概要
名称 | 仮面ライダー サモンライド! | |
ジャンル | フィギュア召喚アクション |
対応機種 | PS3 / Wii U |
発売元 | バンダイナムコゲームス |
開発元 | エイティング |
発売日 | 2014年12月4日 |
価格 | 8550円(税別) |
対象年齢 | CERO:B(12歳以上対象) |
参考動画
PV
要点
仮面ライダーの玩具と連動したゲームシステムを採用している育成型アクションゲームである。
開発元であるエイティングは「仮面ライダー バトライド・ウォー」「仮面ライダー クライマックスヒーローズ」シリーズの開発も手掛けている。
発売元であるバンダイナムコは2011年度のUBからトキトワ?、そして昨年度の大賞HIPと本作で4年連続出場となり、もはや常連候補となった。
ちなみにエイティングとバンナムは、かの「プロゴルファー猿」を制作したタッグでもある。
ゲームに使用する玩具は大きく分けて3つ存在する。それぞれ、仮面ライダーをゲーム内に召喚する「ライドフィギュア」、その召喚した仮面ライダーを強化したりNPCサポートキャラを召喚する「ライドチップ」、それらの読み取り端末である「ライドゲート」がある。
ゲーム中では任意のタイミングでライダーを入れ替えたりチップを使用でき、敵の属性や状況に応じてライダーを入れ替えるという戦略性、そして好みのライダーを育成・強化できる自由性がこのゲームのミソである。
年末のクリスマス商戦に向けて新たに投入された本作だったが、その正体は子供たちを恐怖・絶望させようとする非情なファントム、あるいは財産をむしり取ろうとする強欲なグリードか、いずれであっても強力な年末の魔物だと言えよう。
主な批判点は、玩具を増やさなければまともに遊べず際どいゲームバランスに関して集約されるが、それに留まらずあらゆる部分で欠点の目立つオールマイティーなクソゲーでもある。
ストーリー(公式から抜粋)
地球とは違う世界、「クリスタルワールド」。
その平和な世界は、突如現れた
謎の怪人軍団によって
滅亡寸前まで追い込まれてしまう。
そして、この出来事は全ての世界を揺るがす
「クリスタルハザード」の幕開けだった――。
滅亡寸前の異世界「クリスタルワールド」を救えるのは、
仮面ライダーの記憶を宿すクリスタルと
正義の心を持った者だけ。
新しい力を手にしたキミと、
強大な敵との戦いが
今、幕を開ける!!
シナリオ
- 舞台
- 今作の舞台は現実の地球とは異なる世界「クリスタルワールド」。
- かつて平和だった世界は怪人たちによって支配され、その世界を救うことがこのゲームの目的である。
- クリスタルワールドはライダーの拠点となるクリスタルベースと5つの属性エリアから構成されている。
- 設定面
- 今作において操作キャラの仮面ライダーはあくまでフィギュアの分身であり、原作にて変身する人物との直接の関連性は無い。
- 敵は「過去にライダーとの戦いに敗れた者の魂がクリスタルの世界に流れ着き、クリスタルの力によって復活した」という設定。
- ラスボスはギガスタルという敗れた者の怨念がクリスタルに集まった化身である。
- オリジナルキャラクターの存在
- ゲームでは舞台となるクリスタルワールドの住人であるオリジナルキャラ3名が中心となって進行していく。
- それぞれの名前は風の精霊メモル(説明&支援係)、水の精霊トレイナ(育成&強化係)、火の精霊ミヌーク(アイテム鑑定係)。
- ライダーは会話には一切参加しない。一応、戦闘には台詞(フッ、ヤッ、これで終わらせる!など)を出すが、シナリオデモでは頷く程度。
- 彼らはクリスタルワールドに突如現れた怪人達に襲われてクリスタルベースへと逃げ込み、そこへ召喚されてきたライダーに世界を取り戻すべく協力を求めている。
- ちなみに声優には中田譲治(ミヌーク)、久川綾(トレイナ)、阿澄佳奈(メモル)と豪華な声優陣が採用されている。
- キャラクターの口の動きと台詞が大幅にずれており、台詞が続いているのに口の動きが止まるのが当たり前になっている。
- ライダーや敵は喋らないが、敵キャラのスーパーアポロガイストとラスボスだけはデモで会話に参加する。
- 上記のあらすじのようにライダーとは全く縁もゆかりもないファンタジー世界観とキャラ故に、ライダーではないゲームの企画開発にテコ入れのためライダーをねじ込んだのではないか、との憶測すら生んだ。
- オリキャラ3人は「世界が救われたら温泉に行きたい」などと雑談を続けるばかりで何もしないため、ろくに話が進まない。
- ライダーに目的を丸投げして無責任に平和ボケしているようにすら思えてくる。
- 挙句にせっかくライダーが苦労してラスボスを倒しても、
- メモル「ボクたち本当に世界を救えたんだね!」
- トレイナ「ありがとう…本当にありがとう…!」
- ミヌーク「感謝だホー!」
- …と言うだけであり、世界を救っても3人が軽すぎるため達成感を全く感じられない(なお実際にはまだ救えていない、詳細は後述)。
- エンディング
- ギガスタルを倒したことでクリスタルワールドに平和が訪れたかのように見えたが、ギガスタルの欠片がクリスタルワールドに散らばったことで新たな怪人を生んでしまい、
「のこったかいじんたちを やっつけるのに これからもてを かしてくれよな!」とその残党狩りに付き合わされることになり、ドライブがうなずきエンディングに突入する。
- エンディングのスタッフロールは今まで戦いを繰り広げてきた風水火闇光のクリスタルの世界をバックに流れていく。
- スタッフロールにはホースオルフェノク役の泉政行がクレジットされているが、実際にはバトライド・ウォーIIの代役の声のままである。
- 本作のプロデューサーであるサタケイド(佐竹伸也)は過去のライダー系ゲームのプロデューサーも務めていたがゲームの評判は概ね芳しくないものであり、さらにゲームを軽んじるような製作者にあるまじき発言をしたため批難を受けていた。
