが演出が似たり寄ったりでこちらも飽きが速い
たとえばピッコロだから腕が伸びるといったキャラ独自の演出がなかったり、
QTE演出が全キャラ同じことなどである、その上QTEは頻繁に起きるのだからもはや飽きるという次元の話ではない。
漫画原作のゲームは毎回と言っていいほど「アニメを動かしているかのようなゲーム」を目指して作られているが
UBは「悪い意味」でアニメらしさを再現してしまったと言えるだろう。

UBの検証が進む中、今まで発売されたゲームの洗い出しが始まり、スレに一つの選評が届いた。
そのゲームとは1月27日に発売されていたウィザードリィ 囚われし亡霊の街(亡霊)
古くから続く3DダンジョンRPGウィザードリィシリーズ最新作がPS3のオンライン配信で登場した。

セーブできなくなるバグなどがあり、出だしから悪い予感こそあったのだが、
アップデートで改善され、発生確率は激減
ではなぜ亡霊はクソゲーになってしまったのか?

敵が強すぎるとすでに言われてこそいたが、シリーズにはおなじみの終盤の敵の固さやちょっとした油断が死を招くゲームであるということから甘く見られていた
しかしプレイヤー達がゲームを進めていくことによって終盤のゲームバランスが異常だということが少しづつ明らかになってきたのだ。

ゲームバランスがおかしくなるのは「シナリオ3」に入り、レベルキャップが100以上に解放されてからの話になるのだが、
亡霊は明らかにレベルが99までの他のゲームのプログラムを流用しているらしく
このレベルキャップ100の解放が信じられないような結果を招いてしまった。
シナリオ2の強さでほぼ強さが頭打ちになるプレイヤー側に比べて敵の強さがどんどん上がっていき、
素早さのステータスがモンスター側に設定されているらしく
ゲーム終盤になると先制攻撃で一撃必殺を何度も繰り返され、どんなに頑張ってもPTが6人中4人が死亡という状況になってしまう。

こんな状況の中先に進みたいのであれば数歩歩いてセーブを繰り返しエンカウントを回避するか
数百時間のレベル上げか裏技を使って10時間程度の作業、
もしくは偶然有ったと思われるDLCで購入できるエンカウント回避アイテムを購入するしかない。
ちなみにこんな地獄を乗り越えてたどり着いたラスボスは驚くほど弱いという有様である。

さらにwizシリーズのもう一つの魅力であるアイテム収集も
入手できないアイテムがありコンプリート不可能だったり、ダンジョン内での戦利品であるはずのアイテムが
DLCでも入手可能だったりとプレイヤーの「集める気力」を削り取る。

しっかりとクリアできることもありクソゲーとして評価が低くなりがちなのだがそれは違う。
wizシリーズはそもそもストーリーなどが極限まで削り取られていてスリルなゲームバランスの戦闘や
ダンジョン内でのアイテム収集を楽しむものである。
これら2つの要素がクソの亡霊はゲームすべてを否定されていることと同じなのだ。

以上、5作品を紹介し終えたところで…と言いたいところだが実はまだ一作残っている

2011年も終わりという12月30日、滑り込むように一つの選評が届いた
そのゲームとは2月24日発売の Piaキャロットへようこそ!!4 〜夏の恋活〜 である
ファミリーレストランを舞台に、そこで働きながら同僚の女の子と仲良くなりカップルを目指す…というシリーズの最新作だ。
修羅の国であるエロゲー業界からの移植作であり元の評価自体がエロ以外壊滅的で
その内容からエロを取り除いている時点で評価は察するべきだがその中身を一部紹介するとしよう。

まず修羅の国からの移植作としてはもうあたりまえとなりつつある
唐突にヒロインと付き合っていたり、知らないうちにヒロインを孕ませていたりする現象から始まり
驚くほど何の意味もない主人公の各種パラメータ
オートプレイにしてもボタン操作を要求されたり、謎のフリーズや処理落ちなど仕様面も不便そのものである。

一番肝心なシナリオも本家ではエロでメリハリをつけていたのだがそれが解除されているため、
「事件」といったことが何もなくただ平和なだけと退屈である。
主人公のパラメータが一定でない場合バットエンドとなるのだがいくら女の子と仲良くなっていて付き合っていても
「何も思い出を残す事はできなかった。この店で過ごした一ヶ月間は何だったんだ。」と、終わり方まで適当そのものだ。
発売前からの予想通り「ゲー無」となってしまい同じ修羅の国出身の2009年の某作と違い話題にすらならず、
実績を取るのが簡単程度の価値しかなく、まさに誰得という言葉が似合うゲームだろう。

今度こそ候補作の紹介を終えたところで2011年大賞を発表しよう。
どのゲームにも大賞の可能性があるといわれる激戦を制したのはグラディエーターバーサス

大賞の理由としてはグラディエーターバーサスは他の受賞作と比べて隙が少ないというところだろう。
例えば待ingはクリア後のフリーモードでは待ち時間がなく街づくりゲームの体験版程度の楽しさはあるはずだ。
UBは格闘ゲーム初心者の対戦ならば1時間は楽しめると思われ、亡霊も序盤はそこそこ遊べる。

それと比べて剣投資は序盤は連打ゲー、中盤以降はゴリ押しゲー
アイテムや装備の仕様はDLCに足を引っ張られ…と終始イライラするため爽快感を売りにしているゲームとしては比較的隙のない内容と言える。

また剣投資は単純なゲーム内容以外のクソゲー要素を多数含んでいるクソゲーだということを付け加えておかねばなるまい。
発売前に公式サイトがウィルスバスターに詐欺サイト扱いされたことから始まり、
馬鹿なAIの対策として期待されていたオンラインも過疎の影響で一週間で機能しなくなった。
初週の売り上げ本数も2700本と少なく本スレも「売った」というレスがいくつも見られ今後改善されることもないとみられている。

開発者が対戦に参加するオンラインイベントを開催するも極わずかな参加者を開発者がボコボコにするだけ、
バランス修正パッチを配布するが敵AIの強化、ガードの弱体化などの内容の中に
「魔法の強化」という内容が含まれておりラスボスが異常な強さになり味方の妨害性能もアップ
まさかの改悪アップデートで自分自身の息の根を止めてしまった。
なぜ味方AIの強化をしなかったのかはいまだに謎のままである。

