2008年 次点 > 奈落の城 一柳和、2度目の受難
名称 | 奈落の城 一柳和、2度目の受難 | |
ジャンル | 本格推理アドベンチャー | |
対応機種 | PS2 | |
発売元 | 日本一ソフトウェア | |
開発元 | フォグ | |
発売日 | 2008年3月6日 | |
価格 | 7,140円(税込) | |
対象年齢 | CERO:C(15歳以上対象) |
・基本的に動きが遅く操作性が悪い
・暗号を解いて仕掛けを暴く部分が何度もあるが暗号が難しすぎでまず解読できない、よって総当りに
・フラグ管理ができていないので殺された人間が蘇ったりしていて話もできる、バグ多し
ついでに自分の死について聞くと「テキストがまだない」と表示され萎える
・サイコサスペンスでならいいけど推理物ではタブーなオチ。
・おまけにフローチャートがあるが意味なし、分岐はほぼゲームオーバー
・グラにアイテムは埋もれてるため非常に見つけにくい上判定も小さいおまけに視点変更必須
・聞き込みしたいキャラが移動しまくるので探すのに時間がかかる
・迷路がクソ 何度も往復させられるのにマップもショートカットもない。3D酔いする。
・暗号がクソ ヒントはあるが十数部屋ある中から一個の宝石見つけるとかなめてんのか
・一分刻みのアリバイ表作成 なのに証言が曖昧
・ルート毎にフラグ立ての為何度も同じ質問をしなくてはならない
続いて現れたのが、数ある推理小説のノウハウを一切無視した意欲的な「本格推理ADV」である
『奈落の城 一柳和、2度目の受難』。
推理の余地もなく総当りしかない捜査、見にくく迷って酔うばかりの3D移動、
解読不可の暗号、行方不明者を放置したままの脱出劇。
挙句の果てには、死んだ筈の人が平気で屋敷内を歩いており
自身の死について尋ねると「テキストがまだ無い」と語るなど、
ミステリーの意味を取り違えたとしか思えない、どんでん返しの域を越えた衝撃的事件の前には
どんな名探偵も奈落の底へ真っ逆さまだろう。
クソゲー不作のためスレ違いの携帯ゲーで盛り上がる中、またもや意外な所からダークホースが現れる。
「奈落の城 一柳和、2度目の受難」である。
据え置き唯一の本格推理ADVということで、推理ゲームファンが特攻するも、
総当りフラグゲーだったり、密室殺人のトリックがアレだったり、3Dダンジョンで酔ったり、
意味不明の暗号を延々と解かされたりと、「推理は何処に…」状態。
バグも酷い。登場人物の話に整合性がないなどは些細なことである。
殺された人間が何事もなかったかのように再登場、「テキストがまだない」と表示される会話、
グラフィックの一部が黒く塗りつぶされたまま、など製品版であることを疑わせる出来。
それでも「推理ゲームは真相が命!前作だって終わってみれば結構よかっただろ」と
糞要素を乗り越えて真相エンドに辿り着いたプレイヤーも、
脈絡のないトンデモオチにまさに奈落の底に突き落とされる。
しかし、「前作の出来から見れば想定内」「キャラと雰囲気は良いので無問題」と、
本スレ住民の感想はさほど悪くなく、候補に入れるかどうかは微妙である。
決算期の3月、駆け込みの手抜きクソゲーの登場をスレ住人が待ち望む中、予想外のジャンルから刺客が現れた。
かの「四八(仮)」で否定されたものの、いまだ根強く残る「ADVに大賞級のクソゲー無し」の神話に
敢然と立ち向かったその名は「奈落の城 一柳和、2度目の受難」だ。
本格推理ADVを名乗りつつも実際は推理の余地がない総当り、ヒントのはずの暗号も出来がひどく解読不能な有様。
なのはまだいいとして、肝心の犯人の動機が推理物では禁じ手であり伏線もろくに無いので予測できない、
不可能犯罪のオチが隠し通路、場所移動したら既に死んだキャラが平気で生きてて、
そのキャラ自身の死について聞くと「テキストがまだない」などと言い出す辺りどう見ても新本格。
延々アイテム探しをさせられるため、「推理ゲームなのに3D酔い」という未知の体験が出来るのもポイントが高い。
ただし話題にならなかったもののシリーズ1作目から既に同等のトンデモ具合だったため、
キャラや会話の出来の良さもあり、本スレではそれなりに満足してる人も多い模様。
そして3月の新作攻勢の中投下された「奈落の城 一柳和、2度目の受難」だが、
このソフトの最大の問題は、ジャンルを「本格推理ADV」としたことに尽きる。
推理の余地もヒントも殆ど無い上に攻略サイトを見なければただロードを繰り返しながら
総当りで進行するしかないストーリーは、PC88時代のADVのようなノスタルジィを感じさせる。
キャラクター達に聞き込みをしようにも勝手に移動しまくるので探すのに時間がかかり、
かといって移動しようにも建物内の3D移動は演出が遅く、3D酔いをしてしまうプレイヤーが多発。
