2011年 次点

概要

名称グラディエーターバーサスhttp://www.amazon.co.jp/dp/B005JWC8KE [外部リンク]
ジャンルマルチ対戦格闘アクション
対応機種PlayStation3
発売元アクワイア
開発元アクワイア×娯匠
発売日2011年11月23日
価格パッケージ版:6,279円 (税込)
ダウンロード版:4,980円 (税込)
対象年齢CERO:D(17歳以上対象)
  • ※専門用語が分からない人のための補足
    • ドッジ=回避。相手の攻撃に入力のタイミングが合えばこちらのモーションをキャンセルして回避可能。
    • パリィ=弾き。相手の攻撃に合わせて実行すると攻撃を弾いて体勢を崩せる。

参考動画

要点

古代ローマの剣奴をモチーフにした対戦格闘アクション、「剣闘士」シリーズの最新作。今作よりファンタジー要素を取り入れ、攻撃方法に魔法が追加された。
好評であった「ドッジ」「パリィ」といったアクションを削除した結果、同時に爽快感も消失し、ただの連打orごり押しゲームへと変貌。
前作からの劣化部分を除いても散々な出来栄えだった事もあり、発売数日後には人が少な過ぎて、オンライン対戦や協力プレイができない事態に。
12月22日にアップデートが行われたが、直したと言っている箇所に改善が見られない上、悪質な仕様に余計拍車を掛ける変更を加え、逆方向に進化した
スレでは、ユーザーの課金合戦を狙い、あえて内容をストレス全開仕様にしたとしか思えないメーカーの姿勢を皮肉り、「剣投資」又は「投資」と呼ばれている。

