概要

名称仮面ライダー サモンライド!http://www.amazon.co.jp/dp/B00O4YK3PA/ [外部リンク]http://www.amazon.co.jp/dp/B00OB7YC7A/ [外部リンク]
ジャンルフィギュア召喚アクション
対応機種PS3 / Wii U
発売元バンダイナムコゲームス
開発元エイティング
発売日2014年12月4日
価格8550円(税別)
対象年齢CERO:B(12歳以上対象)

参考動画

PV

要点

仮面ライダーの玩具と連動したゲームシステムを採用している育成型アクションゲームである。
開発元であるエイティングは「仮面ライダー バトライド・ウォー」「仮面ライダー クライマックスヒーローズ」シリーズの開発も手掛けている。
発売元であるバンダイナムコは2011年度のUBからトキトワ、そして昨年度の大賞HIPと本作で4年連続出場となる。
ちなみにエイティングとバンナムは、かの「プロゴルファー猿」を制作したタッグでもある。
ゲームに使用する玩具は大きく分けて3つ存在する。それぞれ、仮面ライダーをゲーム内に召喚する「ライドフィギュア」、その召喚した仮面ライダーを強化したりNPCサポートキャラを召喚する「ライドチップ」、それらの読み取り端末である「ライドゲート」がある。
ゲーム中では任意のタイミングでライダーを入れ替えたりチップを使用でき、敵の属性や状況に応じてライダーを入れ替えるという戦略性、そして好みのライダーを育成・強化できる自由性がこのゲームのミソである。
年末のクリスマス商戦に向けて新たに投入された本作だったが、その正体は子供たちを恐怖・絶望させようとする非情なファントム、あるいは財産をむしり取ろうとする強欲なグリードか、いずれであっても強力な年末の魔物だと言えよう。
主な批判点は玩具を増やさなければまともに遊べない際どいゲームバランスに関して集約されるが、それに留まらずあらゆる部分で欠点の目立つオールマイティーなクソゲーでもある。

ストーリー(公式から抜粋)

地球とは違う世界、「クリスタルワールド」。
その平和な世界は、突如現れた
謎の怪人軍団によって
滅亡寸前まで追い込まれてしまう。

そして、この出来事は全ての世界を揺るがす
「クリスタルハザード」の幕開けだった――。

滅亡寸前の異世界「クリスタルワールド」を救えるのは、
仮面ライダーの記憶を宿すクリスタルと
正義の心を持った者だけ。

新しい力を手にしたキミと、
強大な敵との戦いが
今、幕を開ける!!

シナリオ

  • 舞台
    • 今作の舞台は現実の地球とは異なる世界「クリスタルワールド」。
    • かつて平和だった世界は怪人たちによって支配され、その世界を救うことがこのゲームの目的である。
    • クリスタルワールドはライダーの拠点となるクリスタルベースと5つの属性エリアから構成されている。
  • 設定面
    • 今作において操作キャラの仮面ライダーはあくまでフィギュアの分身であり、原作にて変身する人物との直接の関連性は無い。
    • 敵は「過去にライダーとの戦いに敗れた者の魂がクリスタルの世界に流れ着き、クリスタルの力によって復活した」という設定。
    • ラスボスはクリスタルに集まった「敗れた者の怨念」の化身である。
  • オリジナルキャラクターの存在
    • ゲームでは舞台となるクリスタルワールドの住人であるオリジナルキャラ3名が中心となって進行していく。
      • 彼らの名前はそれぞれ、風の精霊メモル(説明&支援係)、水の精霊トレイナ(育成&強化係)、火の精霊ミヌーク(アイテム鑑定係)。
    • ライダーは会話には一切参加しない。一応、戦闘の際には台詞(フッ、ヤッ、これで終わらせる!など)を発するが、シナリオデモでは頷く程度。
    • 彼らはクリスタルワールドに突如現れた怪人達に襲われてクリスタルベースへと逃げ込み、そこへ召喚されてきた仮面ライダーに世界の平和を取り戻すべく協力を求めている。
    • 声優には中田譲治(ミヌーク)、久川綾(トレイナ)、阿澄佳奈(メモル)と豪華な声優陣が採用されている。
    • オリジナルキャラクターらの口の動きと台詞は大幅にずれてしまっており、台詞が続いているのに口の動きが止まるのが当たり前になっている。
    • ライダーや敵は喋らないが、敵キャラのスーパーアポロガイストとラスボスだけはデモで会話に参加する。
    • 上記のあらすじのようにライダーとは全く縁もゆかりもないファンタジー世界観とキャラ故に、ライダーではないゲームの企画開発にテコ入れのためライダーをねじ込んだのではないか、との憶測すら生んだ。
    • オリキャラ3人は「世界が救われたら温泉に行きたい」などと雑談や漫才を続けるばかりで何もしないため、ろくにストーリーが進まない。ライダーに目的を丸投げして無責任に平和ボケしているようにすら思えてくる。
      • 自称「迷惑な存在」であるはずのスーパーアポロガイストだが、登場すると何かしらストーリーを説明してくれるうえ、オリキャラ3人も彼の登場後だけは多少真面目な内容を話す。そのため検証人やスレ住人からはちっとも進まないストーリーを推し進めてくれる有り難い存在として、敬意を込めて「アポロガイストさん」と呼ばれている。
    • ライダー(=プレイヤー)がせっかく苦労してラスボスを倒した挙句にも、
  • メモル「ボクたち本当に世界を救えたんだね!」
  • トレイナ「ありがとう…本当にありがとう…!」
  • ミヌーク「感謝だホー!」
  • …と、言うだけであり、世界を救っても3人が軽すぎるため達成感をあまり感じられない(なお実際にはまだ世界は救えていない、詳細は後述)。
    • ちなみにこのエンディング前後の会話のやり取りはスキップ不可である。
  • エンディング
    • ラスボスを倒したことでクリスタルワールドに平和が訪れたかのように見えたが、その欠片がクリスタルワールドに散らばったことで新たな怪人を生んでしまい、
      「のこったかいじんたちを やっつけるのに これからもてを かしてくれよな!」とその残党狩りに付き合わされることになり、ドライブがうなずきエンディングに突入する。
    • エンディングのスタッフロールは今まで戦いを繰り広げてきた風水火闇光のクリスタルの世界をバックに流れていく。
    • スタッフロールにはホースオルフェノク役の泉政行がクレジットされているが、バトライド・ウォーIIの代役の声のままである疑惑がある。
    • 本作のプロデューサーであるサタケイド(佐竹伸也)は過去のライダー系ゲームのプロデューサーも務めていたがゲームの評判は概ね芳しくないものであり、さらにゲームを軽んじるような製作者にあるまじき発言をしたため批難を受けていた。
      • 一時は後任のプロデューサーと交代する形でゲームの開発から離れていたが、今作で再びライダーのゲームに関わる事となった。
    • クリア後にはラスボスの強化版と戦えるラストクエスト☆7「おわりなきたたかい」に挑戦できる。
      • エピローグも踏まえてまさに「俺達の戦いはこれからだ!」と言ったところである。
  • テキスト面
    • テキストは子供が遊ぶということを考えて全編ひらがなとカタカナのみ(漢字は「仮面」のみ)という親切な配慮がなされているが、クライマックスヒーローズでは大人も遊ぶことを考慮して漢字との切り替えも出来ただけに不満の声もある。
    • ちなみにゲームソフトのCERO指定はB(12歳以上対象)である。
    • しかし、どういうわけか、玩具のフィギュアやチップの対象年齢は6歳以上となっている。
    • ライドゲートに至っては、説明書に「本商品の対象年齢は12歳以上です。対象年齢未満の子供には与えないで下さい。」と書かれている。
      • これはCERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)とST(日本玩具協会)とで別々に審査しているためだと考えられる。
    • キャラの台詞表示と音声再生が同時に発生する仕様上、会話パートでテキストを読むのに時間がかかってしまう。
      • 会話がローテンポなのでいちいち聞くのも煩わしいが、テキスト全体を先に表示させることはできない。音声をスキップするとテキストまで飛ばされて次の台詞に進んでしまう。
      • テキストをきちんと読むのであれば結局は音声が流れ切るのを待つしかない。もちろんメッセージスピードは調整できない。
      • また、台詞の自動送りもできないのでキャラが一言発するごとにボタンを押して進めなければならない。
  • 主題歌
    • 過去に仮面ライダークウガの主題歌を担当した田中昌之が抜擢されており、熱く燃えるテーマソングとなっている。楽曲名は「Break The World」。
      • しかし哀しいかな、氏の曲が素晴らしいにも拘らず再びプロモーション詐欺となってしまった

登場ライダー・怪人の扱い

  • 2015年現在の最新作である仮面ライダードライブが初参戦したゲームである。
    • さらに同作の2号ライダーである仮面ライダーマッハもナカマライドチップとして2015年1月17日に発売・参戦した。
  • 参戦しているのは平成ライダー作品(クウガ以降)のみで、今後にBLACK RX以前の昭和ライダーが参戦するという発表は特にされていない。
  • 同開発元のバトライド・ウォー/クライマックスヒーローズから大部分のモデリングやモーションが流用されており、一部のキャラクターは新規に作られている。
    • 平成TVシリーズの主役ライダーは全て使用可能だが、同梱されているドライブ、鎧武、ウィザード以外の13人を使うには別売のライドフィギュアを入手する必要がある
    • つまり、同梱フィギュアだけではプレイアブルキャラは実質3体のみということである。
      • フィギュアの価格は500円だが、フィギュアのみでの販売はドライブ、鎧武、ウィザード以外のキャラでは行っておらず、好みの1体だけ追加したくてもフィギュアもう1つとチップ(後述)2つが付いた1600円のセットが必要。またセット7つを買って全16人を使えるようにしてもドライブが被ってしまう。
      • フィギュア自体の商品展開も遅く、クウガ、ファイズ、電王、キバは2015年1月17日の発売まで使用できない状況だった。
    • バトライド・ウォー/クライマックスヒーローズなどではできていたフォームチェンジ形態の操作も、ライドフィギュアの他に追加でキョウカライドチップも購入しなければ使えない。
      • 一瞬フォームチェンジする技を持つキャラもいるが、技終了後に戻る。
      • チップ1枚につき1フォームの追加で単体では300円だが、付属するのが1600円のセットだったりガシャポン限定だったりイベント限定だったりする。
      • またバトライド・ウォーで使えた全てのフォームの販売が決まっているわけではなく、未だに対応したキョウカライドチップが発売せずフォームチェンジできないキャラもいる
    • 各ライダーの性能もかなり格差があり、例えばウィザードはコンボの隙が大きい、あるコンボにダメージが発生しない場合があるなど不遇である。
      • 一方で別売のカブトのフィギュアがHP・攻撃力共に高く壊れ性能であり、楽に攻略を進めたければ早めに入手することが推奨されている。
    • また、各作品における主役以外の仮面ライダー・味方キャラクターの扱いが非常によくない。ナカマライドチップでアシストにできるライダーはともかく、原作での善悪関係なく敵としてしか登場せず、しかも怪人らザコと共にわらわら出てくるライダーも多い。
      • 例えば、仮面ライダーシザース・ギャレン・ゼロノス・スカルやパワーダイザー・クウガゴウラム、巨大化したキックホッパーなどが群れを成してくる光景はこの世界では日常茶飯事である。
      • 更にゲームが進むと主役の仮面ライダージョーカー・オーズ ブラカワニコンボなども量産敵として登場する。
    • 敵怪人においても同様であり、原作のラスボス等強敵たちも量産される。
    • ボスクラスの敵は不自然に巨大化しており、フェニックスはなんとこちらの10倍以上の大きさで襲い掛かってくる。
    • 昭和ライダーは登場しないが、昭和ライダーの怪人はディケイドや共演映画において登場しているシャドームーンなどは登場する。また今作に出てきているショッカー戦闘員は大ショッカー戦闘員なのでディケイドのキャラクター。秘密結社ショッカーや原作での敵勢力は登場しない。
      • 前述のとおり敵は「過去にライダーとの戦いに敗れた者の魂が復活した」という設定。だが上記の通り、対仮面ライダー戦で負けた経験があるというだけで特に死んでもいないし恨んでもいなさそうな(また敵対すらしていない)キャラクターが大量に出てくる。
  • このように、キャラゲーとしてもあくまで原作の要素は薄いと割り切った方がよいだろう。
    • 一応、キャラクターの使う技や特性に関してはバトライド・ウォーIIの流用であるため原作再現度は高い。
      • 例に、カブトのクロックアップは敵の動きを遅くすることで再現している。
      • だがザコ敵に関しては1種類しか攻撃パターンが存在せず、同じ行動ルーチンを繰り返すだけである。
    • 一方で流用ではなく完全新規である仮面ライダードライブの再現度は低い。
      • 本作の発売時期が特撮のまさに撮影・放送中(それも序盤)で、ゲームの開発時期との関係上どうしても原作の再現は難しくなるため、こればかりは致し方ない事ともいえる。
      • どうしてもドライブが使いたいのでなければバトライド・ウォーIIを買えばこのゲームでできる大抵のことが快適に課金なしでできるのでそちらで十分。