他のADVとの差異化を図って実装したゲームシステムで失敗するという良い例になった。
さらにフラグ管理にミスがあり、死んだはずのキャラが平然と歩いていて会話もできる、
当人の死についてたずねてみると「テキストがまだない」などと言い出すミステリー。
シナリオには賛否両論あるものの、ことシステムにおいては総じてダメという評価が下された。
そして3月の新作攻勢の中投下された「奈落の城 一柳和、2度目の受難」。
数少ないクローズドサークルの本格推理ゲームに期待した者も多かったが、
ジャンルのファンであればある程、フラグ管理の甘さに失望する出来栄えだった。
探偵役の主人公は「もう聞いたはずの事を今知ったかのように驚く」
「とっくに明かされている謎を聞いて本気でビビる」
「行方不明の登場人物を放置すると、そのまま話題にもせず館から脱出してクリアする」
「ただのイタズラには1分単位のアリバイ表を作成するのに、殺人事件のアリバイ表は作らない」
という見事な迷探偵っぷり。おまけに死んだはずのキャラが生きていて会話もでき、
当人の死について尋ねてみると「テキストがまだない」と言い出すミステリー。
解いていないはずの謎が、なぜか解決したことが全員の共通認識となっている等、
フラグ管理の甘さが、一気に作品の評価を落とした例となった。
~
ちなみにこれらの問題を無視して推理しようにも、「クリア必須の暗号に不備があり、解けないものがある」
という致命的なミスがありプレイヤーをまさに奈落の底に突き落とす仕掛けにもぬかりがない。
不作が続いていたミステリゲーム界に投じられた『雨格子の館』というソフトがある。
死体が置かれている部屋へ食事の差し入れが出来る等、多少のバグはあったものの
出来は良かったことと、新しいタイプの推理ゲームだったことから
プレイヤーからは続編(3部作と発表されていた)にそれなりの期待を抱かれていた。
2008年初旬。
『奈落の城』発売前に、とある雑誌に体験版が封入された。
普通に読み進めれば大体30〜1時間程度かかるという、体験版にしては結構なボリュームがあり、
奈落への期待値が高かったプレイヤーは「いつ事件起きるんだよ」
「ポインタをキャラに合わせる方採用かよ…」などの、本発売に向けての不安感を急激に煽られた。
3月の本発売後、プレイヤーから投下された感想は
「フラグ立てゲー」
推理に必要な物品を獲得するタイミングが鬼
「作業ゲー」
パートナーごとに6ルートあると見せかけて実質3ルートしか無い。
A・B・Cルートの違いはパートナーの違いのみ。D・Eルートも同じく。
「キャラ捜索ゲー」
会話しなければならないキャラの所在が不明。
「前作の悪い所ばかり引継いだ」
不評だった3Dマップ、暗いシーンでの鬼クリック判定、
キャラのメモが一周で埋まらない+2周目以降に引き継がれない、など
「こんな物品見つけた覚えありません」
存在すら知らなかった物品が、何故か物品リストに追加されている
→いつの間にか消えている等、散々なものだった。~
プレイヤーのやりこみが進むにつれて、バグ情報やプレイのコツ
(TVのコントラスト調整機能を活用せよ等)が投下されるようになった。
調べると、鍵盤ハモニカが置かれていると表示が出るが、どう見ても何かの影が書かれているだけの椅子、
追加されたりされなかったりする物品、話をしたのに何も無かったことにされる、
壁が無いところでひっかかって前に進めない等、なかなかのラインナップだったバグの中で最も酷かったものは
【死んだはずのキャラが何故かトイレに居て普通に会話が出来る】ということだった。
重要な会話も普通にこなしてはくれるが、自身の死について尋ねると
「テキストがまだない」と中の人が答えてくれる親切設計。
バグや3Dを乗り越え、クリアしたプレイヤーを待っていたのは「CGリストがどうやっても一枠埋まらない」
というおまけのようなバグだった。
ゲーム中の表示はあるので、本当にただ『追加されない』だけだったが、
CGを埋めようとやりこんでいたプレイヤーにはかなりのダメージだったようだ。
このことについて公式の発表は一切無く、問い合わせをした人間以外は知ることの出来ない情報として扱われた。
ゲームとして、プレイ出来なくなる程の致命的なバグは無かったものの
小さなバグや操作性のイマイチさ、推理よりもパズル性の高かった内容、
画面の暗さなどによってジリジリとHPを削られていったプレイヤーも少なくは無いだろう。
3部作の最終作品の発売を懸念させるには十分なクソゲーであった。
蛇足だが、体験版が封入されていた雑誌にて行われていた奈落の城開発陣インタビューにて、
『雨格子も奈落もキャラゲーでは無い。腐女子は狙っていない。純粋に推理を楽しんで』(要約)
と語られていたことを追記しておく。