2017年 次点

概要

名称SHOOT THE BALLhttp://cosen-net.com/bal/ [外部リンク]
ジャンルカジュアル
対応機種WiiU
発売元賈船
開発元賈船
発売日2017年04月19日
価格300円(税込価額)(DL専用)
対象年齢CERO:A(全年齢対象)

参考動画

PV

※飛んでいく球をよく観察しカウンターと比べてみるとスコアバグがあることがわかる(11と12の間に注目)

要点

ゲームのルール

ボールを外に向けてタッチして撃つだけの気軽なゲームです(公式ホームページより)。

回るリングの中心から、輪の空いた場所に、照準の方向が変わる球をタイミング良く撃つというシンプルなゲーム。
球が1つ外に行くとスコアが+1されるはずなのだが...(後述)。

5つ球が外側に行くと背景色と障害物の配置がランダムで変わる。

問題点

ゲームの仕様

・ボリュームの無さ
1ステージしかない。障害物の数も1重で4種類しかなく単調すぎる。
300円であることを考えてもそのボリュームはあまりにも少ない。

・単調すぎるゲーム性
集中してタイミングを見て、打つ。これだけである。
また集中力もかなり必要である。

・ハイスコアが保存されない
本作はソフトを終了するとスコアのデータが消滅する。
どこかにスコアをメモしておけばいいと思う人がいるかもしれないが、後述するバグと運ゲーのせいで意味がなくなっている。

・ステージの難易度が極端
本作のステージは4つ。少ないのも問題だが、このステージの難易度は極端に簡単なのと難しいのに分かれている。
大きく分けて簡単なステージは( )や[ ]の形をしたリングの空いた幅が広いステージが2つ。
難しいステージは斜め上下左右4つ空いたリングと斜め左右2つに空いた幅が狭いステージ2つに分かれている。
特に( )型ステージは幅が広く、余裕があれば連続で2つ球を入れたりできるが、難しい分類のステージは逆に幅がかなり狭いので非常にミスりやすい。
スコアを重ねていくと上記の難しいステージになっていくということはなく、基本的にはランダムでステージは決定されるため、スピードが上がっていくこと踏まえても毎回難易度にムラがある。

・運で決まるスコア
上記のステージの難易度格差に加え、同じステージが継続することがよく起こる。
これに慣れてないと、切り替えを忘れてミスりやすい。
同じ簡単なステージが継続して続く時もある。
簡単な( )ステージと[ ]ステージ及びその両方が連続して出るだけで嘘のようにスコアが伸び、
検証者の一人が30以上のスコアを出す時はほぼ全部これだったので「ただ運が良かっただけ」とすぐに気づき、ハイスコアの達成感がまるでない。

・背景と障害物が急に切り替わる
5つ球が外側に行くと障害物の配置が変わると書いたが、これが急に変わるためやりづらい。
目もチカチカする。色彩もキツイものが多く目に悪い。

・サウンド
BGMは単調な物で1種類しかない。ボールが外に行った時のサウンドなどもない。

バグ

非常に単純なプログラムをしていそうな本作だがスコアカウントなどにいくつかバグがある。
プレイしている最中にスコアカウントバグを中心にして、数回に一回の頻度で起き、非常に邪魔でうっとうしく致命的である。

・カウントバグ
球が外にいってもカウントされなかったり、反映に時間が掛るバグ。
これによりスコアの意味がなくなっている。
これのせいで急にステージが変わるときもある。

詳しい発生条件不明だが左右の上下で頻発する。
前述の通り、公式PVのわずか30秒間弱のプレイだけでも
3回(11点、12点、16点の発射時)も起きているが、お構いなしとなっている。

その他のバグ
・球が大きくなるバグ
・稀に球が一度に二発でるバグ

なお同時発売の3DS版にはバグがない。

他の移植版の存在による存在価値の消滅

本作品は、近年よく使われているゲームエンジンであるUnityに搭載された
「アセットストア」(利用者が作成した部品などを公開・販売できる機能)で
無料で入手できる学習用サンプルを、許可を得てそのまま流用したものである。

https://mobile.twitter.com/COSEN_NET/status/854724044389662720 [外部リンク][外部リンク]

同じ内容の物が無料でスマートフォン版やプラウザ版向けにコセン以外のメーカーから出ており、
(広告が出たりすること以外)SEがある、ハイスコアが記録される、バグがないなど本作品の上位互換である。
しかも本作品より前に発売されている。