玩具における問題点

  • ライドフィギュア
    • ディズニーインフィニティ、スカイランダース、amiibo(アミーボ)でお馴染みのNFC(near field communicationの略、近距離無線通信の意)を搭載したフィギュアである。
    • このフィギュアはゲームで育てた仮面ライダーの情報を保存するメモリーカードの役割も兼ねている。
    • PS3版とWiiU版の間でライドフィギュアの互換性はあるので安心して欲しい。
    • フィギュアはライダーキックのポーズを模しており、ゲートで読み込むとゲーム内にしっかりと仮面ライダーがライダーキックをしつつ召喚(サモンライド)される。
    • しかし、フィギュアそのものの出来はというとライダーの背中が塗装されておらず、粗雑でちゃちな商品が目立つ。
    • また、その造形におけるライダーキックのポーズも原作設定を踏襲・再現できていなかったりする。原作での正しい例を幾つか挙げると、
  • ファイズは足のポインターで相手を捕捉してからライダーキックする。
  • カブトの基本的なキックは回し蹴り(跳び蹴りをしたことは少ないがある)。
  • キバは右足の鎖(ヘルズゲート)の封印を解放してキックする。
  • ダブルのキックは右半身と左半身がずれて体が2つにわかれる。
  • オーズのタトバキックは基本的に両足を揃えてキックする(最終話及び児童誌のみ片足でキックをしている)。
  • フォーゼはロケットとドリルスイッチをオンにして武装した状態でキックする。
  • 等々のコアなライダーファンにとっては一目でわかる矛盾点があり、いろいろと作りが甘く残念な出来映えとなっている。
  • 一方で、クウガのフィギュアは劇中での独特なキックのポーズが再現できている。よって、出来に関してはムラが多いと言った方が良いのかもしれない。
    • だがいずれにせよ値段に見合うような出来ではない、200円あたりの低価格の食玩のクオリティである。
    • 属性エフェクトが大きすぎてフィギュアが負けているとの意見も。
  • フィギュアはノーマルタイプ、まもりタイプ、たいけつタイプ、バランスタイプというようにタイプ分けされているが、属性とライダーごとに固定ではなく、フィギュアごとに完全にランダムで設定されている可能性がある。
  • ライドチップ
    • 対応したライダーをフォームチェンジするキョウカライドチップ、NPCのサポートライダーを召喚するナカマライドチップの2種類がある。
      • 対応するライダーがいない状態でキョウカライドチップを使用するとナカマライドチップの扱いとなる。
      • 純粋なナカマライドチップの利点はプレイヤーとして操作できないキャラを味方にできる点。
      • キョウカライドチップとナカマライドチップの判別の仕方は前者が丸形、後者が10角形である。
    • なお、フィギュアはHPさえ残っていれば任意のタイミングで何度でも召喚できるが、チップは各クエストごとに同じものは1回しか使うことが出来ない
    • チップにはチップの色ごとに4つの属性があり、赤は攻撃力強化・緑は防御力強化・黄色は運強化・青はHP回復ができる。
    • キョウカライドチップを使うとライダーが一定時間は無敵状態かつ性能が大幅に上がる。
      • これが攻略においてかなり重要であり、前述の対応フィギュア無しだとナカマライドの扱いになることなどを含め、事実上キョウカライドチップはナカマライドチップの上位版に近い存在となっている。
      • 故に後述の「対応するライダーでキョウカライドチップを使ったのにナカマライドされる」不具合はかなり深刻である。
    • 同じ名前のライダーが2体以上いるときにキョウカライドチップを使うと、その両方にキョウカが適用される強力なナカマライドコンボが発生する。
      • これを行うには同キャラのフィギュアが2~3個必要となる。4個で出来ない理由は後述。
      • やってることはキョウカライドチップでの強化であり、ナカマライドチップは使ってないので名前がややこしい。
      • 同キャラを使用することが推奨されるシステムというのもどうなのだろうか?
    • その他、チップコンボで特定のチップを同時に使うとボーナスの効果が発生する。
    • 現在アギト、龍騎、響鬼のキョウカライドチップは販売予定すらない
      • 龍騎、響鬼はフォームチェンジ形態が1~2つと少ないためということもあるかもしれないが、ファイズは持っている2形態が両方とも既に出ている。
      • アギトはフォームチェンジ5つとそれなりに多い方であり、別に出し惜しみするような理由も無いはずなのだが。
      • この3体はチップが無い分素で強いかというとそんなことはなく、強力なキョウカライドチップが使えない分不利なだけである。
  • ライドゲート
    • 台座には一度にライドフィギュアを4体まで置くことができ、最大4人で協力プレイが可能(加えて人数分のコントローラーが必要)。
      • 同梱のフィギュアは3体なので、4人で協力プレイするには別売のフィギュアの購入が必須である。
    • 同時に同じライダーを召喚する事も可能なので、使うフィギュアを友達同士で争う心配もない(フィギュアは人数分必要だが)。
    • ライドゲートで認識できるのはフィギュア、チップ合わせて4つまでであり、3人プレイ中はチップが1枚しか読み込めず、4人プレイ中はライドチップは使えない
      • 3人プレイ中でも2枚以上のライドチップを使うことができないが、3人が同じキャラを使用して1枚でまとめてキョウカライドすることは可能。
      • つまり、複数人でのプレイになるほどライドチップが自由に使えなくなるため不利になるという仕様である。
      • OPでは「ドライブ タイプスピード」「鎧武 カチドキアームズ」「ウィザード オールドラゴン」が同時に立ち並ぶシーンがあるが、前述の仕様により3人での通常プレイ時に再現することは不可能であり、どうしてもカチドキかオールドラゴンをナカマライドする必要がある(ただし、後述のキョウカライドバグを使った場合のみ再現可能)。
      • スレでは「1人はチップ係になれば4人プレイできる」と冗談交じりに言われているが、後半になってくると敵の攻撃が苛烈を極めてチップ交換の暇もなくなり、チップの存在はその苛烈な敵へのとても大事な対抗手段なのでチップ係は有用である。
    • なお、1人で複数のフィギュアを操作することは不可能。何故なら、ナカマライドチップのようにNPC扱いでの操作は出来ず、読み込んだフィギュアの数だけコントローラーを要求されるからである。
      • 不具合に近い方法だが後述の方法で2つのコントローラーで4個操作はPS3限定だが可能。
    • 起動する際、説明書の「ライドゲートを接続してから起動してください」という指示に従っているのに「ライドゲートを接続してください」と表示され、ゲートを挿し直さなければならない場合がある。
  • データに関する問題
    • アップデート以前はライドフィギュアをライドゲートから動かす時にデータが破損する恐れがあった
    • 同じNFCフィギュアであるアミーボも稀にデータが飛ぶことがあるが、そちらではデータのバックアップが自動でされており、失敗と同時に復旧される仕様だが、サモンライドではバックアップも何もされておらず、データが破損したら初期化するしか無く最初からやり直すしか無い。
    • ゲーム内の進行データは別に保存されているが、中盤以降のステージでレベル1のフィギュアを使って攻略するのは厳しく、結局は序盤から鍛え直す羽目になった。
      • フィギュアに装備されていたプレートも当然一緒に消えてしまう。
    • これはフィギュアの読み込み中にそれを示すメッセージが何も表示されず、フィギュアを取り外すタイミングが非常に分かりづらい所から来る問題だったが、後のアップデートでバージョン1.02以降であれば読み込み中にその旨の注意書きが表示されるようになったので、この問題はある程度は改善された
    • 現在の最新バージョンではセーブ中にフィギュアを入れ替えたり、ライドゲートを蹴飛ばすなどしない限りはデータ破損は発生しない。
    • オプションからフィギュアを初期化する際には再三確認のメッセージが表示される。
  • 課金における問題と注意
    • 多くのライダーをゲーム内で使用・育成したい場合は甚大な費用が掛かる事となる。
    • まず、ソフト(付属品付き)の小売希望価格は8,550円(税抜)。
    • フィギュア2体・チップ2枚の別売セットの値段は1,600円、食玩のフィギュアは1体500円、ガシャポンのチップは1枚300円。
    • よって、ゲームソフト単体の値段は、フィギュアx3とチップx4に相当する額、それとライドゲートを1,000円として差し引くと凡そ5,000円となる。
    • チップに至ってはイベントや雑誌付録の限定配布品が複数あり、更に別のイベントで貰ったチップを次のイベントにも持って行かなければ貰えないチップもあるので二度手間である。
      • その後、後のイベントに行けば先のイベントで配布したチップも貰えるので二度手間ではないことが発表された。だが、そのことを公式サイトで公表したのは先のイベントが終了してからであり、後にイベントのチップ欲しさに先のイベントに行った人の苦労は無駄となってしまった。
    • とある攻略サイトでは発売時点で全てのフィギュアとチップを揃えるのに最低でも総計19,700円掛かるとの計算を示している(現在は種類も増えているので更に掛かる)。
    • 近い時期に発売されたバトライド・ウォーIIであれば、ほぼ全ての主役ライダーが一本のソフトで操作できるのに対し、
      本作は別売のフィギュアを買わなければ操作できるライダーが3人しかいないことを考えると、やはり割高である。
    • 更に前述の別売セットの中にはキャラクターA・BのフィギュアとキャラクターA・C用のキョウカライドチップというような内容のものがあり、それの場合Cのチップをプレイヤーキャラとして使うには対応したCのフィギュアの入ったセットをまた買わなければならない。
      • CのチップのキャラクターをNPCのサポートキャラとして使うことはこのセットを買うだけでできる。
    • 「ガンバライジングオフィシャルファンブック ナイスドライブ02」(2015年1月号)内のこのゲームの特集に、「今後有料ダウンロードコンテンツも配信される」という意味と思われる記述がある
    • ゲームの醜悪な課金仕様からスレでは仮面ライダー龍騎のキャッチコピーになぞらえて「多々買わなければ生き残れない!」と揶揄されている。
      • ちなみに、この例え自体はサモンライド以前から課金商法に対してよく使われている表現である。