  • キャラクターメイキングの幅が狭い。
    • 公式PVでは「容姿の組み合わせは10000通り以上」と謳われているが、実際は「種族の違い」以外は殆ど変わり映えのしないキャラしか作れない。
    • 種族・声・頭・顔が3種類ずつ、髪型が6種類、刺青が18種類。あとは肌と髪の色をカラーバーから選ぶだけ。
      • 刺青は顔面に入るものばかりで、水増し感が半端ない。
      • 声は容姿とは言えないので、3×3×3×6×18の実質2916通り+髪と肌の色選択。水増しである刺青を除外すると162通り…。
      • オークの顔パーツの違いが間違い探しレベル。微妙にシワの数が違うとかその程度。
      • 髪型6種類のうち4種は全種族ほぼ共通。
    • 性別は種族ごとに固定。(人間=男・エルフ=女・オーク=男?)
    • キャラを作ったところで、兜を装備すると顔が殆ど見えなくなる。
      • 装備しないと死亡率が跳ね上がるので必須。
      • エルフは兜を装備すると頭がハゲる(ボリュームがあったはずの髪が消え去る)謎の誰得要素がある。
    • そもそも、ミッション中は自キャラの顔なんかよく見えない。
  • 基本的に3vs3の戦闘で、自キャラ以外の味方はAIが操作してくれるが、プレイヤーの妨害をしてくることが多々ある。
    • やたらプレイヤーに向かって魔法を誤射してくる。
      • そもそも、一部の範囲魔法は敵味方問わず巻き込む。
      • 魔法を喰らって体勢が崩れたりガード不可になって、戦っていた敵からモロに攻撃を貰う。
    • コンボしている最中に突然割り込んできて、コンボを強制中断させてくることがある。
    • プレイヤーが1対1で戦ってる所に他の敵を連れてきて、気付けば1対3になっていることも。
      • しかも、その状態で魔法の誤射までしてくる。ここまで来ると殺意を感じずにはいられない。
    • 発生率自体は稀だが、味方が敵の出現ポイントに居る場合、敵も味方も攻撃が当たらなくなるバグがある。
    • 味方NPCはスキル設定などのカスタム要素が無い。
      • せめて魔法をスキルから外せれば、もうちょっとマシだったと思われる。
      • 当然ながら、プレイヤーキャラクターにはスキル設定がある。
    • ゲーム後半にもなると、味方NPCの装備品は開幕数分で奪われるようになり、単に敵に強化用装備を提供するだけの逆プレゼントボックスと化す。
    • かと言って、いなければいないで複数の敵から集中攻撃を受けてしまう。
      • 「妨害してくるデコイ」と考えるべき。多分そんなものはこのゲームにしか存在しないが…。
  • 作業感・使い回し感の凄まじいミッション内容。
    • 基本的に、「3体倒したらもう3体出現する」「1体倒したら1体出現する」といったミッションしか無い。倒しきるか、指定された敵を倒せばクリア。
    • ステージは全24面あるが、変化に乏しく、特に後半は同じような風景ばかり。敵も大体似たようなデザインばかり。
    • 最終面と、そのひとつ前のミッション内容が完全に同じ。
      • このミッションの雑魚敵である骸骨は、執拗にプレイヤーの装備品を狙って攻撃し、プレイヤーが武器を落とすと、すぐさまパクるAIが仕込まれている。
      • おまけに、背後からはラスボスが攻撃してくるので溜まったモノではない。
      • ついでにこの骸骨、確認されている限りでは7体まで増殖する。
    • ミッション前後に説明やストーリーが挿入されるが、文字が小さいため、大画面モニタでなければ読みづらい。
  • ミッション開始・終了時に流れるムービーをスキップできない。
    • 一度クリアしたミッションのムービーでもスキップできない。
    • エンディング・スタッフロールも毎回流れる。
      • エンディングとスタッフロールだけは12/22のアップデートで飛ばせるように修正された。しかしその他のムービーに関しては放置
      • もともとラスボスは「稼ぎ」に向かないミッションであり、繰り返す人もまず居ない。
    • coopでの協力プレイ時でも流れる。
  • アクションゲームに無くてはならない「爽快感」を得ることができない。
    • 防具を破壊もしくは弾いたうえで、ガードさせずに攻撃しないとダメージを与えにくい。
      • スキルが無い序盤は、ひたすら同じ部位を攻撃し続ける連打ゲーになる。
    • 駆け引きや、ギリギリの操作が必要される場面は無い。
      • ひたすら攻撃し続けるゴリ押しゲー。ガード崩しからハメに持ち込めるが、上記の通り味方に邪魔される。
    • エフェクトが全体的に地味で、効果音もまったく耳に残らない。
      • というか、効果音は鳴ってるのか鳴っていないのかよくわからないことも。
      • 防具が破壊されると砕け散るエフェクトはあるが、効果音は鳴らない。
    • 敵HPが高い上に防具とガードの効果も相まって、無駄に硬く感じる。
    • 「ダッシュ・しゃがみ・ジャンプ」といったアクション要素は存在しない。
    • 前作のドッジ(寸前回避)を削除した代わりに、「回転移動回避」が導入された。
      • 移動距離が短く、無敵時間も短い。背中に追撃を貰うので使う機会は無い。
    • 正面の敵に向かって魔法を撃ったのに、何故か背後の味方に当たる事がある。
      • この魔法、遠距離から狙って撃つと敵AIは上記の回転回避で高確率で回避してくる。
  • チュートリアルが地味にプレイヤーのやる気を削いでくる。