- 一時は後任のプロデューサーと交代する形でゲームの開発から離れていたが、今作で再びライダーのゲームに関わる事となった。
- クリア後にはギガスタルの強化版と戦えるラストクエスト☆7「おわりなきたたかい」に挑戦できる。
- エピローグも踏まえてまさに「俺達の戦いはこれからだ!」と言ったところである。
- テキスト面
- テキストは子供が遊ぶということを考えて全編ひらがなとカタカナのみ(漢字は「仮面」のみ)という親切な配慮がなされているが、クライマックスヒーローズでは大人も遊ぶことを考慮して漢字との切り替えも出来ただけに不満の声もある。
- ちなみにゲームソフトのCERO指定はB(12歳以上対象)である。
- しかし、どういうわけか、玩具のフィギュアやチップの対象年齢は6歳以上となっている。
- これはCERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)とST(日本玩具協会)とで別々に審査しているためだと考えられる。
- キャラの台詞表示と音声再生が同時に発生する仕様上、会話パートでテキストを読むのに時間がかかってしまう。
- 会話がローテンポなのでいちいち聞くのも煩わしいが、テキスト全体を先に表示させることはできず、スキップすると次の台詞&音声に進んでしまう。
- テキストをきちんと読むのであれば結局は音声が流れ切るのを待つしかない。もちろんメッセージスピードは調整できない。
- また、台詞の自動送りもできないのでキャラが一言発するごとにボタンを押して進めなければならない。
- 主題歌
- 過去に仮面ライダークウガの主題歌を担当した田中昌之が抜擢されており、熱く燃えるテーマソングとなっている。楽曲名は「Break The World」。
- しかし哀しいかな、氏の曲が素晴らしいにも拘らず再びプロモーション詐欺となってしまった。
登場ライダー・怪人の扱い
- 現在の最新作である仮面ライダードライブが初参戦したゲームである。
- さらに同作の2号ライダーである仮面ライダーマッハの参戦も今後予定されている。
- 参戦しているのは平成ライダー作品(クウガ以降)のみで、今後にBLACK RX以前の昭和ライダーが参戦する予定の発表は特にされていない。
- 同開発元のバトライド・ウォー/クライマックスヒーローズから大部分のモデリングやモーションが流用されており、一部のキャラクターは新規に作られている。
- 各作品の主役ライダーはほぼ使用可能だが、同梱されているドライブ、鎧武、ウィザード以外を使うには別売のライドフィギュアを入手する必要がある。
- つまり、同梱版だけではプレイアブルキャラは実質3体のみということである。
- フィギュア自体の商品展開も遅く、クウガ、ファイズ、電王、キバは2015年1月17日の発売まで使用できない。
- 各ライダーの性能もかなり格差があり、例えばウィザードは通常攻撃の当たり判定が分かりにくく扱いづらい。
- 一方で別売のカブトのフィギュアがHP・攻撃力共に高く壊れ性能であり、楽に攻略を進めたければ早めに入手することが推奨されている。
- また、各作品における主役以外の仮面ライダー・味方キャラクターの扱いが非常によくない。ナカマライドチップでアシストにできるライダーはともかく、原作での善悪関係なく敵としてしか登場せず、しかも怪人らザコと共にわらわら出てくるライダーも多い。
- 例えば、仮面ライダーシザース・ギャレン・ゼロノス・スカルやパワーダイザー・ゴウラム、巨大化したキックホッパーなどが群れを成してくる光景はこの世界では日常茶飯事である。
- 更にゲームが進むと主役の仮面ライダージョーカー・オーズ ブラカワニコンボなども量産敵として登場する。
- 敵怪人においても同様であり、原作のラスボス等強敵たちも量産される。
- ボスクラスの敵は不自然に巨大化しており、フェニックスはなんとこちらの10倍以上の大きさで襲い掛かってくる。
- 昭和ライダーは登場しないが、昭和ライダーの怪人はディケイドや共演映画において登場しているシャドームーンなどは登場する。また今作に出てきているショッカー戦闘員は大ショッカー戦闘員なのでディケイドのキャラクター。秘密結社ショッカーや原作での敵勢力は登場しない。
- 前述のとおり敵は「過去にライダーとの戦いに敗れた者の魂が復活した」という設定。だが上記の通り、対仮面ライダー戦で負けた経験があるというだけで特に死んでもいないし恨んでもいなさそうな(また敵対すらしていない)キャラクターが大量に出てくる。
- このように、キャラゲーとしてもあくまで原作の要素は薄いと割り切った方がよいだろう。
- 一応、キャラクターの使う技や特性に関しては「バトライド・ウォーII」の流用であるため原作再現度は高い。
- 例に、カブトのクロックアップは敵の動きを遅くすることで再現している。
- 一方で流用ではなく完全新規である仮面ライダードライブの再現度は低い。
- 本作の発売時期が特撮のまさに撮影・放送中(それも序盤)で、ゲームの開発時期との関係上どうしても原作の再現は難しくなるため、こればかりは致し方ない事ともいえる。
玩具における問題点
- ライドフィギュア
- ディズニーインフィニティ、スカイランダース、amiibo(アミーボ)でお馴染みのNFC(near field communicationの略、近距離無線通信の意)を搭載したフィギュアである。
- このフィギュアはゲームで育てた仮面ライダーの情報を保存するメモリーカードの役割も兼ねている。
- PS3版とWiiU版の間でライドフィギュアの互換性はあるので安心して欲しい。
- フィギュアはライダーキックのポーズを模しており、ゲートで読み込むとゲーム内にしっかりと仮面ライダーがライダーキックをしつつ召喚(サモンライド)される。