ゲームバランス関係

  • チュートリアル
    • フィギュアやチップの使い方などが説明されるが、最低限以下のことしか説明されない。
  • 操作性
    • ボタンについて、WiiUだとA、PS3だと○が回避・ガード、WiiUだとY、PS3だと□が通常(コンボ)攻撃に割り当てられており、操作方法がやや特殊である。
    • キーコンフィグは無いので設定を変更することも出来ない。
      • 慣れればそれほど苦でもないが、配慮が少しばかり足りていないだろう。
    • 必殺技やチップ使用のエフェクト等で頻繁に処理落ちが起こるため、コンボが途切れやすい。
      • その上、処理落ちが酷過ぎてボタン入力が反応しなくなることもある。
    • WiiU版にてゲームパッドの+と"を同時に押す事でHDMI側の画面出力をオン・オフする事ができるが、WiiUにおける他ゲームにこういった機能は存在しないので、このゲーム独自の機能であると見られている。一応、パッドのみで遊ぶには便利な機能である。
  • 理不尽なゲーム仕様・環境の数々
    • 所々に子供向けのゲームらしからぬ理不尽な要素が目立つ。
    • ゲーム後半になるにつれて、敵がこちらの射程圏外(それどころか画面外)から極太ビームで狙い撃ちしてくるなど、遠距離攻撃で追い詰めてくるようになる。
      • 結界に閉じ込められている間に左右から近接タイプの敵に挟撃され遠距離攻撃で追い打ちを掛けられるといった窮地に陥ることもしばしば。
    • こちらのHPに反して敵の攻撃の威力がおかしく、場合によっては敵の一撃やステージ内のトラップで半分近く削られることもある。
      • ちなみに、ライダーのレベルを最大の99まで上げてHPを強化しても通常3000台ぐらいにしかならない一方、中盤からボスは500から1000台のダメージを与えてくるので、レベル上げも気休め程度にしかならない。
    • ボス敵のHPは異常に高く、通常の到達段階では必殺技を5~60回打ち込む必要がある。
    • 難易度選択や調整はできない。子供向けゲームとしてあるまじきことである。敵は序盤から手加減抜きでこちらに襲い掛かってくる。
      • 画面端から長射程の必殺技を撃ち続けるだけでハメ殺せるボス(巨大フェニックス)もおり、難易度調整は非常に大味である。
    • ストーリーを進行させるクエストの場合、☆2までは比較的サクサクと進めるため当初は簡単なのかと錯覚してしまう。が、☆3以上になると状況は一転、前述の遠距離攻撃を使う敵や桁違いに攻撃力や体力の違う敵が増加してゆき、徐々に鬼畜な難易度の片鱗を覗かせるようにようになる。
    • 初期3体のみに縛る無課金で☆3以上を攻略するには「ヒット&アウェイや安全地帯を利用して地道にダメージを稼ぐ」「無視できるザコからはとにかく逃げろ」と、もはや正攻法が通用しない域の難易度となってしまい、ゲームバランスが課金前提で仕組まれているため破綻していると言わざるを得ない。
      • 初期3体のフィギュアのみで実際にクリアした報告も上がっているが、正規の手段でクリアするのはまさに絶望的。
    • ステージ上のクリスタルを防衛するクエストでは容赦なく敵の大勢が攻め込んできてこちらの処理が間に合わず、難度が上がってもクリスタルの耐久度が変わらないため、かなりの鬼門と化している。
    • 複数人でプレイする際も画面は分割されずカメラは1Pを追い続けるため激しく1Pが動くと他プレイヤーが見づらくなり、1P以外は離れすぎると画面から見えなくなってしまう。
    • ロード時間が長い。ステージのマップを読み込むまでに30秒~50秒程度はざらに掛かる
      • 特定のステージやSE・エフェクトの発生、キョウカライド中に処理落ちやフリーズが頻繁に起きる
      • フィギュアを読み込む度にロードが約5秒、召喚ムービーが約15秒(ただしムービーはスキップ可)あるため、前述の処理落ちも相まってゲームのテンポは最悪となっており、ストレスが著しく溜まっていく。
      • 処理落ちの報告はPS3版・WiiU版それぞれの機種で頻度や程度に差があり、ライドゲート自体の個体差の影響も大きい可能性があるが、少なくともフィギュアやチップを読み込む数が多いと相対的に処理落ちが酷くなる点は共通している。
      • 発売後の数回にわたるパッチで多少なりとも処理が改善した人もいれば、変化をあまり実感できない人もいる。
      • ポーズ状態にしてからフィギュア・チップを置くと、読み込み時の処理落ち・フリーズをある程度少なくできる。
  • ステージにおけるランダム要素
    • 検証によってストーリークエストではルートやアイテム配置のパターンが2種類存在し、ランダムで選択されるステージがある事が判明した。ステージ配置がランダムであることは紹介されておらず、通常プレイではランダムステージであるかどうかも分からないため、同一ステージを数回繰り返しプレイしないと分からない。
    • 後半の過酷な難度のステージがランダムステージだった場合、パターンを「死に覚え」する手間と苦痛がさらに増す。
    • ライダーが必殺技を習得するために必要なアイテムが落ちているパターンとそうでないパターンがランダム選択されるステージもある。技コンプ・アイテム入手の煩わしさがさらにアップ。
      • 例「しっこくのたつまき」という風のステージで、始まってすぐに左に行くと小島があり、そこに「キバ1のわざレシピ」が落ちているが、再びそのステージを始めると今度はその小島に橋がかかって小島が3つに繋がっており、わざレシピは落ちていなかった、との報告がある。
      • どのステージに何のアイテムがあるかのヒントは一度入手しないと表示されないので、基本的に全140ステージを虱潰しに探して回るしか無く、アイテム・技のコンプリートは運が悪ければかなり長い作業になってしまう(ロード時間の長さも作業に追い打ちを掛けている)。
  • 回復について
    • ゲーム中では後述の例外を除き、アイテムなどによる回復・復活手段は一切存在せず、そのステージで力尽きたライダーはクエストを再挑戦するまで使用不可となる。
      • つまり、使用できるフィギュアがなくなればクエストを中断する他なくゲームオーバー、ひいては同梱フィギュアだけだと残機が3つしかないということになる。
      • コンティニューは存在しないので、拠点に一旦戻ることになり、再び長ったるいロードに時間を取られてクエストに再挑戦する事になる。
    • ドライブのキョウカライドチップ「タイプワイルド」(本体同梱版)には「マッドドクター」という特殊な回復技がある。
      • しかし、キョウカによる無敵時間や特殊攻撃の恩恵の方が強いのでまず使われることは無い。
    • 光と闇の世界のフィールド上にある仕掛けやライドチップの特殊効果、装備するプレートによっては徐々に回復することも出来るが回復量は微々たるものであり、またライダー自身のHPがあまり高くない一方で敵の攻撃力は異常に高いので、回復に拘るより逃げ回って地道に削るか力で押し切る方が有効である。
      • 回復能力を持つ青いライドチップはゲームに同梱していない。
    • 敵の攻撃で力尽きて別のフィギュアと入れ替える間は画面停止しているが、敵の一部攻撃の判定は残ったままであり、復帰後の無敵時間も無いため、持続性のある攻撃やザコに囲まれた状態で力尽きると復帰と同時に大ダメージを受け、残機もとい所持フィギュアが瞬く間に溶かされてしまうことがある。
  • ラスボスについて
    • ラスボスは鬼神の如き攻撃力と体力を誇り、レベル99のライダーでも数発の攻撃を受けるだけで力尽きてしまう。ラスボス自身こちらの攻撃範囲外にいるため、ダメージを与えるチャンスは攻撃をした直後に見せる僅かな隙だけであり、確実に長期戦になる。
    • また一定時間が経過するごとにクリスタルの力を吸収して5段階にもパワーアップするため素早く倒すべきであるが、まず5段階前に倒すのは難しい。
    • 猛攻をかいくぐるにはライダーの歩く速度が大事である。初期3体のうちで素早いのはドライブだけであり、非ダッシュ時の速さが足りないウィザードと鎧武はボスの攻撃を避けきれないこともある。よって初期3体の中では最も頼りになるドライブでいかに避けつつ攻撃するかが攻略において重要である。
    • しかし、そんなドライブでも「わざプレート」で解放できる強力な必殺技「スピードロップ」がないと攻略は困難を極める。(該当プレートの合成にはマルチプレイ、またはコントローラ切り替えによる疑似マルチプレイが必要)
    • そのドライブだけでラスボスを実際に倒した検証人がYouTubeに激闘の様子を投稿しているので一見の価値あり。

システムにおける問題点

  • 属性
    • 各ライダーには5属性(火、水、風、光、闇)のうち1つが設定されている。
    • 属性によりステージ上の遮られたゲートを進めるようになったり、結界の中でパワーアップしたり、移動速度が遅くなるなどの制約が発生したりする。
    • ゲームに同梱されているフィギュアは3種類(火、水、風)しかないので、光と闇は別に買い増さなければならない。
    • 光・闇属性のライダーでなければ進めないゲートもあるので、アイテムのコンプリートを目指すには必須である。
      • その上に特定のライダーでなければ進めないゲートも存在する
      • しかもそのゲートは対象外のライダーで触れると対応したライダーの20秒余のムービーが挿入される(スキップ不可)ため、近づけば否応なく映像を見せつけられることになる。
      • この仕様のため2015年1月17日に発売されるライダー限定のゲートは2014年中では当然通行不可である。
      • 属性のゲートの先にライダーのゲートがあるという二段構えのステージも報告されている。
    • 各ステージでは複数人プレイでないと到達できないレアアイテムの置かれたエリアもあるので、シングルプレイヤーにとって不利になってしまっている。
    • また、同じライダーであっても属性のみ違う差分的なフィギュアも存在する(見た目ではフィギュアのエフェクトパーツが違うだけ)。
      • ところが、属性違いがあるせいで水属性のウィザードフレイムスタイルや、光属性のクウガマイティフォームだったりと原作と噛み合っていない組合せになってしまっている物もある(ソフト付属のウィザードフレイムスタイルは火属性であり、水属性は食玩の方である。)
      • せめてウォータースタイル、ハリケーンスタイルなど複数フォームで差別化すれば良かったものだが、恐らくモデルを使いまわす都合であったり、そもそも土属性が無く半端になってしまうのでどのみち難しい所だろう。
  • 育成関係
    • ライダーにはHP、ちから、まもり、うん、といったステータスがあり、それらはオーラ(経験値)を消費してレベルを上げて強化する。
    • また、クリスタルベース(出撃画面)ではアイテムを消費して作ったプレート(特殊能力を付加する)を組み合わせて装備することも出来る。
      • プレートの種類によっては装備中にレベルアップするとライダーの成長率に補正が掛かり、上昇する能力値が増加する。その補正が掛かるには事前に一定以上ステータスの値を上げておかなければならないが、詳細な確率・割合の基準値は検証人が調査中。
      • プレートの合成で素材を追加した際には完成と成功と大成功の3種類の結果がある。大成功のプレートを作るにはプレート素材の属性と追加素材の属性を合わせる必要があるが、例によって本編で説明される事はないので、この仕組みを知らなければ自力で大成功のプレートを作ることは難しい。
      • キョウカライド時間延長やコンボ速度アップ、チップ使用時回復などの非常に有用なプレートもあるが、素材の関係で思い通りに作製するのは難しい。
    • オーラやアイテムは敵を倒したりステージの道中で獲得できるが、同じアイテムが複数必要な場合は特定の敵を倒して稼ぎをする事になる。
      • しかし、その敵のアイテムドロップ率も決して高くはなく(アイテム固有の入手難度とライダーのうんステータスから判定される)、ライダーのステータスの吟味に拘ると作業ゲーと化してしまう。
    • 育成画面ではフィギュアの読み込みは2,3秒で終わるが、その画面が開くのに10秒以上かかるのでテンポが悪い。
      • 複数のライダーを育成するには再びフィギュアを読み込み直さなければならないのでさらにテンポが悪くなる。
    • オーラは属性ごとに貯まり、フィギュアの属性によって割り振って使うが、同梱されている3体だけでは光と闇のオーラを使う手段が無いので貯まっていく一方である。
    • 前述のデータが壊れる危険性もあって、やり込むほどに慎重にならざるを得なくなる
    • ミヌークの鑑定では強力なプレート作成に必要なレアアイテムを得られるチャンスがあるが、鑑定アイテムが協力プレイでのクリア報酬なので、1人プレイでは利用する機会すらない。また、1回鑑定するごとに40秒間待たされるのでテンポが悪い。
  • 必殺技・特殊能力
    • 各ライダーはそれぞれ固有の必殺技・特殊能力を持っている。
    • ライダーリンクというシステムで隣り合う関係のフィギュア同士では別のライダーの特殊能力を使えるようになる。
      • 2015年1月17日に発売したフィギュアを含む全種類のライダーをライドゲートに読み込ませることでライダーリンクが全て繋がり、通常Lv99で打ち止めとなるレベルの上限がLv100まで解放され、装備プレートの配置に制限が無くなるなどの恩恵を受けられる。
      • Lv99では解放されていなくてもLv100に必要なオーラが表示されるが、Lv100にする手段をゲーム中に知る方法は無い。
    • 同じライダーのフィギュアを集めるとそのライダーの特殊能力がパワーアップする。
    • コンボや必殺技を使っている間の無敵時間が殆ど無く、コンボの途中で攻撃されて途切れたり、必殺技の発動中にかえって隙ができて、その間に敵に囲まれサンドバッグ状態になることもあり、技の使い勝手とアクションゲームの爽快感が薄れてしまっている。
      • バトライド・ウォーIIではこの問題は必殺技をキャンセル出来るようにして対処している。
  • トロフィー
    • 全ストーリークエストランクSクリアというトロフィーがあるが、上述の属性限定・ライダー限定ゲートのせいで行けない場所があり、結果として全ての敵を倒せずクリアランクが下がるステージがあり、実質的に無課金での取得は困難である。
    • よって、無課金ではアイテムだけでなくトロフィーの取得も阻害される事になる。
    • 『ストーリークエスト』『討伐クエスト』『防衛クエスト』といったクエストが存在するが、ステージによってはステージ開始時にランダムで1つ選定されて発生する為、トロフィーの獲得には文字通り運を試される事になる。
  • オプション
    • 操作確認画面・ボリュームコントロール・ライドフィギュアの初期化、とデス様を彷彿させる充実ぶり
    • キーコンフィグやカスタムサントラは無い。
    • 図鑑やギャラリーといったものも無いため、育成に必要なアイテムを落とす敵が誰かを妖精に教えてもらっても、どれがそのキャラクターなのかゲーム内で確認したりといった事もできない。ゲーム中ではボス以外の敵の名前が表示されないため、原作知識の少ないプレイヤーには非常に不親切である。
      • 本作のメインターゲットであろう子供たちの内、歴代仮面ライダー怪人図鑑のような書籍等を持ってない子は、仮面ライダーシザースなど十年以上前のライダーのキャラや劇場版限定のキャラまで見ただけで分かるだろうか?
  • バグについて
    • 原因不明な細かい不具合が報告されており、以下に数例を挙げる。また、本作の不具合やバグ類は、機種や個人の環境によって再現するものしないものがあり、それが検証の泥沼化に拍車を掛けている。一部のバグにはゲームバランスに影響を及ぼすほど深刻なものも存在する。
      • 2人プレイ状態でステージに入り、ロードが始まって約10秒後に3体目のフィギュアをライドゲートに乗せ、ステージが開始した瞬間に1P・3Pのフィギュアをゲートから離す。するとゲートに存在しないはずの1Pのフィギュアが操作できる。さらに2Pのフィギュアをゲートから離して1Pだったフィギュアを再び乗せると1Pのライダーが2Pとして複数召喚される(YouTubeに検証動画有り、またデータ破損の恐れがある行為なので自己責任)。
      • 2つのコントローラで4体のライドフィギュアを召喚できる(PS3限定)。まず1Pと2Pを設定し、1つは1P固定、2Pで2人目を召喚する。次に2Pを3PにPSボタン長押しで切り替えて召喚、以下繰り返すことで4Pまで埋められるので4属性のゲートを無理やり通過できる(4体を同時には動かせないが、切り替えつつ移動させることは出来る)。
      • 対応したキャラ使用中にキョウカライドチップを置いたにもかかわらずナカマライド扱いでサポートキャラが出現することがある。(ウィザードがいるのに強化形態であるオールドラゴンがCPUとして召喚されるという現象)
      • アップデートの直後に再起動せずゲームを続行すると技のコマンド表の表示がおかしくなり、しばらくすると直っている。技はレベルが上がると増える仕様なので、単に表示が1段上にずれることからおかしくなるとの見方が有力。
      • 敵がマップ上の障害物を通り抜けて空中を歩いていたり、ダメージを与える事も受ける事も出来ない置物の状態になる事がある。また、操作ライダーも障害物を通り抜けてステージ上に復帰出来なくなったとも報告されている(クエスト中断で抜け出すことは出来る)。検証によると、処理落ち状態で特定のムービーを発生させるとバグが発生する(例に、風のステージ☆7のガラが出てくる橋の直前でナカマチップを二つ置き、激しく処理落ちした状態で竜巻発生のムービーを出すと再現可能)。後に、ステージ開始直後に大量のフィギュアとチップをゲートに乗せる事で意図的に引き起こせることも分かった。類似のバグとして操作ライダーが地面に陥没したり空中で身動きが取れなくなったという報告もある。その場合跳び蹴り技で元の空間に戻れる可能性はある(YouTubeに検証動画が多数有り)。
      • 上記バグの発展として、ステージ外の何もない空間に向かって走り続けるとメニュー画面のメモルのグラフィックが段々とポリゴン状に変化していった(2人の検証人がゲームを8日間起動し続けて変化を観測した)。また、ライドゲートの読み込み中などゲームの処理中に負荷をかけるとライダーのグラフィックも同様にバグり、色がおかしくなる。
      • ウィザードのコンボ技「バインド&リキッド」でバックドロップの攻撃動作が発生せずにウィザードが遠くにワープしたり一瞬姿が消えるだけで終わる事があり、また投げ技が効かない敵以外にも攻撃が通用せず空振りに終わる事がある(PS3・WiiUの両方で報告あり)。
      • WiiU版にてライダーのHPが0になった瞬間にポーズボタンを押すとゲームを再起動するまでモニターに映像が出力されなくなる事がある。なおゲームパッド側では正常に画面が表示されている。
      • 結界に閉じ込められている時に敵が画面から急にいなくなり、敵を全滅させないと結界は解除できないので実質詰み状態になったとの報告がある。
      • 敵のドロップするアイテムが取れない位置(マップ外)に落ちる事がある。敵を遠くに吹き飛ばす攻撃で倒すと起きる可能性が高い。
      • チュートリアルのステージにおいてメモルの台詞が「※※※ERROR!※※※」と表示され続ける事がある(台詞の音声は「うん、問題ないね!」と普通に再生される)。
      • PS3版でキョウカライドチップを置いてゲーム内でチップが降ってくる演出の直後にチップをライドゲートから離すと、本来キョウカライドは制限時間があるがそれがなくなり、永久に無敵な状態になれる。更にその離したチップをライドゲートに再度置くと今度はナカマライドチップとして召喚される。後述の裏ワザよりも強力なチート技と言える。さらに検証人による検証の結果、バージョン1.03(2014年12月26日分)ではバグは発生せず、バージョン1.04(2015年1月7日分)でのみ発生が確認され、パッチが要因でバグが発生した疑惑が強まった。また、WiiU版でも1.04に該当するパッチが配布され、同様に検証が行われたが、バグの再現が可能であった事からパッチが影響を与えている事はほぼ確実と思われる。
  • その他裏ワザ
    • 装備していないプレートやアイテム、割り振っていない経験値などのデータはゲーム機側に保存されるため、USBメモリーでバックアップをすれば経験値の振り直しやプレートの作り直しができ、果てはそれを応用して経験値やアイテムを無限増殖させる事も可能である。
    • この裏ワザはゲームバランスを著しく崩壊させるものであるため、当然使えばゲームの難易度が大幅に落ちてしまう。
    • 普通にプレイするのに比べればはるかに簡単で効率が良い方法ではあるが、育成するフィギュアの数によっては退屈で時間のかかる作業と化すので苦行の度合いはより増すことになる。
  • 余談
    • 検証人がサモンライドのゲームデータを解析した所、バトライド・ウォーIIの一部マップデータが含まれていることが発覚し、グラフィックやモーション以外の素材も流用されている疑惑が浮上した。
      • その後マップだけでなくバトライド・ウォーIIのEDで表示される挿絵等も入っており、「UI」というフォルダに至っては殆どバトライドIIのデータがそのまま入っていたということも指摘された。
      • その他「effect」というフォルダ内の「old」というフォルダではゲームに未登場のアーク、コーカサス、ガオウ、キングダーク、リュウガ、龍玄、サジタリウス、スカイダインといったキャラクターのエフェクトも存在していたが、モデルデータは存在せずフォルダ名がリネームされていたので、これらは当初登場が予定されていたが、何らかの理由でオミットされた可能性が高い。その弊害か、フォーゼからの出典である敵キャラはパワーダイザーのみという状況になってしまっている。
      • 「shot」というフォルダ(用途不明)内では「old」というフォルダがあり、こちらはリネーム前の全データがそのまま入っていた。例に挙げるとブレイド以前の作品のデータは「BLD」というフォルダにデータがまとめられていたが、それ以降の作品は「KRSblade」といった名称に変更されているため、これらの変更前が「old」というフォルダに残っていると考えられる。
    • また、アギト(バーニング、シャイニング)、龍騎(ドラグレッター、サバイブ)、ブレイドキングフォーム、響鬼(紅、装甲)、カブトマスクドフォーム、キバドガバキフォーム、ダブルファングジョーカー、ドライブ(デッドヒート、今後登場の強化フォーム)、といった未発売のキョウカライドチップ用の音声や画像も確認された。
    • この項に記された情報は真偽に関わらず番外要素であり、あくまで補足として余談にとどめておく。