その後無駄に完成度の高い体験版を配布するも発売後一か月経っていたため誰も興味を示さなかったり、
特設ブログでは閉鎖するどころかプレイヤーの不満をすべて無視して続行と
剣投資の対応はことごとく滑っていた。

今年の上半期にはクソゲーが全く話題にならず、クソゲーが出ないのではないかという話が出たこともあった。
そんな中、2010年に年末の魔物がいなかったことを取り戻すかのような勢いで下半期に6本のゲームがノミネートされた。
震災によりゲーム業界も強く影響を受け、3月から長い間発売中止や発売延期が目立った割には実りの多い年だったと言えるだろう。

もう気づいている方は多いと思うが今年のクソゲーの特徴はすべてが続編であり、自らの長所を潰しての受賞という点だろう。
DLCで内容が悪化しているものや独自の要素をなかったことにしたりととにかく愛の無い内容が多かったと言える。
「たくさんのファンがいてこそ続編は作ることができる」そんな当たり前の基本を今年の受賞作と未来の続編ゲーム達へ送りたい

最後に剣投資公式サイトから一言借りてKOTY2011を締めくくろう

「課 金 強 化 で ラ イ バ ル に 差 を つ け ろ !」

総評案2(code18)

昨年は「薄い」「つまらない」をトレンドとし、ラストリベリオンが大賞を獲得した2010KOTY。
今年は日本のみならず全世界激動の1年となったが、クソゲー界にとっても激動の1年・・・となったのかもしれない(色々な意味で)。

今年は3月11日の東日本大震災により、東北のみならず、日本全体が甚大な被害を受けた。
それにより、この直後に発売される予定だったゲームが発売中止になったり、軒並み延期されるなど、ゲーム業界にも影響を与えた。

それが影響したのかどうかは定かではないが、なんと9月下旬まで目立ったクソゲーが登場しないという、KOTY始まって以来の枯渇状態となった。
(なお、実はこの段階でクソゲーは影を潜め存在していたのだが、それについては後ほど紹介するとしよう)
上半期はクソゲーではないのか?と数本のゲームが持ち込まれ、どれも門前払いになるなど荒れ荒れしいスレの流れだったが、
下半期になるとそれすらもなくなり、時間と雑談のみが進むスレと化していた。

「もはや今年はクソゲーは現れないのではないのか」
そんな思いがスレ住人の頭をよぎり出した。


しかしその思いは、9月29日に発売されたこのゲームにより、杞憂に終わるのであった。

サイバーフロントにより発売された、Xbox360「code_18」である。
このゲームは、ADV屈指の神ゲーと名高い「Ever17」などの系譜を汲む「infinityシリーズ」の作品として発売されたものである。
しかし、このゲームにそれまでのシリーズスタッフは殆ど関わっておらず、ファンは不安視していた。
その予想はことごとく的中し、シリーズであることをファンに拒否されるレベルの作品にまで成り下がっていたのである。

ADVでクソゲーなんて普通はできないはずだ、簡単なシステムとある程度のストーリーができてればクソゲーになりえないじゃないか
と思う人もいるだろう。(四八のことは今は忘れてほしい)
しかし、このゲームはADVの肝であり命であるストーリーが、多数のバグと重なり見事に最底辺以下の仕上がりになっていたのである。

まずは定番の誤字脱字。ボイスと文章の不整合まで完備している。
電車の音がヒロインの回想まで鳴り響くことも。
そして酷いのが、表示されている画像と文章に食い違いが非常に多数見られることである。
夜の話で背景が昼、天候が回復したといっているのに背景は雨、目が醒めたのにCGは寝顔のまま、
食事前でも風呂前でも寝る前でもハンドバッグを手に下げるヒロイン、
学園祭のコスプレ喫茶で制服を着ているヒロイン、
キスシーンで眼鏡っ娘のを眼鏡を外してキス――CGで外れていない眼鏡、
極めつけはスカイタワーで「恋人みたいだな」と口にする(しているはずの)主人公の背景に淺草寺。
淺草寺と書いてスカイタワーと読むのだろうか。
淺草寺でデートらしいことをする主人公とは、とても未来から来たとは思えない江戸っ子っぷりである。

更にこのゲーム、仕様も酷く、ヒロイン分岐は一切なしで周回数によりヒロインが完全固定である。
選択肢は2種類のED、突然終了するBADかGOODかの2種類のみである。
なお、ルートマップなどもないため、進めたデータを上書きすれば特定のヒロインのみのやり直しなども当然不可能である。
ちなみに同日発売のPSP版にあるクイックロード・セーブがないのは謎極まりない仕様である。

最後にシナリオそのものだが、矛盾や問題点は非常に多く、ここでは少し割愛するが、
「飛行ユニットの研究が完成した。よし、次はタイムマシンだ!」と突然冒頭で喋る主人公や、
4周目までのヒロインルートは最終シナリオにほとんど関係しないなど、「今までの下りはなんだったんだ」と思えるような問題も目立つ。

また、タイトルにある「code」とは、未来から送られてくるメッセージを意味しているのだが、
タイトル通り18個あるのに、4周目までに送られてくるcodeは2。
5周目に残り16個が来るわけで、しかも7〜15まで怒涛の9連打。結局codeが何なのかもいまいちわからないままで終了してしまう。
しかもこの時、実績が立て続けに9連続で解除されるのだが、その影響からなのかXbox360の処理がやたらと重くなってしまい、不用意にボタンを連打していると最悪フリーズしてしまうのである。

ここまで書けば、いかにこのADVが崩壊しているかがわかっていただけただろうか。


このcode_18に気を発した今年のKOTY。
ここから年末にかけて、code_18の9連打ほどではないが、怒涛のクソゲーラッシュが始まるのであった。

11月23日。
同じ日に発売された2本のゲームソフトがある。
まず紹介するのはD3パブリッシャー制作、PS3/Xbox360「街ingメーカー4」である。

街ingメーカーシリーズは、「街づくり」を楽しむゲームで、
プレイヤーは都市開発のプロデューサーとなり、街を発展させ、住民とのイベントやら都市開発を楽しむ、
と言った特徴があり、シリーズ4作目、初の次世代機である。

しかし、次世代機で発売された街ingメーカーは、グラフィックを除きほぼすべて旧世代以下に成り下がった作品となっていた。
ちなみにグラフィックも進化したとはいえまだPS2レベルなのだが。