- しかし、フィギュアそのものの出来はというとライダーの背中が塗装されておらず、粗雑でちゃちな商品が目立つ。
- また、その造形におけるライダーキックのポーズも原作設定を踏襲・再現できていなかったりする。原作での正しい例を幾つか挙げると、
- ファイズは足のポインターで相手を捕捉してからライダーキックする。
- カブトの基本的なキックは回し蹴り(跳び蹴りをしたことは少ないがある)。
- キバは右足の鎖(ヘルズゲート)の封印を解放してキックする。
- ダブルのキックは右半身と左半身がずれて体が2つにわかれる。
- オーズのタトバキックは基本的に両足を揃えてキックする(最終話及び児童誌のみ片足でキックをしている)。
- フォーゼはロケットとドリルスイッチをオンにして武装した状態でキックする。
- 等々のコアなライダーファンにとっては一目でわかる矛盾点があり、いろいろと作りが甘く残念な出来映えとなっている。
- 一方で、クウガのフィギュアは劇中での独特なキックのポーズが再現できている。よって、出来に関してはムラが多いと言った方が良いのかもしれない。
- だがいずれにせよ値段に見合うような出来ではない、200円あたりの低価格の食玩のクオリティである。
- 属性エフェクトが大きすぎてフィギュアが負けているとの意見も。
- フィギュアはノーマルタイプ、まもりタイプ、たいけつタイプというようにタイプ分けされているが、属性とライダーごとに固定ではなく、フィギュアごとに完全にランダムで設定されている。
- ライドチップ
- 対応したライダーをフォームチェンジするキョウカライドチップ、NPCのサポートライダーを召喚するナカマライドチップの2種類がある。
- 対応するライダーがいない状態でキョウカライドチップを使用するとナカマライドチップの扱いとなる。
- 純粋なナカマライドチップの利点はプレイヤーとして操作できないキャラを味方にできる点。
- キョウカライドチップとナカマライドチップの判別の仕方は前者が丸形、後者が10角形である。
- なお、フィギュアはHPさえ残っていれば任意のタイミングで何度でも召喚できるが、チップは各クエストごとに同じものは1回しか使うことが出来ない。
- キョウカライドチップを使うとライダーが一定時間は無敵状態かつ性能が大幅に上がる。
- 同じ名前のライダーが2体以上いるときにキョウカライドチップを使うと、その両方にキョウカが適用される強力なナカマライドコンボが発生する。
- これを行うには同キャラのフィギュアが2〜3個必要となる。4個で出来ない理由は後述。
- やってることはキョウカライドチップでの強化であり、ナカマライドチップは使ってないので名前がややこしい。
- その他、チップコンボで特定のチップを同時に使うとボーナスの効果が発生する。
- ライドゲート
- 台座には一度にライドフィギュアを4体まで置くことができ、最大4人で協力プレイが可能(加えて人数分のコントローラーが必要)。
- 同梱版のフィギュアは3体なので、4人で協力プレイするには別売のフィギュアの購入が必須である。
- 同時に同じライダーを召喚する事も可能なので、使うフィギュアを友達同士で争う心配もない(フィギュアは人数分必要だが)。
- ライドゲートで認識できるのはフィギュア、チップ合わせて4つであり、3人プレイ中はチップが1枚しか読み込めず、4人プレイ中はライドチップは使えない。
- 3人プレイ中もそれぞれ別のキャラの場合はキョウカライドを同時に2人使うことができなくなる。ライドチップの項でも記述したが、3人で同じキャラでプレイして1枚でまとめてキョウカライドというのは可能。
- 複数人でのプレイになるほど自由なフォームチェンジが犠牲になるという仕様である。
- スレでは「1人はチップ係になれば4人プレイできる」と冗談交じりに言われているが、チップの存在はとても大事なのでチップ係は有用である。
- なお、1人で複数のフィギュアを操作することは不可能。何故なら、ナカマライドチップのようにNPC扱いでの操作は出来ず、読み込んだフィギュアの数だけコントローラーを要求されるからである。
- 起動する際、説明書の「ライドゲートを接続してから起動してください」という指示に従いライドゲートを接続して起動しても、「ライドゲートを接続してください」と表示され挿し直さなければならない。
- 課金における問題と注意
- 多くのライダーをゲーム内で使用・育成したい場合は甚大な費用が掛かる事となる。
- まず、同梱版の小売希望価格は8,550円(税抜)。
- フィギュア2体・チップ2枚の別売セットの値段は1,600円、食玩のフィギュアは1体500円、ガシャポンのチップは1枚300円。
- よって、ゲームソフト単体の値段は、フィギュアx3とチップx4に相当する額、それとライドゲートを1,000円として差し引くと凡そ5,000円となる。
- チップに至ってはイベントや雑誌付録の限定配布品が複数あり、更に別のイベントで貰ったチップを次のイベントにも持って行かなければ貰えないチップもあるので二度手間である。
- その後、後のイベントに行けば先のイベントで配布したチップも貰えるので二度手間ではないことが発表された。だが、そのことを公式サイトで公表したのは先のイベントが終了してからであり、後にイベントのチップ欲しさに先のイベントに行った人の苦労は無駄となってしまった。
- とある攻略サイトでは発売時点で全てのフィギュアとチップを揃えるのに最低でも総計19,700円掛かるとの計算を示している(現在は種類も増えているので更に掛かる)。
- 近い時期に発売されたバトライド・ウォーIIであれば、ほぼ全ての主役ライダーが一本のソフトで操作できるのに対し、
本作は別売のフィギュアを買わなければ操作できるライダーが3人しかいないことを考えると、やはり割高である。
