2018年 総評?
2018年 次点

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このページは、2018年度KOTY総評の案を集めるページです。総評の審議に役立てば幸いです。

総評案1 (RPGツクールMV Trinity)    

第一稿
https://docs.google.com/document/d/14R9xuK3H6SAW4Zu3LgHnzIWb17x-yuDr_jecjdPwBuE/edit?usp=drivesdk

第二稿 初版
https://docs.google.com/document/d/1uAmZWkz3JlH4bRd_e0SAAaT-JH9M1jkolVgckoegNxA/edit?usp=drivesdk

第二稿 改訂版
https://docs.google.com/document/d/1Wf_8_CKSYP93MLlq3356SRBb-jtF6a28npM2vj6Jar8/edit?usp=drivesdk

第二稿 二訂版
https://docs.google.com/document/d/17BsmBVSxoulicZKxxoJIFfiIxNGuv_jupzc93HxVV7Y/edit?usp=drivesdk

第二稿 三訂版
https://docs.google.com/document/d/1lrqdyEypebeeC3XnCXRU1borH9Z8XK3-51uepkXnEKA/edit?usp=drivesdk

時代を駆け抜けた平成クソゲー達。
今、負の力が未来へと受け継がれる…。
祝え!新たなる王の誕生を!



KOTY2017は、クソゲー五険帝による激しい戦いの末、『RXN-雷神-』が制した。
同時に『SHOOT THE BALL(通称:球)』が
とことん虚無を極め、「クソゲー失格」にも等しい烙印を押された。

「クソゲーとは何か」。
人々は改めて考えさせられることとなった。

そして時代は、
「平成最後のKOTY」へと進んでいく…。



KOTY2018は4月下旬に幕を開けた。
競馬シーズンも春の天皇賞を間近に控えた頃、先頭で入場してきたのは1枠1番、
『Horse Racing 2016(通称:馬)』。
タイトルの通り、2016年にsteamで発売されたゲームのPS4への移植作である。
プレイヤーがジョッキーとして馬を駆り、競馬界の王者を目指すレースゲームである。
しかし、その夢の代償としてゲームの出来が残念なものになっている。

初回起動時に、メインメニュー等で文字が表示されないバグが発生。言語を切り替えるオプションを手探りで見付けるか、PS4本体側で本作対応の言語に変更することで解消。
いきなり面倒臭い手間がかかる。
ちなみに、本作は日本語には対応していない。

主な操作は
・×ボタン「連打」で前進(アクセル)
・R1ボタンで鞭を打ち、一定時間加速
・左スティックで進行方向を操作(ハンドル)
・L1ボタンでジャンプ
・スタート直前、バーの中央付近で矢印を止めることでスタートダッシュ成功

また、ゲージ等は
・体力ゲージ:前進で消費(スタミナ)
・青ゲージ:鞭で消費、0でリタイア(ライフ)
・顔アイコン:鞭で徐々に赤く変化、赤に近付く程速くなる代わりに体力ゲージが激減
となっている。

必勝法は3つのパターンを守るだけ。
1.スタートダッシュは他の馬より速く
2.序盤は馬の顔アイコンを赤にならない程度に橙に保つ
3.レース中盤に差し掛かった辺りで青ゲージが切れない程度に馬の顔アイコンを赤に保つ

これで楽勝だが、反面これ以外ではなかなか勝てない。勝つために作業ゲー化し、単調にならざるを得ないのだ。
しかし、本作は1位でなくても先に進める上、最後まで進めることも出来る。
それはそれで問題な気もするが。

単調な作業を強いてくる原因は他にもある。
全55コースのステージがほぼ全て同じ形のため、コース毎に戦術を変える余地が無い。
しかも、1ステージ1分のペースで進めるため、何と1時間程度でクリアできてしまう。
値段が999円でも割高に感じる。

本作で特に苦痛なのが、×ボタンの「連打」。馬を走らせるだけで指と×ボタンに過酷な負荷を強いてくる。クリアまで1時間とは言え、怒涛の連打をさせられたら、某課長でなくても「指痛い!」と叫びたくなる。
連射パッド無しでプレイできるのは、北斗神拳の使い手か高橋名人くらいだろう。

ボリュームの薄さと単調さと指の痛みを兼ね備えた、「連射プレイヤー育成ゲーム」。
KOTYに襲来する魔物達を、馬は出走前のゲートで待ち構えていた。



6月。馬に続いてKOTYの大地に立ったのは、
『NEW ガンダムブレイカー(通称:NGB)』。
クソゲー界の大御所、バンダイナムコエンターテインメントにより起動。
ガンダムのプラモデル、「ガンプラ」による「創快共闘アクション」と銘打った
「ガンダムブレイカー」シリーズ。
「自分だけのガンプラを作り、自由にカスタマイズし、自作のガンプラで戦い合う」
ことが醍醐味である。
しかし、バンダイが秘密裏に完成させた本作の正体は、白い悪魔そのものだった…。

問題点の一つは、「戦闘での仕様」。
まず、ステージの広さに対して移動が遅い。
ステージ内を駆け回るのに移動が遅いのは、
それだけで相当の苦痛なのだ。
武器も、射撃武器が弾速もリロードも遅く使い辛い。それ以上に、格闘武器が弱く大して使えないため、射撃武器に頼らざるを得ないと言うジレンマ。

ここからが本番。
本作の新機能、「インナーフレーム」。
フレームのレベルアップにより、攻撃力や防御力等の基本性能が強化されたり、必殺技に当たる「EXアクション」が解禁される。
フレームのレベルアップの方法は
・ステージ内のコンテナを開ける(破壊)
・敵を倒す
・味方が取得した経験値の一部を取得する
の3つ。
しかし、ステージ開始時は必ず「レベル1」。レベルを上げても次戦に引き継げないのだ。
そして、レベル1では敵に歯が立たない。
となると、コンテナ爆破の一択しか無い。
そう、ここが最大の問題点だ。
毎戦、開幕からの約2分間はクエストそっちのけで、コンテナ争奪戦と言う名のレベル上げを繰り広げることになる。
なお、味方は精密射撃でコンテナを横取りしてきて厄介極まりない。

そして、本作最大の目玉となる新システム。
それが、「RTC(リアルタイムカスタマイズ)」
である。主な特徴は
・戦闘中に、好きなタイミングでパーツの付け換え(換装)が出来る
・パーツは拾ってすぐ換装に使える
・戦闘中は最大5個までパーツをストックして換装に使える
と言うものである。
武器を拾って使ったり、破損した箇所を拾った部品で補修する等、劇中のシーンを再現したいのだろうか。
しかし、これこそが本作を白い悪魔に変えた、重大な要因だったのだ。

とにかく、パーツが気前よく外れる。
・ダメージを受けるとパーツがすぐ外れる
・外れたパーツを付け直しても、一撃食らうとまた外れる
・換装中は無防備で狙われる
と散々だ。パーツが全然「機能せんし」、
思い通りに戦えない。
しかも、パーツを装備していない部位に対応するパーツを拾うと、勝手に装着してしまう。
でも、自分でパーツを「ただ外す」ことは出来ない。不要なパーツも、換装を利用して付け換えで外すしかないのだ。
「拳で語る機体」も、「盾など不要な機体」も、問答無用でRTC。コンセプト外のパーツを勝手に装着しては思う様に外せず、コンセプトの維持すら困難。
後半へ進むに連れ自機が強くなると、ゴミをうっかり装着して弱体化しても、ただでは外れない呪いの装備と化す。

乱戦では、パーツ拾いも追い付かず自機が見る影も無いキメラに変貌。
「あ…ありのまま今起こったことを話すぜ!
俺はガンダムで出撃したはずが、帰ってきた時にはジムの顔をしたザクに乗っていた…」
と、ポルナレフ状態に陥る哀戦士が続出。
このため、キメラ化を恐れてわざと負けたり、自爆に走る思春期を殺した少年も続出した。

流石に公式も、この事態を見過ごす訳にはいかずRTCにアプデを施した。
第三勢力からの攻撃ではパーツが外れなくなったことで、キメラ化現象は格段に減少した。
だが、「本作の目玉かつメインシステム」
であるRTCにアプデを施したと言うことは、
「本作のコンセプトを否定してまで修正した」ことに等しい。
つまり、それは「本作は失敗作」と公式が自ら認めたと言えなくもない。

RTCに匹敵する大問題が、パーツの収集だ。
パーツは、「キューブ」と言う回収ボックスに収納すると保管され、ステージクリアで獲得となる。ただし、自機が一度にストック出来るパーツは「最大5個」。収納のために、何度もキューブへ向かう羽目となる。
そのキューブは、味方の誰かがパーツを収納した途端、出現ポイントのどこかにワープしてしまう。味方のせいでたらい回しに。
苦労してたどり着いても、収納中は無防備。
狙い撃ちされ、パーツは外れるわ、収納も出来ないわのてんやわんや。