    • よく使う項目(ショップ)の隣にいつまでもチュートリアルボタンが鎮座し続けるため、間違って選択してしまう事故が起こる。
    • 当然、飛ばせない。セレクトボタンを連打してさっさと終わらせるしかない。
  • 文字が小さい。
    • ストーリーやミッション説明はほぼ文字だけで行われるが、文字が小さすぎて読みにくい。
      • 画面サイズが小さいと、文字が潰れて完全に読めない。
  • ステータス強化の自由度があまり高くない。
    • キャラ本体のステータスは、キャラメイク時に種族ごとに決まっている値に、追加で10ポイント割り振り出来るだけ。
    • あとはスキルと装備強化で上げることになるのだが、この装備強化の仕様が極悪(後述)。
  • 装備を強化するまでの工程が実に面倒くさい。
    • まずミッションをクリアし、敵が落とした装備品(宝石がはめ込まれている物)を買い取る。一定額のゲーム内通貨が必要。
    • 宝石がはめ込まれた装備品から、宝石を外す(元になった装備品はロストする)。これも一定額のゲーム内通貨が必要。
      • 宝石は4種(ルビー・サファイア・エメラルド・ ガーネット)あり、装備品に付けることによってそれぞれUPするステータスが異なる。
    • 同ランク・同種類の宝石を複数個集める。
      • +1にするのに、同ランク・同種の宝石が9個必要だったりする。
      • 同種の宝石同士を合成して、ランクを上げることも可能。やはり、一定額のゲーム内通貨が必要。
      • 宝石合成は失敗することもあるが、リセット・ロードで対処する事はできる。
    • 装備品に宝石を付与し、+1強化完了。もちろん、一定額のゲーム内通貨が必要。
      • 苦労して強化した武器も、敵に奪われたり破壊されたりする。これも一応リセット・ロードで対処は可能。
    • 宝石のランク(ステータスの増加量に関係)は「S・A・B・C・D」の5つかと思いきや、「S+・A+・B+・C+・D+」という謎の水増しも。
    • 狙ったランクの宝石を集めるには、このように大量のゲーム内通貨が必要となるため、何度もミッションをクリアして稼ぐ必要がある。
      • 上記の通り、ミッション自体がストレスフルなので苦行である。
    • ちなみに、ラスボスの武器防具は入手できず、別途DLCで購入する必要がある。
  • DLCの課金アイテム、「宝石パック」に疑念を持たずにはいられない。
    • 3個入り100円、8個入り200円。宝石の種類とランクはランダムというMMOの課金ガチャ仕様。
      • このDLCを売る為に、わざと装備強化をここまで面倒な仕様にしたのではないかと疑われる程。
      • 公式のDLC紹介ページの宝石の欄で、「ライバルに差を付けろ」とプレイヤー同士の課金合戦を煽っている。
    • 装備を強化すると重量も増すので、一定量のSTRが必要となるが、付与する事で上げる事ができるルビーについて、以下のような報告がある…
512 名前: なまえをいれてください [sage] 投稿日: 2011/11/25(金) 19:43:36.63 ID:1+V7ylaM 
6000円突っ込んでジェム240個買ったけどルビーのC+以上が出ないぞおい 
他のはそこそこSやらS+出るのに 
ルビーが一番欲しかったのに 
  • その他のDLCラインナップも、フルプライスゲームとしては首をかしげるものばかり。
    • アイテムボックス拡張権が販売されている。
      • 購入しない場合アイテムボックスの上限は60個で妙に狭い。
      • 90個に拡張するのに200円、150個に拡張するのに追加で200円、250個に拡張するのにさらに追加で200円。段階購入しかできない。
      • 宝石が同種・同ランクでもスタックされず1個ずつ計算される上に、
        装備箇所も頭/胴/右腕/左腕/右脚/左脚(宝石無しで上着/下着)と多い為、わざときつくなるような設定にしたのではないかと疑われる。
      • アイテムをコレクションしたり(そもそも慢性的に資金不足になるため必然的に売る)しなければ、そこそこ余裕はできる。
    • キャラクタースロットの拡張権が販売されている。
      • 初期状態では2枠。3種の種族を全て揃えたければ、拡張しなければいけない。
      • 4枠に拡張するのに200円、10枠の拡張するのに200円。段階購入しかできない。
      • 説明書に、「所持金・所持アイテム・店の品揃えはキャラクター間で共有できます」と書いてあるにも関わらず、実際は共有されていない。 
        ↑についてサポートセンターに電話すると「仕様です。説明書が間違ってます。」という返答を貰えるそうだ。
      • アイテム・所持金の受け渡しもできない。
    • スキル・ステータスの再設定権が販売されている。
      • それぞれ1回に付き200円。もう一度やり直したい場合は、さらに200円払わなければいけない。
    • 容姿の追加DLCの値段設定がおかしい。
      • ベルゴスカ(人間種族にしか使えない「顔」パーツ)とウングラニカス(オーク種族にしか使えない「顔」パーツ)だけでセット価格400円。
      • エルフにしか使えない「顔」パーツ3個セット価格600円。
      • 上記DLCパーツは、新規作成のものではなくゲーム中の敵の顔パーツの使い回しである。
      • 大事なことなのでもう一度言うが、兜装備したら顔なんか見えない。
    • 発売日前、公式サイトにアクセスするとウィルスバスターが反応し、「オンライン詐欺に関係している兆候があります。」と表示されると言う椿事があった。