- 更に前述の別売セットの中にはキャラクターA・BのフィギュアとキャラクターA・C用の強化チップというような内容のものがあり、それの場合Cのチップをプレイヤーキャラとして使うには対応したCのフィギュアの入ったセットをまた買わなければならない。
- CのチップのキャラクターをNPCのサポートキャラとして使うことはこのセットを買うだけでできる。
- 「ガンバライジングオフィシャルファンブック ナイスドライブ02」(2015年1月号)内のこのゲームの特集に、「今後有料ダウンロードコンテンツも配信される」という意味と思われる記述がある。
- ゲームの劣悪な課金仕様からスレでは仮面ライダー龍騎のキャッチコピーになぞらえて「多々買わなければ生き残れない!」と揶揄されている始末である。
ゲームバランス関係
- チュートリアル
- フィギュアやチップの使い方などのゲーム内で最低限のことしか説明されない。
- 操作性
- ボタンについて、WiiUだとA、PS3だと○が回避・ガード、WiiUだとY、PS3だと□が通常(コンボ)攻撃に割り当てられており、操作方法がやや特殊である。
- キーコンフィグは無いので設定を変更することも出来ない。
- 慣れればそれほど苦でもないが、少しばかり配慮が足りていないだろう。
- 必殺技やチップ仕様のエフェクト等で頻繁に処理落ちが起こるため、コンボが途切れやすい。
- その上、処理落ちが酷過ぎてボタン入力が反応しなくなることもある。
- 理不尽なゲーム仕様・環境の数々
- 所々に子供向けのゲームらしからぬ理不尽な要素が目立つ。
- ゲーム後半になるにつれて、敵がこちらの射程圏外(それどころか画面外)から極太ビームで狙い撃ちしてくるなど、遠距離攻撃で追い詰めてくるようになる。
- 結界に閉じ込められている間に左右から近接タイプの敵に挟撃され遠距離攻撃で追い打ちを掛けられるといった窮地に陥ることもしばしば。
- こちらのHPに反して敵の攻撃の威力がおかしく、場合によっては敵からの一撃で1/5、ステージ内のトラップで半分近くも削られることもある。
- ちなみに、ライダーのレベルを最大の99まで上げてHPを強化しても3000ぐらいにしかならない一方、中盤からボスは500から1000台のダメージを与えてくるので気休め程度にしかならない。
- ボス敵のHPは異常に高く、必殺技を2〜30回打ち込む必要がある。
- 難易度選択や調整はできない。子供向けゲームとしてあるまじきことである。敵は序盤から手加減抜きでこちらに襲い掛かってくる。
- 画面端から長射程の必殺技を撃ち続けるだけでハメ殺せるボス(巨大フェニックス)もおり、難易度調整は非常に大味である。
- ☆2のクエストまではサクサクと進めるため当初は簡単なのかと錯覚してしまうが、☆3以上になると状況は一転、前述の遠距離攻撃を使う敵や桁違いに攻撃力や体力の違う敵が増加して翻弄され、徐々に鬼畜な難易度の片鱗を覗かせるようにようになる。
- 初期3体のみに縛る無課金で各ステージの☆3以上を攻略するには「ヒット&アウェイや安全地帯を利用して地道にダメージを稼ぐ」「無視できるザコからはとにかく逃げろ」と、もはや正攻法が通用しない域の難易度となってしまい、ゲームバランスが課金前提で仕組まれているため破綻していると言わざるを得ない。
- 初期3体のフィギュアのみで実際にクリアした報告も上がっているが、正規の手段でクリアするのはまさに絶望的。
- 4人プレイ時のテレビ画面は4分割状態になっており、その上、必殺技の演出ではズームアウトするため非常に画面が見辛くなる。
- ロード時間が長い。ステージのマップを読み込むまでに30秒〜50秒程度はざらに掛かる。
- 特定のステージやSE・エフェクトの発生、キョウカライド中に処理落ちやフリ−ズが頻繁に起きる。
- フィギュアを読み込む度にロードが約5秒、召喚ムービーが約5秒(ただしムービーはスキップ可)あるため、前述の処理落ちも相まってゲームのテンポは最悪となっており、ストレスが著しく溜まっていく。
- 処理落ちの報告はPS3版・WiiU版それぞれの機種で頻度や程度に差があり、ライドゲート自体の個体差の影響も大きい可能性があるが、少なくともフィギュアやチップを読み込む数が多いと相対的に処理落ちが酷くなる点は共通している。
- 発売後の数回にわたるパッチで多少なりとも処理が改善した人もいれば、変化をあまり実感できない人もいる。
- 回復について
- ゲーム中では後述の例外を除き、アイテムなどによる回復手段は一切存在せず、そのステージで力尽きたライダーはクエストを再挑戦するまで使用不可となる。
- つまり、使用できるフィギュアがなくなればクエストを中断する他なくゲームオーバー、ひいては同梱版だけだと残機が3つしかないということになる。
- コンティニューは存在しないので、拠点に一旦戻ることになり、再び長ったるいロードに時間を取られてクエストに再挑戦する事になる。
- ドライブのキョウカライド「タイプワイルド」には「マッドドクター」という特殊な回復技がある。
- しかし、キョウカによる無敵時間や特殊攻撃の恩恵の方が強いのでまず使われることは無い。
- ライドチップの特殊効果や装備するプレートによっては徐々に回復することも出来るが、ライダー自身のHPがあまり高くなく、また敵の攻撃力が高いので、回復に拘るより力で押し切る方が有効である。
- 敵の攻撃で力尽きて別のフィギュアと入れ替える間は画面停止しているが、敵の一部攻撃の判定は残ったままになり、復帰後の無敵時間も無いため広範囲の攻撃を受けたりザコに囲まれた状態で力尽きると復帰と同時に即死してしまい、残機もとい所持フィギュアが瞬く間に溶かされてしまうことがある。
- ラスボスについて
- ラスボスのギガスタルは鬼神の如し攻撃力と体力を誇り、レベル99のライダーでも数発の攻撃で力尽きてしまう。ギガスタルはこちらの攻撃範囲外にいるため、ダメージを与えるチャンスは攻撃をした直後に見せる僅かな隙だけであり、確実に長期戦になる。