まずアドベンチャー要素がほぼ完全に廃止された。
住民とのコミュニケーションも廃止され、住民・・・もとい建物から不満が出ることくらいしかイベント要素がない。
ノルマも「人口を一定以上にする」1点のみで、面白みも何もない。

このゲームは1日(ゲームない時間)1万程度もらえるポイントを駆使し、建物を建てて住民を増やすことが目的だが、
建物を建てたら街を眺めるくらいしかやることがなくなり、ほとんどは時間経過の待ち時間に費やされる。
序盤は1000ポイント以下で建物を建てれるからいいものの、後半はバブルもびっくりのインフレ化を起こし、
建物1,2件でポイントが枯渇してしまう。そこからはひたすら待ち時間である。
BGMもその待ち時間の退屈さを体現するかのように退屈な2種類しかない。
だいたい現実の10分ほどで1日が経過するのだが、要は建物を建てて10分待つの繰り返しだ。
建物の建設中は時間が停止するという余計なお世話まで完備されている。
時間早送りやスキップはそこだけ現実準拠なのだろうか、未搭載。

クリアまでは6時間ほど。
うち待ち時間が8割とプレイヤーからは言われている。
つまり、ただひたすら待ち時間しか作り出さないゲーム、「待ingメーカー」である。

一応、クリア後のおまけとして、先ほどの待ち時間やポイントや住民の不満一切なしで建物を建てれるフリーモードが存在する。
ここまで書けばわかるかもしれないが、先述の3個が消滅した、ということはゲーム性が消滅したとほぼ同義である。
要は建物を建てるだけなので、相当な建物フェチでなければ一瞬で飽きる。

このような薄さで7140円。
6時間と7140円を無駄にしたくない人は、買わないほうが賢明だろう。
無駄にしたい人も、虚無感と後悔しかそこに残らないのでお勧めはしない。


続いて同日発売、アクワイア制作のPS3「グラディエーターバーサス」である。
低得点に絶対の信頼が置けるファミ通レビューが6665で、この段階でクソゲー臭を匂わせるが、
実際の中身はクソゲー臭に課金というエッセンスを加えた、シュールストレミングびっくりの腐敗臭立ち込める作品に仕上がっていた。
オンラインが即日過疎になったことからもクソゲーっぷりが伺える。

このゲーム、基本は3対3の戦闘で、自キャラ以外はAI操作である。

しかしAIの頭の悪さは初搭載(と言われる)DQ4をも下回るようなもので、
魔法をプレイヤーに向かって誤射してくるのが当たり前で、
コンボ中に割り込んだり、プレイヤーがサシで戦ってるところ口笛を吹いていないのに他の敵を連れてきて1対1が1対3になったり。
ついでにNPCはカスタム要素がなく、魔法の誤射は避けることができない事態である。
ちなみに12月22日にアップデートが実施されたが、
これにより魔法の威力が大幅強化し、NPCがプレイヤーデストロイ機になったことも追記しておく。

なおアクション自体は無双に爽快感を一切消したようなゴリ押しゲーであり、連打ゲーである。
前作にあったバリィ(寸前回避)やドッジ(弾き返し)をなくしたことも大いに謎であり、
果たして製作者はどれだけゴリ押しゲーを作りたかったんだろうか。
ちなみにこれに代わって追加されたのが、先ほどの魔法である。

このゲームの酷いところはこれともう一つ、課金要素がある。
基本DLCはゲームの拡張に使われ、追加シナリオやキャラクター、アイテムなどに使われるが、
このゲームのDLCは一味違った。
まずスキル、ステータスの再設定に200円必要。
60個しか無いアイテム枠の拡張にもお金、2枠しかないキャラクタースロットの拡張にもお金。
ちなみにキャラ枠は2つで選択できる種族は3種。この時点で詰みである。
そして武器に必要な宝石。
本編内では大量のお金と非常に面倒な手間を踏む必要があるのだが、DLCでは更にひどく、
どこぞのMMOのガチャかと言わんばかりに宝石の種類(4種)とランク(8種)は完全ランダム。
結局リアルマネー払ってもゲームで獲得する難易度と然程変わらない。
「ライバルに差をつけろ」と公式のDLC宝石紹介欄にあるが、これはリアル財力で差をつけろということだろうか。
ちなみにこのことからシリーズタイトルの剣闘士をもじって剣投資と呼ばれることもある。
そもそもリアルにライバルが出来るほどオンラインに人はいないのだが。

ちなみにオンラインは12月22日にアップデートが実装され鯖が強化されたが、そもそも人がいないので完全に焼け石である。


同日発売のゲーム2本が登場し、加速するKOTY。
ここからスピードは更に増していくこととなる。

まずは2週後、12月8日に発売されたバンダイナムコゲームス制作、PS3/Xbox360「ドラゴンボール アルティメットブラスト」である。
こちらはドラゴンボールの格闘アクションシリーズ、レイジングブラストの正統進化として触れ込みがあった作品だ。
前作の評価はそれなりに高く、DBファンも期待を寄せていた作品だ。
事実グラフィックやムービーの演出自体は評価が高い。

しかし、アクション性はこれでもかというほど劣化し、幼児向けどころか幼児にもつまらないと言わしめるほどのゲーム性に成り下がっていた。

まず、このゲームにはQTE(クイックタイムイベント)というコマンド入力付きのムービーがある。
これが攻撃や必殺技のみならず、移動でも発生し、テンポが非常に悪くなっている。
このQTEのコマンド自体は基本じゃんけんであり、攻略もへったくれもない単純明快運勝負である。
これが何かするたびに発生するため、非常にダレる。
全キャラ演出が共通である点もダルさを加速させている。

キャラ数も削減されており人選も非常に微妙なため(グルド、トランクス(格闘)、悟天、トランクス(幼年期)、悟飯(青年期)、ダーブラ、魔人ブウ(ゴテンクス吸収)などがいない)、
フリーザに元気玉を当てた後、原作ではピッコロが撃たれるなどの過程があるのだが、カットされクリリンがいきなり爆発したり。
また、会話スキップも1セリフごとにスタート押して○、という仕様のため、冗長なストーリーが更に冗長になり、苦行極まりない。

