2018年 次点
概要
名称 | レヴナントドグマ | |
ジャンル | RPG(公式サイト) |
対応機種 | PS4/XboxOne/NintendoSwitch |
発売元 | ケムコ |
開発元 | エグゼクリエイト |
発売日 | PS4/XboxOne版:2018年09月12日 NintendoSwitch版:2018年10月04日 |
価 格 | PS4/NintendoSwitch版:1080円、 XboxOne版:1100円(8%税込価格)DL専用 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
参考 | DLC有り |
参考動画
その他
PS Vita、Steam、iOS/Android版も配信されているが、ここでは扱わない。
選評
選評1
レヴナントドグマ
発売:ケムコ
発売日:2018年10月4日
プレイ人数:一人
値段:Switch、PS4…1080円 XBOX one 1100円(vitaやsteamもあるが据置の選評の為ここでは割愛)
概要
レヴナントドグマ。2015年に配信されたケムコの無料スマホアプリゲームの移植。
システムは王道のダンジョンRPG。
主なストーリーは人族と獣人族との争い、主人公や仮面の少女の正体。
レヴナントサーガという作品の続編のようなものだが、あまり関わりはない(ゼノギアスとゼノサーガのように)
数年前の無料アプリの移植で何故1000円も取るのか。据置用に画面がキレイになっていたり何か追加要素はあるだろう。
そう期待するユーザーの心を打ち壊すのはスタート画面。
まるでフリーゲームのようなスタート画面。
オプションを開くと何も変更せずとも出てくる「設定内容をオートセーブしています」
スタート画面だけで批判するのは良くないだろう。ここからは内容の不満点を述べていく。
不満点
・システムの悪さ
ゲームを始めると、主人公の名前を入力する。
が、スマホ移植なのでトグル入力を強いられる事になる。
ストーリーの語りの部分をスキップ出来ない、会話は丸ボタン連打とシステム面はあまり良くない。
・グラフィック、戦闘シーン
他のケムコ作品ではマップも戦闘もドット絵の2Dだったが、今作は何故か戦闘が3Dポリゴンになっている。
それも質の悪い低レベルの。
戦闘中はもっさりしており攻撃の迫力が全く無く、90年代のPS、SS時代を思い起こさせるかのよう。
2Dはドット絵だがそれでもSFCのゲームレベル。わざと寄せているにしてもドット絵に違和感がある。
ドット絵は他にも「ボスキャラのグラが同じ」「飲食物のグラが謎の光」とあまりやる気を感じられない。
・キャラの武器
主人公は剣、獣人はバズーカなど持てる武器はほぼ決まっている、あとは能力だけ。
カスタマイズ出来るのも能力だけ(クリティカルヒットが増える、など)。見た目は変わらず。
・宝箱システム
RPGには必須の宝箱。
このゲームでは固定されている宝箱とランダムに移動する宝箱の2種類がある。
しかしランダムに出現する宝箱の数が少ない。5Fあるダンジョンで数個しかない。
移動しない宝箱も隠し通路などに置いてある。
これだけならまだ良いが、後述のダンジョンの不満点と相まってイライラしてしまう。
・ダンジョン
このゲームは基本「町に行く→ダンジョンのボスを倒す→町に行く」の繰り返し。
ダンジョンは長く、行き止まりやグルグルするような道も多い。
行き止まりは宝箱が置いてあったりするが、ランダムな為必ず置かれているとは限らない。
宝箱はランダムなので探しに他の道へ…という事は無いだろう。
そして何より「マップが世界地図しかない」事だろう。
他のダンジョンゲームだと進んだ所が分かるダンジョンのマップがあるが、この作品は世界地図しかない。
グルグルして迷う→エンカウントして時間かかる→倒したら道が分からなくなりグルグルする
なんて事も。
5Fや7F、後半に行くと10Fなどあるので、敵を倒す体力よりもダンジョンをグルグルする体力の方が消耗する
ダンジョンの中には洞窟もあり周りが暗くなる、
他のダンジョンゲームだと灯アイテムで照らすなどあるが、そういうのは無い。
元々の明かりの範囲を頼りに暗いダンジョンでグルグルしながらエンカウントしまくるハメになる。
・トランスモード
このゲームには「トランスモード」という変身モードがある。
このモードを戦闘中に使用する事により強くなれるが、ゲージが一定まで溜まると暴走してしまう(プレイヤーは操作出来ない)というシステム。
だが、暴走中も他のRPGのように味方に攻撃などせず、大体相手に攻撃をするのであまりデメリットが無い。