- また一定時間が経過するごとにクリスタルの力を吸収して5段階にもパワーアップするため素早く倒すべきであるが、まず5段階前に倒すのは難しい。
- そしてギガスタルの猛攻をかいくぐるにはライダーの歩く速度が重要である。初期3体のうちで素早いのはドライブだけであり、速さが足りないウィザードと鎧武はボスの攻撃を避けきれずマトになってしまう。よって初期3体で実質的に当てにできるのはドライブ1体だけである。
- しかし、そんなドライブでもわざプレートで解放できる強力な必殺技「スピードロップ」がないと攻略は困難を極める。
- そのドライブだけでラスボスを実際に倒した検証人がYouTubeに動画を投稿しているので一見の価値あり。
システムにおける問題点
- 属性
- 各ライダーには5属性(火、水、風、光、闇)のうち1つが設定されており、敵と互いに相克した相性の関係が存在する。
- 属性によりステージ上の遮られたゲートを進めるようになったり、結界の中でパワーアップしたり、移動速度が遅くなるなどの制約が発生することもある。
- ゲームに同梱されているフィギュアは3種類(火、水、風)しかないので、光と闇は別に買い増さなければならない。
- 光・闇属性のライダーでなければ進めないゲートもあるので、アイテムのコンプリートを目指すには必須である。
- その上に特定のライダーでなければ進めないゲートも存在することも判明した。
- しかもそのゲートは触れると対応したライダーの20秒余のムービーが挿入される(スキップ不可)ため、対象外のライダーでゲートに触れれば問答無用で映像を見せつけられることになる。
- この仕様のため2015年1月17日に発売されるライダー限定のゲートは2014年中では当然通行不可である。
- 属性のゲートの先にライダーのゲートがあるというステージも報告されている。
- 各ステージでは4人プレイでないと到達できないレアアイテムの置かれたエリアもあるので、シングルプレイヤーにとって不利になってしまっている。
- 同梱の3体のみでは光、闇属性の敵との相性が合わず全く歯が立たなくなり詰みかねない場所も多い。
- また、同じライダーであっても属性のみ違う差分的なフィギュアも存在する(見た目ではフィギュアのエフェクトパーツが違うだけ)。
- ところが、属性違いがあるせいで水属性のウィザードフレイムスタイルや、光属性のクウガマイティフォームだったりと原作と噛み合っていない組合せになってしまっている物もある(同梱版付属のウィザードフレイムスタイルは火属性であり、水属性は食玩の方である。)
- せめてウォータースタイル、ハリケーンスタイルなど複数フォームで差別化すれば良かったものだが、恐らくモデルを使いまわす都合であったり、そもそも土属性が無く半端になってしまうのでどのみち難しい所だろう。
- 育成関係
- ライダーにはHP、ちから、まもり、うん、といったステータスがあり、それらはオーラ(経験値)を消費してレベルを上げて強化する。
- また、クリスタルベース(出撃画面)ではアイテムを消費して作ったプレート(特殊能力を付加する)を組み合わせて装備することも出来る。
- オーラやアイテムは敵を倒したりステージの道中で獲得できるが、同じアイテムが複数必要な場合は特定の敵を倒して稼ぎをする事になる。
- しかし、その敵のアイテムドロップ率も決して高くはなく、ライダーのステータスの吟味に拘ると作業ゲーと化してしまう。
- 育成画面ではフィギュアの読み込みは2,3秒で終わるが、その画面が開くのに10秒以上かかるのでテンポが悪い。
- 複数のライダーを育成するには再びフィギュアを読み込み直さなければならないのでさらにテンポが悪くなる。
- オーラは属性ごとに貯まり、フィギュアの属性ごとに使うものが決まっているが、同梱されている3体だけでは光と闇が使えないので貯まっていく一方である。
- 前述のデータが壊れる危険性もあって、やり込むほどに慎重にならざるを得なくなる。
- 必殺技・特殊能力
- 各ライダーはそれぞれ固有の必殺技・特殊能力を持っている。
- ライダーリンクというシステムで隣り合う関係のフィギュア同士では別のライダーの特殊能力を使えるようになる。
- 同じライダーのフィギュアを集めるとそのライダーの特殊能力がパワーアップする。
- コンボや必殺技を使っている間の無敵時間が殆ど無く、コンボの途中で攻撃されて途切れたり、必殺技の発動中にかえって隙ができて、その間に敵に囲まれサンドバッグ状態になることもあり、技の使い勝手とアクションゲームの爽快感が薄れてしまっている。
- バトライド・ウォーIIではこの問題は必殺技をキャンセル出来るようにして対処している。
- トロフィー
- 全ストーリークエストランクSクリアというトロフィーがあるが、上述の特定のライダー限定で通れるゲートのせいで遠回りせざるを得ないステージがあり、実質的に無課金での取得は困難である。
- よって、無課金ではアイテムだけでなくトロフィーの取得も阻害される事になる。
- オプション
- 操作確認画面・ボリュームコントロール・ライドフィギュアの初期化、とデス様を彷彿させる充実ぶり。
- キーコンフィグやカスタムサントラは無い。
- 図鑑やギャラリーといったものも無いため、育成に必要なアイテムを落とす敵が誰かを妖精に教えてもらっても、どれがそのキャラクターなのかゲーム内で確認したりといった事もできない。ゲーム中ではボス以外の敵の名前が表示されないため、原作知識の少ないプレイヤーには非常に不親切である。
- 本作のメインターゲットであろう子供たちの内、歴代仮面ライダー怪人図鑑のような書籍等を持ってない子は、仮面ライダーシザースなど十年以上前のライダーのキャラや劇場版限定のキャラまで見ただけで分かるだろうか?
