[[2011年 次点]] #contents *概要 [#e376dd08] |名称|街ingメーカー4|[[http://ec2.images-amazon.com/images/I/61WYSbql9hL._SL250_.jpg>http://www.amazon.co.jp/dp/B005LFIKVA/]][[http://ec2.images-amazon.com/images/I/61DchzKonNL._SL250_.jpg>http://www.amazon.co.jp/dp/B005LM0OT4]]| |ジャンル|街づくりシミュレーション|~| |対応機種|PlayStation3 / Xbox 360|~| |発売元|D3 PUBLISHER|~| |開発元|INDI SOFTWARE / MEDIA FACTORY|~| |発売日|2011年11月23日|~| |価格|7,140円(税込)|~| |対象年齢|CERO:A(全年齢)|~| -[[公式サイト>http://www.d3p.co.jp/matching4/]] *参考動画 [#h934a04f] [[乙武洋匡さんによる実況プレイ>http://www.youtube.com/watch?v=UfzdnXWhTPA]] *要点 [#y10761f9] 自分でキャラを操作して、自分の作った街を自由に歩き回る事が出来る、街づくりSLG「街ingメーカー(まっちんぐめーかー)」シリーズの最新作。~ 全体的に中身が薄く、前作まであった人気の高い要素をバッサリ削除した為、完全に別ゲームと化しており、シリーズファンが揃って激怒した。~ 本作で初めてこのシリーズに触った人も、あまりの内容の無さに落胆。結局シリーズの独自要素を排除した結果、劣化シムシティと評される始末。~ スレでの呼称は主に「街4」、プレイ時間の殆どが待ち時間であることに引っ掛けて「''待ing(まっちんぐ)''」とも称される。 -ゲームの内容は、「建てる」「潰す」「眺める」をひたすら繰り返すだけ。 --建物の種類も全82種類と少なく、郵便局・お墓・交番・歯医者等に至っては、そもそも''建てることが出来ない''。 --買い物が出来ない以前に、''建物の中に入ることが出来ない''。 --シムシティのような、「税率の調整」や「条例の設定」、「公害・災害への対処」といった要素も一切無い。 --勿論、天候や季節という概念も無く、地形も一種類だけ。 -バスや電車に乗って移動することが出来るが、普通に走った方が速い。 -基本的に住人は「家に帰ります」「寿司に行きます」「最近部下の目が冷たい…」など、どうでもいい事しか言わない。 --現れて、移動して、どうでもいい事を言って、目的地に着いたら''消えるだけ。'' ---イベントも''存在しない。'' -BGMは昼と夜の''2種類だけ。'' -ミッションクリアの条件は「人口を増やす事」''だけ。'' --増やし方は、家を建てて住人を引っ越して来させる、オフィスや工場を建てて住人を勤めに来させる、博物館などを建てて観光客を呼び込む等。 --クリアするごとに開発可能エリアと建築可能な建物がアンロックされ、ジャンプがパワーアップする。 ---人口3000人になるとゲームクリアで、何を立てようかと考えている時にいきなりクリアになるから達成感に乏しい。 -ゲームクリアまで5〜6時間、長くても10時間程度で、その大半は、''プレイせずにただ待っているだけの時間。'' --建物を建てる際にポイントが必要となるのだが、振り込まれるのがゲーム内時間の24時。 ---使い切ったら、また24時が来るまで''10分間程度''待たなければいけない。 ---スキップ・早送りなどは''一切出来ない''。 --レベルの高い建物ほど消費ポイントも多くなる為、ゲームが進めば進むほど暇な時間が多くなる。 --一応、時間経過でもちょっとだけポイントが貰えるが、雀の涙ほど。 ---もうひとつポイントを入手する手段はあるが…次項目で解説。 -住人の不満(職場が足りない、学校が足りない、等々)を解決すると、不満を出していた建物の上にポイントを入手できる星マークが出現する。 --プレイヤーキャラは、最大で7段まで使用可能になる多段ジャンプを駆使して、建物を登り取りに行く。 ---この多段ジャンプ、レベルが上がるごとに1段ずつパワーアップするが、レベルが低い内は取りに行けない場所も多い。 --おまけに、この星マークは時間経過で消滅する。 ---高層マンション等の屋上に出現した場合、''登っているうちに消えてしまう''事も。 --ついでに言うと、不満解決のための建物を立てた所で、利用者が来なかったりすることもある。 ---それ以前に、欲しいものを目の前に建てても解決しないこともある。 -操作性が悪い。 --視点移動が扱い辛い。 --細かい操作など、十字キーで1マスずつ操作したい場面も、''アナログスティックでしか操作できず''、置きたい場所になかなか置けない。 ---建物は道路とキッチリ接続しないと住民が移動して来ない為、失敗するとかなりイライラする。 --夜になるとカーソルが見え辛くなり、建物の配置が非常に困難になる。 -グラフィックがPS2レベルで、少なくともHD機で出す必要性は感じられない。 -微妙にロード時間が長い。 --普段がタイトルからメニュー表示まで約30秒、スタートしてMAP表示まで約30秒、ロードしてMAP表示まで約20秒。 -DLCは12月10日現在、建物4つしか配信されておらず、''内3つが有料''。 --その内の一つである「風車」(100円・80MSP)は、そもそも電力等の概念が無いのでただの置物。 --どうやら、DLCで追加できる物件の数にも上限がある模様(箱版のみ?)。 ---4つ物件を追加しただけで、容量37/100と表示される。 --公式ページの「追加コンテンツ」の紹介ページは、現在(12月10日)もcoming soonのまま。 -本編クリア後に追加される「フリーモード」は、ポイント消費無し・住民からの不満無し・最初から全ての建造物がアンロックという状態で街づくりが出来る。 --このゲーム最大の難点である「待ち時間」無しで好きなように街の作成が出来る為、''「こっちが本編」''と言うプレイヤーも居る。 ---ただし、結局「建てて、眺める」を繰り返すだけなのですぐに飽きてしまう。 *選評 [#l6509fc6] **選評その1 [#i92f5fea] #aapro{{ 2011年も残りわずかとなった2011年11月末。 年間を通して未だ納得のいくクソゲーが現れず、まるで飢えた獣のように喘ぐ住人達の元に一筋の光が差し込んだ。 インディソフトから放たれた光、PS3とXBOX360で発売された「街ingメーカー4」である。 街ingメーカーシリーズと言えば、いわゆる「街づくり」を楽しむシミュレーションゲームである。 シリーズの特徴としては、プレイヤーは完全なる神様視点ではなく、都市開発のプロデューサーとしてプレイヤーキャラを操作し、自分の街を自由に歩きまわることができることである。 また住人達には1人1人に名前が付いており、さらに自由に会話をしながら仲良くなっていき、それぞれの住人たちと親密な関係となることにより様々イベントが発生し、 そのイベントによって街人が増えて発展していくといった、アドベンチャーゲーム的な要素も備えているというのがシリーズ一番の特徴であった。 初の次世代機で発表された今作は、今度こそシリーズの系統を引き継いだ正当進化版であると、シリーズファン達は大いに期待を高めていた。 ましてやPSPで発売された前作がTV番組「逃走中」との謎コラボのせいで「街作り逃走ゲーム」というよくわからないジャンルと化していたため、期待は尚のことであった。 しかし発売された瞬間に、このゲームの評価は地の底を走ることとなる。 街を発展させることで住人は増えるが、彼らに話しかけたところで定型メッセージを繰り返すばかりで もはや人口を増加させるというよりボイス機能つきマネキン人形を量産しているかのような趣がある。 これによって「街を作り、住人が増え、住人と仲良くなることによっていくことによって、さらに街が発展する」というこのゲームの根幹が崩壊した。 建造物を置き、一日に一回貰える建造ポイント待つという、ただひたすらそれだけを繰り返すだけの作業ゲーと化してしまったのである。 同時に住人達からは名前が一切消えてしまった。台詞によるキャラ付けまでされていた住人たちが、これではただの歩くマネキンである。 建てられる施設も少なくなっており、工場の種類は激減し、漁場や農場に関しては存在すらも消えてしまった。 ほかにも郵便局やお墓、交番も建てれず、歯科や外科・内科病院も建てることができない。これらの無い街は、もはや街と呼べるのか疑問である。 さらに言うなら各施設には色やバリエーション違いなどもほとんど無く、住宅街にはまったく同じ色と形の住宅がひたすら立ち並ばざるを得ないありさま。 「HD画質によるリアルな街づくりが可能」といううたい文句も、実際のところPS2でももっとマシなグラフィックのゲームがあるレベル。 正直グラフィックに関して褒められる部分は(このゲームを通してとも言えるが)水の描写がキレイ、ただそれだけである。 簡単でわかりやすいインターフェイス、と言うのも単純に「やれることが少なすぎる」というだけである。建てたら出来の悪い箱庭を歩いて眺めるだけなのだから。 操作性としては視点移動が悪く、細かい操作なども十字キーで1マスずつ操作したい場面もアナログスティックでしか操作できず、お世辞にも良いとは言えないレベル。 自由に街を歩きまわってみても、各建造物は入ることのできないため単純な立体物でしかなく、 残念ながら街並みは多段ジャンプを駆使するためのだだっ広いアスレチック場以上の意味を持たない。 さらにゲームを通してBGMは昼と夜の2つだけであり、スキップ機能も無いため、1日経過でポイントを貰う→建てる→1日経つのをひたすら待つ→ポイントを貰う→建てる→待つのループを繰り返し、 誰がプレイしても同様に訪れるであろうゲームクリアまでのおよそ5〜6時間、ずっとこの2曲を聴かされ続けるハメになる。 しかも低グラでできる事も少なく、間違いなく低容量であるくせに、フリーズかと疑うほどに突然ロード時間が長くなる場面が多々ある。 もはやプレイした者たちからは「モバゲーの方がマシ」と言う声まで上がる始末。それほどまでにゲーム性が薄く、ただ時間を待つだけの作業ゲー。 さらに発売から2週間後に配信されたDLC4つのうち3つが有料であり、ただでさえ7140円も出して買ったことに後悔するプレイヤーに追い討ちをかける。 正直こんなゲームをDLC込みで7500円も出して買うくらいなら、初代街ingメーカーのBEST版を購入した方が時間にもお財布にも精神衛生上にもやさしいだろう。 最後にここまでシリーズファン全員を裏切るようなゲームを世に出したインディソフトに一言添えるとしよう。 「街作りをゲームにする前に、まともなゲームを作ってください」 以上。 }}