名称 | ティル・ナ・ノーグ〜悠久の仁〜 | |
ジャンル | ジェネレーティングRPG | |
対応機種 | PS2 | |
発売・企画元 | システムソフト・アルファー | |
開発元 | ロケットスタジオ | |
発売日 | 2009年4月29日 | |
価格 | 6,800円(税込7,140円) | |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
ステータス画面・装備画面で仲間をいじりたい時 、 キャラ選択からいじるキャラを選ぶ→キャラ個別→選択画面→キャラ個別 をくり返すことになる
あまりにひどいので選評を書こうとやりこんでいるうちに何故かハマっていました。但し「実は良作品」と呼べるものではありません。
メニューごとにキャラの選択が左右だったり、上下だったり、L2R2だったりする気が狂いそうな操作系や何かするたびに発生するロード地獄で私の脳みそに虫が湧いてしまったのかも知れません。
ゲーム自体も20年以上前のオリジナルのアルゴリズムを丸コピペしたとしか思えないような出来ですし。ゲームバランスも初期に地上で遭遇する敵は虫系だと1Gにもならないしヒューマノイド系を全滅させても1Gだけとかあたりまえ、初めて仲間になる奴は何故か丸腰(フィールドやダンジョンで出会ったキャラクターでさえも!どうやってここまで来たんだ?)、武器屋がしょぼ過ぎてメンバー全員の武具を揃えられない等問題ありまくりです。
肝心のシナリオジェネレートも変わり映えのしないシナリオばっかり、とか1話が長すぎて 繰り返し遊ぶ気にならない、など昔の問題点を引きずったままです。
正直「なんでこんなのに俺は熱中してんだろう」と自問してしまいそうな代物です。ですので他の方がティルナノーグをクソゲーと呼んだり、ノミネートしようとしたりしてもそれを私は否定しません。
冷静な目で見ればこれは間違いなくクソゲーです。
このゲームをプレイされるのであれば「環境設定」の「BGM設定」でBGMをOFFにしてゲーム をする事をお勧めします、効果音は出ますので好きなCDでも聞きながらやれば精神的な苦痛をだいぶん緩和できるでしょう。
ニュースサイトなどで、にわかに注目を集め始めたKOTYに、「クソゲーとは何か?」を問う正統派クソゲーが登場した。
老舗メーカーが20年の歳月をかけて溜め込んだクソ「ティル・ナ・ノーグ〜悠久の仁〜」である。
20年前に“神ゲー”と謳われた本作は、進化を放棄し時代遅れのシステムのままPS2に現れた。
「古き悪きクソゲー」と評価を得たものの、満場一致の決め手に欠いていた。
「インパクトが無ければクソゲーじゃないのか?」
その問いはまさに、七英雄の出現により動画でのクソさに目が移りがちだった我々に「クソゲーとは何か?」を考える機会を与えた。
さて、古き悪きクソゲーの安定したラインナップを紹介しよう。
ゲーム機向けに改良されていない気が狂いそうな操作性。
キャラクター選択だけでも、画面毎に左右だったり、上下だったり、LRだったりと、プレイヤーを大いに混乱させた。
戦闘やメニュー表示など画面が切り替わるたびにロードが頻発し、ブツ切れのゲームテンポはプレイヤーを思考停止させる要因になった。
正統派ファンタジーにも関わらず原色を惜しみなく使う前世代的センスのグラフィック。
戦闘開始と同時に崩れる「陣形」は初期配置の体しかなく、20年前のアルゴリズムそのままの単調な戦闘。
強力な仲間を登場させる方法がゲーム中に一切登場しない情報不足から来る不親切さ。
「100億通り」や「無限に生み出されるシナリオ」を売りにしているが、
実際は8本の大きなシナリオと300種のイベントの組み合わせで、どう計算しても100億通りにはならないという誇大広告。
そのシナリオ自体もあって無いようなもので、「お題をだされる→ダンジョン→ダンジョンボス攻略」をループするだけだ。
2007年発売予定だったにも関わらず、度重なる延期に次ぐ延期で2009年発売となったことも忘れてはならない。
そして、開発は「カルドセプトサーガ」「なんとかポータブル(笑)」を手がけたロケットスタジオ。
あらゆる面でクソを揃えてくる堅実ぶりは、誰しもが認めるクソゲーである。
そんなクソゲーにも関わらず、クソっぷりを笑いながら遊ぶ者たちの姿もあった。
「楽しんでるならクソゲーじゃないだろ」
その声への答えをもって、この選評を締めくくりたい。
年を重ねるごとに強い刺激を求め、奇をてらったクソゲーに目が移りがちな昨今のKOTYだからこそ、
「古き悪きクソゲー」である本作をここに強く推す。
友達とワーワー言いながらやっていた往年の「クソだけど妙な愛着を持てるクソゲー」――まさにそれが正統派クソゲーであり、「ティル・ナ・ノーグ〜悠久の仁〜」なのである。