- バグについて
- 今のところ進行不能になるようなバグは報告されていないが、原因不明な細かい不具合が報告されており、以下に数例を挙げる。
- 2人プレイ状態でステージに入り、ロードが始まって約10秒後に3体目のフィギュアをライドゲートに乗せ、ステージが開始した瞬間に1P・3Pのフィギュアをゲートから離す。するとゲートに存在しないはずの1Pのフィギュアが操作できる。さらに2Pのフィギュアをゲートから離して1Pだったフィギュアを再び乗せると1Pのライダーが2Pとして複数召喚される(YouTubeに検証動画有り、またデータ破損の恐れがあるので自己責任)。
- 2つのコントローラで4体のライドフィギュアを召喚できる(PS3限定)。まず1Pと2Pを設定し、1つは1P固定、2Pで2人目を召喚する。次に2Pを3PにPSボタン長押しで切り替えて召喚、以下繰り返すことで4Pまで埋められる(操作は出来ない)ので4属性のゲートを無理やり通過できる。
- 対応したキャラ使用中にキョウカライドチップを置いたにもかかわらずナカマライド扱いでサポートキャラが出現することがある。(ウィザードがいるのに強化形態であるオールドラゴンがCPUとして召喚されるという現象)
- 技のコマンド表の表示がときどきおかしくなり、しばらくすると直っていたということがある。技はレベルが上がると増える仕様なので、単に表示が1段上にずれることからおかしくなるとの見方が有力。
選評
選評案その1
※フィギュアのデータ消去に関してはセーブ中にフィギアを台から完全に離さないと起こらない可能性もあり要検証
仮面ライダーサモンライド
君のフィギュアでライダーを召喚(サモンライド)というキャッチフレーズで
バンダイから発売された今作であるが、実態は仮面ライダーという子供向けの
題材にして、子供に厳しいゲームとなってしまった
まず、購入にあたって最初に当たる壁は値段である本体とフィギュア三種類と
チップ、ライドゲートという専用の台座がついて希望小売価格8550円
ただ、この本体価格はフィギュアや専用の機材がつくと考えれば妥当な方では
ある、問題はこのゲーム、台座型の機器にフィギュアを置くことで操作可能な
キャラクターを変更できるのだが本体に付いてある、ウィザード・ドライブ・
鎧武の三種類だけであり、ゲーム内で一切増えることはない
増やそうと思えば別売りのフィギュアとチップが二個付いているセットを
1600円で購入する必要があり、12月中旬時点で発売予定のものを合わせ
ると9種類あるのである、更に増えないことを願うばかりである
そして、好きなライダーだけ買えばいいというわけにもいかない、一緒に
付いてくるチップは別のライダーのものであり、同梱されているフィギュアの
チップはついてこないのある、チップはライダーの変身に必要なもので、わか
りやすくドラゴンボール例えるならベジータが操作できるものを買ったなら
超サイヤ人は別売りのトランクスのセットも買わないといけない感じである
つまりライダーを増やし、好きなフォームで戦いたいのなら
最低2セットの別売りを買わないといけない仕様なのである
そんな子供のお年玉やファンの財布から根こそぎ
お金を搾取したいという姿勢には感銘を受けざるを得ない
そんなDLCゲームが優しく見える価格設定
いざゲームをしてみるとカッコイイOPが飛び込んでくる
このOPやグラフィックはいい
さて、いざゲームを始めてみると最初に飛び込んでくるのは出るゲームを間違え
たのかと思いたくなる、フクロウと妖精と女神様っぽい三人がショッカー、に
囲まれているムービーが始まるショッカーが囲んでいるが初代仮面ライダーや
二号など昭和ライダーは現状参戦する予定はないみたいなのでフィギュアセット
を買う必要はないので安心して欲しい
この時字幕も低年齢向きで、漢字は殆ど使われていないのだがCERO・Bという
対象年齢が12歳以上なのでどの年齢層に向けているのかがわからない
この三人の声優は阿澄佳奈、中田譲治と豪華で仮面ライダーの声優にも期待でき
るところではあるのだが、ストーリーで仮面ライダーがしゃべる事はない
アクション自体は悪くはないのだが、爽快感はなく、慣れない独特なボタン配置に
苦労することになる回避ボタンが○にある独特なボタン配置だが設定をいじる
ことはできなくて、ジャンプボタンもない、折角順調に戦っていても、
ステージのギミックの為にキャラを変える作業をし、20秒間毎回ロードを
待つので、自然とテンポが悪くなる
更にフォームチェンジにも時間がかかり、強化チップを置いて10秒以上
ロードしてから反映されるのでボスが出てからの瞬時の対応がしにくい
そしてボスにキックホッパーという
ライダーなどが登場するのだが1,5倍の大きさで出てくるのを始めとし
フェニックスはゆうに10mを超す巨体で溶岩に浸っているという原作崩壊である
これだけでも、原作ファンの逆鱗に触れかねないのだが、更に、操作ライダーの
別フォームやライバルなど重要ポジションのライダーや主人公ライダーをサポートした
マシーンまで量産型クローンとして出てくる始末である
そしてこの頃になると、ゲーム自体のアクションの方にも不満が出始める
まず、折角買った強化チップを使い必殺技を使ってもカメラアングルは変わらないので
いくら必殺技を打ってもカメラは遠目からの視点から変えれないなので地味に見え
そして後半になると敵の攻撃も激しくなり、フェンスを貼られた外から複数の
ライダー(ゾルダ)が両手持ちのランチャーで砲撃してくる状況で、雑魚エネミーを
殲滅しないといけない事もあり、例えレベルマックスだとしても1キャラで攻略する
ことは困難になってきてしまいHPが無くなればキャラ交換を余儀なくされる
この様なゲームバランスだが回復手段は非常に限られており、一部の強化チップを
使った回復だけと乏しく、ジリ貧を強いられる。
このキャラ交換はフィギュアの数だけチェンジでき
持ちキャラ数=残機数
となっているシステムなのだが、持ちキャラを増やすにはフィギュアを購入する他の
手段は無いため、結局はフュギュアの課金を強いられるシステムとなっており、
しかもフュギュアの交換周りが不安定で常にフリーズの恐怖がつきまとう