選評

選評案その1

※フィギュアのデータ消去に関してはセーブ中にフィギュアを台から完全に離さないと起こらない可能性もあり要検証

仮面ライダーサモンライド

君のフィギュアでライダーを召喚(サモンライド)というキャッチフレーズで
バンダイから発売された今作であるが、実態は仮面ライダーという子供向けの
題材にして、子供に厳しいゲームとなってしまった

まず、購入にあたって最初に当たる壁は値段である本体とフィギュア三種類と
チップ、ライドゲートという専用の台座がついて希望小売価格8550円
ただ、この本体価格はフィギュアや専用の機材がつくと考えれば妥当な方では
ある、問題はこのゲーム、台座型の機器にフィギュアを置くことで操作可能な
キャラクターを変更できるのだが本体に付いてある、ウィザード・ドライブ・
鎧武の三種類だけであり、ゲーム内で一切増えることはない

増やそうと思えば別売りのフィギュアとチップが二個付いているセットを
1600円で購入する必要があり、12月中旬時点で発売予定のものを合わせ
ると9種類あるのである、更に増えないことを願うばかりである
そして、好きなライダーだけ買えばいいというわけにもいかない、一緒に
付いてくるチップは別のライダーのものであり、同梱されているフィギュアの
チップはついてこないのある、チップはライダーの変身に必要なもので、わか
りやすくドラゴンボール例えるならベジータが操作できるものを買ったなら
超サイヤ人は別売りのトランクスのセットも買わないといけない感じである

つまりライダーを増やし、好きなフォームで戦いたいのなら
最低2セットの別売りを買わないといけない仕様なのである

そんな子供のお年玉やファンの財布から根こそぎ
お金を搾取したいという姿勢には感銘を受けざるを得ない
そんなDLCゲームが優しく見える価格設定

いざゲームをしてみるとカッコイイOPが飛び込んでくる
このOPやグラフィックはいい

さて、いざゲームを始めてみると最初に飛び込んでくるのは出るゲームを間違え
たのかと思いたくなる、フクロウと妖精と女神様っぽい三人がショッカー、に
囲まれているムービーが始まるショッカーが囲んでいるが初代仮面ライダーや
二号など昭和ライダーは現状参戦する予定はないみたいなのでフィギュアセット
を買う必要はないので安心して欲しい

この時字幕も低年齢向きで、漢字は殆ど使われていないのだがCERO・Bという
対象年齢が12歳以上なのでどの年齢層に向けているのかがわからない
この三人の声優は阿澄佳奈、中田譲治と豪華で仮面ライダーの声優にも期待でき
るところではあるのだが、ストーリーで仮面ライダーがしゃべる事はない

アクション自体は悪くはないのだが、爽快感はなく、慣れない独特なボタン配置に
苦労することになる回避ボタンが○にある独特なボタン配置だが設定をいじる
ことはできなくて、ジャンプボタンもない、折角順調に戦っていても、
ステージのギミックの為にキャラを変える作業をし、20秒間毎回ロードを
待つので、自然とテンポが悪くなる
更にフォームチェンジにも時間がかかり、強化チップを置いて10秒以上
ロードしてから反映されるのでボスが出てからの瞬時の対応がしにくい


そしてボスにキックホッパーという
ライダーなどが登場するのだが1,5倍の大きさで出てくるのを始めとし
フェニックスはゆうに10mを超す巨体で溶岩に浸っているという原作崩壊である
これだけでも、原作ファンの逆鱗に触れかねないのだが、更に、操作ライダーの
別フォームやライバルなど重要ポジションのライダーや主人公ライダーをサポートした
マシーンまで量産型クローンとして出てくる始末である

そしてこの頃になると、ゲーム自体のアクションの方にも不満が出始める
まず、折角買った強化チップを使い必殺技を使ってもカメラアングルは変わらないので
いくら必殺技を打ってもカメラは遠目からの視点から変えれないなので地味に見え
そして後半になると敵の攻撃も激しくなり、フェンスを貼られた外から複数の
ライダー(ゾルダ)が両手持ちのランチャーで砲撃してくる状況で、雑魚エネミーを
殲滅しないといけない事もあり、例えレベルマックスだとしても1キャラで攻略する
ことは困難になってきてしまいHPが無くなればキャラ交換を余儀なくされる
この様なゲームバランスだが回復手段は非常に限られており、一部の強化チップを
使った回復だけと乏しく、ジリ貧を強いられる。

このキャラ交換はフィギュアの数だけチェンジでき
持ちキャラ数=残機数
となっているシステムなのだが、持ちキャラを増やすにはフィギュアを購入する他の
手段は無いため、結局はフュギュアの課金を強いられるシステムとなっており、
しかもフュギュアの交換周りが不安定で常にフリーズの恐怖がつきまとう

更にこのフュギュア交換周りの不安定さはゲームデータにも関係しており
溜めた経験値を各キャラに振り分けるのだが、ステータス振り分けの画面移動する
ためにも10秒ほど待つのだがそこから、各フィギュアごとに

フィギュアを交換しながら

ステータスをそれぞれ、ふって行くことになる
幸い、この画面ではフィギュアのロード時間が短く放っているのだが
固定されてない台座から、少しでもフィギュアが動いたすると
フィギュアのデータが消去される可能性がある
各ライダーのステータスは完全にフィギュアに依存しており、本体にバックアップは
存在しておらず、少々慎重に取り扱う必要があるのだが、
このゲームが想定している低年齢層が誤って転倒させればソレでライダーのレベルは
リセットされる恐れが有るので危険と思われる
さすがにコレには公式も動き対策を練ったが

「フィギュアに データを ほぞんしています。
 フィギュアを ライドゲートから はずさないでください。
 データがこわれるばあいがございます。」

12/23現在でこの一文を載せるだけである。

更に最大4人までプレイ可能なのだがフィギュアの数=キャラ数なので
本体に付いてくる三体のフィギュアのでは一人足りないどころか
全部で5属性あるのだが、当然三種類しかフィギュアがないので他の2属性が
使いたければ当然、別売りのフィギュアを買う必要があり
属性ごとにフィギュアは別扱いだが、ライダー自体の造形は同じであり
違うのは足元のエフェクト部分だけである

ならばフィギュアの完成度はどうかといえば
不良品かと思えるような粗悪ぶりであり、背面に至っては塗装すらされていない

ストーリーも上記のように仮面ライダーがストーリーで喋ることは一切なく
戦闘中の掛け声だけで、主人公仮面ライダーがストーリーに関わるようなことが殆どない
妖精やフクロウの三匹が雑談するだけであり、キチンとストーリーを進めてくれるのが
アポロガイストぐらいである、なお、ストーリー上ライダーはセリフがないが、
アポロガイストにはキチンとセリフがある
そして、図鑑らしきものが見当たらないのでどの敵が〇〇のアイテムを落とすと
教えられてもそれがどの敵やライダーなのかシリーズに詳しくないえお識別が困難である