それもこれも、ショップのパーツが高すぎて、
「俺達はそのしわ寄せで、こんなゴミ拾い生活を、強いられているんだ!」(集中線)。
ショップのパーツ1個が、拾ったゴミ100個でやっと交換出来るレベル。
パーツ1個のため、ゴミ拾いを強いられては、たらい回しにされつつ、戦場とキューブの間で最低20回もシャトルランをさせられるのだ。
拾って運んで収納して、の三拍子を延々と繰り返す、ゴミ拾いのエンドレスワルツ。
NGB、教えてくれ…。
俺たちはあと何個拾えばいい?
俺はあと何回、あのパーツとあのゴミを収納すればいいんだ…。
「RTC(Real Trash Collection)」と言う名のゴミ拾いは、サッカーのサポーターと違い、誰にも称賛されない。

武器に関する一番の大問題はこいつ。
ミサイルやバズーカ等の攻撃を食らうと、
打ち上げ花火の様にそのまま打ち上げられる、
通称「ワッショイ」現象である。
一度でも打ち上げられたら、死ぬまで
「ワッショイ!ワッショイ!」
と神輿に担がれ、最後は汚ねぇ花火となって、宇宙に散るしかない。
見た目はお祭り気分で楽しそうだが、食らった方は血祭りにされて、最悪の気分だ。

開幕コンテナ争奪戦。
ザ・失敗作RTC。
RTCられゴミ拾いEW。
まつりだワッショイ。
クソレスタル・ブーイングの、
四大クソ仕様を投入した武力介入により、
全てのユーザーは、NGBに対する怒りで一つになっていった。

他にも
・ステージの種類がかなり少ない
・味方がメインクエストをクリアし、完全放置でも快勝することがある
・EXアクションを設定していないため、ハリボテ同然の武装パーツ
と様々な問題はあるが、もう一つの大問題に比べれば物の数ではない。

それが、「ファンゲーの要素」である。
40年続く老舗コンテンツ、ガンダムには熱狂的なファンが存在し、その目は非常に厳しい。
当然、ファンゲーに要求されるレベルも高い。
本作は、既にガンプラの要素でファンに失望されているが、挽回なるか。

ファンゲー要素の一つ、ADVパートは
・シナリオはヒロイン別に会話が若干異なるだけでほぼ同じ
・各キャラ2枚程度のCGイラスト
・バックログ非搭載
・会話スキップはパート内会話を全スキップ
など、ギャルゲーも真っ青な紙シナリオ&イラストに不便なシステムも合体。
加えて、シナリオには歴代ガンダムシリーズの名言や用語が考えも無しに入れられている。
おかしなセリフやスベり倒して寒いシーンに、ファンはキレてそんなNGB公式を修正しようとする。
ADVパートでは、汚名だけをその手に挽回してしまった。

本作はADVパート以外にも抜かりはない。
製作したガンプラを見せ合うことが出来る
「ハンガー」が廃止された。
本作はRTC等でガッカリさせられた分、
せめて自分だけのガンプラを見せ合って盛り上がろう、と考える人も多かったはず。
そのささやかな希望も打ち砕かれたのだ。

紙シナリオ&不便なシステムに、
ガンダム愛の欠片も無いセリフのADVパート。
ガンプラは見せ合うことも許されない。
結局、ファンゲー要素もダメ。
「ガンダムファンは殲滅する」と言わんばかりに、悉くファンを蔑ろにする。愛想を尽かしたファンは、次々とNGBを離脱していった。

「根本から腐った仕様」と
「愛に欠けるファンゲー要素」。
クソのツインドライブは同調し、一般ユーザーとファンもNGBに対する怒りで結び付いた。
彼等は怒りの限界を越え、阿修羅と化した。
その結果、前作『ガンダムブレイカー3』に再評価の波が起こり、買い戻すユーザーが続出。前作の価格が高騰すると言う現象も発生した。

三代目メイジンが、「ガンプラは自由だ!」と言い放ったが、公式はそれを自分達に都合良く曲解した結果、ユーザーを根絶させる純粋種のクソゲーを生み出した。
まさに「ガンブレブレイカー」。
NGBは、己に関わった全てを砂へと変え、
文字通りの「黒歴史」として埋没していった。

人類は、バグに頼らないストロングスタイルのクソを貫く、NGBの姿に恐怖した。
バグ頼りのクソゲーが蔓延る中、クソ仕様一本で戦うイル・サルバトーレ。
そう、NGBはKOTY界の「救世主」である。



馬とNGBの参戦後、KOTYはNGBの恐怖政治により平穏を保っていた。
噂が立つと、3分間に12本の勢いで新たな候補を撃ち落とすNGB。
馬は見張りもG1の出走もせず、草を生やしてばかりいた。
10月を過ぎても次の候補はなかなか現れず。
KOTY史上稀に見る不作の年と叫ばれ、新たなクソゲーを望む者が後を絶たなかった。



しかし11月に入り、事態は風雲急を告げる。マーベラスより、
『リトルドラゴンズカフェ ひみつの竜とふしぎな島(通称:リトドラ)』が出店。
8月末の発売にも関わらず、ここまで鳴りを潜めていた。

「『牧場物語』生みの親が送るオリジナル完全新作」を売り文句に、牧場物語及び派生作のルーンファクトリーシリーズのファンは大いに期待を寄せた。
しかし、その淡い期待もクソゲーと言う現実に打ちのめされるのである。

本作はタイトルの通り、カフェを経営しつつ
ドラゴンと一緒に冒険する、と言うコンセプト「だけ」はファンタジー感に溢れている。
そして、本作は「通貨」の概念が存在しない。大事なことなのでもう一度。
「通貨は存在しない」。

本作は、「食材」が報酬となっている。
カフェの経営は
1.カフェで料理を提供
2.客が喜び、報酬として食材が貰える
3.店の評判も上がる
4.貰った食材も使いもっとおいしい料理を提供
5.2~4の繰り返し
と言う流れである。通貨が無くなるだけで、
経営はこんなにスリムな単調作業となる。

料理は、タイミング良くボタンを押す、
所謂「リズムゲー」。
しかし、料理の評価には影響しない。
面倒臭い上に達成感も無い。
そして、これらの単調な作業も後の要素でままならなくなる。

客の中にはクレーマーも完備。早くしろは勿論のこと、料理が来る前に帰ったり、皿を投げたり、食い逃げ犯まで出現。対応に追われて時間のムダに。
カフェのスタッフも悩みの種だ。すぐサボる。しょっちゅうサボる。一人サボったらカフェが回らない。スタッフが増える程、叱ってばかりでさあ大変。でも、一人ずつしか叱れない。

カフェの手伝いは
・料理の注文は一人ずつ受ける
・皿洗いは一皿ずつ運んで洗う
・料理は一皿ずつ運ぶ
と、全て一つずつ。同時作業は出来ない。
作業と同時に叱ることも出来ない。
「一つの手伝い」か、「一回叱る」か、
どちらかしか出来ないのだ。
これが、本作で一番大変な作業かもしれない。

クレーマーやサボるスタッフの対応に追われ、あっと言う間に一日が終わる。あれ?冒険は?
しかも、カフェが評判になる程に人が増え、
処理が重くなる。NPCは通り抜け出来ず邪魔。
あれ?冒険は?

冒険は…まともに出来そうもない。
本作は、朝6時起床で深夜1時就寝の生活リズムが公式基準と言うブラックさ。
それでも、カフェの対応に追われて時間が全く足りない。多忙過ぎて冒険に行く時間が無く、冒険はオマケ扱いになってしまっている。
しかも実態は、食材集めの「採集」作業。

冒険中でも、カフェのスタッフは当然サボる。叱るためには店に引き返すしかない。
しかも、一人サボる毎に通知音とメッセージが流れ、非常に鬱陶しい。

スタッフがサボらずとも、
・全体マップが無い
・壁の近くの敵を倒すと、落としたアイテムが壁にハマって取れない
・段差に引っかかり、敵に多段ヒットした回数分の料理を奪われる
と、イラつく要素が山積している。
全体マップは、パッケージのケース内や公式サイトに載せる位なら、肝心のソフトに入れて欲しいものだ。

操作面も
・各所のロード(カフェの出入りに約5秒等)
・ジャンプの感度が悪く、二段ジャンプの要領でのボタン操作
・ドラゴンも二段ジャンプの要領での操作
など、更なる苦痛をもたらす。

ドラゴンは指示してもすぐには動かない。
ドラゴンから降りられなくなるバグもあり、
冒険中はいない方が楽。成長要素やイベントも薄く、「一緒に冒険しながら成長していく」感がほとんど無い。最早、存在価値すら怪しい。

シナリオも意味不明。
「倒れたお母さんを助ける」が目的なのに、お母さんはエンディングで起きるまで部屋に完全放置。それだけ。
イベントも、悩みごとのあるゲストに条件の料理を提供するだけの繰り返し。それだけ。
しかも、イベントで必要な食材とレシピ集めはノーヒント。ジャンプの感度といい、まるでファミコン時代に戻ったかの様だ。