とにかく、連打とジャンケンで構成された新時代アクションゲームは、低俗すぎて誰も得しない残念なものとなった。


そしてこれの熱にあてられたか、1月2月に発売されたゲームの選評が年末に一気に2本届くこととなる。

1月27日発売、アクワイア制作、PS3(Network配信専用)「Wizardry 囚われし亡霊の街」である。
Wizardryシリーズといえば、高難易度と深いゲーム性で人気を博した1981年から続くシリーズである。
最近は下火になっており、このゲームはシリーズ復活を掲げた「Wizardry Renaissance」というプロジェクトの最新作である。
しかし、このゲームは復活どころか、シリーズファンをも失意のどん底にたたき落とす低俗な作品に仕上がっていたのである。

まずセーブバグ。
不定期発生で対処法がない上に、一度発現すればそのプレイ中はセーブ不能、再起動するしかない。
あっさり死ぬこのゲームにとってセーブは非常に重要であり、まずこの先制パンチでプレイヤーは軽く絶望した。

そして本作のクソさが現れるのは、クライマックスシナリオ3なのだが、ここは仕様と云う名のクソが一気に襲いかかってくる。
プレイヤーはLvが上がっても後半はHPくらいしか上がるものがないのに対して、敵はきっちり全能力を上昇させてくる。
また敵が素早くほぼ確実に先制されるため。敵に出会えば先制壊滅はほぼ確定の状況である。
先述の通り、LVをあげてもHPしか伸びないので、死亡が瀕死になる程度で焼け石に水である。

一応お金を積むことでLVをあげられるので、LVを限界まで上げ戦えるようにすることは不可能ではないが、
数十億単位のお金が必要であり、普通にお金稼ぎをしたら有に数百時間を超えることは言うまでもない。
ちなみにこのお金稼ぎ、敵を倒すことでお金は稼げないので(強すぎて倒せないので)、ここではお金の無限増殖バグを使ってのお金稼ぎのことを指す。

なお、エンカウント回避アイテムがあり、これを使えばラスボスまで行くことは可能で、ラスボスは弱いのでEDを見ることも容易いが、
これも特定の敵がドロップなのでまずそもそも倒せない。
DLCで同じアイテムを買うという解決策があるものの、
ダンジョン内で手に入れる苦労を一切カットして手に入れたアイテムから、虚無感という喜びを得られることは間違いないだろう。


そして2月24日発売、PIACCI制作、Xbox360「Piaキャロットへようこそ!!4〜夏の恋活〜」である。
こちらはエロゲーの移植である。
エロゲーとして発売当初の評価は「エロしか取り柄がない」という評価。
事実、某エロゲーレビューサイトで戦極姫と同じ点数を叩き出している。
そしてコンシューマー化され、エロを取り除いた本作品。
結果がどうなるかは、ここまで読んだ者は皆わかるはずだ。

シナリオには「事件」が一切無く、日常の中で突然ヒロインとの中が発展する。
ハーレムアニメでもないような日常の中に紛れ込む恋愛はもはや閉口するばかり。
当然のことながらエロは無理なので、エロシーンは突然暗転スキップ。どこぞの戦極姫を彷彿とさせる。
その後にヒロインが孕んでいる、なども当然完備である。果たして暗転中に何があったのだろうか。
これはどうやら関係の発展するイベントがHシーンの中に含まれており、それごとカットされるためこのようなことになったようだ。
一応突然関係がぶっ飛ぶようなことがないキャラもいる。がぶっ飛ぶ奴はとことん、それこそ孕むまでぶっ飛ぶ。
なお、このゲームのエンディング分岐条件は主人公の能力値なので、いくらヒロインとHしてようがパラメータが足りないと
「何も思い出を残す事はできなかった。この店で過ごした一ヶ月間は何だったんだ。」と発言をする。

なお、SLGみたいなものができるパートもあるのだが、
たまに休みながら仕事の時に適当にパラメータを満遍なく上げて、あとはヒロインを追えば終わりである。
仕事の時はヒロインを追う必要はない。むしろ追わずにパラメータを上げないと例のヤリ捨てENDを迎えてしまう。
ここまで書いておいて思うことは、なぜ仕事が必要なのか、なぜパラメーターという概念が必要なのか、ということであろう。
要は不要である。

また、謎の処理落ち、フリーズが不定期に発生する。
この発生は完全ランダムであり、タイトル画面でもロード中でも容赦なく発生する。
データ読み込み中に発生したら、最悪ご愁傷さまである。

このように、ラストリベリオンを恋愛SLG化したかのごとく「ゲー無」と化した作品は、誰の目にも触れられることのなく消えていったのである。
シリーズファンもPCの時点で激怒していた作品なので、当然といえば当然だが。


さて、ここまで発表した所で、今年のクソゲーオブザイヤー、大賞を発表しよう。

「code_18」である。

理由としては、ADVとして致命的な、シナリオの崩壊があげられる。
ストーリーが酷い、というと随分主観的な要素が入ってしまうことが多いが、
このゲームは誰の目にもわかるバグや不具合、そしてCG不整合などで客観的に見ても酷いという感情を感じざるを得ないストーリーとなってしまっている。
実際その点がなくともストーリーがダメダメなのには変わりないが。
まさかストーリー1周目〜4周目まで殆ど伏線が貼られずヒロインとのイチャラブを楽しむとは、誰が予想したであろうか。
仮にもループものであるのだが。
そして、淺草寺と書いてスカイタワーと読むADVが今まであっただろうか。
ここまでストーリーとバグ(仕様かもしれない)を噛みあわせて不自然な作品を創り上げたスタッフには尊敬の念を感じざるを得ない。
メガネを外して外してない状態でキスをする、といった意味不明要素も完備したり、
「制服自体がコスプレだ!」と言わんばかりに制服姿で(手抜き)コスプレ喫茶の接客をするなど、
感情移入しようとしてもその矛盾に気をそがれ、そもそもストーリーがそこまで感情移入できるほど面白く無い。
(これに関しては個人差があるのかもしれないが、どちらにしろダメなことには変わりはない)

ちなみにこのゲームのプロデューサー、雑誌インタビューにて「code_18はInfinityシリーズの入門編のようなものです」と発言しており、
この文からも開発陣が入門編(ゲーム制作としての)として作ってたということが予想・・・できるのかもしれない。
なお、発売日には自身のツイッターを非公開にするなど、対策も万全であった。

他5本も、クソに事欠かないいずれ劣らぬ精鋭揃いであったが、
ADVの命であるストーリーの崩壊をバグと仕様によって体現し、つまらないを超えたクソへ成り下げたcode_18が大賞を獲得することとなった。