更にフリーズも発生しやすいというスパイスもついており
ステージはじめのロードやクリア時、キャラ交換、強化チップ使用時など、更に
ナカマライドというシステムで味方を召喚する時の複数召喚までもフリーズの原因となりうる

このゲームで子供が学べるのは夢や希望ではなく
大人の商売の汚さを教育するための教材には相応しいといえよう

選評案その1改訂

※フィギュアのデータ消去に関してはセーブ中にフィギュアを台から完全に離さないと起こらない可能性もあり要検証

2014据置スレ28の>>418のサモンライド選評
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org68891.txt
の日本語がボドボドとのことで勝手に修正
当方ライダーファンのスレ住民ですが未プレイなので
大意を変えずに言葉を変更するにとどめています



2014年12月4日 バンダイナムコゲームスより発売
フィギュア召喚アクション「仮面ライダー サモンライド!」

昭和の頃より子どもに夢と希望を与え続けてきた仮面ライダー。
その新作ゲームとして『キミのフィギュアをゲームに召喚(サモンライド)!』という
キャッチフレーズでバンダナムコゲームスより発売された「仮面ライダー サモンライド!」。
子供向けゲームの筆頭とも言えるライダーゲーだが、子供に厳しいゲーム性がスレで話題となった。

本作品にはゲーム本体のディスクの他、ゲームで使用するライドフィギュア3つ、
チップ4つ、そしてライドゲートという専用の読み取り機が付属している。
これらの付属品の存在を考慮すれば、8,550円という価格は妥当なほうではある。

このゲームは先述したライドフィギュアをライドゲートにセットすると、ゲーム中に
仮面ライダーが召喚されるシステムになっている。ライドフィギュアを入れ替えれば
操作できるライダーも変わるのだが、ゲーム購入時点では本体に初めからフィギュアが付属している
ウィザード・鎧武・ドライブの3種類のライダーしか使用できず、
ゲームの進度によって使用可能キャラが増えることはない。
プレイアブルキャラを増やすには

・ライドフィギュア&チップセット(税抜1,600円・7種類)
・スペシャルチップセット(税抜1,500円・2種類)
・SGライドフィギュア(税抜500円・5種類)
・ガシャポンサモンライドチップ(300円・10種類)

などの商品を購入する必要があり、仮に全種類購入しようとすると
ガシャポンが1度もダブらず10回転でコンプできた場合でも、税込で21,252円になる。

そしてえげつないのが、好きなライダーだけ買えばいいというわけにもいかない点。
ライドチップにはナカマライドチップとキョウカライドチップがあり、どちらも
ライドゲートに置くとチップに描かれたライダーをNPCとして召喚する機能があるが、
キョウカライドチップには更に使用中の対応フィギュアを強化フォームにする機能がある。
ただし、例えば「SR-01光のライドフィギュア&チップセット」には
・仮面ライダードライブ(光属性)、仮面ライダーフォーゼ(光属性)のフィギュア
・仮面ライダービースト、仮面ライダーメテオのナカマライドチップ
が入っている、という具合に、同梱フィギュアに対応するキョウカライドチップはついてこない場合が多い。
2014年12月現在唯一の例外となるのが、新フィギュアと対応チップを1セットで追加できるディケイドのみで、
他にプレイヤーにお気に入りのライダーが居て、そのライダーでキョウカライドチップによる強化を行うためには、
上記の商品群からフィギュアとチップで最低2商品を追加購入しなければならない。
現在ゲームに付属していないライダーのライドフィギュアが入手できるのは「ライドフィギュア&チップセット」シリーズのみなので、
1体のライダーのみを追加したくても、もう1体のフィギュアとチップを2枚が抱き合わせされる。
値段に換算すると500円分の追加キャラに、1,100円の不必要なもの付いてきてしまう上に、
キョウカライドチップでの強化まで行いたければ更なる追加購入が必要ということになる。

ライダーゲーの常ではあるが、クリスマスやお年玉を全力で狙った年末発売で
子どもやライダーファンから根こそぎお金を搾取したいという姿勢には感銘を受けざるを得ない。
50円100円単位で課金できるDLCゲームが優しく見えてくる強気の価格設定である。



OPはカッコイイ。グラフィックにも破綻はない。
ゲームを始めてみると、およそ仮面ライダー世界には似つかわしくないデザインの
フクロウ・妖精・女神様がショッカーのみなさんに囲まれているムービーを見せられる。
(ショッカーのチップはあるものの、昭和ライダーの参戦予定は現時点ではない模様)

ムービー中の字幕は低年齢向けに殆どひらがなで構成されている。
CEROはBなので対象年齢12歳以上のはずだが、より低年齢層に配慮した結果だろうか。
3名のオリジナルキャラは中田譲治・阿澄佳奈・久川綾とかなり豪華。

ライダーの攻撃モーション等は悪くないが無双のようなバサバサ感は得られない。
回避行動が○ボタン(PS3版の場合)に設定されている独創的なボタン配置にもかかわらず
コンフィグはなく、ジャンプボタンは初めから存在しない。

ロードも非常に鈍重で、順調に戦えていてもステージギミックを解く為に
キャラを変更しようものなら毎回20秒間のロード時間を必要とし、自然とテンポが悪くなる。
フォームチェンジにも時間がかかり、キョウカライドチップを置いてから10秒以上
ロードしてから反映されるので、ボスが来たから瞬時に強化変身だ!などの対応は不可能。
そのうえ強化チップを使って必殺技を繰り出してもカメラアングルは変わらないので、
どれだけ派手な必殺技でも引きのアングルでしか見られず、いまいち爽快感がない。

各ステージのボスは巨大ライダーor巨大怪人。
キックホッパー(カブトの敵ライダー・人間)は3mほどの身長で登場し、
フェニックス(ウィザードの敵怪人・非人間)は10mを越す巨体で溶岩半身浴を行っている。
なんだかライダーファン諸兄のめまいを誘発しそうな情景だが、これだけではない。
操作ライダーの別フォームや各作品のライバルなどの重要ポジションのライダーや
主人公ライダーのサポートメカや登場マシーンが、量産型の雑魚敵として登場する始末。

アクションの微妙さ・ロードの遅さ・敵ライダーの扱いにげんなりしていると、
フィギュア大量購入を前提とした凄まじいゲームバランスの悪さが襲い掛かってくる。
後半になるにつれて敵の攻撃が激しくなり、フェンスで区切られた外から複数のライダー
(仮面ライダーゾルダ)が両手持ちのランチャーで砲撃してくるわけのわからない状況で
雑魚敵の殲滅を求められる。砲撃で削られつづければ例えレベルマックスだとしても
1キャラで攻略することは困難であり、HPがなくなればキャラ交換を余儀なくされる。
そのうえ回復手段は非常に限られており、一部の強化チップを使った回復だけだと
まったく回復量が追いつかずジリ貧になる。

キャラの交換はフィギュアの数だけ行うことが出来るので、
フィギュアの数=キャラ数=残機数
というシステムなのだが、持ちキャラを増やすにはフィギュアを購入するより他の
手段がないため、フュギュアの課金を強いられる守銭奴システムとなっている。

しかもフュギュアの交換周りの挙動がなかなか不安定で常にフリーズの恐怖がつきまとう。
各キャラに戦闘で溜めた経験値を振り分けて性能を向上させてゆく必要があるが、
その経験値振り分けの際には当然フィギュアを交換しなければならない。
フィギュアごとのロード時間はこのゲームにしては短いものの、ライドゲートと
フィギュアは一切固定されていないため、少しでもフィギュアが動こうものなら
読み込み不良が発生し、フィギュアのデータが消去される可能性がある。
各ライダーのステータスは完全にフィギュアに依存しており、本体にバックアップは
されないため、慎重に取り扱う必要があるが、このゲームのメインターゲットである
低年齢層にじっと座ってゲームしろなどというのは無茶な相談ではないだろうか。

さすがにこの事態には公式も対策を行ったが、

「フィギュアに データを ほぞんしています。
 フィギュアを ライドゲートから はずさないでください。
 データがこわれるばあいがございます。」

12/23現在、読み込み時にこの一文が追加されたのみ。

本ゲームは最大4人までプレイ可能なのだが、先述の通りフィギュアの数=キャラ数なので
本体に付いてくるフィギュア3体では1人分足りない。悪いなのび太、このゲーム3人用なんだ。

属性は5種類あるのだが、当然3種類しかフィギュアがないので他の2属性が
使いたければ当然、別売りのフィギュアを買う必要がある。
属性ごとにフィギュアは別扱いだが、ライダー自体の造形は同じであり
違うのは足元のエフェクト部分だけという手抜き仕様。ならフィギュアの完成度はといえば
お世辞にもハイクオリティとは呼べない粗悪ぶりであり、背面に至っては塗装すらされていない。

ストーリーも仮面ライダーがストーリーで喋ることは一切なく、
戦闘中の掛け声だけで、主人公仮面ライダーがストーリーに関わるようなことは殆どない。
妖精やフクロウと女神が雑談するだけであり、キチンとストーリーを進めてくれるのが
敵キャラのアポロガイスト(ディケイド版)ぐらいである。ストーリー上ライダーはセリフがないのに、
アポロガイストにはキチンとセリフがある。

また、大量の仮面ライダーとその怪人たちが登場するにもかかわらずキャラクター図鑑が見当たらず、
ゲーム中で「○○が〇〇のアイテムを落とす」と教えられても、それがどの敵やライダーなのかは
過去の平成ライダーシリーズ全てに詳しいゲーマーでないと識別が困難である。

ゲーム中いたるところで処理落ちやフリーズが発生し、
ステージはじめのロードやクリア時、キャラ交換、強化チップ使用時にフリーズが発生する。
ナカマライドによって複数のライダーを召喚しようものなら凄まじい負荷がかかる。

このゲームをプレイした子どもが学ぶのは夢や希望ではない。
大人の商売の汚さである。

選評案その2

PS3版『仮面ライダー サモンライド!』選評

○注意
・筆者は仮面ライダーシリーズについて、ほとんど知識が無い。また、同シリーズに対する思い入れも特に無いため、
以下の選評では「キャラゲー面」の評価はほぼ行っていない。ただし、門外漢なりに特に感じたことがあれば記述している。
・初期同梱のチップ・フィギュアのみ、一人プレイによる選評であり、追加要素を購入した場合、また多人数プレイの面は考慮していない。
・本作は機種や本体の状態、環境によって、不具合の発生状況が大きく異なると見られる。
よって、スレ内の他プレイヤーの情報を参考にしつつ、再現性が著しく低いと思われる点については出来る限り排除して評を作成したが、
筆者個人の環境に依存する記述が残っている恐れもあるため、総評に引用する場合等はご注意願いたい。
・ゲーム内の用語は出来る限り一般的な説明に置き換えたが、登場頻度・重要度の高いものは初回に【 】付きで表記し、以後使用した。
_____________________

まず、このゲームの良いところを挙げよう。

・主題歌がオリジナルで格好良い

・スーパーアポロガイストさんのファンになれる

以上の2点だ。これら以外に評価すべき点を筆者は発見できなかった。
以下、一面にクソの画鋲が植えられたこのクソゲーの内容を、項目ごとに詳述してゆこう。

_____________________

●ゲームディスク以外の付属品について

○ライドフィギュア
操作キャラのデータを保存しておく非接触チップが内蔵されたフィギュア。
このフィギュアを後述のライドゲートの上に乗せると、ゲーム内にそのライダーが操作キャラとして召喚される。
レベルやステータスなどのデータはフィギュアごとに固有であり、他のフィギュアと共有させることはできない。

フィギュア=ライダーの扱いは、例えばドラクエの馬車システムのようなものをイメージすると分かり易いだろう。
操作中のフィギュア=ライダーは馬車の外で戦うメンバーで、他のフィギュアが馬車の中で控えている仲間である。
他ゲームで言う「ステージ」は本作では【クエスト】と呼ばれるが、クエスト中、馬車の外と中のライダーは随時入れ替え可能である。
クエスト中に外のライダー全員のHPがゼロになった場合、ゲームを続行するには他のライダーを馬車外に出す=召喚しなくてはならない。
全てのライダーのHPが0になってしまうと全滅であり、本拠地に戻るしか選択肢は無い。
なおクエスト終了後には、クリアしていようと全滅していようと、全ライダーのHPが全快する。
実質的に「保有フィギュア数=残機/馬車の仲間数」のシステムだが、初期同梱フィギュアは以下の3体のみで、
他のライダーや同梱ライダーの他属性版が使用したければ別売りのフィギュアを購入するしかない。

仮面ライダーウィザード:火属性
仮面ライダー鎧武:水属性
仮面ライダードライブ:風属性(※属性の意義については後の「戦闘」「育成」の節で詳述する)