更にこのフュギュア交換周りの不安定さはゲームデータにも関係しており
溜めた経験値を各キャラに振り分けるのだが、ステータス振り分けの画面移動する
ためにも10秒ほど待つのだがそこから、各フィギュアごとに
フィギュアを交換しながら
ステータスをそれぞれ、ふって行くことになる
幸い、この画面ではフィギュアのロード時間が短く放っているのだが
固定されてない台座から、少しでもフィギュアが動いたすると
フィギュアのデータが消去される可能性がある
各ライダーのステータスは完全にフィギュアに依存しており、本体にバックアップは
存在しておらず、少々慎重に取り扱う必要があるのだが、
このゲームが想定している低年齢層が誤って転倒させればソレでライダーのレベルは
リセットされる恐れが有るので危険と思われる
さすがにコレには公式も動き対策を練ったが
「フィギュアに データを ほぞんしています。
フィギュアを ライドゲートから はずさないでください。
データがこわれるばあいがございます。」
12/23現在でこの一文を載せるだけである。
更に最大4人までプレイ可能なのだがフィギュアの数=キャラ数なので
本体に付いてくる三体のフィギュアのでは一人足りないどころか
全部で5属性あるのだが、当然三種類しかフィギュアがないので他の2属性が
使いたければ当然、別売りのフィギュアを買う必要があり
属性ごとにフィギュアは別扱いだが、ライダー自体の造形は同じであり
違うのは足元のエフェクト部分だけである
ならばフィギュアの完成度はどうかといえば
不良品かと思えるような粗悪ぶりであり、背面に至っては塗装すらされていない
ストーリーも上記のように仮面ライダーがストーリーで喋ることは一切なく
戦闘中の掛け声だけで、主人公仮面ライダーがストーリーに関わるようなことが殆どない
妖精やフクロウの三匹が雑談するだけであり、キチンとストーリーを進めてくれるのが
アポロガイストぐらいである、なお、ストーリー上ライダーはセリフがないが、
アポロガイストにはキチンとセリフがある
そして、図鑑らしきものが見当たらないのでどの敵が〇〇のアイテムを落とすと
教えられてもそれがどの敵やライダーなのかシリーズに詳しくないえお識別が困難である
更にフリーズも発生しやすいというスパイスもついており
ステージはじめのロードやクリア時、キャラ交換、強化チップ使用時など、更に
ナカマライドというシステムで味方を召喚する時の複数召喚までもフリーズの原因となりうる
このゲームで子供が学べるのは夢や希望ではなく
大人の商売の汚さを教育するための教材には相応しいといえよう
選評案その1改訂
※フィギュアのデータ消去に関してはセーブ中にフィギアを台から完全に離さないと起こらない可能性もあり要検証
2014据置スレ28の>>418のサモンライド選評
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org68891.txt
の日本語がボドボドとのことで勝手に修正
当方ライダーファンのスレ住民ですが未プレイなので
大意を変えずに言葉を変更するにとどめています
2014年12月4日 バンダイナムコゲームスより発売
フィギュア召喚アクション「仮面ライダー サモンライド!」
昭和の頃より子どもに夢と希望を与え続けてきた仮面ライダー。
その新作ゲームとして『キミのフィギュアをゲームに召喚(サモンライド)!』という
キャッチフレーズでバンダナムコゲームスより発売された「仮面ライダー サモンライド!」。
子供向けゲームの筆頭とも言えるライダーゲーだが、子供に厳しいゲーム性がスレで話題となった。
本作品にはゲーム本体のディスクの他、ゲームで使用するライドフィギュア3つ、
チップ4つ、そしてライドゲートという専用の読み取り機が付属している。
これらの付属品の存在を考慮すれば、8,550円という価格は妥当なほうではある。
このゲームは先述したライドフィギュアをライドゲートにセットすると、ゲーム中に
仮面ライダーが召喚されるシステムになっている。ライドフィギュアを入れ替えれば
操作できるライダーも変わるのだが、ゲーム購入時点では本体に初めからフィギュアが付属している
ウィザード・鎧武・ドライブの3種類のライダーしか使用できず、
ゲームの進度によって使用可能キャラが増えることはない。
プレイアブルキャラを増やすには
・ライドフィギュア&チップセット(税抜1,600円・7種類)
・スペシャルチップセット(税抜1,500円・2種類)
・SGライドフィギュア(税抜500円・5種類)
・ガシャポンサモンライドチップ(300円・10種類)
などの商品を購入する必要があり、仮に全種類購入しようとすると
ガシャポンが1度もダブらず10回転でコンプできた場合でも、税込で21,252円になる。
そしてえげつないのが、好きなライダーだけ買えばいいというわけにもいかない点。
ライドチップにはナカマライドチップとキョウカライドチップがあり、どちらも
ライドゲートに置くとチップに描かれたライダーをNPCとして召喚する機能があるが、
キョウカライドチップには更に使用中の対応フィギュアを強化フォームにする機能がある。
ただし、例えば「SR-01光のライドフィギュア&チップセット」には
・仮面ライダードライブ(光属性)、仮面ライダーフォーゼ(光属性)のフィギュア
・仮面ライダービースト、仮面ライダーメテオのナカマライドチップ
が入っている、という具合に、同梱フィギュアに対応するキョウカライドチップはついてこない場合が多い。
2014年12月現在唯一の例外となるのが、新フィギュアと対応チップを1セットで追加できるディケイドのみで、
他にプレイヤーにお気に入りのライダーが居て、そのライダーでキョウカライドチップによる強化を行うためには、
上記の商品群からフィギュアとチップで最低2商品を追加購入しなければならない。
現在ゲームに付属していないライダーのライドフィギュアが入手できるのは「ライドフィギュア&チップセット」シリーズのみなので、
1体のライダーのみを追加したくても、もう1体のフィギュアとチップを2枚が抱き合わせされる。
