名称 | 街ingメーカー4 | |
ジャンル | 街づくりシミュレーション | |
対応機種 | PlayStation3 / Xbox 360 | |
発売元 | D3 PUBLISHER | |
開発元 | INDI SOFTWARE / MEDIA FACTORY | |
発売日 | 2011年11月23日 | |
価格 | 7,140円(税込) | |
対象年齢 | CERO:A(全年齢) |
自分でキャラを操作して、自分の作った街を自由に歩き回る事が出来る、街づくりSLG「街ingメーカー(まっちんぐめーかー)」シリーズの最新作。
全体的に中身が薄く、前作まであった人気の高い要素をバッサリ削除した為、完全に別ゲームと化しており、シリーズファンが揃って激怒した。
本作で初めてこのシリーズに触った人も、あまりの内容の無さに落胆。結局シリーズの独自要素を排除した結果、劣化シムシティと評される始末。
スレでの呼称は「街4」。偶然にも先に話題作入りした『code18』同様、シリーズ4作目であったりする。
2011年も残りわずかとなった2011年11月末。
年間を通して未だ納得のいくクソゲーが現れず、まるで飢えた獣のように喘ぐ住人達の元に一筋の光が差し込んだ。
インディソフトから放たれた光、PS3とXBOX360で発売された「街ingメーカー4」である。
街ingメーカーシリーズと言えば、いわゆる「街づくり」を楽しむシミュレーションゲームである。
シリーズの特徴としては、プレイヤーは完全なる神様視点ではなく、都市開発のプロデューサーとしてプレイヤーキャラを操作し、自分の街を自由に歩きまわることができることである。
また住人達には1人1人に名前が付いており、さらに自由に会話をしながら仲良くなっていき、それぞれの住人たちと親密な関係となることにより様々イベントが発生し、
そのイベントによって街人が増えて発展していくといった、アドベンチャーゲーム的な要素も備えているというのがシリーズ一番の特徴であった。
初の次世代機で発表された今作は、今度こそシリーズの系統を引き継いだ正当進化版であると、シリーズファン達は大いに期待を高めていた。
ましてやPSPで発売された前作がTV番組「逃走中」との謎コラボのせいで「街作り逃走ゲーム」というよくわからないジャンルと化していたため、期待は尚のことであった。
しかし発売された瞬間に、このゲームの評価は地の底を走ることとなる。
街を発展させることで住人は増えるが、彼らに話しかけたところで定型メッセージを繰り返すばかりで
もはや人口を増加させるというよりボイス機能つきマネキン人形を量産しているかのような趣がある。
これによって「街を作り、住人が増え、住人と仲良くなることによっていくことによって、さらに街が発展する」というこのゲームの根幹が崩壊した。
建造物を置き、一日に一回貰える建造ポイント待つという、ただひたすらそれだけを繰り返すだけの作業ゲーと化してしまったのである。
同時に住人達からは名前が一切消えてしまった。台詞によるキャラ付けまでされていた住人たちが、これではただの歩くマネキンである。
建てられる施設も少なくなっており、工場の種類は激減し、漁場や農場に関しては存在すらも消えてしまった。
ほかにも郵便局やお墓、交番も建てれず、歯科や外科・内科病院も建てることができない。これらの無い街は、もはや街と呼べるのか疑問である。
さらに言うなら各施設には色やバリエーション違いなどもほとんど無く、住宅街にはまったく同じ色と形の住宅がひたすら立ち並ばざるを得ないありさま。
「HD画質によるリアルな街づくりが可能」といううたい文句も、実際のところPS2でももっとマシなグラフィックのゲームがあるレベル。
正直グラフィックに関して褒められる部分は(このゲームを通してとも言えるが)水の描写がキレイ、ただそれだけである。
簡単でわかりやすいインターフェイス、と言うのも単純に「やれることが少なすぎる」というだけである。建てたら出来の悪い箱庭を歩いて眺めるだけなのだから。
操作性としては視点移動が悪く、細かい操作なども十字キーで1マスずつ操作したい場面もアナログスティックでしか操作できず、お世辞にも良いとは言えないレベル。
自由に街を歩きまわってみても、各建造物は入ることのできないため単純な立体物でしかなく、
残念ながら街並みは多段ジャンプを駆使するためのだだっ広いアスレチック場以上の意味を持たない。
さらにゲームを通してBGMは昼と夜の2つだけであり、スキップ機能も無いため、1日経過でポイントを貰う→建てる→1日経つのをひたすら待つ→ポイントを貰う→建てる→待つのループを繰り返し、
誰がプレイしても同様に訪れるであろうゲームクリアまでのおよそ5〜6時間、ずっとこの2曲を聴かされ続けるハメになる。
しかも低グラでできる事も少なく、間違いなく低容量であるくせに、フリーズかと疑うほどに突然ロード時間が長くなる場面が多々ある。
もはやプレイした者たちからは「モバゲーの方がマシ」と言う声まで上がる始末。それほどまでにゲーム性が薄く、ただ時間を待つだけの作業ゲー。
さらに発売から2週間後に配信されたDLC4つのうち3つが有料であり、ただでさえ7140円も出して買ったことに後悔するプレイヤーに追い討ちをかける。
正直こんなゲームをDLC込みで7500円も出して買うくらいなら、初代街ingメーカーのBEST版を購入した方が時間にもお財布にも精神衛生上にもやさしいだろう。
最後にここまでシリーズファン全員を裏切るようなゲームを世に出したインディソフトに一言添えるとしよう。
「街作りをゲームにする前に、まともなゲームを作ってください」
以上。