カフェと言い、冒険と言い、イベントと言い、苦痛&無味無臭で投げ出したい。
しかし、それらは全て本作最大のどんでん返しの前フリに過ぎない。実は、本作は
「一度上がった評価が下がることはない」。
スタッフがサボろうとも、客を見下そうとも、ゲロマズ料理を提供しようとも。
本作一番のファンタジー要素だろう。

そう、今までの苦行、特にカフェの経営努力の大半は、ムダな努力でしかなかったのである。
カフェの経営は評判さえ上がれば十分。
スタッフを叱るのも、クレーマー対応も、
必要最低限だけこなせば無問題。
公式推奨のブラックスケジュールも無視。
本作は、頑張れば頑張る程に損をする、
真面目に生きたらバカを見るゲームなのだ。

最適解は、「評価を上げる時だけチャッチャと済ませて、後はグースカ寝てれば良い」。
終盤は評判が上がりきったら、イベントを済ませてはカレンダーの早送りのため寝て過ごすだけの日々。カフェ無視で、ニートまっしぐら。
余りある時間を冒険に費やしても、サボりアラームや邪魔なドラゴンにイライラするだけ。
クリア後のやり込み要素も少なく、普通の料理で食材が減ることすらムダに感じる。

かわいいイラストを端に追いやる、生ゴミ要素の山。ハートフルの欠片も無いストレスフルな重労働の後に残るのは、過労死寸前の疲労感と、時間や努力をムダにした後悔だけ。
現実との二重労働は、労災認定へ一直線。
「NGBよりも苦痛」との呼び声も高い。
本作は、夢中で頑張る人である程、本気でエルボーを食らわせ、ボロ雑巾になる程苦しめた。
また、ゲームのプレイスタイルに働き方改革を提起する一作となった。

リトドラの登場で盛り上がりを取り戻し、次の魔物の登場が待ち遠しい。色めき立つKOTY。
しかし、それはこれから始まる事態の序章に過ぎなかった…。



リトドラのオープンから間もなくして、
Switch向けのDL専用ソフト、
『GEM CRASH(通称:ジェム)』が投下された。
「世界初?!360°全方位式ブロック崩し」に、経験値の要素を加えたゲームである。
キャッチコピーからして既にカオスだが、中身もなかなかカオスなクソゲーだった。

システムは
・LRボタン又は方向キーで円状のバーを操作
・ボールを打ってジェム(ブロック)を崩す
・ ゲージを貯め、「フィーバータイム」で
一気にスコア稼ぎ
・経験値を稼いでレベルアップ
・獲得した「宝石」を使い性能を強化
と、シンプルな出来。

しかし、本作はボリュームまでシンプル。
全5ステージは使い回しで実質3ステージ。
BGMは全2曲。その内1曲はステージ5限定。
980円でも流石にこれはキツい。
更に、ステージは経験値によるアンロック式。
レベル70で全ステージがアンロックされるが、レベル69から1上げるだけに必要な経験値は約200万!ゲーム開始からそこまで到達するには、10時間以上のプレイが必須。
育成も、必要な宝石の数が倍々ゲームの勢いで増え、最終的に10万個以上も要求される。

操作も単調。と言うのも、本作は妨害ブロックやギミックがほぼ無い。本来、ブロック崩しは妨害ブロックをかわし、ギミックを利用して楽しむものだ。それが録にないため、ただボールを打って返すだけのプレイになってしまう。
また、ボールの動きは予測不可能。
跳ね返って来ると思ったら、途中でふわふわ空間を漂い出したり、ジェムを貫通したり。

このため、初期では思う様にレベルを上げられない。しかし、「スプリットジェム」を取り、ボールが1個増えると世界が変わる。
ただ、今度はレベルが上がる程、ボールが増える程、放置プレイでスコアを稼げてしまう。
「ゲーム内の操作」と言う戦術を奪い、結果的に単調なプレイになるのだ。
本作唯一の戦術は、
「レベルを上げて、ボールで殴ればいい」。

周回プレイ前提でありながら、限りなく無に近いボリュームと、単純につまらない虚無感。
クソの原石とプレイの腕を磨き上げた結果、
崩れ落ちたのはプレイヤーの精神だった。



2018年のKOTY「四皇」が揃い踏みになり、
覇者を決める頂上決戦が始まらんとした、
まさにその時…。
KOTY界にギャラルホルンの音が鳴り響く。
それは、これから始まる黄昏の幕開け…。



2018年11月15日。黙示録の日。
角川ゲームスより、
『RPGツクールMV Trinity(通称:MVT)』
が降臨。
その名の通り、PC版『RPGツクールMV』がSwitch、PS4、Xbox oneの3機種(Trinity)に移植され、発売される…はずだった。
が、DL販売のみの箱版だけ翌年に発売が延期されたことで、早くも暗雲が立ち込めていた。

まずは、まともに動かないチュートリアル。
無限ロードバグで、それ以上動かない。
製作中データへの上書きバグで、ツクり直し。
挨拶代わりの進行不能バグ。
早くも脱落するツクラー達が続出。
この事態に、公式が下した決断とは…。
あろうことか、
「チュートリアルそのものを削除」
してしまったのである。
予想の遥か斜めを行くパワープレイ。

代わりに、公式がチュートリアル動画を順次配信し、穴を埋める形となった。
しかし、PS4版はトロフィーの条件に、チュートリアルの制覇も含まれており、アプデを実施した瞬間からトロコンが不可能になる。
この状態は、年を明けても治らなかった。

MVTは、ツクる作業の至る所でロードが発生。
各種メニューやデータベースを開いたり、テストプレイの起動にも8~10秒のロード。
編集中に「確定させる」だけで5秒のロード。
フリーズや強制終了も頻発。
ツクールはその性質上、数え切れない程の試行錯誤を繰り返し、画面も頻繁に開閉する。そこに各ロード時間が積み重なるため、致命的な問題となるのだ。
ツクラーにとって作業時間100時間は当たり前の世界。MVTは、それと同等の総ロード時間を与えてくれるだろう。

何とかツクれたRPGも、ロードやセーブにかかる時間は容量の増加に伴い激増する。
「セーブの完了までに1時間かかった」
と言う話も聞く。

ツクる作業に必須な「快適な操作」。
MVTのUIには、それが全然見当たらない。
MVTの画面は
・OKボタン(編集画面全体を確定)
・キャンセルボタン(同上)
・各項目の編集用ボタン
・各項目内の選択や入力欄
等が「一つの画面内に同居している」構造となっている。
PCでの操作を前提とした画面を、十字キーやボタンで操作するため非常に不便。不意な操作でボタンの押し間違い等も誘発する。

普通、カーソル等のフォーカスが当たる場合、視覚的に分かりやすい様に処理される。
それ以外は、もっと画面を暗くするとかさ。
MVTにはそれもない。画面上でもフォーカスが分かり辛い。項目を掘り進める程、どこにフォーカスが当たっているか分からない。
おかげで、意図せずボタンを押し間違える。
画面の開き直しで、ロードとの新たなる戦い。キャンセルの誤爆で、ツクり直しも。

「~されますが、よろしいですか?」
と聞いてくれる、「確認ダイアログ」も無い。
キャンセルで編集内容が破棄される箇所でも、「お前の意見は求めん!」と強制キャンセル。
画面を戻され、一からツクり直し。

MVTのUIは、いたずらに誤爆へと誘ってくる
魔性の「UI(Unplayable Interface)」だ。
PC準拠の画面を、CS機のコントローラーで操作させて苦しめても、助けはしない。
最適化もない。配慮もない。容赦もない。
ナイナイ尽くしの先で、MVTが嘲笑う。
「もっとツクり直したいだろう?」
全てのツクラーは、MVTの掌の上で踊らされているに過ぎないのだ。

不可解な要素として、音声やマップの素材の一部を何とログインボーナスで配布。しかも、歯抜きと思える程に素材の選出が謎。
ログボ素材は、素材一覧の中に「割り込む」形で追加される。そのせいか、素材の管理IDがズレるバグも発生。ログボで追加された素材の下にある素材が、一つ上の素材に入れ換わる。
既にマップに配置した素材までも。入れ換わりを見付けたら、本当の意味でポルナレフの気持ちに浸れる。ついでに手直しも待っている。
また、「受け取ったはずのログボがバグにより受け取れていなかった」と言う事態も発生。
「ログボを受け取った瞬間」が、バグで飛ばされたのだろうか。

しかし、本当の恐ろしさは、ログボを受け取ったらセーブデータが消えるバグの存在。
ツクラーは、素材のコンプリートのためにデータ消去のペナルティに怯えながら、1日1回ずつログインし続けなければならないのか。
年末頃になると、ログボが180日間は存在することが判明した。あくまでも「最低」180日間であり、それ以降の存在も示唆されている…。

まともに遊べないレベルのロード。
PC準拠の不便で不親切な誤爆誘発型UI。
存在価値すら理解不能なログボ。
仕様面だけでも、凶悪な「Trinity」を形成する悲惨な状況だった。
何がなんでもRPGをツクらせない。
根気と編集データを根こそぎ奪ってくる。
人々はいつしか、
「RPGツクーレナイ」と呼び始めた。