変身モードといっても服を着替えるレベルだが…。
・駆け足気味なストーリー
主人公と獣人族が出会い戦い主人公が負け牢屋に入れられる、が獣人族の偉い人があっさりと主人公の仲間になる。
その後も主人公の真実や仮面の女の子の正体も序盤~中盤にあっさり分かってしまう。黒幕もすぐ出てくる。
あっさりとしすぎ。
・ストーリーの会話
ストーリー中の会話ではちょくちょくジョークが挟まれるが、勢いの無さで面白さが減る。(ここは個人差があると思う)
顕著なのはキャンプシーン。マップを進むと中身のないキャンプシーン(スキップ不可)が挟まれる。
仲間の獣人をバカにするようなシーンが多く(勿論スキップ不可)、終わってもキャラの能力が上がったりしない。何の為のシーンなのか。
・サブイベント
このゲームにはサブイベントがある。
RPGなので当たり前だが、基本お使い。
探し物だったり、「このモンスターを数十体倒してきて」だったり。
住人の話を聞く→前に行ったダンジョンをグルグルしながら探したりランダムにエンカウントするモンスターを倒したり技で奪う→戻って報告する
という流れが多い。ダンジョンが長すぎるのと敵がランダムなためダレる。
一応魔法陣で別の階までワープする事が出来るが、どの階にいるのか分からないので基本はグルグルしながら探す事だろう。
帰りには使う。
・異界エスト
町にある渦から入れるランダムダンジョン。
「入る度に姿を変える不思議な迷宮」と書いてあるが実際は自動生成ではなく作られたマップがランダムで出てくるだけ。
間違ってはないけど…。
評価点
・音楽
悪くはない、が別作品のレヴナントサーガから流用されている。(流用している?)
・やりこみ要素
ノーマルエンド後にもトゥルーエンドや上にも出た異界エスト、異界エストの延長線上の500階層まである迷宮ヘルなど。
ただ戦闘のテンポが遅く、苦行にもなる。
・どの場面でもセーブが出来る
オプションを押せばイベント中以外はどこでもセーブが出来る。そしてセーブした場面から再開出来る。
・エンカウント
敵とエンカウントする前に画面横の色が変わって(無色→黄→赤)合うタイミングが分かるので、敵に会う前に回復したり武器を変えたりなど出来る。
・キャラの一枚絵
枚数は多くないが上手くてキレイ。ツクールのキャラのような絵だが。
・バグはほぼない
最初はあったがパッチも来て修正されている。
・課金要素
おまけ程度の話。
「流石にスマホと違って1080円払う据置に課金要素を入れないだろう」と思うが、課金要素はあります。
それも追加シナリオなどではなく、キャラの経験値やダメージを増やしたりするアイテム。
課金をしなければ勝てないという事ではないが、元が無料アプリでこっちは1080円払ってるのに更に…と思ってしまう。
まとめ
2015年のアプリをただ移植しただけ。据置の事を何も考えていない。
SS、PS初期のつまらないRPGを思い出すような作品。テンポも悪く、面白くもない作品。
スマホと違って大きな画面で出来るという利点もあるが肝心のグラフィックがチープで悪い為、良いポイントとは言えない。
スマホで手軽に無料で遊べる(広告が出るが)2015年の作品をわざわざ1080円も出して購入する必要はほぼ無いと言える。
選評2
レヴナントドグマ選評
発売:ケムコ
発売日:2018年10月4日
プレイ人数:一人
値段:Switch、PS4…1080円 XBOX one 1100円(vitaやsteamもあるが据置の選評の為ここでは割愛)
検証したハード…PS4(非pro、1GB)、ノーマルクリアまでサブクエスト含め20時間程(やりこみの塔は未プレイ)
その他…他のアプリ、アプリ移植のケムコ作品は未プレイ。
概要
ケムコがスマホ用に作成した2015年のゲームのコンシューマー移植版、アプリだと広告が入るが一応無料で遊べる。
広告を取るためには1000円。据置と同じ価格である。課金要素もあるらしいが割愛。
不満点
・システムの悪さ
スマホ移植で基準がスマホのシステム。
名前入力時のトグル入力や会話シーンの早送り、スキップ不可が目立つ。
・グラフィック、戦闘シーン
2D画面、3D画面とも一昔前のツクールで作られたようなレベルのグラフィック。
3Dはグラが悪いだけではなく動きも凄いカクカク。魔法攻撃の演出もカクカク。一応スキップ出来るが味気なくなる。
ボスキャラは後半の物語に関わるキャラとラスボス以外同じ。
2D画面のボスはどんなボスキャラでも基本黄色と赤のよく分からないキャラに。3Dは雑魚の色違い。(ギャロップやイカなど)
グラフィックも悪い上手抜きと、全くやる気を感じさせない。
