Takedown: Red Sabre

概要

名称Takedown: Red Sabrehttp://marketplace.xbox.com/ja-jp/Product/Takedown-Red-Sabre/66acd000-77fe-1000-9115-d802584113e7 [外部リンク]
ジャンルシューティング, 戦略 & シミュレーション
対応機種Xbox360
発売元505 Games
開発元Serellan
発売日2014年2月21日
価格1543円(税込)
対象年齢CERO D - 17 才以上対象

参考動画

選評

Takedown : Red Sabre (通称 赤サブレ)

Takedown : Red Sabreとは近年見られる映画的体験や自動回復など似たようなFPSばかりになった流れを変えるリアル系FPSとして発売された
だが発売されたTakedown : Red Sabreはリアルな部分を見つけるほうが難しいほど現実味のない作品になってしまった

チュートリアルが2つ、ステージが5つあり、
ステージを開始する前にスタート地点を2つの中から選ぶことができ、自分の兵種もここで選択可能
またミッションで連れていく味方(装備や兵種は固定)を全3人のうち何人連れていくか選ぶことができる

チュートリアルではトレーニングルームで銃の扱い方やしゃがんで物陰に隠れること、リーンの使い方などを学ぶ
ゴール手前では各種武器が置かれていて、武器の性能の違いを確認できる
ただ何故か同じチュートリルが二つ存在しており、マネキンの位置、マップの構造、ゴール手前に設置された武器の種類など全て同じになっている
唯一違う点といえば、片方はスタート地点が固定されており(画面では選択できるように見えるがどちらを選んでも同じところからスタートする)、
もう片方はスタート地点をゴールから一番遠い所にするか一番近い所にするか選ぶことができることぐらい。
だがマネキンの位置などはゴールから一番遠い所を基準に作られており、一番近い所から始めるてもあまり変わり映えしない。
そしてスタート地点を変えてもゴールはそのままなのでゴールから一番近い所から始めるともう1つのスタート地点の所まで行き、そこからUターンしてゴールを目指さないといけない。

チュートリアルで基本的な動きを覚えたらステージ攻略だ
まずブリーフィングでミッションクリアの条件やステージ説明を確認するのだが、字が小さくて読みづらい。
そして3分の1の確率でブリーフィング時の映像が大きく乱れて、真っ黒で何も映らなかったり、映像の全てか半分くらいが砂嵐のように赤や黄色の線が動くだけの映像になったりする
ブリーフィングでステージの全体図や目標物の大まかな位置が説明されるのは5つ中3つでその他の2つは自分たちの足で探さないといけない。
また目標物の説明を受けても、ミッション中にマップの確認ができないため、自分がどこにいるか、目標物の所までどうやっていくかは結局ステージを攻略しながら覚えるしかない

次にミッションについて
敵は大変個性豊かで様々なタイプの敵がいる
・難聴タイプ すぐそばで発砲しても反応せず、棒立ちのまま
・無鉄砲タイプ 「銃なんて捨ててかかってこいやー」と銃を下してこちらに突撃する
        突撃する際に銃で攻撃しないのが特徴
(注 このゲームにナイフは存在しません)
・弱虫タイプ こちらを発見すると背を向け「俺は何も見なかった、気のせい気のせい」と言う感じで死ぬまで棒立ち
・発狂タイプ 「ファー、敵だ敵だー」という感じでその場をぐるぐる回る
・優秀タイプ 物陰にうまく隠れて高い命中率を誇る凄腕の兵士
・待ち伏せタイプ こちらのことを待ち伏せする、鉢合わせした場合、高確率で殺される
・逃走タイプ こちらを見つけると逃げる
また逃走タイプの中には逃げた後にこちらのことを忘れて戻ってくる、忘れん坊タイプがいる
・チートタイプ 背中に鉛玉を6発当てても死なない
もしくは後進、横移動が明らかにこちらよりも早く、高速で動きながら撃ってくる