  • オンラインプレイも問題だらけ。
    • 誰かが立てたであろう部屋に入っても誰もいないことがある。
      • ↑とは逆に、立てた部屋に誰かが入ってきたような気がするが、表示されないことがある。
    • こちらでプレイが開始されても、向こうで開始されていないことがある。逆もアリ。
    • 解散するときフリーズすることがある。原因不明。
    • 1度部屋を解散しない限り、装備の変更やショップの利用ができない。
    • そもそも、人が居ない。
      • 3vs3対戦など夢のまた夢。2vs2も難しい。1vs1なら、数時間待つ気力があれば実現するかもしれない。
      • オンライン対戦で珍しく人が居るなぁと思ったら、開発者がやたら強いキャラでプレイヤーを一方的に虐殺している事がある。
      • 対戦で、何度も勝利することによって得られるトロフィーは諦めた方が良い。
  • 12月22日のアップデートで機能追加やバランス調整等が実施されたが、改善と言うよりむしろ悪化している
    • クラン機能・フレンド招待機能などの追加。
      • 人が居ないので大して意味がない。
    • 通信安定性の向上。
      • 相変わらず部屋に人が居るのに居ないと表示されたり、ゲームが始まらない不具合がある。
    • 敵AI傾向の変更および、高難易度時のAI強化。
      • 前述した通り、金を稼ぐために高難易度ミッションを繰り返す必要があるので、面倒臭さがパワーアップ
      • ちなみに、味方AIは相変わらず無能なまま。まず強化すべきなのは、圧倒的に味方の方だろうに...
    • ガードの弱体化。
      • 上記AI調整のせいで敵の攻撃頻度がアップしたため、プレイヤー側が弱体化された気すらしてくる。
      • 連打ゲーを解消するための措置だったのだろうが、こちらの攻撃回数が大幅に減っては意味が無い事に何故気付かないのか。
    • 魔法の強化。
      • ダメージや補助魔法効果が大幅にUPしているが、具体的に何をどれくらい強化調整したのかは公式でもまったくアナウンスされていない。
      • これまた前述した通り、頻繁にプレイヤー目掛けて誤射してくる為、味方NPCへの殺意大幅UP。だからそれより先に味方AIの強化をしろと(ry
      • ラスボスの魔法攻撃が悪夢のような強さになる。兜外されたところに魔法食らったら1撃死したという報告も。
      • 自分で使う分には良変更ではあるのだが、そもそもこの魔法システム自体がユーザーに不評だったりする。
      • 「味方を魔法で吹っ飛ばすのが楽しい」という意見もあるが、味方が死ぬとクリア後に貰える報酬が減る。
  • 初週の売上は約2700本。
    • しかし本スレでは売却報告が相次ぎ、オンラインも1週間で過疎化。
    • 売却する事を「奴隷解放」と呼ぶ人もいたが、そもそもこのゲームのキャラクターは過去作と違って「剣奴」所か「グラディエーター」ですらない。
  • ファミ通クロスレビューの点数は、6・6・6・5。
    • だが、これが載っていたのは当ゲーム発売の翌日である11月24日発行の「12月8・15日合併号」 。
    • ファミ通をフラゲした人からの情報が発売日前日に本スレに投下され、不穏な空気を生み出した。
      • そして、発売と同時に葬式スレと化した。
  • ゲーム誌『電撃Playstation』のバイヤーズガイドですら、通常は絶対出ない最低評価Dを付けた。
    • ちなみに、最低評価が過去に付いたのは『四八(仮)』の時だけの模様。
      • 一応その下にE判定があるのだが、過去一度も出たことがなく、あくまで建前上あるだけのものなので関係無い。
  • 発売から一ヶ月経ってから体験版の配布を始めた。
    • 売れ行きが芳しくなかったせいだと思われるが、そもそもゲーム部分がつまらないので逆効果だという声も。
    • 慌てて作ったものらしく、製品版の6割方のことが出来てしまう。
      • レベル上限20なのに体験版は15まで上げることができ、課金しない限り体験版と製品版はそう差がない。
      • そこから製品版を買っても天井が低く底が浅いため、体験版だけやれば製品版は不要という声も。
  • 客をナメきった開発者ブログの態度。
    • 「ゲームについて気になっていることや聞きたいことは、ブログコメントにも寄せてくれたらうれしいです!! (中略)だから気楽にコメントをお寄せくださいね
      こう書いた記事に付いた「項目がないようですが種族で性別固定ですか?」というコメントをガン無視。
      • 以降のコメントも、発売日の間違いを修正した時の1つを除いて質問・意見については全て無視。
    • ブログ記事として返事をした事も一度たりとも無かった。
    • 現在は変な荒らしが常駐しているようなので仕方ないとは思うが、発売直後に書きこまれたコメントですら無視している。
      • その後始まった開発者によるユーザー虐殺イベントはその鬱憤晴らしであったのか。
  • 「Clan of Champions」というタイトルでPC版がSteamで販売開始された。(英語版のみ)
    • 「パリィ」「ガードブレイクアタック」「ジャストガード」といった要素を追加している。
    • 相変わらずアイテムボックスの拡張などを別売りDLCとして1.99$で販売する商魂のたくましさを見せる。
    • 追加要素の甲斐なくメタスコアで低評価を叩き出した。
    • PSNでの配信も計画しているようで、海外での被害者はますます増えるものと思われる。