しかし、それすらも「無限」と思える程のバグの前には完全に霞んでいた。
「毎日必ず」、新たなバグが発見されていく。
中には、手に負えない進行不能バグがツクラー達の前に立ちはだかる。
セーブデータの消去や上書き、挙句の果てにはセーブデータを破壊するバグまで発生。
四方八方から降り注ぐ、バグの雨を掻い潜り、たどり着いたその先は、賽の河原だった。
「そのデータ、消えるよ」。
まともにツクることも出来ない上に、
「賽の河原バグ」で何もかもが水の泡。
何度ツクろうとしても、「RPGキエール」。

数々の検証の末、判明しただけで500を超える不具合やバグの数々は際限無く増え続ける。
アプデで治したはずが治っておらず、治してもいないはずが勝手に治る。
アプデをする度に悪化し、手を加えてもいない箇所から新たな問題点が生えてくる。
自己増殖、自己再生、自己進化を成し遂げたMVTのバグは、「デビルMVT」とも称された。

底知れぬMVTのバグを体験した人々は、
「これ検証は無理じゃね?」
と口にし、検証の完遂は絶望視された。
中には、「スマブラSPがクソゲーっぽい」
と言う与太話を聞き付け、
MVTから逃げ出してスマブラの検証に走り、
ハマって帰らぬ者もいた。
そう、MVTの検証の完遂は「不可能」である。
誰であろうと、「MVTの検証を完遂した」
と言う真実に到達することは、
決して、無限にないのである。
検証に終わりがないのが終わり。
それが「MVTレクイエム」。

『嵐』を彷彿とさせる、「ゲー霧の海」。
バグか仕様か分からない、終わりなき濃霧。
魔王『アジノコ』の再来、「賽の河原バグ」。
ツクったデータを、悉く台無しにされる悪夢。
『ジャンライン』の如き、「ダウンデート」。アプデが来る度、バグも仕様も悪化の一途 。
『戦国姫』を思い起こす、「二面同時侵攻」。
Switch版とPS4版で、異なるバグまで発生。
パンドラの箱に、過去のKOTY大賞達より受け継いだ「負の叡智」をありったけ詰め込み、
じっくりコトコト煮込んで煮詰めた闇鍋ぶり。箱の底にある、「完成した自作RPG」と言う最後の希望は、掴みたくても掴めない。

RPGをまともにツクれないから、
「RPGアソーベナイ」。
テストプレイから既にロード&ロード。
やっとツクれたRPGで遊ぼうとも、壊れやしないか、消えやしないか、とヒヤヒヤしながら、
予期せぬバグや不具合との綱渡りの戦い。
ツクられたRPGが集う、「ツクール広場」。
でも、画面に10作しか表示されない。
探せないし、見付けられない。
探されないから、見付けて貰えない。

先人の手で生み出されたサンプルゲームも、
いつまで経っても「近日配信予定」。
ロックバンドとのタイアップ企画で、コラボゲームが配信中。しかし、それも進行不能バグが複数存在。「MVTでツクられていない疑惑」まで浮上するも、真相は闇の中。

ツクったゲームも、ツクられたゲームも、
サンプルゲームも、コラボゲームも、
どれも録にアソーベナイ。

完成度はα版にも劣る未完成品レベル。
「ツクれるものならツクってみろ!」と、
MVTから叩き付けられた挑戦状の様だ。
圧倒的な負の力の前に、歴戦のツクラー達も次々と散っていった。
有志で検証をする勇者も現れ、彼等の手により判明したバグや不具合は数知れない。
ツクラーが有料デバッガー化した様な実態に、
「デバッガーツクール」と称する者もいた。
ユーザー側でデバッグ作業が出来ないため、
現実は「有料テスター」である。

このままではいけない、と小売も動き出す。
POPを自作して注意喚起したり、MVTを購入しようとする客に考え直すよう声を掛ける等、MVTの被害者を減らそうと手を尽くした。

そんなツクラー達に対し、
ツクール開発部が放った言葉とは…。

「皆さまはデバッガーではございませんので」

これを目にしたツクラーは大激怒。
デバッグをしたとは思えない程の、バグ地獄の超絶クソゲーを発売しておいてこの態度。
この発言自体、皆さまをデバッガー扱いしていなければ思い付かないであろう。
MVTの悪名はKOTY界のみならず、ネット中に広まっていった。

アイテム・説明文が改行できず一行しか使えないのに、公式は「仕様」の一点張り。
翌年2月のアプデで、3行まで改行可に修正。
こっそり治して、修正一覧にも載せない。
3行目は枠からはみ出ている。

誤植も当たり前に存在。タイプミスによる、
誤変換と疑わしいものも見受けられる。
「喜ぶ」がゲーム内で
「予六部(よろくぶ?)」に誤植。
公式サイトの修正一覧では更に
「矛六部(ほころぶ?)」と二重誤植。

2019年2月15日(土・日・祝日を除く)まで開設されていた、お客様対応の「特設窓口」。
当初「17日まで」と記載も、その日は日曜日。
こっそり修正も、すぐバレる。

公式の配信動画は、ロード箇所をカットする等ツクラーを騙す気満々。
でも、テストプレイ中にマップが真っ暗になり、微妙な空気で強引に打ち切り。

謝罪のオマケに、ツクラーを煽り倒す。
目立つ仕様の不具合はこっそり治して、
「最初からこの仕様」と言わんばかり。
デバッグしたのか怪しい状態で売り出しては、
海外版も売ろうと準備中。
度々ネタを提供しては、結局どこかでやらかすドジっ子属性。
MVTの公式は、悪魔なのかもしれない。

MVTは余りにも強大すぎた。
バグは質量共に未知数。
仕様もどうしようもない。
アプデは更に悪化するだけ。
歴戦のツクラーすら裸足で逃げ出す。
ユーザー保護に回った小売。
腹立たしいだけの公式の対応。
何より、「ゲームをツクれず、楽しめない」。

結局、MVTでツクることができたのは、
まともにゲームプレイすら出来ない心の傷と、
何度もデータを消されてツクれない絶望と、
無限に増えていくバグだけだった。

今年の「年末の魔物」は早いなぁ。
初めは誰もがそう思っていた。
しかし、我々が見ていたのは、
「年末の魔物」でも、
「平成最後の怪物」でもなかった。
そう、あれは…「最低最悪の魔王」だ。



かくして、KOTY界に降り立った「五皇」は、
あらゆる形で猛威を奮い、ユーザーと小売を散々苦しめ続けた。不作の年と言われたのが、
遥か昔と思える程に。
クソ要素も、クソゲーのタイプも千差万別な、
歴代屈指のクソゲードリームチームが集結。
平成KOTYの総決算に相応しい顔触れが揃い、今ここに、KOTY史上最低最悪の決戦が、
始まる前からほぼ決していた…。

2018年末。最終決戦の地に並び立つは、
破壊の名を持つ創造神、救世主『NGB』。
創造の名を持つ破壊神、魔王『MVT』。
両者による、神々の黄昏と言う名の、
究極のクソゲーアピール合戦が始まった。
「根本からクソなNGBの方がヤバい」
「MVTはバグ無しでも十分過ぎる程ヤバい」
と激論を交わしては、日夜クソとゲームソフトを投げ合っていた。

また、MVTはツクールの性質上、
「ツールじゃないのか?」
と言う意見も出たが、
「CEROを通して発売されたゲーム」
「RPGをツクって自分でプレイし、ツクった
RPGを皆にプレイしてもらうゲーム」
と言う判断から、前年の『球』の様な事態にはならなかった。

そして、遂にその時を迎える…。



逢魔の日。
平成クソゲーの時代を画する審判の日。
KOTY2018の大賞は…

祝え!
全クソゲーの力を受け継ぎ、時空を超え、
過去と未来をしろしめす時の王者。
その名も『RPGツクールMV Trinity』!
まさに生誕の瞬間である!

