*2010年のあらすじ(諸選評をつなげたもの) [#x331ed6d]
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2010年1月、KOTYスレ住民は久々に心穏やかな日々を過ごしていた。さすがに、年明け早々クソゲーが出るわけがない。
だが、そんな期待は早くも崩れ去ってしまう。1月28日、大作ソフトラッシュによって業界が賑わうはずだった記念すべき日。
日本一ソフトウェアが「ラストリベリオン」で、KOTYに反逆を仕掛けたのだ。
本作はそのタイトルのごとく、ありとあらゆる面でRPGのルールに「反逆」している。
まず、ゲームを始めて気づくのは、本作では日本の声優を使っていないという点だ。
英語音声によるフルボイスと、日本製RPGらしいセリフが書かれた日本語字幕は、相互に干渉しあって違和感を生み出すことに成功した。
たとえば、主人公のナインを慕う獣娘・セフィが登場する場面を見てみよう。
ここでは、セフィが「パパ、パパ……」というセリフをつぶやきながら彼に抱きつく一枚絵が挿入される。
もし、これを日本の声優が演じたら、普通の萌えキャラになっただろう。しかし、本作では外国の女性声優が「OH! Daddy! OH! Daddy!」と
叫ぶことで彼女を萌えキャラから、獣側に引き寄せることに成功している。

装備品からも、通常のRPGに対する反逆精神がうかがえる。
普通のRPGでは、剣や盾、鎧で身を固めるのが定石だ。
だが、本作にはそんな当たり前の装備は存在しない。
あるのは「耳」「指」「腕」の3種類だけという斬新な装備品の概念だ。
ピアスや指輪でどこを守るというのか。そう思う人も多いだろう。
しかし、安心してほしい。もちろん、ピアスなどで体は守れない。
その性能差はどれも微々たる物で、能力は1ケタ程度しか上がらないのだ。
装備品など必要ないという「反逆」っぷりが男らしい。
フィールド探索も、かなり反逆度が高い。
各地に存在する家には入れず、住民もいないので聞き込みをする必要がないという親切設計だ。
しかも、画面右上のエリアマップはすべて英語で表記されており、
段差や道の分岐がきっちり色分けされていないため、極めてわかりづらい。
むしろ、混乱させられる分ないほうがマシで、地図は万能ではないということを教えてくれる。

さらに、本作はシンボルエンカウントの意義を問うという重要な役目を果たした。
敵シンボルは、超スピードで追いかけてくるため、見つかったら確実に逃げられず
見つかる可能性も極めて高い。中盤以降、姿を消す魔法、足音を消す魔法、
足を早くする魔法が手に入るが、これが手に入る頃には敵から逃げる必要がないほど成長している。
どう見ても敵と接触していないのに戦闘に突入するうえ、
背後から見えない敵に襲われることもしばしば。
また、本作の敵はすべて死者であるという設定からか、倒した敵が目の前で即復活することも。
敵を倒しても油断できないという、斬新な仕様だ。
なお、敵は序盤から同じ雑魚の色違いが5種類以上出現するという点も見逃せない。
色を反転させただけにしか見えない浮遊霊など、アイディアも光っている。

戦闘では、弱点を突く「逆鱗」システムが非常に特徴的だ。
これは、正しい順番に部位を物理攻撃することでダメージを増加させるというもの。「逆鱗」にあたる部位を攻撃する順番を間違えると、5倍以上のダメージを受けてしまうので
弱点を探ることが重要となる。ただし、敵の部位は1体につき最低6箇所以上。
同時に5体くらい敵が出現するため、雑魚戦の時間がかなりかかるのがネックだ。
だが、安心してほしい。このゲームはレベル補正による能力上昇が極めて高い。
途中から、物理攻撃が強くなりすぎるので、中盤以降はとくに弱点を意識する必要はない。
本作には、多彩な属性の攻撃魔法が存在するがそんな自らが作り出した戦闘システムにさえも
反逆する男らしさに頭が下がるばかりだ。
さまざまな反逆行為でKOTYに殴り込みをかけた「ラストリベリオン」。
2010年のクソゲーオブザイヤーは、購入したプレイヤーが遊ぶこと自体に反逆したくなる
この作品の登場により、早くも波乱の様相を呈している。
(※以上、ラスリベ選評案1より)

去年の黒船来航に刺激されたのか乙女の国からも「ラブルートゼロ Kisskiss☆ラビリンス」が放たれた。
ケータイコミック原作で同人レベルな絵とシナリオ、声優だけ豪華と清々しい地雷っぷり
5回の延期でファンすら裏切り続けた本作はその内容も裏切りに満ちていた。