2011年。
激動の1年となったこの1年は、KOTYにとっても、3ヶ月で6本、12月に至っては4本の選評が届くといった大激震の1年となった。
今年の9月28日まで「今年のKOTYは大賞なしだな」といってた時が今は懐かしく思える。
振り返ってみれば、昨年よりも多い6本。
どれも「シリーズ物」。「劣化」と「薄さ」が目立つ6本であった。
これからのクソゲートレンド、どのようになっていくのだろうか。

最後に、code_18の冒頭、主人公が放つ一言をお借りして、今年のKOTYを締めくくろうと思う。

「C18がクソゲーオブザイヤーの大賞を獲得した。よし、次は四-十八だ!」

総評案3(グラディエーターバーサス)

2010年、毎年立て続けにスレを襲い続けた年末の魔物達は凶悪な門番「スベリオン」によって悉く退けられ、そのまま大賞を持っていくという異例の事態となった。
トップバッターが大賞という例年に無い展開により、スレ住人は『クソゲーはいつ売られようとクソゲーであり、どれもKOTYを手中に収める実力を秘めている』
という現実を再認識させられたといえよう。

ところが2011年、そんな昨年の出来事など無かったかのように、スレには半年以上選評が届かないという別の意味で異例の事態が発生。
いつか誰かが言った「クソゲーなんて1本も出ないのが良い」の言葉通り、スレには長い長い平和が訪れたのであった。


そんな平和が打ち破られたのは10月のこと、サイバーフロントから発売された恋愛AVG「code_18」が姿を現したのである。
よほどの異物でない限りクソ認定が難しい恋愛AVG、かつ人気作として知られる「infinity」シリーズの最新作である本作は、
ジャブの乱打によって購入者をKOした事例として報告され「バグと手抜きの積み重ねだけでここまで酷くなる」とも表現された一品である。
昨今のクソゲーでは必須ともいえる誤字・脱字・脱文は当たり前、ボイスと異なる文章を表示するなどの変則ジャブも完備。
その文章が普通かと思いきや、今度は演出が台無しで、天候が回復したと言っておきながら後ろで大雨が降ってたり、メガネを外してキスしてるシーンでメガネが外れてなかったり。
挙句、夕暮れのスカイタワーから突然浅草寺にワープしたりするなど色々台無しである。
乗ってた電車の音がヒロインの部屋から部室内、回想中まで延々流れ続ける不具合もあり、視覚だけでなく聴覚を攻めることも忘れていない。

システムも不備が目立っており、攻略ヒロインが周回数で固定されていたり、PSP版のクイックセーブ&ロードが箱版で削除されていたりと謎仕様だらけ。
なお、4周目まではシナリオ本筋はほとんど進まない上、バッドエンドを出した場合は1周目からやり直しである。
これほどの連続ジャブの前では霞んでしまうが、題名のcodeが謎のままだったり、主人公が電波発言したりする微妙シナリオもきちんと搭載済と、隙の少ない仕上がりを見せる。

本作は例年のKOTYと比較するとどうしても押しが弱く思えるが、長い平和を乱したヒーローとして一気にスレの話題を掻っ攫い、
住人達はあのクソゲーを連想させるC十八(しーじゅうはち)という呼び名で称えたのであった。
しかしこの後、C十八と肩を並べるヒーローたちが続々と名乗りを上げてくることを、彼らはまだ知る由も無かった・・・。


C十八に続き、スレを救うヒーローとして登場したのは、街づくりゲーム「街ingメーカー」シリーズの最新作である「街ingメーカー4」。
個性的なシステムで知られる本シリーズだが、この4では過去シリーズが人気を博した要素を全て排除し、所謂ゲー無と化したことで話題となった。
はじめにこのゲームの内容を要約すると、建物を「建てる」「潰す」「眺める」。これだけである。
建てるといっても、建造のためには1日毎にもらえるポイントを消費しなければならず、自由に建造物を置くことはできない。
建物の種類自体も少なく、郵便局、交番やお墓や歯医者に至ってはそもそも建てることすらできない。
さらに建物の老朽化や季節変化も無いため眺めるのもすぐ飽きる、と踏んだり蹴ったり。
だが何より特筆すべきは、前述した「住民一人ひとりに個性があり、彼らと会話しながら親密になっていく」という、
過去シリーズにおいて最も評価されていた要素がなぜか削除され、ゲームの根幹部分が崩壊してしまったという点である。

これにより、かつての特長は全て消え去り、建造物を置いて1日に1回貰える建造ポイントを待つ。それだけを繰り返す作業ゲーと化してしまった
(ポイントが入るまで10分ほどかかるため、建てた後はコントローラーを放置して「漫画を読む」や「家事をこなす」などがデフォになる)。
街ingメーカーを買ったつもりが中身は待ingでした、というオチにはシリーズファンはもちろん初見プレイヤーも大激怒。
宣伝用の実況動画に著書「五体不満足」で知られる乙武さんを招いたのは、
「このゲームでコントローラーを握る必要は無い」というメーカー側からの暗示だったのかもしれない。


虚無ゲー「待ing」が颯爽と現れたその裏で、新たなる戦士が現れたその気配をスレ住人は見逃さなかった。
アクワイアより発売された「グラディエーターバーサス」が、KOTYのコロッセオに堂々入場である。
ファンも多い「剣闘士」シリーズのまさかの入場に場内はどよめいたが、発売当日に本スレを葬式状態に追い込んだその実力は伊達ではなかった。
本作は古代ローマの剣奴をモチーフとした、3vs3が基本の対戦アクションゲームらしいのだが、今回は誰得のファンタジー要素「魔法」が追加。
剣闘士が魔法を使うという時点で意味不明な上、威力が弱いため使いどころがないなど突っ込みどころ満載だが、
この魔法追加に伴い前作まで好評だった「ドッジ(寸前回避+反撃)」や「パリィ(攻撃を弾きスキを作らせる)」といったアクションを削除。
ゲーム中のミッションも「敵を倒す」が殆どで変わり映えせず、全体的に作業感極まりないごり押し&連打ゲーへと変貌してしまった。