MVTは、
過去のあらゆるクソゲーの要素を受け継ぎ、
箱VTの翌年初冬への発売延期で時空を超え、
そして圧倒的な「MVTショック」により、
今後のKOTYにも多大な影響を与えたことで、未来にもその力を知ろしめた。
どこまでも続く、クソで目映い世界を見せ、
KOTYの夜明けを告げた、クソゲーの王者。
「バグ」「仕様」「公式の対応」を筆頭に、
ありとあらゆる負の要素を身に纏った姿は、
まさに「最低最悪の魔王」である。



2019年に入るも、MVTにアプデが届かない。2018年内のバージョンで、検証は継続された。

1月末。一定の容量を超えたゲームをツクると、「無限ロード」が発生することも判明。
更に、そのデータを削除してもデータの容量が戻って来ない。「削除済のデータ」としてMVT内に残留し、容量を圧迫する。
データを消されたRPGの残留思念か、
それとも…。
根本の解決法は、
「ゲーム機の本体から丸ごと、MVTのデータを削除する」こと。
今までの努力も、時間も、RPGも全ては幻。
自ら押さなければならない初期化ボタン。
それは歴史の終わり(全データ削除)か、
それとも(無限ロードの)始まりか、
選べ!ツクラー自身の未来を。

無限ロード検証の副産物として、とんでもない事実が判明した。
MVTの容量の上限は、「1,572,864」メモリ。
MVTはこの容量を、
「全10個のセーブスロットで共有している」
ことが分かったのだ。
全10スロットで使える「容量の合計」は、
上限の1,572,864メモリまで、と言うことだ。
容量を一つずつフルに使えない。
使用中のスロット全部の容量の合計が、上限を超えない様にやりくりしなければならない。
なのに、各スロットの容量は確認出来ても、
合計値は「自分で計算する」しか方法がない。

そして、無限ロードの実態は、
「使用した全スロットの容量の合計が、上限の1,572,864メモリを超えた状態でセーブすると、そのセーブデータが無限ロードにハマる」
と言うものである。
セーブの仕様そのものが、無限ロードを引き起こす原因だったのだ。

容量オーバーしたら、スロットを一つずつ無限ロードで確実に潰される。
バックアップを取っても容量が同じだから、
どちらにしても無限ロード行き。
ツクる数を増やす程、大容量のゲームはツクれない。一つ一つも容量の節約生活。
無限ロードにハマらない様に、手計算で容量を確認しながらの作業。
ハマったデータを削除するだけでは容量が戻らない。容量を圧迫し、更なる地獄へ。
解決法が、ゲーム機本体からのデータ削除。
これが全てMVTの仕様である。
賽の河原どころか、「無への回帰システム」。

ツクラーは、無限ロードと言う名の、見果てぬ先まで続く戦いのロードに自ら足を踏み入れていたのである。
なお、「容量オーバーしても無限ロードが発生
しない」場合もある様で、真相にたどり着くのはまだ先のことだ。



MVTのソフトを持っていない人でも、
MVTでツクられたゲームが遊べる無料ソフト、
『RPGツクールMVプレイヤー(通称:MVP)』が配信されている。
しかし、MVTがベースの様で、こちらも同様の不具合が生じ、まともにプレイ出来ない。
しかも、MVTの最初のバージョンのままで、MVT本体とはバージョンが食い違っている。
元々まともに遊べないため、バージョン違いにより正常に作動しないRPGがあるかどうかも定かではない。
MVTが無くても遊べるはずのRPGも、まともにアソーベナイ。




KOTYは、「発売年の年末時点のバージョン」で判断するため、2019年以降の追加アプデはKOTY2018に影響が無い。
とは言え、進化の止まらないMVTは、遊べる様になる未来が見えない。

2019年最初のアプデは、バレンタインのプレゼントとして届いた。ごく一部のロードが改善された程度で、バグや不具合の追加により悪化。
3月末のアプデも、申し訳程度の改善とバグやクソ仕様の追加で、更なる悪化の平常運転。
併せて、MVPにも初アプデが実施された。
大方の予想通り、MVPは最新バージョンのMVTのバグを取り込み、デビルMVPへ悪魔進化。
4月上旬の2週連続アプデでは新たな問題に加え、以前に修正されたバグが復活した様で悪夢再び。
公式は、「今後もMVTのアプデを実施する」と口にするが、いつまで続くのやら。

そもそも、MVTの移植元であるPC版『MV』の致命的なバグや不具合を解決してきたのは、「有志の人々」である。
そして、彼等が束になってかかっても、魔王MVTには歯が立たないのである。
だって、デバッグできないんだもん!

(MvT)
「お前達に、私を治すことは不可能だ。
何故か分かるか?
私は生まれながらの(クソゲーの)王である!」



さて、ツクールのコンセプトは、
「誰もが簡単にオリジナルRPGが作れる」
とある。
では、MVTはどうか?
RPGが
「ツクーレナイ」
「キエール」
「アソーベナイ」
の「Trinity」ではないか!

MVTは、自分がゲームを楽しむことも、
誰かに楽しんで貰うことも出来ない。
「ゲームをプレイする」と言う、ゲームにおける最低限のコンセプトさえも徹底的に破壊し尽くしたのである。
貪欲に、極限まで負を追い求めたクソゲー。
魔王MVTは、「最低最悪のクソゲー」として
歴史に残るだろう。



平成最後に相応しいKOTY大賞が決定し、
クソゲーも新たな時代へと移っていく。

2019年3月11日。KOTY界に激震が走った。

次回「箱VT死す」。ゲームスタンバイ!

箱版MVTの「発売中止」が発表されたのだ。
これで、MVTと箱VTによる
史上初「2年連続KOTY大賞」の可能性も潰えてしまったのである。
KOTY2018の住民は、
未来の魔王の死に涙した。
KOTY2019の住民は、
未来の魔王からの解放に歓喜した。



KOTY2019に、魔王MVTの再臨は無いだろう。しかし、人々の願いも空しく、
クソゲーの新星達が、ひとつなぎの大悲報
「KOTY大賞」を狙っている。
人々はまた、クソゲーに苦しみ続けるのだ。

確かに、クソゲーを掴まされた悲しみは、
誰にも癒せない。
しかし、クソゲーがあるからこそ、
神ゲーが輝くのではないか?
クソゲーが多いことは、同時に神ゲーも多く、
ゲーム業界に活気がある証拠ではないか?
クソゲーと神ゲーは、表裏一体の存在。
そう遠くない未来、
クソゲーと神ゲーを共に手に取り、
皆が笑い合えると信じてみたい。
(信じてるとは言ってない)

だから、何も恐れなくていい。
何も変わらずいつもの様に、
「これクソゲーじゃねぇか!」
と怒り、嘆き、悲しみ、
KOTYに思いの丈をぶつければいい。

さあ、行こう!
新時代には、まだ見ぬクソゲー達が
君を待っている!

(箱vT)
「KOTYか?欲しけりゃくれてやるぜ…
探してみろ!
この世の全て(バグ)をそこに置いてきた!」



「平成」から「令和」へ。

新時代の「令和KOTY」と、
「ゲームを愛する全ての者」へ。
MVTと箱VTが遺したこの言葉を贈り、
平成KOTYの幕を閉じるとしよう。

(MvT)(箱vT)
「ゲームをツクるって、楽しい?」

総評案2 (RPGツクールMV Trinity)    

初版
https://docs.google.com/document/d/18AcBcPMYCrUx8waQoSZmVtogWzUhNnRPQNq1QFvofXM/edit

改訂版
https://docs.google.com/document/d/16aeIfJY_O-pdtTMZjUYbV7MROF3qkgHsSMTNH6zKks0/edit

ブラッシュアップ案
https://docs.google.com/document/d/1KgapDz8Ajrja2AntpudQ0Tpyl-Zok04UOluWwjTTUzo/edit?usp=drivesdk

二訂版
https://docs.google.com/document/d/1HpJ64p9oCRzsxtVB2edamDgdZHO3hSp67LhtHaT13Cs/edit

三訂版
https://docs.google.com/document/d/1ROSPr1zDN-wBkfJavIEZeuzaIGGT4_ocsQXVTg3qeGo/edit

四訂版
https://docs.google.com/document/d/16VrZPVwERUG7PwXQNZ4Fk0fyH-Ah6AMVLk1zYw9ojjA/edit

2017年はKOTYの座を懸けて5つの作品が名乗りを上げ、群雄割拠の様相を呈した。
各々、強烈な異臭を放ち、誰が大賞になったとしてもおかしくない状況であり、
その年1番のクソゲーを決める意義を大きく考えさせる契機にもなった。

激闘の末、前年の大賞の冠を戴いた『RXN -雷神-』は、良作に成り得るポテンシャルを秘めていたにも拘らず、
ごく小さな狂いによって悲しきモンスターへと変貌してしまった。
鳥除けにもならないと、人々の眼には映らなかったとしても、我々は確かに価値を見出していた。
「KOTYは忘却されることのないように、語り継ぐのに相応しい作品へ与えるべきである」
という答えを導いた立役者として、これからも記憶に残り続けることだろう。

15年目となる2018年もまた、そんな惨劇をよそに覇を競う者が次々と現れた。
過去の英傑が遺した「叫び」は、果たして彼らの耳に届いているのだろうか。

***

スレ住人はKOTYの門番を決める「クソゲーダービー」の開幕戦に関心を寄せた。
晩春の風を合図に、一斉に扉が開く。
間もなく届けられた選評には、鮮やかなスタートダッシュを決めた馬が捉えられていたのだ。

PS4DL専用ソフト『Horse Racing 2016』(通称『馬』)。
2016年にSteam及びXbox One向けに発売された、競馬のチャンピオンシップを進んでいくレースゲームの移植作である。
トレイラーの時点でPS4の恩恵を受けているとは思えないグラフィック及びモーションのショボさが目に付くが、
ジョッキーたるプレイヤーへの試練は別にある。

最初にぶち当たる試練は、バグと不親切さだ。
ゲームを初回起動するとメニュー内の文字が消滅しており、
どの項目を選べばいいのか分からない事態にいきなり直面することになる。
これに対処するには予めPS4本体のシステム言語を『馬』の対応言語に変更するか、
目隠しのまま言語切替のオプションを探り当てるかの2つの方法があるが、いずれにせよ面倒臭い手間がかかる。