また優秀タイプで味方を2人殺した敵が目の前で急に逃げ出し、何故か背を向けてこちらが攻撃しても反応しなくなるなど敵のタイプ変更もよく見られる

バカな行動をする時も多いがかなり高性能の兵士たちである
・索敵範囲はプレイヤーをはるかに上回っている
プレイヤーが建物の2階にあるガラス張りの廊下を歩いているときに敵は地上から
すぐにプレイヤーを見つけて発砲してくる
敵によっては夜にライトをつけず、700メートル先にいるプレイヤーを撃ってくる強者もいる(スナイパーではありません)
高さ、距離、昼夜問わず、プレイヤーと敵の間に障害物さえなければ確実にこちらを発見して襲い掛かってくる
・射撃能力が高い
銃の命中率が高く、一発でヘッドショットを決めるものもいる
また遠距離でもアサルトライフルでこちらを全滅させることがある
だが基本的に近距離は苦手で3メートルくらいの距離でショットガンを3発も外したり、天井に向けてアサルトライフルを乱射したりする
出会い頭の早撃ちではプレイヤーが反応できないスピードで撃ってくることがある
・足音を立てない
プレイヤーは立った状態で歩くと足音を立ててしまうが敵は全く足音が無い
マップやレーダーがないため敵がこちらを見つけた時の声や銃声、自動扉の開閉音でしか敵の位置を知ることができない。
高確率で鉢合わせする原因の1つ

味方について
ミッションでは味方を3人まで連れていくことができる
味方の命令は「全員ついてこい」と「全員待て」の2つで、
「反対方向から突撃しろ」、「お前は俺についてこい、他はここで待て」「この爆弾を解除しろ」と言った命令は出来ない。
猿でもわかるレベルの命令しか選択できないが味方はそんな簡単な命令すらも守れない。
「全員ついてこい」と言っているのにポールの間を右往左往してついてこない(ポールの間は通れる)、何故か扉で銃を構えたままついてこない、
勝手に先行して敵を連れて戻ってくる、プレイヤーがまだ行っていないエリアに勝手に行って勝手に敵と戦うなど本当に言葉が通じているか疑うレベルの者もいる
また援護射撃は味方の気が向いた時しかやってくれないので気が向かなければ目の前に敵がいても撃たないし味方が殺されても撃たない
プレイヤーが死んでしまうと味方を操作することになるが味方の装備は変更できず、味方のうち2人は遠距離スコープを付けた武器なので中近距離では使い物にならない
さらに味方は何故か目の前でプレイヤーが戦っているのに銃を天井に向けていることがあり、
その状態で味方を操作できるようになると天井に向けてある照準を敵に向ける間にやられる。
プレイヤーが味方を操作できるようになるまで数秒かかるのだがこの間に敵が味方を皆殺しにすることが多い。
あと狭い通路を通っているときに戻ろうとすると味方が邪魔で戻れなくなる


その他にリーン(体を傾けて体の出す面積を極限まで減らして壁の向こう側などを覗き込むこと)が首を45度傾けただけとしか思えないほど見えるようになる視界が狭い。
だがその場で首を傾げただけなのに覗き込んだ時と同じ当たり判定になる。
またリーン中は移動できず、リーンをやって少し移動したいと思ったら
リーン→移動(リーン強制解除)→リーン…と大変手間がかかる
この作業中に何故か構えていた銃を下してしまうことがある
以上の理由からリーンを使ったほうが危険。
しゃがむこともできるが、遮蔽物がない上に敵にすぐ見つかるステージが多いためあまり意味がない。
そして武器変更ができなくなる、武器変更を行うボタンがYボタンからBボタンになる、味方に命令するボタンが2回押さないと反応しなくなるなど操作性も悪い


ステージについて
ステージはBiolab、HQ、Radar Base、Cargo Ship、Facilityの5つなのだが
Biolabを除いたステージは長く広い通路や屋外など敵にすぐに見つかるようなところを通らないと先に進めないように作られている
敵の出現位置はランダムで死にながらどのパターンか覚える必要がある