フィギュア自体はほぼ3色しか用いられておらず、塗りも雑なうえ背中部分が未塗装であり、お世辞にも良い出来だとはいえない。
食玩でももっといい出来のフィギュアはいくらでも有るだろう、程度の代物である。
これらフィギュアを使用してライダーを召喚するには5秒程度のロード時間が必要であり、さらに15秒程度の召喚ムービーが流れるため、
キャラ交換のテンポは悪い。ちなみに召喚ムービーは×ボタンでスキップできるが、これは説明書にもゲーム内にも説明が無く、
通常のメッセージ送りは○ボタンであるため、筆者はしばらくこの仕様に気づけなかった。書いとけよ。


○チップ
ライドゲートに乗せることで効果を発揮し、戦闘を一時支援するアイテム。同じチップは各クエスト中一度ずつしか使えない。
アシストキャラを数十秒間召喚【ナカマライド】するナカマライドチップ、
操作中のライダーを数十秒間フォームチェンジし無敵強化【キョウカライド】するキョウカライドチップが存在する。
ナカマライドチップは十角形で、各作品の主役以外のライダーの絵がついており
キョウカライドチップはほぼ円形で主役ライダーの別フォームの絵がついている、というように外見上は区別されており、
説明書にも別物であるかのように記述されている……が、実際の挙動は以下の通りだ。

ナカマライドチップ  → 常にナカマライドの効果
キョウカライドチップ → 操作中のライダーと同じライダーの別フォームのチップはキョウカライド
             操作中のライダーと異なるライダーのチップはナカマライド

例:鎧武を操作中、鎧武カチドキアームズのチップを使用→鎧武がカチドキアームズにフォームチェンジ、無敵強化される
ウィザードを操作中、鎧武カチドキアームズのチップを使用→鎧武カチドキアームズがアシストとして召喚され、ウィザードは無敵強化されない

このように、実質キョウカライドチップはナカマライドチップの効果も持っているのだが、それについては説明書・ゲーム内ともにろくに説明が無い。
(説明書の「協力プレイ」の欄に、「キョウカできるライダーがいない場合はナカマライドが発生します」とあるのみ)
筆者のようにライダーの知識が無い人間にとっては混乱を招く点であり、おそらくターゲット層の子供も同様に混乱するものと思われる。
なお、チップはいずれも読み込みに数秒かかり、効果発動時のエフェクト等の影響か処理落ちが発生することが多いため、
使うタイミングやキャラの位置取りには注意が必要である。
また、「キョウカライドするためにチップを使ったのに何故かナカマライドが発生する」というバグが存在する。
発生条件は不明だが、キョウカライドに頼りたい局面はだいたいピンチ時であるため、その際にこのバグに遭遇すると目も当てられないことになる。

なお、初期同梱チップは以下の4枚。
キョウカライドチップ「ウィザード オールドラゴン」「鎧武 カチドキアームズ」「ドライブ タイプワイルド」
ナカマライドチップ 「斬月・真 メロンエナジーアームズ」
各チップとも使用時には「レベル1」と表示され、どうやらレベルアップがあるようなのだが、
筆者の環境ではどれ一つとしてレベル2になったチップは無い。どうにも謎の多いシステムである。


○ライドゲート
フィギュア・チップの読み込みに必要な台。ゲーム機本体にUSB接続し、フィギュア・チップを同時に計4つまで読み込める。
本作は4人プレイ対応のはずだが、4人プレイの場合、上記の制限によりチップは使用できないことになる。この仕様を考えた奴は誰だ……
ライドゲートは製品によって個体差がだいぶあるようだが、全体的に読み込み速度や精度は良くないようで、
フィギュア・チップの読み込み数が多いほど、載せ替えが連続するほど、動作は目に見えて不安定になってゆく。
(数十秒の遅延、読み込み不能、フリーズ、召喚ムービーの表示がバグる、など環境により多種多様な不具合が発生するようだ。)
筆者が地味に苛立つのは、説明書に「ライドゲートを接続してからゲームを起動しろ」とあるにもかかわらず、
それに従うと時折「ライドゲートを接続して下さい」という表示が続き、永遠にゲームを開始できない、という現象が発生することだ。
一度ゲートを引き抜いて再接続することでようやく開始できるが、ゲーム開始前からいきなりストレスを与えてくるとは流石クソゲーである。
ゲートを繋ぎっぱなしにしておいても発生する場合があるので、子供に「お片付けの大切さ」を教えたい場合は利用するとよいだろう。

ライドゲートに関しては、もう一つツッコミ点がある。取扱説明書に堂々と、
「注意:本商品の対象年齢は12歳以上です。対象年齢未満のお子様には絶対に与えないで下さい。」
と書かれていることだ。こんな不良品を子供に与えてはいけないことについては無論納得できるのだが、
「そう書くぐらいならそもそも子供向けに売るなよ……」と誰もが思うことだろう。


○取扱説明書
「チップ」「ライドゲート」の項目でも述べたように、基本的に当てにならない。
「フィギュアのデータが壊れた時は、データを削除するといいよ。消したデータは戻ってこないけど(要約)」
という投げやりな対処法が唯一大切な項目だと思えるくらいの内容だ。
同封されている別売りフィギュアのチラシのほうが、ライダーを見分けるカタログとして使えるだけまだ役に立つレベルである。

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●システム全般における問題点

○ロード時間
おそらく本作最大のストレス点がロード時間の長さだ。

各クエストのマップ読み込みに30~50秒、クエストから本拠地に戻る際も同様
ライダーを召喚するたびに5秒(ムービー込みだと20秒)、チップを使用するにも同様のロード+処理落ち、
育成画面に入るたびに15秒~20秒、出るときは30秒以上、

と、何をするにも長々と待たされる。
クエストは5~10分ほどで終わるものが多いが、そのために費やすロード時間は長ければ前後で2分程度。
おそらくプレイ時間の数分の一はロード時間である。
前項でシステムをドラクエに例えたので、この状況もドラクエで例えるとこうなる。

街に出入りするたびに30秒~50秒ロード、馬車から仲間を出すたびに5秒ロード、
魔法を唱えると数秒ロードで画面カクカク、
街の武器屋や教会に入るたびに15秒ロード、出るときは30秒以上ロード

……たとえ他の部分がドラクエのような良ゲーだったとしても、これでは相当のストレスを感じるはずだ。
ましてや本作は他の部分も細かなクソ要素が敷き詰められた針の筵ゲーである。相乗効果でどれほどの苦痛を感じるかはご想像いただけよう。


○処理落ち・フリーズ
環境によって状況は異なるようだが、本作が処理落ち等、不安定な動作の多いゲームであることは確かである。
戦闘時の技エフェクト、敵の多数表示、チップ使用時のエフェクト、ムービー読み込みなど、至るところで当然のように処理落ちする。
処理遅延がそのままフリーズに繋がる場合もあり、本体には相当負荷がかかっているようだ。
処理落ちのせいでコンボが途切れる、敵が不可解な挙動をする、なども日常茶飯事である。
前項「ライドゲート」の動作の不安定さもあり、プレイ時には常時嫌な方向性のスリルを味わうことが出来る。


○確認要素の不足
「ムービーギャラリー」や「イベントログ」などといった、プレイを振り返るシステムが何も存在しない。
それどころかキャラゲーであるのに、キャラクターや敵の図鑑すら無い。
本作には雑魚敵やクエストボスとして、怪人っぽい奴ら以外にもどう見てもライダーにしか見えないキャラが大量に混じっているが、
ストーリー上では一括して「怪人」と呼ばれている上に、彼らの素性を確認する手段も無いため、こちらとしては混乱するしかない。
また、図鑑が無いことで大いに困るのはアイテム収集時だ。「○○という敵が××を持っている」といった提示があっても、
その○○がどんな容姿のどういう相手か、元の登場作品を知らなければどうにも特定しようがない。
平成ライダーシリーズは既に十数年続いている。筆者のような門外漢はともかくとして、メインターゲットであろう子供達は、
例えば十年前の作品のキャラクターを名前だけで指定されて、きちんと分かるものなのだろうか?
しかもゲーム中の画面は引き気味のクオータービューでほぼ固定されており、ムービーが挿入されるクエストボス以外の容姿は細かく確認することもできない。
また、手持ちのアイテムや経験値も、本拠地で育成画面に入らない限り確認することは出来ない。
ついでに言えば、現在のHPですら正確には表示されず、円グラフ状の簡易表示があるだけだ。
ストーリーも、キャラクターも、アイテムも、HPさえも自由に確認できないゲーム……これ本当に21世紀のゲームなの?


○コンフィグ要素の不足
いわゆる「充実したオプション」はデス様以来クソゲーの目安とも言えるが、本作もご多分に漏れない。
ユーザーが調整できるのは「音・ボイスの大きさ」「フィギュアの名前」の2点のみである。
難易度や操作キー、カメラ動作、メッセージスピードなど、通常なら調整できて当たり前の要素は何一つフォローされていない。


○表記
本作のストーリー・メニュー表記は全てひらがな・カタカナとなっている。唯一の例外は仮面ライダーの「仮面」で、これだけは漢字表記される。
子供向けと考えれば仕方ないのかもしれないが、オールかな書きのせいでかえって読みづらく、
「げきじょう……劇場? 激情?」「ばくげん……何だそれ?」のように、意味が分かりにくい場合もある。
そして、てきのボスのいげんや、せかいのききのしんこくさも、ひらがなまんさいのじまくでだいなしだ!
根強いファンを持つ特撮というジャンルゆえ、いわゆる「大きなお友達」も購入層であることは制作側も予測できていただろうに、
なぜ振り仮名、表示モード選択などの方法を取らなかったのであろうか……?
ただし、技のコマンドを確認する画面のみは、何故か漢字が使われている。わざわざひらがな書きにしてある「世界」や「存在」などより、
技名に使用されている「橙」や「掻」のほうが子供達にとっては遙かに馴染みのない漢字であろうが、
こちらには振りがなすら付いていない。子供向けにするならするで、しっかりと徹底してほしいものである。

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●世界観・シナリオ等について

○キャラクターと世界
本作は仮面ライダーの世界とは全く関係が無い、【クリスタルワールド】というお子様向けファンタジー風の世界が舞台だ。
3人のオリジナルキャラクターが住人代表として登場するが、それ以外の住人は避難しているのか死んだのか、全く姿を見せない。
この世界には【クリスタルハザード】という災厄が襲いかかっているらしいが、それがどんな災厄なのかは説明が少なすぎてよく分からない。
キャラクター達は敵や災厄から一時逃れて【クリスタルベース】と呼ばれる拠点(シェルター?)にこもっている設定であるようだ。
何だか大変なことが起こっているらしいが、登場人物はやたら少なく、その詳細もまるで不明……ラスリベなのこれ?

ではここで、非常に分かり易いネーミングのオリキャラ達を紹介しておこう。

【トレイナ】キャラの育成担当の水の精霊。古伝承にも詳しいらしいが、シナリオが大したこと無いので大したことは言わない。
ライドゲートを操ってキャラや物品を別の場所に転送するという大技を持っているが、
その詳細は不明。そんな力があるならもっと何か出来るだろお前。
天然キャラなのか、イベント時のただでさえつまらない日常漫才にツッコまず、ボケ倒して極寒にするという特技も持っている。

【ミヌーク】アイテム鑑定係のフクロウ。トレジャーハンターなのに肥満のせいで冒険の経験が無い、というふざけた経歴を持ち、
イベント時にはCVがジョージじゃなかったら絞め殺したいレベルの寒い漫才を繰り広げる。
彼が鑑定するアイテムはマルチプレイ時にのみ入手できるため、一人プレイで彼の世話になることはまず無い。

【メモル】 案内・説明係の妖精。ライダーの周囲を常時飛び回っており、戦わないくせにライダーをせっつくような台詞や
ライダーと共闘してる雰囲気の台詞をきゃあきゃあ高い声で喚くので、殺意が湧くランキングは3人中堂々の一位である。
チュートリアルの担当も彼女だが、一番説明が必要であろうチップ関係がいいかげんすぎるので役に立たない。
お寒い漫才を開始するのもだいたい彼女なので、もうロード中にボイス無しで豆知識を呟くことだけを仕事にしておいてほしい。

うん、子供向けだからね、仕方ないね。
世界に破壊が迫ってるのに誰一人緊張感無くても仕方ないよね、子供向けだもんね……そんなわけあるか!!!!子供を舐めすぎだろ!


○シナリオ
オリキャラ3名が襲撃されているところに何の脈絡もなくライダーが召喚され、なし崩しに彼らの世界を救うために戦う羽目になる。
何故この世界に呼ばれたのか、何故どう見ても仮面ライダーっぽいのが大勢雑魚敵に混じっているのか、クリスタルハザードとは何なのか、
ほぼ説明は無いまま、ライダーは延々戦い続けねばならない。
そんな中、オリキャラどもはライダーに世界の救済をごく当然のように丸投げし、自分たちは戦いに出るわけでもなく、
イベント時にストーリーを進めるわけでもなく、心底どうでもいい雑談と日常漫才を繰りかえし続ける。

曰く「世界が救われたら温泉行きたいねえ」
  「ミヌークは何でフクロウなのに『ワシ』って言うの?」
  「メモルが妖精のリーダーなのはかけっこで一番だったから」

ライダーはこんな奴らにも不満一つ、疑問一つ口にするわけでもなく、淡々と頷いては戦いをこなしてゆくのみだ。
ヒーローとしては見上げた姿勢だが、付き合わされているプレイヤーはたまったものではない。
……あれ、何これ? エアコンの時もこんな感じの気分だったよ俺?
そしてこれ、仮にも仮面ライダーのゲームなのに、ライダーがかけ声以外、テキストですら全く喋らないっていうのはどうなの……?