バグを解消しても、馬の扶助の仕方が分からないという問題は依然として残っている。
レース開始前には毎回ご親切に操作説明とTipsを挟んでくれるが、曖昧な表記であるため使い物にはならない。
一流のジョッキーとして大成するには、実戦にて技術を体得するほかに道は無いのだと厳しさを痛感させられる。
なお、馬を前進させ続けるには×ボタンを連打しなくてはならないため、
本当に指の痛みを感じるだけでなく、コントローラにもかなりの負担がかかる。

レースそのものにおいても、「すこぶる単調なゲームプレイへの耐久」という試練が待ち受けている。
用意された55のステージは殆どが同じ形状であり、違いは精々、マップのグラフィック・ゴールまでの距離・要求タイム。
そのため、「スタートダッシュを成功させ、馬の加速幅を上げる鞭振りのタイミングを守って最後まで走らせる」
というパターンを覚えて馬を乗りこなせるかがレースの勝敗を分かち、てんで戦略性もへったくれもない。
ゲームを進めていくごとに性能の違う馬が増えていくが、ほぼ既存の馬の上位互換であるため乗り換えない理由がない。
縛りプレイでもない限り、馬とジョッキーとの間に絆が芽生えることは皆無である。
なお、1ステージにつき1分程度で終了するので、手に汗を握らない展開のまま約1時間後にはクリアまで辿り着いてしまう。

その一方で、操作やパターンの把握が難しいと感じる初心者の救済も手厚くなされている。
『馬』では各レースの成績に応じたスコアが入り他9人のNPCと競い合えるのだが、これはPS4トロフィー獲得の条件でしかない。
極端な話、全レースで故意に最下位を維持し続けても、次のステージに進むことができる。
最終ステージでは殆どのゲームシステムが取っ払われ、終始ボタンを連打して馬を走らせるだけで1位が取れる始末である。

結論として、ジョッキー達は1位を目指して操作性の悪さに耐えつつプレイするか、
順位は二の次にして、ひたすらステージを解禁する作業に時間を費やすかの二択を迫られる。
尤も、どの道クリア演出は変化せず、スタッフクレジット後にタイトルに戻るだけ。
進行に支障を来す程の破綻したシステムこそないが、
プレイスタイルの如何に拘らず、ネガティブな感情を生み出すストロングタイプのクソゲーとして、
『馬』は2年の時を越えてKOTY界のゾンビホースに昇華されたのである。

***

快調な走りを見せ初戦を制した『馬』は、暇を持て余したかのように門の前で佇んでいた。
しかし、来る夏に1頭だけでは心許ないと判断したのか、
誰もが目にしたことのある白い悪魔が、「我こそは」と『馬』の騎乗に挑まんとしていた。

PS4専用ソフト『New ガンダムブレイカー』(通称『NGB』)、KOTYスレに立つ。
『機動戦士ガンダム』シリーズに登場するロボットのプラモデル「ガンプラ」をテーマに、
「敵を倒しパーツを奪う」、「手に入れたパーツを自機にカスタマイズする」、
この2つの要素をメインとした「創壊共闘アクション」ゲームの最新作である。
だが、過去作で取り入れられていたユーザーからの意見を全く無視したかのようなPVと、
発売1週間前に配信されたβ版のあまりにも低いクオリティに、スレ住人は心奪われた。
そして発売後、「New」の名を冠した本作の全貌が明るみになると同時に、スレは近年最大の盛り上がりを見せる。
それもそのはず、『NGB』は想像以上の「『ガンダムブレイカー』ブレイカー」だったのだ。

『NGB』はアクションパートだけでも、書き切るには多すぎる粗が撒き散らされている。
移動と戦闘スピードの遅さ、アテにならないミニマップ、
カメラワークの悪さ、ボロボロの戦闘バランス…しかし、これらは序の口でしかない。

本作の特筆すべきポイントとして、積極的な戦闘を阻害する回収作業がある。
ガンプラの各パーツには「Exアクション」という特殊なアビリティが設定されており、
ガンプラの素体である「インナーフレーム」のレベルが上がるにつれて、次第に解禁されていくという仕様になっている。
レベルを上げるにはフィールドに存在する敵を倒すか、あるいは点在するコンテナを破壊することになるが、
自機の戦闘能力に直結しているフレームレベルが初期状態では敵に全く歯が立たない。
つまり、戦闘開始後は「敵も味方もそっちのけでコンテナを破壊しまくる」という、
いきなり本筋から脱線したプレイを要求されるのである。

だが、これだけでは終わらない。
カスタマイズに必要なパーツ集めでは、攻撃を喰らった敵から外れたパーツを拾うことになるのだが、
自機は5つしかパーツをストックできない上、ボックスに納めない限り戦闘中に落としてしまうリスクが付きまとう。
そのため、レベル上げの次は「パーツを拾い、あちこちにワープするボックスまで走ってパーツを入れる」という、
これまた戦闘とは程遠い内職に徹することになる。
敵味方構わずコンテナとパーツの奪い合いに血眼になるその様は、
ガンプラバトルではなく「ゴミ収集」や「玉入れ」とした方が的を射ているだろう。
ゲーム内ショップでお目当てのパーツを購入する方法も用意されているが、
パーツを100個程収容してようやく1個と交換できるボッタクリ価格で販売されている。
足下を見る遣り口に、流石はバンダイナムコエンターテイメントだと感服せざるを得ない。

そもそも、『NGB』で変更されたメインルールがこの問題に拍車をかけている。
次々と発生するお題を先にクリアしたチームにポイントが付与され、
制限時間内に獲得したポイント数で勝敗が決まるというものであるが、
メインのお題さえクリアすれば、どれだけポイント差が開いていてもその時点で自チームの勝利が確定する。
『ハリー・ポッター』に登場するスポーツ「クィディッチ」にインスパイアされたのか、
対人戦はともかく、NPC戦ではまともに戦うのもアホらしくなるアンバランスさである。
味方NPCはクリアを優先するため、プレイヤーが共闘を放棄してパーツ集めに勤しんでいても、
気が付いたらいつの間にか勝利していたことも多々ある。
「完全放置しても全ステージが各3回以内のリトライでクリアされた」
という検証結果から勝率の高さが窺えるが、そこに達成感はあるのだろうか。

目玉として大々的に宣伝されていた「RTC(リアルタイムカスタマイズ)」も、とんでもない地雷要素である。
敵から奪ったパーツをその場で装備できる新システムなのだが、
「自分のガンプラで戦う」という本シリーズのコンセプトとの乖離を引き起こしている。
パーツが外れているか、装備していない部位が存在する状態で対応するパーツを拾うと、
否が応でも装備を強いられ、換装こそ可能だが外すことは不可能。
「ジムで出撃したら戦闘終了時にはザクになっていた」怪奇現象が、本作では起こり得てしまうのである。
「シールドを付けずに戦いたい」、「徒手空拳で戦いたい」などの場合は機体コンセプトの維持ですら困難を極める。
落ちている武器を拾い戦況を動かすドラマチックな戦闘を想定していたのかもしれないが、
実際のところは、中途半端に呪われている装備を拾いはしないか戦々恐々として、余計に交戦が忌避される要因になっている。

コンセプトの崩壊に目を瞑ったとしても、「Exアクション」が各パーツに紐づけられている仕様のため、
パーツや武器が変われば、根幹的な戦術を組み直さなくてはならない。
出撃時のガンプラを維持したいのであれば、「わざと撃破されるか自爆を行い、初期状態に戻す」方法があるのだが、
自機のキメラ化を阻止するために自滅が推奨されているとは、俄かに信じがたいだろう。
公式は当初、過去作よりもパーツアウトし易くする程RTCの活用を推し進めていたのだが、
アップデートで真逆の補正が掛かり、存在意義がより一層疑われている。

また、『NGB』はアクションパート以外でもスベり倒している。
「モテる! 更にモテる!」と一押しのギャルゲー風ADVパートだが、内容が非常に薄い。
攻略できる7人のヒロイン共、シナリオの流れがほぼ同じという判子っぷり。
会話の中身は適当に放り込んだガンダムネタのオンパレードで、ファンの逆鱗にいちいち触れてくる。
用意されたCGイラストは各2枚程度、バックログ非搭載、会話スキップが会話パート全カット…と、
どこを取ってもやっつけとしか言いようのない出来映えになっている。
ガンダムゲーとして本作を見ても、評価を挽回できるだけのフォローは望めず、
機体と装備できる武器が食い違っているなど、原作再現のお粗末さに事欠かない。

「New」の名に恥じない一新した内容で大勝負に出たつもりが、軒並み低評価の嵐。
バンナムの実力を遺憾なく発揮した『NGB』は、難なく「恥の殿堂入り」を果たした。
本作そのものにもRTCを施した結果、バグの改善など一歩前進したと認められる箇所も存在するが、
メインシステムがこの為体なので、総合的には付け焼刃に留まっているのが現状である。
製作者が本作を世に出したことでブレイクしたものは、
それまでに掲げてきたコンセプトと、ファンとの間で積み重ねてきた信頼関係に他ならないだろう。