HQ 
建物のほとんどが透明なガラスで遠くからでも敵から見つかってしまう
ガラスは光を反射しているのでこちらは敵を発見し辛く、割ろうと思っても銃で4発食らわせないといけない。
2発からガラスにひびが入り、さらに敵を確認し辛くなるが敵はガラスがあろうがなかろうが正確にこちらを狙ってくる
広い廊下や広い部屋ばかりで遮蔽物があまりない
目標物のうち2つは敵が密集している建物の中にあるため2〜3人の敵と撃ち合いになる

Radar Base
屋外での戦闘なので複数の敵が色々な方向から撃ってくる。
プレイヤーが目視で確認するのが厳しい距離から撃ってくる

Cargo Ship
人質を助けるミッションで人質も敵と同様に出現位置がランダム
人質の前には敵がいるのだが殺しても殺されてもフリーズすることがある
人質は助ける前と後では見た目や動きにまったく変化がない
よく味方が人質を殺す
人質の近くにいる敵に見つかって数秒すると敵は人質を殺す、だがこちらが人質を助ければ敵は目の前に人質がいても殺さない
何故かステージの全ての扉が開かれた状態で固定されている

Facility
スタート地点が固定されている
ミッションクリアのためには何階にも続く円状のエリアを上ったり、下りたりしなくてはならない。
このエリアはRadar Baseと同じように敵に色々な方向から攻撃されたり、遠くから攻撃される

以上の4つは敵の索敵範囲の広さ、遠距離からの射撃能力の高さが遺憾なく発揮され、鬼難易度になっている

通路は狭く、敵もあまり密集してないため赤サブレの中では一番簡単なBiolabでも、
敵の出現位置や目標物の位置を覚えるのに20回ほど死に、どう進めば最短でミッションクリアできるか知るためのマップ探索で10回ほど死んで、
大方のマップと目標物や敵の位置を覚えた状態にならないとクリアできない
さらにいくら撃っても死なない敵や自動扉が開閉音はするのに開かなくなるバグ、
武器変更時のバグなどが起きず、敵AIが賢くない、味方が言うことを聞いてくれるなどいくつかの条件がそろわないとクリアできないのでクリアには運の要素が大きい

公式は隠密行動とチーム連携が重要と言っているが味方への命令が少なすぎる上に命令通りに動かないためチーム連携は絶望的。
さらに隠密行動は絶対に敵に見つかる場所が多いため不可能。
なので攻略に必要なのは隠密行動とチーム連携ではなくいかに敵よりも早く撃てるかという「早撃ち」。
それとバグが起きない、弾が当たらないなどの「強運」の2つである

一応、武器の中には隠密行動の際によく使われるサイレンサーがあるが銃声が少ししか軽減されない。
そもそも敵に「見られて」発見されるから大変なので、銃声が全くしなくても使い物にならない 。あと何故か手榴弾の爆発音がなくなる。

そしてリアル系FPSを謳っているが所々でリアルとは思えない動きなどが目立つ
・銃で殺されるとほとんどがブリッジみたいな状態の死体になる
・味方が奇妙なカニ走りになることがある
・武器を両手で構えながら扉を開ける
・目標物と透明なガラス以外は銃で撃っても傷が自動回復する
・敵も味方もスーパーアーマー持ちで足や手を撃たれても動作が遅くならない
・銃で撃たれた時には微量の血しぶきが出るのに死体は血が一滴も見当たらない
・遠距離で撃たれたら2〜3発で死ぬのに近距離で5発食らっても死なない時がある
自動回復はリアルじゃないがスーパーアーマーはリアルだとでもいうのだろうか…

まとめ
たった4人でマップも持たずにミッションに行き、味方に「ついてこい」「待て」しか命令できず、
遮蔽物のない広いエリアで十数人いる敵を早撃ちだけで倒しながら目標物の破壊等を行う。
バグやAIを抜きにしてもとてもリアルだとは思えない作りになっている
唯一リアルだと思ったのは運が無いやつはどんなに頑張っても戦場で生き残れないという点だ