2009年 次点

概要

名称黄金の絆http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001EYTO3A/ [外部リンク]
ジャンルアクションRPG
対応機種Wii
発売元ジャレコ
企画・開発元タウンファクトリー
発売日2009年5月28日
価格7,140円(税込)
対象年齢CERO:B(12歳以上対象)

公式サイト [外部リンク]

参考動画

http://www.nicovideo.jp/watch/sm7222120 [外部リンク](オススメ)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm7213974 [外部リンク](ラスボス戦、ネタバレ注意)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm7207447 [外部リンク]

http://www.nicovideo.jp/watch/sm7213202 [外部リンク]

要点

選評

選評案1

今年のプロ野球界でアラフォーという言葉が良く使われている。主に40代のベテラン選手の大活躍を指す言葉だ。
なんとクソゲー業界にもベテランが旋風を巻き起こそうとしていた。
FC時代からのクソゲー界の古豪ジャレコが放つ「黄金の絆」である。
発売前から某巨大掲示板風の掲示板を公式サイトに設置、公式サイトのソースに他社のヒット作の名前を仕込む、
前衛的なTVCMを全国で垂れ流す等、新参なんかとは一味違うんだぞと強調。
そしてファミ通に広告を出しているにも関わらず、
同誌のレビューが5444という低得点を叩き出すとは流石の貫禄である。

では肝心のゲームを見てみよう。
まずプレイヤーは最長40秒というロード地獄を味わう事になる。
そのロードの先には単調なミッションと、大した起伏のないストーリーが待っている。
街での会話時のカメラアングルが悪いのもあり、酔ってしまう場合もある。
もし酔った場合は長いロード時間に目を瞑って気分を落ち着かせると良いかもしれない。街中でもロードが多いので。

セールスポイントであった戦闘にも触れよう。
一言で言えば劣化無双。ワラワラと雑魚敵は出てくるがほとんど棒立ち。
こちらの攻撃も効果音やエフェクトが貧弱なので、全然爽快感がない。
ただしそんな雑魚戦でも注意しないといけない事がある。
時折攻撃の中に強力な物が混ざっており、致命傷を負ってしまう場合がある。
ドラクエで例えるなら、ドラキーの群れと戦っていたのに、突然ボストロールの痛恨の一撃を食らうような感じだ。
外見がドラキーマやタホドラキーだったりはしない。プレイヤーはただの雑魚に怯えての冒険を強要される。

続いてボス戦。
巨大ボスの弱点を探し出して倒せ!という触れ込みではあったが、ラスボスを含む4体のボス全員同じ倒し方である。
そもそもボス全員が同じ体型で同じモーションという使い回しなので、弱点なんか容易に想像できちゃったりする。
一番の弱点は制作陣だ!と叫びたくなるのもまた一興ということか。

手抜き、それこそがジャレコの武器。
君の時間を無駄にする・・・かも。

選評案2

ある業界では「クソ」の事を隠語で「黄金」と呼ぶらしい。
何の話かと言えば勿論、ジャレコの新作RPG「黄金の絆」の話だ。
公式サイトで検索ワードに全く関係ないモンハンとか入ってる、
延々金のシャチホコを映したり半裸の金粉男女が抱き合ったりする正気を疑うTVCM、
公式掲示板が2ちゃん式でクソスレ立ちまくり、と危険な匂いは発売前から濃厚に漂っていた。
が、それらは広報や営業が香ばしいだけの事。ゲーム自体は普通なのではないか。
そんな一縷の望みにすがり、あるいは期待を押し殺して発売日を迎えた人々が見たのは、
やはりまごうことなき「黄金」だった。

頻繁なロードは最長で40秒という長さで、メニューを開く時ですら読み込みが発生する。
ソフトをプレゼントされたアイドルすら悩んだ挙句に、
「これは自分と向き合う時間」などと禅の心に目覚めてしまうほどだ。
登場キャラも禅マインドがあるようで、会話デモでは無表情の上ほぼ棒立ち。
ちなみに登場する敵も大勢で取り囲むくせに棒立ちで、どう見ても当たってない攻撃を食らってくれたり、
勝手に消えていなくなったりする紳士揃いだ。

それでは緊張感がなく退屈な戦闘になりそうだが、そうはならないのが「黄金」の「黄金」たる所。
かのデスクリムゾンをリスペクトしたこの作品は無敵時間などという甘っちょろい物はなく、
連続でボコられたら全ダメージをそのまま食らってあっという間に死んでしまうのだ。
しかも敵の中には攻撃力がクソ高い奴が混じっており、そいつに会ってもあっという間に死ぬ。
楽勝バトルからの突然死という緩急ありすぎるバランスに、プレイヤーの誰もが心を折られる事だろう。
些細な事なので書き忘れてたが、攻撃力の激高い敵は、普通の敵と同じ姿である。
そう、全くもって些細な事だ。何しろ出てくる巨大ボスが、ラスボスも含め4体とも同じ姿なのだから……。

ミッションやダンジョンの障害物など大半の問題が敵の殲滅で解決する単調な日々が続き、
いつになったら話が進むのかと思っていたら「これが最後の戦い」と言われる驚天動地のシナリオ展開など、
まだまだ要素は挙げられるが、これ以上は野暮というものだろう。
このゲームを語る時、我々はただ一言こう言うだけでいい。
なんと凄いクソ……いや「黄金」ゲーなのだ、と。