***

多くのジョッキーを振り落としてきた『馬』と、それを『Gガンダム』の風雲再起が如く乗りこなした『NGB』。
固く閉ざされた門にて立ち構える最強の騎兵によって、スレは暫くの間歪な平和を保っていた。
この警備で攻める馬鹿はいないと誰もが確信していた。ところが、幸か不幸か、馬鹿は来たのだ。
上半期の強豪に翻弄され続けたスレ住人は、立て続けに来襲した3者の実力にまたもや戦慄することとなる。

***

11月中旬、秋の深まりを感じる頃だが、スレでは2ヶ月半前から潜伏していた酷暑に見舞われていた。
PS4及びNintendo Switch向けソフト、『リトルドラゴンズカフェ -ひみつの竜とふしぎな島-』(通称『リトドラ』)。
突然目を覚まさなくなってしまった母親の命を救うために、
双子の子供がカフェを経営しながら、解決の鍵を握るドラゴンと共に冒険生活を送るゲーム…のはずだった。
箱庭シミュレーションゲームの金字塔である『牧場物語』と、
2013年の携帯版KOTYを制した『ホームタウンストーリー』の生みの親が送るオリジナル完全新作は、
ほのぼのとした雰囲気とは裏腹に静かなる狂気を孕んでいたのだ。

冒険とカフェの経営をウリにしている『リトドラ』だが、どちらも薄っぺらい出来である。
まず、本作は「カフェで出す料理のためにレシピのかけらと食材を調達する」という、
ただの採集が冒険であるとされており、肩透かしもいいところだ。
それでもまだ見ぬ新天地に心を躍らそうにも、心折なシステムが水を差しに来る。
全体マップは、公式サイトあるいはパッケージのケース内にしか存在せず、
移動中の確認は行儀が悪いという、スタッフの配慮がこの上なく利いている。
「冒険には危険が付き物」とは常套句だが、本作でもその例に漏れていない。
ジャンプの感度とカメラワークの悪さに梃子摺り、多段ヒットが発生するモンスターに折角作った料理を根こそぎ奪い取られ、
崖や壁間際でアイテムをドロップすると手が届かず、お約束のバグ&フリーズも発生。
ドラゴンが成長して空を飛べるようになっても行動範囲が広がるだけで、
終始一貫してゲーム性を変化させないその姿勢には、寧ろ安心感すら覚える。

カフェの経営と書いたが、間違っても文字面をそのまま受け止めてはいけない。
何故ならば、『リトドラ』においてカフェはストーリーを進めるための舞台装置でしかないからだ。
第一に、経営と言うならば存在してしかるべき通貨の概念がオミットされている。
「美味しい料理を提供して客の心を開き、彼らの悩みを解決した報酬として新たな食材を貰う」、
本作ではこの繰り返しが経営と定義されているようだが、根底にある単調さを拭い切れるものではない。
料理パートは音ゲー形式で完成度が決まるが、最低評価でも何故か客足が増え、
畑は耕しも水やりもできず、食材の種類が増すにつれて収穫量が減る。
経営に繋がると思わせる要素の多くは見て呉ればかりで、全く内容が伴っていない。

カフェは内憂外患こもごも至っており、サボりと往来の邪魔だけは一丁前なスタッフと、
「お客様は神様です」と言わんばかりの傍若無人な態度を取る客との対応に追われる。
若き主人公は2つ以上の物事を同時に扱えるほどマネジメントの要領を掴んでいないので、
消化すべきタスクが発生しても、とりあえずは現在進行中の作業をこなすしかない。

だが、カフェがただの飾りであることが、皮肉にもこの苦行からの解放を可能にしている。
カフェの評判が上がることでストーリーが進んでいくが、時間一杯接客するよりも、
最初の来客にだけ相手をしてすぐさま寝た方が評判の伸びが良い。
イベント以外では料理する必要もなく、普段はカフェなど我関せずと採集に精を出して、
昼過ぎに帰宅からの就寝という流れで事が足りる。
最終盤では「働いたら負け」を体現するかのように、寝続けるだけでイベントが進行する有様だ。
公式サイトにある「1日の過ごし方」を見ると、休憩なしの18時間労働が当然とばかりに日程を組んでいるが、
「努力が報われない」と一度知ってしまえば、労災待ったなしの過酷な生活を送ろうとは誰も思うまい。
物語の発端となった母親がエンディングまで完全放置の扱いを受けようが、それは些末な事情である。

『牧場物語』のネームバリューに惑わされ、『リトドラ』もシミュレーション要素が強いゲームであると、
勘違いしてしまった側にも責があるのでないか…という意見もあるだろう。
だが、いくらでも面白くできそうな要素の一切を丁寧に潰した冒険生活の前では、
そのような擁護など、何の意味も成さないのは自明である。
ビジュアルから漂うほのぼの感はどこへやら、その実体は"Hurtful"な作品だったと言えよう。

***

KOTYの座を狙う挑戦者達に、攻撃の手を緩める気配はない。
11月15日、『リトドラ』に続いて現れたのは、Nintendo Switch専用DLソフト『GEM CRASH』(通称『ジェム』)。
「360度全方位式ブロック崩しゲーム」である本作は、既存のブロック崩しとは異なる特徴を持つ。
ステージは円状であり、ルールも全てのジェム(ブロック)を崩すのではなく、
無限に出現するジェムを制限時間内にどれだけ崩せるかを競う、スコアアタック形式を取っている。

しかし、980円という低価格ゆえか、初っ端から手抜き臭が凄みを帯びている。
本作は全5ステージしかなく、後半の2つのステージが前半の1ステージの使いまわし、
最終ステージ以外では使用されているBGMが全く同じ、といった具合だ。
ステージのギミックも、ボール射出装置とワープゾーンの2種類が1箇所ずつ設置されているだけで味気がなく、
スコアの稼ぎ時であるフィーバータイムでは全て撤去されてしまい、存在価値に乏しい。

だが、『ジェム』を俎上に載せた最大の要因は、「膨大なレベリング作業」である。
本作はプレイヤーレベルの概念があり、ステージ及び消費アイテムの開放状況に影響する。
スコアに応じた経験値を溜めることでプレイヤーレベルが上がるのだが、
1プレイあたりの獲得量がしょっぱいにも拘らず、レベルアップに要求される経験値は飛躍的に増加していく。
最終ステージがアンロックされるプレイヤーレベルは70かつ、
1つ手前のレベル69から、レベルアップまでに稼ぐ必要のある経験値は200万。
ただでさえ少ないボリュームだというのに、最初は1番目のステージしか選択できず、
一通り遊べるようにするには、同じステージを繰り返しプレイするしかない。

また、ステージでジェムを破壊することにより獲得できるゲーム内通貨「宝石」は、
ボールの性能の向上や、スコアを稼ぐための消費アイテムの購入に使われるが、
ボールを更に強化しようとするにはやはり大量の宝石を要求されるし、
消費アイテムもその効果は微々たるものであり、効率の良さを実感しにくい。
1ステージの所要時間は1,2分程度で『馬』とタメを張れる短さだが、
全ステージが解放される頃には累計10時間超と、プレイ時間が露骨に水増しされている。

では肝心のブロック崩しは面白いかと言えば、残念ながらそんなことはない。
本作のボールの挙動はフワフワしており、予測不可能な動きの前ではテクニックは無用の長物となる。
また、初期状態ではボールは1個しかないので、スコアを稼ぐこともままならない。
しかし、突破口はある。それは「ボールの個数を増やす」ことである。
本作においては、ボールが1個増える「スプリットジェム」をいかに素早く破壊できるかが重要となる。
ボタンを押してバーを動かすだけの地味な操作も、ボールを増やし、また性能を向上させてしまえば必要がない。
縦横無尽に駆け回るボールの征く手を阻むトラップもステージ上には存在しないため、
コントローラから手を離したところで、勢いが衰えはしないかと気に病むこともない。
選評者は、このゲームを一言で片づけている。「レベルを上げてボールで殴ればいい」と。

勿論、そうした虚無の極致に達するには、相応の作業を余儀なくされるので、
プレイの単調さが加速していくのに対し、レベリングはより鈍重なものと化す。
美しい反比例曲線を描くそのデザインは、2016年大賞の『古き良き時代の冒険譚』を想起させる。
響きに乗せられて『ジェム』を購入した者は、程無くして思い知らされるだろう。
数の暴力をもってして苦痛を与え、精神を崩落せんとする「ゲー無」であると。

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警戒を続けていたスレ住人だが、知らず知らずのうちに逃げ場を失っていた。
『ジェム』と同日に侵攻を開始したPS4及びNintendo Switch向けソフト、『RPGツクールMV Trinity』(通称『MVT』)。
RPG制作ツールとして名高い『RPGツクール』シリーズのPC向け最新作『RPGツクールMV』の移植版かつ、
据置型ゲーム機向けとしては14年ぶりとなるタイトルでもある。
だが、DL専用として同時発売予定だったXbox One版が発売寸前で延期となり、早くも雲行きが怪しくなっていた。