ゲームの中心となる探索パートでは、10箇所から好きなところを
選んで探索するのだが、MAPにヒントはなく何が起きるかはランダムである。
見つけたアイテムでイベントを起こすゲームにも関わらず、この仕様のためセーブロードを駆使しないと
CGは埋まらず攻略キャラはいつのまにか惚れている、頻繁に入る暗転と一々飛ばさないと操作不可になるボイスに耐えてアイテムを集めても2周目には引継ぎがれず何の救いもない。

探索やイベント時にはゼロと呼ばれる敵と戦う、1種類のみ1体ずつで
しかも立ち絵の使いまわしである、原作も一種類だが他に忠実にするところがあったのではないか。
敵は弱く装備を付ければ序盤でダメージがカンストするため、協力技や状態異常は1度も見ずに終わる
ボタンを連打しているうちに、戦闘ではなくただのロードに思えてくる。

システムは10年前からタイムスリップしてきたかのような出来で
スタートボタンから使える機能はセーブ、ロード、オプションのみという漢らしさ
□ボタンで表示できるはずの情報画面は何故か出ない。
オートのないスキップは異常に遅く、クイックセーブ、選択肢まで飛ばす、
といった機能はおろかタイトルにすら戻れない
ウリの性格反転システムも十分なボリュームとは言いがたく、あらゆる要素がゼロに等しい。
「乙女は声さえあれば釣れる」売り上げ1000本で散った本作はそんな風潮に警鐘を鳴らしたかったのかもしれない。 
(※以上ラブルートゼロ選評案1より)

2009年11月。
エロゲー帝国から大海原を越えて現れた1隻の黒船こと「戦極姫」は、島国KOTYに住む住人を恐怖のどん底に叩きつけた。
祖国の住人すら阿鼻叫喚に陥れたその船は、KOTYの国宝である2つの王冠を奪い大海原へと還っていった。

そして2010年である今年6月に、その船はまた現れたのである。

あの伝説の襲来、そして据置・携帯版でダブルの栄誉(?)に輝いてから約半年、黒船こと「戦極姫」が「2」となってまたKOTYスレにやってきた。今度はXBOX360である。
「前回よりは良くなった」と言われるその様子は、戦極姫に初めて触れる人には想像を絶する仕上がりとなっている。

まず<<戦国SLG>>としての評価である。
何をするにも大切な資金ではあるが、特徴的なものとして最大値←→0のループである。
突発的に資金が変動するイベントでは見事に初代の再現がなされており、そろそろ「据置版戦極姫では仕様」と言われるのが当たり前の模様になりつつある。
この数値関連のバグは目覚しく、酷いものでは成長ステータスが突如として無茶苦茶な数字になったりする(文字化け)。
更に衝撃的なものとしては「システムログでは確かに攻撃力が上がった」筈なのに
「戦闘をしてみると実は防御力が上がっていた」というゲーム性としてまずありえない事態が起こる。
これを具体的に普通のRPGで置き換えるなら「『長剣』という名前の『分類:盾』を買う」、そんな理不尽が随所に見られるのだ。
そして城関連に関しても同様である。
今回も登場する「ブラックホール城」と呼ばれた脱出不可能な城になってしまうバグは、
確率は少ないものの発生すればほぼ確実にロード画面、下手をすれば最初からの作業が待っている。

続いて<<恋愛ADV>>である。
女武将の後ろに立つ侍や、同じ女武将が後ろに増殖する様子は、さながら「乱(れた)世(界)」の文字を頭に呼び起こしてくれる。
しかも一部の武将に立ち絵が存在しない箇所が点在しており、その場合は「謎の白い壁」が代わりに現れる。
細かい誤字脱字も所々見られるがそれは大した問題ではないほどに、目の前の光景はまるでホラーゲームをプレイしているかのような錯覚に陥ってしまう。

しかしバグに満ちたこのゲームにも魅力はある、「XBOX360」というハードの仕様か非常に動作が軽いのだ。
ロードに膨大な時間が掛かるのは諦めるしかないものの、いざ選択画面の部分に関してはカーソルの動きがとても速く、流石はXBOX360の力だろう。
しかしAI自体は非常にもっさりしている為に全体的にイベントの挙動が遅く、そのせいで非常に単調なシナリオながらクリアまでに250時間以上は掛かると思われる。
その1割は「内部処理に費やす時間」と考えていい。

徹底的に改善が見られる事はなく前作とほぼ変わらない状態と思われる「戦国姫2」。
だがそれは初めて戦いに挑んだ1人のKOTY住人の精神を、完膚なきまでに叩き潰す見事なものであった。 
(※以上、姫2選評案より)
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