このような状況でも、唯一敵の中間管理職(?)スーパーアポロガイストさんだけはストーリーを進める気があり、
「この世界のクリスタルを集めている」と敵の行動目的を教えてくれるうえ、大ボスの情報を提供してくれたりする。
彼が登場する時だけはオリキャラどももいつもより多少中身のあることを言うため、
プレイヤーは「ああ、ガイストさん次はいつ出てきてくれるのかな……」とその登場を心待ちにすることになる。
また、彼は戦いの際もクエストの奥に引きこもってこちらの消耗を待つのではなく、専用ステージで正々堂々戦ってくれるので好感度は鰻上りだ。
ただし前述のように、本作ではメッセージは全てかな書きなので、彼の重々しいボイスの決め台詞にも

「わたしは このせかいの じゅうにんにとって めいわくなそんざいなのだ」
「あのかたは わたしよりはるかに めいわくなそんざいなのだ」

そんざいとは ちょっかんの だいめいしである
げんごは はどうの ていちゃくである

……と、ついファミコン的に呟きたくなるような字幕が添えられ、非常に気の毒なことになっている。
そしてせっかくのガイストさんの努力も空しく、シナリオは非常に印象が希薄で、
「クリスタルに怪人達のライダーへの恨みつらみが宿ってる。だから怪人はクリスタル集めてそのパワーでライダーに復讐しようとしてた」
程度のものでしかない。

なお、この節での台詞回しやシナリオの引用には多少覚え違いや表記違いがあるかも知れないが、ご寛恕いただきたい。
何しろ本作には、前述のようにシナリオログやムービー集といったものが何も存在しない。
しかもイベントムービー時の字幕はボイスと同じ速度でゆっくり表示されていくうえ、途中で焦れて送りボタンの○など押そうものなら、
ボイスどころか字幕までキャンセルされて一気に吹っ飛んでしまうという驚愕仕様なのである。

ついでに言えば、ムービーでのキャラクターの動きは非常にパターン数が少なく、どんな台詞にもその少ないパターンを適当に当てはめているだけの造りだ。
したがって必然的に、リップシンクなどは完全に放棄されている。ボイスを飛ばしてはいけないような仕様であるのだから、
キャラの口の動きはどうしても長々と見ることになる。ここはもう少し丁寧に作ってもよい部分だったのではないだろうか。

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●フィールド・クエストについて

○フィールドおよびギミック
クリスタルベースの外には風・水・火・光・闇の属性の五種のフィールドが存在し、それぞれのフィールドでクエストをこなしていくことになる。
各フィールドとも、基本的にマップは一種類ずつしかなく、クエスト毎に開始地点・ゴール地点を変えたり、
後述のゲートやジャンプ台で行ける範囲を制限したりなどして目先を変えているだけなので、そのうち慣れると共に飽きてくる。
各フィールドには固有のギミックがいくつかあり、凶悪なダメージを与えてくるものも存在する。
ただし、ギミックによるダメージのみではHPは0にならない。
初期から行けるのは風・水・火の3つで、それらのボスを倒してフィールドを解放すると、光・闇のフィールドに行けるようになる。

以下に各フィールドと、固有のギミックを紹介しよう。
特筆のないダメージギミックは、おおむね一撃100前後のダメージを与えてくる。
また、ギミックは一部を除き任意に停止することはできず、基本的に何度でも効果を発揮し、敵側にもほぼ同様に作用する。

風:ヒューキャニオン
大峡谷のフィールド。
フィールド上に「強い風」が吹いており、風属性のライダー(初期同梱ではドライブ)以外は風の抵抗を受けるため、やや移動しにくい。
固有のダメージギミックは竜巻で、一定の時間をおいて、通路を塞ぐように発生する。
ちなみに筆者の環境では処理落ちが最も酷いフィールドで、走っているだけでも頻繁に処理が一瞬途切れ、
SEやボイスはガタガタに途切れてまともに再生されず、もし攻撃エフェクトなど出そうものなら画面はカックカクという状況である。

水:ゴボルレイク
湖の中洲をつなぎ合わせたようなフィールド。
一部川が流れている場所があり、中に入ると押し流されて移動しにくくなる。
戦闘中に「氷の雨」が降って地面が凍結するギミックもあり、こちらもツルツル滑って移動が不自由になる。

火:エンデルガス
一面に「溶けた鉄」が流れている工場のようなフィールド。
リフトや移動床などを乗り継いで進むが、乗り損ねて溶鉄に落ちるとなんと500ダメージ。
あの、このゲーム、レベル90でもHP3000とかなんですけど……
他のダメージギミックは降り注ぐ「火の玉」と、上にいると毎秒1ダメージを喰らう「熱い床」。

光:ギランガーデン
神殿のような雰囲気のフィールド。
ギミックの一部はスイッチでオンオフを制御できるようになっている。
回転・上下する「レーザー」でダメージを与えてくるギミックが至る所に仕掛けられている。故に鈍足の鎧武にとっては難所。
当たると一定時間麻痺する「光の玉」がやっかいで、一方的にハメ殺される危険性が大幅にアップする。
ここと次の「ヨールダーク」には、珍しくHPを回復してくれるギミック「ひかりのしかけ」も存在する。

闇:ヨールダーク
墓場のような雰囲気の、不気味なフィールド。
スイッチを壊すまで毎秒10ダメージを喰らいつづける「モヤモヤ」、接触した者を拘束する「不気味な手」
周囲のものを吸い込み拘束する罠、など嫌らしいギミックばかり。

いかにも子供向けの分かり易い名が付けられてはいるが、いずれも容赦のないギミックが仕掛けられている。
そればかりでなく、わざわざ熱い床やモヤモヤの上で閉じこめてくる、拘束系の罠の側で敵が延々待ちを続ける、
などなど、殺す気満々の布陣でライダー達を待ち受けているのだ。


○各フィールド共通の要素

・ジャンプ台
筆者には「仮面ライダーと言えば跳び蹴り」というイメージがあったのだが、何故か本作にはジャンプという概念が無い。
上から下へ飛び降りることは可能だが、たとえ僅かな段差であっても上へ飛び上がることはできない。
そのため、各クエスト内にはジャンプ台が随所に設置されている。
ジャンプ台には上へ飛び上がるため、または水平方向に離れた場所へ移動するためのものがあり、
基本的に一方通行なので、戻りたければ飛ばされた場所から飛び降りるか、また歩いて戻ってくるしかない。
アクションゲームの要素としては特におかしなものではないのだろうが、たかだか身長程度の段差を登るために
ヒーロがとっとこ走ってジャンプ台に乗りにいく、という光景には、どこかしらもの悲しいものがある。


・ふしぎなとびら
各クエスト内には、特定条件を満たしたときしか通れない限定ゲート【ふしぎなとびら】が存在する。

属性限定  :火、水など特定の属性のライダーしか通れないゲート。
複数属性  :風と水、火と水と闇、などのように2種類以上の属性のライダーを要求してくるゲート。最大で4属性が指定される。
       マルチプレイ、またはコントローラを2個使うか、設定を駆使して同時に複数属性のライダーを操作しないと通れない。
ライダー限定:属性ではなく、「ウィザード」「クウガ」のように特定のライダーを要求してくるゲート。
       各ライダーの紋章がついたバリケードのような形状をしており、うっかり近寄ると
       唐突に各ライダーが雑魚と戦うムービー(スキップ不可)が20秒程度流れるので、非常にうざったい。
       ムービーにはナレーションも字幕も付かないので、ライダーに詳しくないと「誰だこれ……?」となる。
      (「ライダーリンク」という画面で紋章を確認する、同封のフィギュアチラシで外見を確認するなどの方法はあるが……)
人数限定  :属性に関係なく、操作キャラの人数を指定してくるゲート。

上2種のゲートで光・闇の属性が指定された場合は、当然初期同梱のライダー達では通過できない。ライダー指定ゲートの場合は言わずもがなである。
定価9000円近いゲームで別売りのフィギュアを当然のように要求してくる商魂には、つくづく感服するしかない。
初期セットしか持っていない筆者には全てのゲートは通れないので確定的ではないが、確かめられた範囲で言えば、
これらゲートの先にはステータス強化や技を追加するためのレシピや素材が置かれているようだ。
ここでしか入手できないものも存在するようで、その点でも凶悪な仕様であると言えよう。

  
○クエスト

・クエストの種類と難度
基本的なクエストには、ストーリーを進行させる(とメモルは主張する)【ストーリークエスト】、
敵が多く難度が高い【とうばつクエスト】
安置されたクリスタルを押し寄せる敵から防衛する【ぼうえいクエスト】の三種がある。
ぼうえいクエストは時折発生する【とっぱつイベント】として発生するのでいつでもプレイできるわけではない。
また、他のとっぱつイベントとしては「指定のクエストで拾える素材アイテムが増える」
「指定のクエスト内に、スーパーアポロガイストさんが巨大化雑魚ボスとして登場する」などがある。お疲れ様ですガイストさん。
ちなみにクエストを選ぼうとカーソルを動かすたびにメモルがきゃあきゃあ喚くため、たいそう喧しい。もう黙ってろお前。

各クエストは★1~★5(クリア後は★7まで)の難度に分けられているが、ストーリークエストの場合、
★3からは全力でこちらを殺しに掛かってくる構成になり、初見では大人でもじゅうぶん全滅の危険がある。
★5ともなると、初見であろうとなかろうと死ぬレベルで、とても子供向けとは思われない仕上がりになっている。
他二種のクエストはメモルのメッセージなどからもマルチプレイ前提の調整であることが窺われ、同じ★数でもストーリークエストより難度が高い。
たとえライダーが無事でもクリスタルを壊されてしまうとアウトのぼうえいクエストでは、★2程度ですらクリア困難な場合もある。
また、大ボス級の敵との戦いのみを行う特別なクエストが存在し、これらはトレイナに話しかけて転送して貰うことになる。

いずれの種類でも、後半のクエストはほぼ初見では突破できない難度であるが、「コンティニュー」「やり直し」といったリトライ要素は無い。
全滅した場合や、何らかのミスでやり直したい場合は、ただでさえもストレスが溜まっているというのに
「クソ長いロードに耐えて本拠地に戻り、再び同じだけのロードを経てクエストに入り直す」しか方法が無く、プレイテンポは非常に劣悪である。


・クエストの評価
各クエストにはS~Dの5段階のクリア評価がある。
S・A・B・Cはクエストをクリアできた場合に付き、Dはクエストをクリアできなかった際に付く評価である。
S~Cまでの評価基準は基本的に「そのクエスト内で倒した敵の数」のみだが、ぼうえいクエストは例外的に「クリスタルの残りHP」が基準となる。
クエストによっては、前述の「ふしぎなとびら」を通れないと倒す敵の数が足りず、Sランクを取得できないという嫌がらせのような状況が発生する。

クエストクリア時に、ランクS・Aの場合は2種類、Bの場合は1種類の重要素材アイテムがボーナスとして貰える。
また、クエストごとに、そのクエスト内で取得した経験値=【オーラ】を増加させるフラグアイテム【ホワイトオーラ】を最大3個拾えるが、
Dランクの場合はその効果は発揮されない。つまり、全滅した場合はアイテムも経験値も碌に稼がせては貰えないことになる。

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●戦闘について

○基本的な操作法・操作性
本作のアクションは、□ボタンを任意回数押した後△を押すことで特定コンボが繋がってゆく、いわゆる無双型のシステムだ。
□は比較的発生が速く、○ボタンのガードまたは回避で発生をキャンセル可能だ。
波状攻撃で押し寄せる敵の前では、回避は雀の涙以下、ガードはさらにそれ以下の効果しか無い。
よって、戦闘時における○ボタンの存在意義は、ほぼこのキャンセルにしか見いだせない。
△を押すことで出る強力な攻撃=【必殺技】はキャンセルできず、発生もやや遅いものが多い。
また、×+アナログスティックでダッシュ中に攻撃を行うと、単発だが敵を怯ませる効果の高い「ダッシュ攻撃」が発生する。
○ボタンが防御行動に割り当てられているのは比較的珍しいが、本作には前述のようにキーコンフィグは存在しないので、
操作感に不満があってもこのボタン設定で戦い抜くしか無い。