『MVT』は端的に言ってしまえば、「仕様通りな部分もそうでない部分もクソ」であることが真骨頂だ。
手始めに、RPGをツクるにあたってツールの使い方にある程度慣れておきたいと、特に未経験者は思うだろう。
しかし、本作には説明書はおろか、なんとチュートリアルも存在しない。
否、発売当初はチュートリアルが実装されていたものの、
開始しようとすると無限ロードバグで進めなくなるトラバサミが仕掛けられていた。
公式ですら触れたくないと内心思っていたのか、アップデートにより改修するのではなく、
チュートリアルそのものを削除するという、臭い物に蓋の原理が適用されてしまった。
古代ローマの「ダムナティオ・メモリアエ(記憶の破壊)」を彷彿とさせる対応により、
チュートリアル関連のトロフィーが存在するPS4版が、発売から1ヶ月も経たずにトロコンが実質不可能となる、
思わぬ弊害を生んだことも付記しておこう。

いざ製作に取りかかろうにも、ここではテンポと操作性の悪さが立ちはだかる。
幾度となく手直しすることが前提だというのに、何をするにも毎回挟まれる5~10秒の長いロードと、
誤操作を誘発させ、警告を挟むことなく数値設定やキャラクターグラフィックに掛けた作業を無に帰すUIのおかげで、
ツクラーに与えられた貴重な製作時間はじわじわと削られていく。
公式が「シンプル」だと宣うUIについてもう少し掘り下げると、
「アイテム枠の追加やマップの通行判定など、共通する作業を一括で行えない」、
「それらの設定を文字通りボタン連打のみでしか受け付けない」、
「ダメージの計算式も入力できる項目数が11個と少なすぎるため、項目を[]で区切った時、
[味方の][攻撃力][×][定数][-][敵の][防御力][×][定数]…のようなえらく単純なものしか実装できない」と、
PC版には存在しなかったストレス要素をいたずらに増やしている。

それでもゲームを完成させることが可能であるのならまだ救いもあったのだが、そうであればどんなに良かっただろう。
最低限のゴールすら、『MVT』では保証されないのである。
製作の進行と共に延びていくロード時間や、PC版から劣化したUIに耐えてきたツクラーを嘲笑うかのように、
大小入り混じった、発生条件も不確かなバグが容赦なく、彼らの力作を踏みにじるのだ。
突然のフリーズ、強制終了はざらにあり、果てにはセーブデータが破壊される「賽の河原」バグが出現。
不幸にも目の当たりにしたツクラーは「おきのどくですが」としか、掛ける言葉も見つからない。
新種の発見が日常茶飯事となったバグの数々を書き並べようものなら枚挙に暇がなく、
ここまで来ると本作に「RPGツクーレナイ」と改名、もとい戒名を付けたくなる。

また、買い切り作品だというのに何故かログインボーナスが実装されている。
一日に一回配布される素材は、「最初から入れとけ」レベルのものばかりと選出基準が謎。
その上、素材が追加されるごとに内部の管理IDがズレる所為なのか、
ゲーム製作で使用していた素材が別のものと勝手に置き換わるバグが発生。
ついでに、素材補完の代償としてセーブデータを亡き者にする「賽の河原」バグも完備。
この有難迷惑なログインボーナスは最低でも180日間存在すると判明しており、
最早謎を通り越して恐怖のロシアンルーレットである。

仕様側のストロングなクソ要素と、終わりの見えないバグ要素。
双方で致命的な欠点を露わにした『MVT』は、2019年3月11日にXbox One版の発売中止が決定された。
対応プラットフォームの減少により、本来想定されていた"Trinity"の瓦解が不可避となる、
スレ住人としてはこれ以上にないオチがついたのだ。
その代わりとして、伸びしろのあるロード・お粗末なUI・有志の検証により500超が確認されているバグの大群と、
負のベクトルで構成された"Trinity"が、本作を特徴づけていると言える。

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以上5作品の候補作を紹介し終えたところで、大賞の発表に移ろう。
波乱に次ぐ波乱が巻き起こった2018年、激動の時代に終止符を打つごとく、
高らかな「叫び」を天地に轟かせた声の主は……
『RPGツクールMV Trinity』である。

『MVT』が他の手強い候補作よりも抜きん出ていたのは、
「自ら掲げたコンセプトの否定を最悪の形でやってのけた」点である。
「ゲームを作るって、楽しい!」と謳ったキャッチコピーに触発されて手に取れば、
RPGに盛り込みたいアイデアをあれやこれやと膨らませ、
自分や家族、友人、あるいは知らない誰かが、自作のゲームで楽しんでいる光景を想像し、
作品の実現を夢見るであろうことは想像に難くない。
だが前述の通り、本作ではゲームを最後までツクりあげることすら、危うさが忍んでいる。
度重なるロードに頭を抱え、不便で制限の多いUIやフリーズなどの不具合で足が止まり、
それでも少しずつ完成に近づいていると信じて懸命の努力を続けても、
「賽の河原」バグに遭遇すれば、非情にも作業が大幅に巻き戻される。

更に、PS4版において『MVT』全体のゲーム製作容量が一定値を超えると無限ロードが発生することが判明。
セーブデータの破壊を防ぐために、二重セーブを取ることは自殺行為と同義であり、
重い制約が課される対応策を取ろうものなら、初代『ドラクエ』の再現すら夢のまた夢。
また、『MVT』を持っていなくてもツクられたゲームが遊べる無料アプリ『MVプレイヤー』は、
不具合だらけの『MVT』を基にして作られているためか、作者のテストプレイデータが残っている上に、
置き土産として無限ロードが発生して遊べなくなるバグも付けた、香ばしい逸品である。

気の休まる余地がない本作のどこに、ゲームをツクる楽しさや喜びを感じ取れば良いのだろうか。
誰でも簡単にゲーム製作ができ、知識と技術があればプロも顔負けの作品を生み出せる『RPGツクール』を通じて、
ものづくりに興味を抱き、ゲーム業界を志した人も少なくないはずである。
しかし、公式でさえ全容を把握できているとは言い難いクソの迷宮たる本作では話が違ってくる。
踏み入れば最後、ツクラーは何時来るかも分からないゲーム側からのちゃぶ台返しに怯え、
やがては製作にかける熱意をも喪失してしまうだろう。

虚無感こそあるが、全ステージ制覇やエンディングへの到達といった、
プレイの大まかな目標を達成することが難しくはない次点4作品との絶対的な差が、ここにある。
これまでのKOTYのクソ要素を煮詰めてできた底無し沼にツクラーを陥れ、
完成が果てしなく遠のいていく『MVT』は、大賞の座に輝くには充分すぎる説得力を持っていた。
2010年の携帯機KOTYで一時期取り上げられるも「ツクーレナイ」要素の弱さが仇となり、
敢え無く選外となってしまった『RPGツクールDS』。
それから8年越しの雪辱を遂げた現在も慢心することなく、定期的なアップデートが実施されている。
赤と黒が混ざったサンタクロースを気取っているのか、
改善と改悪を同時にプレゼントしている本作の先にある結末まで、今後も目が離せない。

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平成最後となるKOTYも無事に終了し、新時代の夜明けを迎えようとしている。
2018年の流行語大賞では「eスポーツ」がノミネートされ、
茨城県で開催予定の国民体育大会にて、eスポーツ選手権の初実施が決定されるなど、
半世紀近い歴史を刻むコンピュータゲームは今もなお、その在り方を変化させ続けている。
発展なくして、未来はない―それは、クソゲーにも同じことが言えるのではないだろうか。

成功と失敗の織りなす過程では、どうしても成功ばかりに目を向けてしまいがちだが、
失敗だと揶揄されるクソゲーもまた、確実に進化の道を歩んでいるのだ。
2004年の大賞『ゼノサーガ エピソードII[善悪の彼岸]』に始まり、
見事2018年の栄光を掴み取った『MVT』に至るまでの15年間、
KOTYに名を連ねたクソゲー達の惨状に、驚愕が絶えることはなかった。
ただ停滞していただけならば湧き上がらない我々の感情が、クソゲーの発展を裏付けるなによりの証拠である。
また、発明王トーマス・エジソンは、電球の発明に1万回もの失敗を重ねたことについて、
「失敗ではない。うまく行かない1万通りの方法を発見したのだ」という言葉を遺している。
我々も彼に倣って、娯楽を提供しようとしたがうまく行かず、斜め下の方向を突き進んだクソゲー達に敬意を表しつつ、
2019年も、その先も、記憶の片隅に埋もれることのないよう語り継いでいきたい。

最後に、『MVT』のキャッチコピーになぞらえて、
過去・現在・未来に通ずるスレ住人からの素朴な疑問を投げかけることで、本稿の結びに代える。

「クソゲーを作るって、楽しい?」