また、プレイヤーの味方をするNPCのAIは単なる馬鹿よりもタチが悪く、プレイヤーに向かって魔法を誤射してきたり、
コンボ中に横から割り込んで中断させたりとやりたい放題。
そのうえ1対1で闘っている最中にどこからか敵を連れてきて、1vs3に状況を悪化させる(しかもその状態で魔法を誤射してくる)ため、
敵よりも味方を処分したくなる衝動に駆られる。
これらの要素は発売1カ月後に行われたアップデートによってなぜかパワーアップ。
味方AIがほったらかしの割に敵のAIは強化されていたり、味方が誤射する魔法の威力が上昇していたりする誰得アップデートだった。
その他、「容姿の組み合わせ10000通り以上」と謳いながら実際は3×3×3×6=162通りしかない (水増し要素の「刺青」が18通りあるがそれでも足りない)、
オンラインプレイが発売後1週間で過疎化、「コメント募集!」と言いつつ都合の悪い投稿コメントをガン無視する開発者ブログなど、
全方位に渡ってそつの無いクソっぷりを披露し、「剣闘士」はその存在を世に知らしめたのだった。


年末の魔物の度重なる襲来にスレはかつてない盛り上がりを見せるが、ヒーロー達の進撃はまだまだ終わらない。
続いて現れたのは、バンダイナムコから送られたZ戦士「ドラゴンボールアルティメットブラスト」である。
お馴染み「ドラゴンボール」のゲームシリーズ最新作であり、出るたびに確実に進化を遂げてきたシリーズであったことから
安牌と認識されていた本作だが、その出来栄えは進化どころか初期化されたと思われても仕方ないものだった。
攻撃、移動、必殺技の度にQTE(クイックタイムイベント)が挿入されるため対戦のテンポが妙に悪くなっており、
QTEでやることはといえば「あいこの無い2択じゃんけん」で、
駆け引きや腕を磨くといった概念も無いに等しい運ゲーだらけのシステムとなっている。
前作の敷居の高さを反省したらしいが、難易度の意味を取り違えているとしか思えない。

キャラゲーとしても疑問の残る点も多い。
キャラ数は前作から大幅に削られた64キャラで、「メテオ」時代の161キャラと比べると事業仕分けもびっくりの削りっぷりである。
キャラの選出も意味不明で、キュイはいるのに青年悟飯や少年トランクスなどの主要キャラが存在しないという、抽選で決めたかのような面々。
そのうえ前述のQTEの演出も全キャラ共通の使いまわしで、キャラゲーにあるまじき無個性仕様。
プレイヤーの飽きを誘うかのような数々の糞要素には、
「ゲームは1日1時間(で飽きろ)」
というZ戦士からのメッセージが込められているのだろう。


続々と姿を現す年末の魔物(ヒーロー)に触発されたのか、発売されながらも全く話題に上らなかったゲームがスレに姿を現し始めた。
30年の歴史を持つ「ウィザードリィ」の最新作「ウィザードリィ囚われし亡霊の街」が11カ月の時を経てついにスレに登場。
「選評が全く来ない」「配信ソフトのため実体が存在しない」などの亡霊要素をネタにされることが多い本作だが、
内容は亡霊どころか悪霊としか言いようがなく、それには鍛えられた本スレ住人すらも動揺を隠せなかった。
このゲームの糞ポイント、それは「バランス崩壊」の1点に集約される。
シナリオ1、2までは特に問題ないのだが、シナリオ3でLvキャップが解放されるとバランスは完全崩壊。
ゲームの仕様上の問題でプレイヤー側はいくらLvが上がろうと変わるのはHPくらいだが、
モンスター側はLvに応じて素直に全能力が上昇していき、
プレイヤー側が用意できる最速のキャラクターをパーティーに加えていようと悠々と先制、
先殴りの連続でこちらが行動を起こす前に全滅させていく。

先人の知恵を借り、「レベル上げて物理で・・・」と考える者もいるかもしれないが、このゲームは普通にレベル上げした場合、適正値になるのに数百時間は掛るため、
悟りでも啓かないと敵を倒して進むのはまず不可能である(バグ技を使っても10時間かかる)。
そのためこのシナリオ3を進むには、現在提唱されている「エンカ阻止アイテムを使って進む」か「敵に遭わないよう祈って進んでセーブ」という方法を取らざるを得ない。
「敵を倒すのを楽しむゲーム」で「敵を避けて進む」というその斬新な内容には、本スレ住人が次々に亡霊と化したのも納得といえる。
年末にやっと話題作として取り上げられ、浮かばれなかった本作「亡霊」も少しは成仏できたのではないだろうか。


こうして、平和なまま1年を終えると思われたKOTYスレには、気づけばC十八、待ing、剣闘士、Z戦士、亡霊という5人のヒーローが登場し、クソゲー戦隊が編隊されるほど賑やかなものとなっていた。
しかし、近年の戦隊モノには当然6人目・・・5人がピンチになったときに現れる救世主がいるもの。
このクソゲー戦隊にも、呼んでもいないのに現れた6人目のヒーローがいた。
その名は「Piaキャロットへようこそ!!4 〜夏の恋活〜」である。
2月に発売されながらほとんど音沙汰のなかった本作だが、それもそのはず。
あの修羅の国内ですら駄ゲー、糞ゲーと評されていながら、そこから18禁要素を取り除いての劣化移植という、見え見えの地雷ゲーだったのである。
ファミレスの女の子とともに働きながら仲良くなることを目指すゲームだが、大人の事情でシナリオが削減された結果、
半分以上のシナリオには起承転結のうち「起」「承」「転」辺りが欠落しており、
いきなり恋人同士になったり、気づいたらヒロインが妊娠していたりする。

背景やキャラグラの評判も悪く、購入者をして「キャラの半分はできるだけテキストウィンドウから上を見たくない」といわれる有様。
キャラの顔がカレンダーの裏に隠れたり、画面からはみ出したりするのは、その散々な出来を隠すためのせめてもの抵抗なのだろうか。
原因不明の処理落ち・フリーズバグも見つかり、誰得移植やスカスカな内容で恋愛AVG版ゲー無とあだ名される本作は、
クソゲー要素の充実ぶりを余すとこ無くアピールし、発売当初から念願だったクソゲー戦隊への入隊を果たすことに成功したのだった。

さて、気づけば隊員が5人+救世主1人、計6人と大所帯となったクソゲー戦隊。
いずれも実力の拮抗した、甲乙のつけ難いものではあるが、この中でも隊を率いる大賞・・・
いや、リーダー・クソゲーレッドとして最もふさわしいヒーローは誰なのだろうか。
それは、