選評

選評その1

11月23日、どうしようもないとしか形容できないゲームがひっそりと発売されていた。
その名は「グラディエーターバーサス」。
派手さこそ無いが、ドッジ(攻撃を寸前で回避して反撃を狙う行動)やパリィ(攻撃を弾いて相手の体勢を崩す行動)といった
素早い判断が要求されるスリリングさが特徴の対戦格闘アクション「剣闘士」シリーズの最新作である。

ファミ通レビューが6665と微妙な数値だったことから発売前日から本スレには嫌な空気が充満していたが、
フラゲ組からの報告が入るたびにそれはさらに悪い方向へと加速を続け、
ついに発売日当日、スレは葬式会場と化してしまった……。

まずはキャラクターメイキング。
公式PVでは「容姿の組み合わせは10000通り以上」と謳われているが、蓋を開けてみれば
種族・声・頭・顔が3種類ずつ、髪型が6種類、何故か刺青だけちょっと多く18種類…のみ。
一応髪と肌の色はカラーバーから自由に選ぶことが可能ではあるが、
「種族の違い」以外は大して変わり映えのしないキャラしか作ることができない。

公式ページのキャラクターメイキングのページには「こだわりまくれ」と書かれているが、
この種類の少なさからどうこだわればいいのか教えて欲しい。
この問題の前には、種族ごとに性別が固定(人間=男・エルフ=女・オーク=男?)だという事はもう瑣末なことだろう。
※一応、エルフだけは女性しかいない種族だという設定がある…。
また、好みのキャラを作ったところで兜を装備すると顔は殆ど見えない。
兜を装備しないと死亡率が跳ね上がるので、「装備しなければいいだろ!」という指摘は意味を為さないのである。
※エルフは兜を装備すると、頭がハゲる…
 かぶる時に髪の毛が邪魔なのは分かるけど、別にそんなとこリアルにしても誰も喜ばないよ…。