また、仮にあくまでコセンの「SHOOT THE BALL」に拘ったとしても、
3DS版が同じ内容、同じ値段でバグが無いというやっぱり上位互換となっている。

そのほか

ファミ通のレビュー

本作のレビューが、週刊ファミ通の2017年5月25日号に掲載された
結果は 5、4、5、3 の17点

内容の薄さ、シンプルすぎるゲーム内容、ハイスコアが記録されない点などについて酷評されている。

本作が旧3DSでプレイできない理由

非常に貧相な内容のゲームだが、本作はNew3DS専用となっている。
このゲームはUnityで開発されていると推測され、Unityは旧3DSに対応していないため。

評価点

必要容量が87MBと低容量な点。

以上

選評

選評1

SHOOT THE BALL 選評

値段 300円

販売元 賈船(コセン)

New3DSでも同時発売



どのようなゲームか



ボールを外に向けてタッチして撃つだけの気軽なゲームです。(公式ホームページより引用)

まさしくこの通りで、タッチすると回転しているボール発射機からボールが打ち出される。そして発射機の周りを 逆向きに回っている障害物を避けて外に行くようにするという、非常に単純なゲームである。

球が1つ外に行くとスコアが+1されるはずなのだが...

5つ球が外側に行くと背景色と障害物の配置がランダムで変わる。




問題点



・ボリュー無

1ステージしかない。障害物の数も1重で4種類しかなく単調すぎる。

300円であることを考えてもボリュームはあまりにも少ない。



・単調すぎるゲーム性

集中してタイミングを見て、打つ。これだけである。単純すぎて眠くなってくる。上記の通り障害物もバリエーションもない



・背景と障害物が急に切り替わる点

5つ球が外側に行くと障害物の配置が変わる。と書いたがこれが急に変わりやりづらい。目もチカチカする。

色彩もキツイのが多く目に悪い。



・背景と障害が同じものが続けて出る点

背景や障害物が全く同じのが出ることがよくある。その時ただでさえないゲーム感が皆無になり虚しくなってくる。



・ハイスコアが記録されない

再起動させると消える。本体設定によるとこのゲームにはセーブデータはないようであり仕様である。



・サウンド

BGMは単調な物で1種類しかない。ボールが外に行った時のサウンドなどもない。



・バグ

この様に非常にちょっとした知識のある人なら作れそうな簡単なプログラムをしているであろう本作だが、バグは何故かある。

現在確認しているのは以下の通り



点がカウントされない

発生条件は長い時間をかけても検証できなかったが、プレイしていると数フェイズに1回はほぼ確実に起きる。

単純な加点プログラムも組めていないのだろうか...

なお同時発売のNew3DS版にはバグは存在していない。




球が大きくなる

球が急に大きくなる。発生回数が少なく詳細不明




評価点?(絞り出した評価点)



・容量

コセンゲー特有の容量なんとたったの87MB。基本容量の少ないWiiUに優しい。



・このソフトを有料で売っている点




このソフトは後述するようにUnityの無料サンプルの移植であり、別の会社で無料アプリケーションとしてスマートフォンに移植されたバージョンや無料PC版がある。

だが完成度は大きく差をつけられ敗北している。

広告表示のないものもあり、全ての要素で負けているという状況で、このゲーム?を出した度胸は評価されるべき点だろう。



そのほか


・Unityについて

本作品はUnityの無料サンプルを許可を得て移植した物である。

https://mobile.twitter.com/COSEN_NET/status/854724044389662720 [外部リンク]

。スマートフォン版がコセン以外のメーカーから無料で出ており、(広告が出ること以外)豪華なSEがあるなど本作品の上位互換である。




まとめ

ボリュー無の一言で表せられるゲームと呼んでいいかわからない何か。

ゲー無のある種の頂点ということが言えるだろう。

本作はゲームをしている感じが全くない。

それなのに何故か大きなバグがある。本作をデバッグしなかったのだろうか?

無料で上位互換の物がPCサンプルやスマホアプリで手に入る状況でこのソフトに300円を払う価値はないと、断言する。

選評2

選評:SHOOT THE BALL
販売元:賈船(コセン)

shoot the ballのシンプルすぎるゲーム内容とバグがない上位互換の無料版が存在することは周知の事実なので、今回はそのゲーム内容の細かい部分について書きたいと思います。
説明しやすくするためにバグ等がないiPhone7の無料版とも一部比較してプレイしました

ゲーム内容について-

本作は回るリングの中心から、輪の空いた場所に、照準の方向が変わる球をタイミング良く撃つというゲーム。
やることがあまりにシンプルすぎて何も考えずにやれそうに見えますが実際プレイすると結構な集中力が必要になります。というのも発射される球は割と大きいのもあって、当たり判定がシビア。
スコアを重ねるとリングの回るスピードも早くなり、4種類しかないとはいえ、ステージも切り替わるので、タイミングを合わせるのも難しい。