「グラディエーターバーサス」である。
クソ度でいえば他のヒーローも全く引けをとらないのも事実だが、この「剣闘士」には他のヒーロー達との最大の相違点を持っていたことが決め手となった。
実は「剣闘士」には先に述べた点以外にもあるクソポイントがある。それは「DLCを売るためあえてクソにしたと思われる点が多い」ということだ。
フルプライスゲーの割にアイテムボックスやキャラスロットの拡張権がDLCとして販売されていたり、
装備強化に必要な宝石がランダムで販売されていたりという、MMOのような仕様。
その上公式DLC紹介ページで「ライバルに差をつけろ」とプレイヤーの課金合戦を煽っており、ゲーム作りの手を抜いた割に小金を稼ぐのには全力を尽くしている。

公式サイトで「オンライン詐欺に関係している兆候があります。」とウィルスバスターが反応した椿事からも、その執念が伝わってくる。
近年生まれるクソゲーの多くが「技術や時間の不足」といった事情を抱える中、「ユーザーから金を毟るため、意図的にクソを生み出す」というその姿勢に対しては、
販売元に「アクワイア」よりも「アクドイワ」、ゲームに「剣闘士」よりも「剣投資」の名を贈るべきであろう。


今年は選評が全く届かず、「本当に1本もこないのでは」と平和な毎日を過ごすスレ住人たちであったが、終わってみれば全てが年末の魔物というまさかの大逆転劇であった。
しかし、ノミネートされた6本すべてが続編・シリーズ物であるという点も見逃すことはできない。
クソになった原因に差異はあれど、今まで積み上げられたノウハウ、確立されたシステム、何より支えてきたファンを全てなし崩しにしたその責任の重大さは計り知れない。

最後に、続編ゲームを蔑ろにしたこのクソゲー戦隊に対し、スレで一時期流行した次の改変コピペを贈り、KOTY2011を締めくくりたいと思う。



「お前らが続編を作れよ」

総評案4(大賞なし)

「レベルを上げて物理で殴ればいい」
このフレーズとともに2010年のKOTYを制したラストリベリオン。
しかし一方でクソゲーの日照りという現象は2011年も尾を引いたのであった…

2011年のKOTYは長き停滞の中にあった。クソゲーの日照りはなお続いていたのである。
時折新作の話題が持ち込まれたが選外となりKOTYスレは雑談スレに変貌していた。


そんな状況に楔を打ち込んだのは9/29発売のADV「code_18」(C18)である。
ADVの金字塔の「Ever17」「Remenber11」等の「infinity」シリーズの新作として発表されるが、
過去作品に携わったスタッフ不在という不安要素が見事に的中した。

まず、ADVの重要要素であるテキストであるが、
大量の誤字、脱字、脱文に加えキャラのボイスと食い違う文章も完備している。
加えてグラフィックに目を向けるとテキストとの食い違いがあちこちに存在する。
天候が回復したのに降っている雨、真っ暗なお化け屋敷なのに明るい教室、
コスプレ喫茶なのに制服のヒロイン、スカイタワーにいるはずが浅草寺の夕暮れ…
これではプレイしていてもシーンを堪能することはできないだろう。

ゲームシステムも褒められたものではない。
プレイしている周回数によって自動的にヒロインが決定している一本道仕様な上、
各周回でBADENDになってしまうとセーブデータを残していない限り、
1人目のヒロインからやり直しという面倒さだ。

一番重要なシナリオはどのヒロインも似たような展開であり、
シナリオの核心に迫る最後になって本筋が怒涛の進行を見せる。
その中身も矛盾が散見されるなど全体的に低品質である。

クソゲーの日照りに降り注いだ一滴の露にスレは沸き立ち
今年はこれで決まりかという空気も流れたが、そうは問屋が卸さなかった。


11/23にKOTYというコロッセオに降り立ったゲームがあった。
その名もグラディエーターバーサス(剣投資)である。
古代ローマの剣闘士を題材にしたアクションゲームであり、剣闘士シリーズ最新作であったが、
好評要素のドッジ、パリイが削除された上に誰得のファンタジー要素である魔法が導入されるなど
きな臭さを漂わせていた。

このゲームは基本的に3VS3の戦闘で、プレイヤー以外の味方はAI操作である。
しかし、このAIがお粗末であった。
援護しているつもりが援誤になっている魔法、プレイヤーのコンボに割り込んで中断させる、
うろちょろして他の敵を連れてくるなどお邪魔キャラかと見まごうばかり。
かといって連れていないと敵からフルボッコにされるので
連れて行かざるを得ない不親切なつくりであることも述べておく。

戦闘のミッション内容は作業感や使いまわし感が目に付き、
アクションの内容も爽快感に欠けている。
敵の防具を破壊しないとダメージが通らないが、
破壊するには同じ部位を叩き続けなければならないので、
結局ごり押ししかないのである。

また、このゲームの特筆すべき点としてダウンロードコンテンツ(DLC)の存在が挙げられる。
DLCといえばゲームをさらに楽しむための追加要素というイメージがあるが、
剣投資はそんなことはどこ吹く風である。
装備強化のための宝石(ゲームの通貨)を入手するために、
アイテムボックス拡張やステータスの再設定のために、キャラクタースロットの拡張のためにと、
とにかくリアルマネーを要するのである。
俗称の剣投資はこのDLCの様相から名付けられたのだ。


上記の剣投資と同日に発売された話題作がもう1つある。
それは街ingメーカー4(待ing)だ。
自分の街を作り、自分のキャラで自由に歩き回ることのできる街ingメーカーシリーズ最新作である。
シリーズの醍醐味である
「一人一人の住民に個性があり、会話や買物をしたり不満を解消してあげることで街が発展する」
という要素を廃し、建物の種類を削減し、新要素は皆無とシリーズファンは大激怒した。

ゲーム内容は薄く、建物を「建てる」「潰す」「眺める」の無限ループ。
クリアまで5〜6時間程度だが、その大半は建物を建てるためのポイントを得るために眺めているだけである。
早送りやスキップ機能などなく、このゲームをプレイしながら他のことができるだろう。