しょっぱなからプレイヤーをガッカリさせてくれたが、まぁこれだけでクソゲーと断じるのは良くない。
当ゲームのメインは「対戦格闘アクション」なのだ。
ミッションは基本的に3vs3の戦いであり、オフでは自キャラ以外の味方をAIが操作してくれる。
物理攻撃は味方には当たらないが、魔法はタイミングや撃つ方向を考えないと味方にも直撃してしまう仕様だ。
で、この魔法だが、味方NPCはかなり頻繁にプレイヤーに魔法を当ててくる。
一発だけなら誤射かもしれないが、「わざとやってるんじゃねぇのかこいつら!」と思うほどだ。
これにより体勢が崩れたりガード不可の状態になって、闘っていた敵から手痛い攻撃を受ける事がままある。

味方NPCによる妨害はこれだけにとどまらず、コンボしてる最中に突然割り込んできてコンボ中断させたり、
1対1で敵と戦っていたのに他の敵を連れてきて、気付いたら何故か1対3になっていることも。
おまけにその状態でプレイヤーに魔法をぶつけてくることも。何か恨みでもあるのか!
また、敵が出現するポイントに味方が居る場合、何故か敵も味方も攻撃が当たらなくなるバグが発生することがある。
このバグは発生率事態は稀なので別に気になるほどではない…
というか、味方のアホさ加減にひたすらイライラしっぱなしなのでこの程度じゃ怒る気もしない。
かと言って、いなければいないで3匹の敵から一方的にボコられるゲームと化すのだ。
「仲間と一緒に闘っているんだ!」と思えるような調整はできなかったのだろうか。
なお、この味方NPCはスキル設定などのカスタマイズ要素が無い。

この頭の悪いNPCを何とかする方法は一つだけある。
「coop(オン)で他のプレイヤーと一緒にミッションをプレイする」のだ。
…だが、部屋を立ててもなかなか人は来ない。
初週売上は2700本だったという話だが、本当にそんなに売れたのかと思うくらい人は来ない。
発売から一週間ほどで、夜9時を過ぎるとプレイヤーが誰もいないという過疎っぷりが報告された。
今からこのゲームを始めようと思っている人は「協力プレイ」や
「通信対戦で何度も勝利することによって得るトロフィー」は諦めたほうが良い。
本スレも、part2以降は「売った」というレスの嵐である。現在このゲームをプレイしている人は一体何人いるのか。

来ない人を待っても仕方が無いので、アホなNPCとゲームを進める事にしよう。
この手の対戦格闘アクションゲームに無くてはならない「爽快感」を得ることはできるのか?
このゲームは普通に攻撃しただけではダメージを与える事は難しい。
まず敵の防具を弾くか壊すかしないと、ダメージがほとんど入らないのだ。
また、ガードされてもほぼノーダメージに近い。敵の無駄な硬さはこのシステムに由来する(基礎HPも高いが…)。
序盤はスキルが少ないのでひたすら同じ部位を攻撃(△で頭、□で手、×で足)して防具破壊or弾き飛ばしをして
やっとダメージが入るようになるため、ここでこのゲームを諦めた人も多かった。
「連打ゲー!」と叫んでいた人たちはこのあたりで挫折した方々だと思われる。事実、序盤は連打ゲーだ。

ではスキルが揃ってきた中盤以降なら良いのかと言われれば、別にそんな事はない。
防具を破壊すると、防具が砕けるエフェクトはあるが、効果音は鳴らない。
というか全体的にエフェクトは地味だし、効果音もまったく耳に残らない…というか鳴ってんのか鳴ってないのかよくわからない時がある。
これに上乗せして前述の味方の妨害が発生するので、爽快感はどこかに消え去ってしまう。
ちなみにダッシュやしゃがみ・ジャンプもできない。ドッジ・パリィといった戦闘要素も無い。