キャラの1枚絵もそこまで良くはない。2Dや3D絵と比べると十分マシだが。
・ロード
一番の不満点。
場面が切り替わるシーン、特に戦闘シーンに入る、出る時に数秒(2~4秒程)のロード(砂時計)が入る。勿論雑魚キャラでも。
当たり前だがRPGなのでレベルを上げなければいけないので
毎回戦闘シーンの度にロードが入りイライラした。何故この最新機種でこのクオリティ、グラで数秒ロードが入るのかと。
弱いキャラの戦闘スキップも可能だが、戦闘スキップでも戦闘シーンに入る→ロード→倒れる→ロード→マップへ
という流れなのでイライラするのには変わりない。
・ダンジョン
どのダンジョンにもマップがない上行き止まりがあまり無くグルグルする事が多い。紙にマップを書けばいいが、平成のゲームとは思えない不便さ。
ダンジョンは基本数Fあるので面倒。更に「1階から2階へ、1階の別の階段を降りスイッチを押しまた2階へ」という流れがあるステージも。
少し暗いダンジョンだと画面の明るい範囲も狭くなるため更にグルグルするハメに。どのダンジョンでもグルグルする事が多かった。
疑問点
・キャラの武器
キャラクターの持てる武器タイプは決まっている。キャラは最序盤以外4人固定。武器は実質4タイプ(剣、ツルハシ、杖、バズーカ)しか出ない。持てる武器もキャラ固定(主人公は剣だけで杖やバズーカを持てない)
・武器のカスタム
このゲームではモンスターがお金ではなく武器を落とす…という他のゲームとは違うポイントが。
落とした武器を拾って売ったり武器を分解して強化するという所があるが
ダンジョンで敵が落とす武器も大体決まっている、洞窟をクリアして武器欄を見ると同じような武器がズラーッと並んでいる。
拾った武器を分解する事により属性を引き出し、他の武器に属性をつけれる事が出来る。
属性は4つのボックスに「状態攻撃を○○%で回避」「スピードを上げる」などの属性をハメる。
他にも鉱石(道具)を使い単純に武器を強化する事も。
カスタムしても武器の見た目は変わらず。武器というよりキャラの能力が変わっている。
・トランスモード
トランスモードでざっくり「攻撃タイプ」「ヒーラータイプ」「ガーディアンタイプ」に変化出来る。
変化すると強化されるが、その分ゲージが溜まり限界になると暴走し操作出来なくなる。
同社の別作品のレヴナントサーガだとトランスモードの限界が来ると死ぬらしいが、今回は暴走だけで済むのであまりデメリットが無い気がする。
暴走といっても基本敵に攻撃してくれる(味方や自分を攻撃しない)のでデメリットが少ない。
・途中のキャンプシーン
ゲームを進めているとちょくちょくキャンプシーンが入るが、飛ばせない上あまり必要性のないシーンばかり。
主人公が仲間の獣人をバカにするシーンや獣人が仲間に軽いセクハラを仕掛けるシーンなど。
一応物語に関係するストーリーも入るが、要らないシーンの方が多かった印象。せめて飛ばせるようにしてほしかった。
・サブイベント
お使いで「モンスターを○○匹倒して」や「洞窟にある薬草を探して」などがある。
薬草や洞窟にいる探し人は大体どのダンジョンにいるか決まっているが、どの階のどこにいるかはランダム。
マップがないのでグルグルする事に。
しかも2つのダンジョンのどちらかにいる場合やどのダンジョンにいるか分からない場合も。
・追加シナリオ
ネタバレになるがラスボスがまた出てきて…というストーリー。
追加シナリオといっても普通のステージと変わらず。最後の選択肢次第で仲間の3キャラに告白するマルチエンディング。
最後の選択肢だけでマルチエンディングになる。途中の分岐は一度だけあるがその分岐もマルチエンディングには意味がない。
・異界エスト
「入る度に姿を変える不思議な迷宮」(公式より)
実際は作られたダンジョンがランダムで出るだけ、ダンジョン自体が自動作成のランダムではない。
・音楽
良いBGMだが別作品のレヴナントサーガから流用されているよう。
評価点
・目立ったバグがない
そのまま。
イベントが進行しないバグもあったらしいが公式によるとパッチ修正されたとの事。
・セーブ
ポーズ画面でセーブ出来る。洞窟の中でもセーブ出来るため昔のRPGのように一々セーブする場所に行かなくても良く便利。
まとめ
悪い意味で懐かしい感じ(SS、PS時代のRPG)を思い出した。
とにかくロードの頻繁さ、長さとグラの酷さ、手抜きさが目立っている。
そこにシステムの不便さが入り更にイライラする事に。
ケムコは懐かしさを感じるレトロゲーを作っているようだが、これは単純に古臭い手抜きのクソゲーになってしまった。