操作性が悪い、ロードが長い、BGMが2つしかないなど細かなクソ要素も完備し、
メインの建物にしても、老朽化や発展などはなくいつまでもそのままであったり、
郵便局や交番などあって当然の建物はなく、学校は区分けのない「統合学園」のみ。
天候、季節はなく、地形は1つのみ。
先述したシリーズの醍醐味もなく、グラフィックは前作のPS2と同レベルである。

本編クリア後には一切の制約のない状態で街づくりができるフリーモードがあるが、
「建てて、眺める」だけなのでよっぽどでない限りすぐに飽きてしまうだろう。
醍醐味を削除して、大ゴミにしたメーカーには頭が下がる思いである。


12月に入り、意外なゲームがKOTYのドアを叩いた。
12/8発売のドラゴンボール アルティメットブラスト(UB)である。
説明不要の漫画「ドラゴンボール」を題材にした3D対戦アクションの
「レイジングブラスト」シリーズ3作目である。
前作の評判も上々であり、少しずつ改善を重ねていることなどもあり
スレでも名前が挙がるとは思われなかった伏兵である。

キャラゲーとしての重要要素である使用可能キャラ数が削減され、
原作の展開をなぞろうにもブツ切りになり、
キャラのセリフを飛ばす仕様が面倒といった点もあるが、
ゲームの核となる戦闘に大問題があった。

それはクイックタイムイベント(QTE)というシステムである。
戦闘で何回かコンボをつなげると発生し、プレイヤーに2択を迫るものである。
成功すればコンボがつながり、失敗すればコンボ中断という流れである。
必殺技を撃つためには通常攻撃が必要なのでQTEは戦う上では必須であることも述べておく。
通常攻撃以外にも、間合い変更、必殺技、受身などさまざまなタイミングでQTEは発生する。
要するにジャンケンしながら戦うようなものである。

QTE自体の演出は全キャラ同じであり、ピッコロだから腕が伸びるなんてこともなく、
頻繁に発生しテンポを乱していることも欠点である。
キャラのモーションの再現度が高いことや映像自体は美麗であるのがせめてもの救い…かもしれない。


UBがスレの審議にかけられている中、過去からの銃弾(クソゲー)がKOTYを射抜いた。
そのゲームは1/27発売のウィザードリィ 囚われし亡霊の街(亡霊)である。
古くから続く3DダンジョンRPGのシリーズ最新作がPS3オンライン配信で販売された。

登場当初はセーブできなくなるバグを中心に話題になっていた本作であるが、
パッチによって修正されそのまま選外かと思われた。
しかし、亡霊はこれで終わらなかった。

亡霊が本気を出したのはゲームの「シナリオ3」に入ってからである。
シナリオ3では敵味方のレベル上限が100を超えているのだが、
亡霊はレベル99までの他のゲームのプログラムを流用しているらしく、
レベル100を超えて想定外の動作をしてしまったのだ。
味方がシナリオ3の時点で強さが頭打ちであるにもかかわらず、敵はもりもり強くなっていき、
終盤はエンカウント⇒敵の先制攻撃⇒パーティ壊滅(最悪全滅)というのがお約束になってしまう。
対処方は、少し歩いてセーブを繰り返すことでエンカウント回避をするか
地道にレベル上げをするか、エンカウント回避アイテムをDLCで購入するかである。
ちなみにラスボスは弱いため、エンカウント回避を行っても大丈夫である。

ゲームの楽しみの1つであるアイテム収集についても、
入手できないアイテムが存在する、ダンジョンでの戦利品のはずがDLCで買えるなど不備がある。
ダンジョン探索、アイテム収集というこのゲームの根幹にクソ要素が混入し、
このゲームの存在意義すら危うくしていると言えるだろう。


2011年も僅かとなった12/30に滑り込むように選評がKOTYに届いた。
2/24発売のPiaキャロットへようこそ!!4 〜夏の恋活〜である。
ファミレスを舞台に同僚の女の子とカップルを目指す恋愛ADVシリーズの最新作である。
もとはエロゲーとして発売されたものの移植版であり、
コンシューマへの移植のお約束としてエロが削除されているのだが、
元の作品の評価はエロ以外壊滅的であるためおおよそ察しがついてしまうだろう。

全年齢対応にするためのシーンカットによって
唐突にヒロインと付き合ったり孕ませているなど整合性を無視したり、
エロによってメリハリをつけていたシナリオが平和と退屈を享受するだけの内容になっている。

また、このゲームには主人公のパラメータを変化させるSLGパートがあるのだが、
殆ど意味を持っていない。役割といえば一定値に達していないとBADENDになるぐらいである。
(ちなみに、いくら女の子と仲良くなってもパラメータが達してないとBADENDである。)

システムの不備、バグも兼ね備えている。
原因不明の処理落ちやフリーズバグを搭載し、見ていないCGがCGモードに登録されたり、
クイックセーブがない、ログを読み返すのが面倒などといった具合である。
実績をとるのが簡単程度しか褒めるところがなく、誰得という言葉がふさわしい作品であろう。


さて、2011年のKOTYを彩る作品を紹介し終えたところで本年の大賞を発表しよう。
2011年のKOTYは大賞なしとする。

本年のノミネート作を見ればわかるようにすべて続編、移植作であり、
際立つクソさは過去の作品と比較してのクソさが中心である。
KOTYが求める「そのゲーム単体としてのクソさ」は皆無と言っていいだろう。
C18やpia4はADVとして致命的な破綻もなく遊べる内容であるし、
待ingは単体で見れば退屈でも遊べないことはない。
UBは格闘ゲーム初心者にも遊びやすいようにとの配慮とも言え、バグも存在しない。
亡霊は強敵回避方法が確立され、ラスボスも容易に倒せる。
剣投資は続編としての要素削減があっても遊べる。
加えて阿漕なDLCの商法はゲームとしてのクソさとは別であろう。
以上のことから本年のKOTYは大賞なし、
次点は上記6本とする。


2011年はいびつな流れの1年であったといえるだろう。
長きに渡る日照りとその後の怒涛のクソゲーの雨が降り続くという異常気象を思わせる展開、
そんな中でも特別に抜きん出たクソゲーの不在。

言うまでもないが、クソゲーが出ないことは好ましいことであり、
いつの日にかKOTYが不要になる日を願わずにはいられない。
最後に、ネットで一躍話題になった某ゲームのセリフを借りてKOTY2011を締めくくりたい。

「そんなクソゲーで大丈夫か?」