据置と無料版どちらも筆者のハイスコアは30付近。ですが後述の問題点を考えるとこれはあまり参考にはなりません。

-プレイした際に感じた問題点

・ミスったかどうかわからないときがある

本作にはミスした際の効果音が存在しないので、どこに当たってミスしたかがわかりにくいです 。
一応消滅エフェクトがあるのですが、すぐにスコア画面に映るので、余裕のある序盤ならともかくスピードが上がった中盤は何がダメだったのかもわからないままゲームオーバーになる。
当たり判定がシビアなのもそれに拍車をかけている気もします。

・タイミングが撹乱される切り替え仕様とバグ

本作では5回スコアがたまるとステージが切り替わる仕様になっています。
いきなり変わることや、ステージ自体が被って継続することも多く、つい忘れて切り替えに気づかずミスという例はかなり多い。
これに拍車をかけているのが本作の大きなバグであるスコアがカウントされないバグなのですが...。

このスコアが加算されないバグは確かに加算されない時もあるのですが、後から遅れてカウントすることが多々あります。
1ポイント加算されることもあれば、後からいきなり3ポイント程加算されることもある。
カウントされれば当然ステージが切り替わるので、不意打ちでステージが変わってミスという例は多いです

この加算される・加算されない・後から急に加算されるのうち、どのアクションになるかは現状予測できないので、それに気をとられてしまうとプレイが止まり、タイミングを見失いやすいのです。

・ステージの難易度が極端
本作のステージは4つ。少ないのも問題なのですが、このステージの難易度は極端に簡単なのと難しいのに分かれています。
大きく分けて簡単なステージは( )や[ ]の形をしたリングの空いた幅が広いステージが2つ。
難しいステージは斜め上下左右4つ空いたリングと斜め左右2つに空いた幅が狭いステージ2つに分かれます。
特に( )型ステージは幅が広く、余裕があれば連続で2つ球を入れたりできますが、難しい分類のステージは逆に幅がかなり狭いので非常にミスりやすい。
スコアを重ねていくと上記の難しいステージになっていくということはなく、基本的にはランダムでステージは決定されるので、スピードが上がっていくこと踏まえても毎回難易度にムラがあります。

・運で決まるスコア
上記のステージの難易度格差に加え、同じステージが継続することがよく起こります
これに慣れてないと、切り替えを忘れてミスりやすい。
一番の問題は同じ簡単なステージが継続して続く時があることでしょう。
簡単な( )ステージと[ ]ステージ及びその両方が連続して出るだけで嘘のようにスコアが伸びる。
筆者が30以上のスコアを出す時はほぼ全部これだったので「ただ運が良かっただけ」とすぐに気づき、ハイスコアの達成感がまるでないのです

・画面に対してステージが小さい
wiiu画面の真ん中にリングステージがありますが、これがかなり小さく画面の余白が目立ちます。
目がチカチカするという感想は無料版だけをやってた時はそこまで感じていなかったのですが、これだけ余白部分が大きいと色変わりした時に目にくるものがあります。
加えてステージが小さいことにより、ただでさえわかりにくい球の当たりや球の動きがわかりにくいので、人によっては画面に目を近づけてやると思うのですが、上記のチカチカ感もあって非常に目に悪い。

無料版はリングステージが大きくなっているのでチカチカ感は緩和されている感じです。

-その他バグ
・前選評でも言われていた球が大きくなるバグを確認
(バースト写真によるスクショあり)

・稀に球が一度に二発でる?(未確認)
稀に球に一回で2つでることがありました
目の錯覚か、気づかず2回早く押しただけかとも思われましたが、直線上に2つ出てた感じなので違和感を覚えています

・稀に見えない球がある?(未確認)
上記の二つ同時にでるのと似た感じなのかミスした時に消滅エフェクトが2回発生する時があります
これセーフだろ!?ってなった時にこのバグが出ています

-結論

シンプル過ぎるのも問題だと思うのですがそれ以上に疲れます。
適当に遊ぶには妙に難易度が高くて、労力がいる必要
ミスった際の納得のいかなさもあり、爽快感もない。
それでもやりこんでいくと、腕ではなくたまたま簡単なステージが連続しただけの運ゲーと気づく。
さっさと切り上げてやめるにせよ、諦めずにやりこもうと結局はもやもやした感じで終わります。

本作は無駄な部分を削ぎ落としたゲー無と言われていますが
ゲームを妨害するバグ・無料版であったステージ拡大・SE追加などの遊いやすい小さな工夫すら放棄したこのゲームは必要な部分すらも削りきり、残ったのはバグと遊んだ人を萎えさせる仕様のみが残った何かというゲー無の上位互換にすら思えてきます。