ミッションは全24種あるが、基本的に3vs3の戦いだけなので変化に乏しく、
ステージも似たようなものばかりなので飽きてくる…というか後半は殆ど同じ風景だし、
最後のミッション23・ミッション24はステージも敵も闘い方も全て同じである。
さらにこの両ミッションの雑魚敵(骸骨)は実にいやらしいAIが入っており、
プレイヤー側の武器を積極的に狙ってくる上に、こちらが武器を落とすとすぐに拾ってパクるという嫌がらせを敢行。
しかも途中で増えることもある(最大7体まで確認)ので、イライラ感はさらに積もる。
ついでに言うとこの骸骨、やたら硬い。さらにそのうしろにはラスボスもいてもちろん攻撃してくる。
こんなミッションを、2回連続でこなさなければいけないのだ…。
頼りにならない、いや、もう「敵」と認識したくなるような味方NPCと一緒に…。

こうなったら頼れるのは自分だけだ。キャラを思いっきり強化しよう!
…と、思うかもしれないが現実は非情である。
キャラ本体のステータスは、キャラメイク時に種族ごとに決まってる値へ追加で10ポイント割り振り出来るだけである。
あとは装備とスキルで上げるしかない。
装備は宝石と現金を使う事によって+3まで強化できるが、強化するたびに重量が増すのでSTRが低いと扱う事ができない。
ステータス強化の自由度はあまり高くないと言える。

さて装備の強化であるが、上記の通り「宝石と現金」が必要だ。
現金はミッション終了時に一定額が、宝石はミッション終了時に敵が落とした武器に付いていることがあるので、
それを買い取り、武器から宝石を外す(元の武器はロストする)ことによって入手することができる。
なんで戦利品を金出して買い取らなきゃいかんのだと思うかもしれないが、これについては後述する。
宝石には種類とランクがあり、武器の種類や強化度によって対応した種類・ランクの宝石を用意しなければいけない。
ここに、苦行ポイントがある。
まず、何をするにも1工程ごとに金がかかるのだ。
武器の買い取りに金がかかる。買い取った武器から宝石を外すのに金がかかる。
宝石を合成して宝石のランクを上げるのに金がかかる。武器を宝石で強化するのにも金がかかる。

宝石のランクもS・A・B・C・Dの5種類だけかと思いきや、D+・C+・B+・A+・S+という謎の水増しがあり、
ついでに一定確率で合成に失敗する。(まぁ、失敗に関してだけ言えばロードし直せば良いだけなんだが…)
一応、敵が落とす武器の中にはAクラスやSクラスの宝石がはまっていることもあるが激レア。
強化した武器も落としたり破壊されたりするので油断はできない。(まぁ、リセットで…)
満足に装備を強化するためにはひたすら同じミッションを繰り返して現金・宝石を集める必要がある。
…だが、このゲームには「ムービーのスキップ」という機能が実装されておらず、
同じミッションを始めるたびに、同じムービーを見なければいけない。
最後のミッションはご丁寧にも毎回エンディングとスタッフロールを流してくれる有様である。
もちろん飛ばせない。これはcoop時でも発生する。
どこまでプレイヤーにストレスを与えれば気が済むのか…!

大体ここまでの説明で、ストレスフルなゲームであるという点は理解していただけたと思う。
何故こんなゲームになったのか…それは、DLCのラインナップを見ることで納得ができた。
まず宝石だが、DLCで購入できる。3個セット100円、8個セット200円だ。
なお、宝石の種類・ランクはランダムだ。MMOの課金ガチャを彷彿とさせる商売手法である。
つまり宝石の入手・強化をひたすら面倒なシステムにする事によって、この課金宝石の売り上げを伸ばそうという考えなのだ。
その考え自体はクソ要素とは言えないかもしれない。他のMMOもやっている事だ。