値段に換算すると500円分の追加キャラに、1,100円の不必要なもの付いてきてしまう上に、
キョウカライドチップでの強化まで行いたければ更なる追加購入が必要ということになる。
ライダーゲーの常ではあるが、クリスマスやお年玉を全力で狙った年末発売で
子どもやライダーファンから根こそぎお金を搾取したいという姿勢には感銘を受けざるを得ない。
50円100円単位で課金できるDLCゲームが優しく見えてくる強気の価格設定である。
OPはカッコイイ。グラフィックにも破綻はない。
ゲームを始めてみると、およそ仮面ライダー世界には似つかわしくないデザインの
フクロウ・妖精・女神様がショッカーのみなさんに囲まれているムービーを見せられる。
(ショッカーのチップはあるものの、昭和ライダーの参戦予定は現時点ではない模様)
ムービー中の字幕は低年齢向けに殆どひらがなで構成されている。
CEROはBなので対象年齢12歳以上のはずだが、より低年齢層に配慮した結果だろうか。
3名のオリジナルキャラは中田譲治・阿澄佳奈・久川綾とかなり豪華。
ライダーの攻撃モーション等は悪くないが無双のようなバサバサ感は得られない。
回避行動が○ボタン(PS3版の場合)に設定されている独創的なボタン配置にもかかわらず
コンフィグはなく、ジャンプボタンは初めから存在しない。
ロードも非常に鈍重で、順調に戦えていてもステージギミックを解く為に
キャラを変更しようものなら毎回20秒間のロード時間を必要とし、自然とテンポが悪くなる。
フォームチェンジにも時間がかかり、キョウカライドチップを置いてから10秒以上
ロードしてから反映されるので、ボスが来たから瞬時に強化変身だ!などの対応は不可能。
そのうえ強化チップを使って必殺技を繰り出してもカメラアングルは変わらないので、
どれだけ派手な必殺技でも引きのアングルでしか見られず、いまいち爽快感がない。
各ステージのボスは巨大ライダーor巨大怪人。
キックホッパー(カブトの敵ライダー・人間)は3mほどの身長で登場し、
フェニックス(ウィザードの敵怪人・非人間)は10mを越す巨体で溶岩半身浴を行っている。
なんだかライダーファン諸兄のめまいを誘発しそうな情景だが、これだけではない。
操作ライダーの別フォームや各作品のライバルなどの重要ポジションのライダーや
主人公ライダーのサポートメカや登場マシーンが、量産型の雑魚敵として登場する始末。
アクションの微妙さ・ロードの遅さ・敵ライダーの扱いにげんなりしていると、
フィギュア大量購入を前提とした凄まじいゲームバランスの悪さが襲い掛かってくる。
後半になるにつれて敵の攻撃が激しくなり、フェンスで区切られた外から複数のライダー
(仮面ライダーゾルダ)が両手持ちのランチャーで砲撃してくるわけのわからない状況で
雑魚敵の殲滅を求められる。砲撃で削られつづければ例えレベルマックスだとしても
1キャラで攻略することは困難であり、HPがなくなればキャラ交換を余儀なくされる。
そのうえ回復手段は非常に限られており、一部の強化チップを使った回復だけだと
まったく回復量が追いつかずジリ貧になる。
キャラの交換はフィギュアの数だけ行うことが出来るので、
フィギュアの数=キャラ数=残機数
というシステムなのだが、持ちキャラを増やすにはフィギュアを購入するより他の
手段がないため、フュギュアの課金を強いられる守銭奴システムとなっている。
しかもフュギュアの交換周りの挙動がなかなか不安定で常にフリーズの恐怖がつきまとう。
各キャラに戦闘で溜めた経験値を振り分けて性能を向上させてゆく必要があるが、
その経験値振り分けの際には当然フィギュアを交換しなければならない。
フィギュアごとのロード時間はこのゲームにしては短いものの、ライドゲートと
フィギュアは一切固定されていないため、少しでもフィギュアが動こうものなら
読み込み不良が発生し、フィギュアのデータが消去される可能性がある。
各ライダーのステータスは完全にフィギュアに依存しており、本体にバックアップは
されないため、慎重に取り扱う必要があるが、このゲームのメインターゲットである
低年齢層にじっと座ってゲームしろなどというのは無茶な相談ではないだろうか。
さすがにこの事態には公式も対策を行ったが、
「フィギュアに データを ほぞんしています。
フィギュアを ライドゲートから はずさないでください。
データがこわれるばあいがございます。」
12/23現在、読み込み時にこの一文が追加されたのみ。
本ゲームは最大4人までプレイ可能なのだが、先述の通りフィギュアの数=キャラ数なので
本体に付いてくるフィギュア3体では1人分足りない。悪いなのび太、このゲーム3人用なんだ。
属性は5種類あるのだが、当然3種類しかフィギュアがないので他の2属性が
使いたければ当然、別売りのフィギュアを買う必要がある。
属性ごとにフィギュアは別扱いだが、ライダー自体の造形は同じであり
違うのは足元のエフェクト部分だけという手抜き仕様。ならフィギュアの完成度はといえば
お世辞にもハイクオリティとは呼べない粗悪ぶりであり、背面に至っては塗装すらされていない。
ストーリーも仮面ライダーがストーリーで喋ることは一切なく、
戦闘中の掛け声だけで、主人公仮面ライダーがストーリーに関わるようなことは殆どない。
妖精やフクロウと女神が雑談するだけであり、キチンとストーリーを進めてくれるのが
敵キャラのアポロガイスト(ディケイド版)ぐらいである。ストーリー上ライダーはセリフがないのに、
アポロガイストにはキチンとセリフがある。
また、大量の仮面ライダーとその怪人たちが登場するにもかかわらずキャラクター図鑑が見当たらず、
ゲーム中で「○○が〇〇のアイテムを落とす」と教えられても、それがどの敵やライダーなのかは
過去の平成ライダーシリーズ全てに詳しいゲーマーでないと識別が困難である。
ゲーム中いたるところで処理落ちやフリーズが発生し、
ステージはじめのロードやクリア時、キャラ交換、強化チップ使用時にフリーズが発生する。
ナカマライドによって複数のライダーを召喚しようものなら凄まじい負荷がかかる。
このゲームをプレイした子どもが学ぶのは夢や希望ではない。
大人の商売の汚さである。