だが、それを基本無料・アイテム課金のゲームではなく、
パッケージ版6279円、DL版4980円のゲームで行うのはいかがなものか。
ステータスやスキルの再設定もDLC扱いで、それぞれ1回200円徴収される。
「如何にしてプレイヤーから絞り取るか」という点をメインに据えて開発していたのだろうか。
公式HPにあるDLCのページの宝石の欄で「装備強化でライバルに差をつけろ!」と煽っているあたり、
ゲームプレイに際してプレイヤー同士の課金合戦を前提に置いていたのかもしれない。

キャラクタースロットも初期では2つしか無く、これを増やす手段もまたDLCである。
2枠から4枠にするのに200円、4枠から10枠に増やすのにさらに200円追加で払う事になる。
…が、「3つの種族全てで遊びたい!」という奇特な方ではないのなら、これは不要だ。
「所持金・所持アイテム・店の品揃えはキャラクター間で共有できます」と説明書に書いているにもかかわらず、実際は共有されていない。
※サポセンに電話すると「仕様です。説明書が間違ってます。」という返答を貰える。
また、種族性能もステータスの初期値が違うだけで、後は戦闘スタイルと装備品で決まるので、
ゲーム的に大きな差が産まれるわけでもない。
アイテムボックスの拡張もDLCだが、前述の通り基本的に金に余裕が無いので武器防具を大量に買い取って
保存しておくと言う事があんまりない。意外と余裕はあるから割愛する。

…もう一度言うが、アイテム課金や、それを念頭に置いたゲームは悪ではない。
アイテム課金に執着しすぎてゲームそのものをつまらなく・ストレスフルに作ったから悪いのである。
発売前、公式サイトを見ようとするとウィルスバスターが反応して
「オンライン詐欺に関係している兆候があります。」と表示され笑いを誘った椿事もあったが、
あれは購入予定者に対して警鐘を鳴らしていたのかもしれない。

オン対戦で珍しく人が居るなぁと思ったら開発者がやたら強いキャラでプレイヤーを一方的にボコってる事があるあたり、
開発陣も既にゲームを盛り上げる気も無く、投げやり気味なのか…。

特に突き抜けたクソ要素があるわけでもないが、
ひたすらつまらなく、ひたすらイライラし、爽快感も達成感も残らない「グラディエーターバーサス」。
このゲームがまだ手元にあるプレイヤーがどれだけ残っている事か。
もしも貴方のゲーム棚に未だに存在するなら……さっさと売却するべきだ。
きっと奴隷が解放された時のような、すがすがしい気分になれる事だろう。





おまけ1
前作との比較になるから選評内ではアッサリ記述するに留めたが、
最初に言ったこのシリーズの面白さ・スリリングさ・爽快感のメインとなっていた
「ドッジ」と「パリィ」がこのゲームでは削除されている。
最近は過去作の良い点を削除してクソゲーを作るのが流行なのか?

おまけ2
すっかり書くのを忘れていたけど、
オンには
・協力プレイ中は装備の変更・ショップの利用はできない。いったん解散しなければいけない。
・誰かが立てたであろう部屋に入っても誰もいないことがある。
・↑とは逆に、立てた部屋に誰かが入ってきたような気がするが、表示されないことがある。
(一部、誰かが部屋の中にいないと動かないボタンがアクティブになることによってそれがわかる)
・こちらでプレイが開始されても、向こうで開始されてないことがある。逆もアリ。
・解散するときフリーズすることがある。原因不明。

…という問題もあるんだ。
でも、今じゃオンしてる人すらいるかどうかだから、これらの問題は発生のさせようがないな。
プレイする人がいなけりゃ問題も発生しないんだよな。

おまけ3
あと、グラディエーター(剣闘士)シリーズって武器と己の肉体を駆使して
スリリングな戦いを生き延びるストイックなゲームだったはずなのに
突然今回からファンタジー要素が追加されてなんだそりゃと思ったシリーズファンも多かった。
特にドッジとパリィを削除してまで追加した新要素の「魔法」はあのザマだし・・・
公式HPのPVやプレイ動画が何故か短い上に具体的な内容に触れてないし、
かと思えば課金プッシュ動画の煽りが凄まじい。


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