しかし、ボタン配置はそのうちに慣れるとしても、操作性にはなお問題が残る。
本作はコンボ時、ほぼ「攻撃モーションの発生中」にしか次の入力を受け付けてくれない。いわゆるコマンドの「先行入力」がほとんど効かないのだ。
特に△は、その前の□のコンボモーションを全段ゆっくり確認してから押さない限り繋がらず、コンボのテンポは非常に悪い。
近年の無双シリーズや、一般的なアクションゲームと同じ感覚・速度でボタン入力を行うと確実に失敗し、
「□□□△のコンボだったはずが、□がうまく認識されていないために△や□△に化ける」などのような、下位技の暴発を引き起こす。
一方、□の攻撃は発生が速いため入力テンポの面では多少マシだが、逆に言えば次のボタンの受付時間も短いため、
アクション慣れしていない子供などの場合は「□□だったはずが□単発に化ける」といった事故を引き起こしやすいと思われる。
「□の連打は速く、△だけスローに」……何故このような特殊な操作性にしようと考えたのか、まるで謎である。


○基本コンボに伴う問題点
「でも結局、画面よく見てボタン押せば良いだけだろ? よほど下手じゃなきゃ慣れるでしょ」
――そんな反応が聞こえてきそうだが、もしそうならば、どれほど良かっただろうか。
忘れて頂きたくないのは、このゲームのカメラは引き視点のクォータービューでほぼ固定であり、ズームや視点変更などは不可能だということだ。
小さなキャラの動きを、コマンド入力のたびに熾烈な敵の攻撃に晒されつつ視認するのは正直なところ、大変難しい。
頑張って確認しようとしても、頻繁に起こる処理落ちによって阻害されることもしばしばだ。

そして、コンボには無敵時間や敵の攻撃への怯み耐性(いわゆるスーパーアーマー)などといった要素がほぼ無い。
鎧武、ドライブの「□△」のコンボは一度上空へ飛び上がるため敵の攻撃を回避しやすいが、
飛び上がり時にも当たり判定は残っており、飛んでいる敵や投擲された武器などに当たるとあっさり撃墜される。
更に言えば、コンボには方向補正や吸引、追尾などといった「攻撃を当たりやすくする要素」もろくに見られない。
つまりは敵を撃ち漏らしやすい上に、雑魚の攻撃にちょっと当たっただけでいとも簡単に中断し、多大な隙を晒してしまうのだ。
加えて、長いコンボほど派手な演出があり、処理落ちを引き起こしやすいのもネックで、
プレイヤーとしては必然的に「長いコンボはハイリスク、使い物にならない」という判定を下すことになる。

そのため、ライダーの使い勝手はどうしても、隙の少なさ、短いコンボの使い勝手のみで判断されやすくなってしまう。
初期同梱3体の中ではドライブが移動スピードの速さ、またダッシュ攻撃にスーパーアーマーが付くこともあって圧倒的に使いやすい。
その一方で、ウィザードは不遇である。△単発および□△の使い勝手が良くない(前者は乱射でダメージが小さく分散し、後者は隙が大きい)ことに加え、
□□△の「バインド&リキッド」でも「ダメージが発生せず、本人がワープしたり一瞬消えたりするだけ」の謎の挙動が頻発する。
制作者はウィザードに何か恨みでもあるのだろうか。

純粋にアクションゲームを楽しみたい層にとっても、ライダーの華麗で派手なアクションの再現を望むライダーファンにとっても、
総じて溜息しか出ないようなアクション性であろう。


○戦闘バランスの悪さ
全般に非常に大味、かつ凶悪な戦闘バランスである。

・ダメージバランス
基本的に悪バランスの原因は、敵からの被ダメージが大きすぎ、また敵の体力が高すぎることにある。
ライダーの初期HPは900前後で、後述の強化装備【エナジープレート】の補正による増強を熱心に行わない限り、
レベル90台でも3000に手が届くかどうか、といったところだ。
しかし、敵は初期から雑魚でも簡単に3桁、それどころか数百のダメージを気軽にぶつけてくる。
ボスクラスになると4桁台を叩き出す攻撃も珍しくはない。
前述のギミックによるダメージも容赦がなく、どんなに高レベルでもあっという間にHPが溶けてゆく。
そのくせ敵はやたらに硬い。キョウカライドしていないライダー達の与ダメージは最大限頑張っても一撃2000程度なのだが、
敵はやや強めの雑魚程度ですら数千のHPを持っており、ボスに至ってはそれこそ気の遠くなるような体力を誇る。
しかもフィールドボスクラス以上となると、常時スーパーアーマーが基本装備という嫌がらせっぷりで、
プレイヤーの技術で隙を突くだの何だのと言うレベルでは既にない。
(ちなみにスーパーアポロガイストさんは紳士なので無粋なアーマーなど着用しておらず、ここでもまた好感度が上がる。)

 例:エンデルガスのフィールドボス、巨大フェニックス
 このボスは近接すると一撃500~1000オーバー程度の攻撃を乱発してくるが、
 ウィザードの「スラッシュストライク」という必殺技で遠距離から安全にハメ殺すことができ、
 ダメージ計算がしやすいため試しに計算してみた。
 ダメージ667の攻撃が17回、ダメージ734の攻撃が6回、計120程度の多段攻撃が5回ヒット
 ここでフェニックスの体力が半分になり、攻撃パターンが変化した。
 多少誤差はあるだろうが、フェニックスのHPは「32000~33000」程度ということになる。
 「こちらは攻撃が2~3回当たったら1人死ぬが、敵は必殺技50回当てないと死なない」
 最初にここに来るようなレベルだと、だいたいこういうバランスだ!ハメなきゃやってらんないね!

一方、回復面は非常に貧弱だ。
ドライブキョウカライド時の必殺技「マッドドクター 回復」、「ひかりのしかけ」、
チップを使うたびに回復する強化エナジープレートなどで一応HPを回復できるのだが、
いずれも状況が非常に限定されているため、実用的な回復手段は無いに等しいと言って良い。
マルチプレイ時でも、他のプレイヤーを回復できたりバフ・デバフなどの支援ができたりするわけではない。
ただ皆で、ひたすら敵を殴るのみの脳筋仕様である。

更にバランス上問題があると思われるのは、操作中のフィギュアのHPが尽きて次のフィギュアに入れ替える際、
いわゆる「無敵時間」が無いように感じられる点だ。
残機型のアクションゲームでは「囲まれて死んだ場合のハマリ」を回避するため、
キャラの復帰時に無敵時間や敵をノックバックさせる処置を設けるのが一般的だと思われる。
だが本作では、フィギュアのHPがOになった時点・位置で時間が即凍結され、「別のフィギュアに入れ替えろ」と指示される。
ゲームを続行するには指示に従うしかないが、従えばそのままの位置に次のフィギュアが召喚され、時間が解凍されるだけだ。
囲まれた状態や、弾幕の中にいる状態で前のフィギュアが倒れていた場合は、無論次のフィギュアも開幕大ダメージコースとなる。
「コンティニュー拳」レベルはやりすぎとしても、子供向け作品ならばもう少しユーザーに優しい仕様でもよいのではなかろうか。


・クリスタルケージ
クエスト中、一定地点に足を踏み入れると、周囲一帯をプロレスリングのように囲む結界【クリスタルケージ】が発生する。
ケージは時間経過によって火・水・風。光・闇のいずれかの属性に変化してゆき、ケージ内部の同属性のキャラクターと
その都度【きょうめい(共鳴)】を起こす。敵だろうと味方だろうと、共鳴した者は攻撃力が大幅に上昇する。
ケージの発生と共に、内部にはたいていの場合大量の雑魚が湧くのだが、その他にも
「通常の雑魚群に加え、ライダー系の強雑魚が複数同時出現する」
「ケージ内に氷の雨や火の玉が降る」「一度敵を一掃しても第二波第三波が押し寄せる」
「そもそもダメージゾーンの上なのにケージに囲まれる」
など、こちらを真剣に殺す方向の工夫に満ちあふれた囲み方をしてくるうえ、
中にいる敵を全て倒さない限り出られないため、高確率で体力を大きく消耗する。
クエストのボスとの戦闘時もケージに囲まれるが、それ以外でも1クエストにつき2~3回は覚悟しておかねばならず、
後半の死に覚えゲー状態の現出に大きく貢献している。


・苛烈な遠距離攻撃
★3のクエストあたりから敵の遠距離攻撃が熾烈になってくることも、バランス崩壊の大きな原因だ。
「通路一面に雑魚を敷き詰めて、その奥から別の雑魚が射撃」
「こちらの届かない場所、カメラの具合によっては見えない場所から射撃」
「一度敵を一掃したはずの場所に唐突に雑魚が湧いて一斉に爆弾投擲」
「周囲をクリスタルケージで囲われて逃げられないのに外側から爆発魔法」
「複数地点から一斉に射撃」
およそ嫌な遠距離攻撃のパターンは網羅していると言ってよい。
本作の雑魚は基本的に一種類の行動パターンしか持っておらず、マシーンの如くひたすら同じ行動を繰り返すので、
射撃野郎が大量出現した場合には、ちょっとした弾幕の様相を呈することさえある。

反面、ライダーの技の射程はほとんどが近距離から中距離であり、遠くにいる相手を倒すのは困難である。
ウィザードの必殺技、スラッシュストライクだけはかなり遠距離まで届くものの、
如何せんコマンドが「□□□□△」と長く、敵をスナイプする前にコンボを潰されるのがオチだ。


・ナカマライドとキョウカライド
ナカマライドでアシストキャラを数十秒間召喚することが出来るが、このアシストの使い勝手が今ひとつだ。
補助という概念が存在しない脳筋世界・クリスタルワールドでは、アシストも無論脳筋仕様。
手近な敵に全力で攻撃を仕掛けることのみが使命だ。マルチプレイ時の仲間と同様に、アシストキャラも
プレイヤーの操作キャラから一定距離以上離れた場合、プレイヤーのすぐ側にワープしてくるように設定されているので、
「遠くでアシストにボスを引きつけて貰い、プレイヤーは先に雑魚を片付ける」といった戦略的行動にも使いづらい。
結局、敵にダメージを与えるための鉄砲玉扱いをするしかないが、敵の攻撃でダウン・怯みを起こしてしまうと、
その間はただでさえ短い召喚時間を無駄にすることになる。アシストには指示をいっさい出せないので、
アシストのAIが演出が長くダメージ効率の良くない技(例:オールドラゴンの「ブリザード」)を選択した場合も、同様に時間が無駄になる。

キョウカライドの場合、被弾を気にせず動けるようになるので、長いコンボで大ダメージを発生させやすく、
どうにも不安定なダメージ源であるナカマライドより頼りやすい。
よって、キョウカライドのためのチップをどれだけ温存できるかが後半では最重要課題の一つとなる。
それゆえ、「チップ」の項目で述べたキョウカライドとナカマライドの入れ替わりバグは、本作のバグ・不具合の中ではかなり深刻である。

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●育成と強化システム

○アップデートによる改善
キャラの強さ・装備品のデータはすべてフィギュアにセーブされる。
このセーブがいつ行われているか発売当初はよく分からず、セーブ中にフィギュアを動かしてしまった結果データが壊れる、
という事故があちこちで報告されていたが、現在はセーブ中に注意書きが出るようにアップデートされているので安心だ。
ただ、その注意書きのせいで、せっかくのライダー達の「レベルアップのガッツポーズ」が隠れてしまうようになった。
もうちょっと……もうちょっと配慮して修正出来なかったかこれ……


○レベルアップ
本作では、キャラのレベルアップは共同プールに溜まった経験値=オーラを各フィギュア=ライダーに割り振ることで行う。
この作業はクエスト中には行えず、クリスタルベースでトレイナに話しかけ、育成画面に入ったのちに実行する。
オーラにもやはり火・水・風・光・闇の5属性が設定されており、同属性のライダーのレベルしか上げることができない。
入手できるオーラの属性はほぼ敵の属性に依存し、敵の属性は出現するフィールドと同じであることが多いため、
「ゴボルレイク(水)でドライブ(風)が頑張ってクエストをクリアしたが、出番の無かった鎧武(水)のレベルしか上がらない」
といった何とも切ない状況がよく発生する。
一度フィギュアに割り振ったオーラを取り戻すことは出来ず、新しいフィギュアを別購入して追加した場合は
また新たに対応する属性のオーラを稼がねばならない。
レベル30になると、後述する【エナジープレート】の効果で「攻撃が多段ヒットすると自分と同属性のオーラを入手できる」ようになる。
これが可能になると「バランスブレイカーじゃねこれ?」と言いたいほどオーラ稼ぎの効率が上昇するが、
同時に「今までの長く苦しい道のりはいったい何だったのだろう……」と、一抹の空しさが心にさし込むのも事実だ。

――まあレベルをいくら上げたって、終盤では一瞬で溶けるんですけどね!


○エナジープレート

・作成
トレイナはフィギュア=ライダーを強化する装備【エナジープレート】も作成してくれる。
効果はHP・力・守り・運の各種ステータス強化、特殊技能(特定時パワーアップ、など)の追加、特殊な必殺技を追加、の概ね3種である。
各プレートの作成にはそれぞれ「プレートのレシピ」が必要であり、以下の素材のうち数種類を数個ずつ組み合わせて作る。

A 各属性の力を持った素材(例・みずのクリスタル、ひかりのしずく)
B 特定敵が落とすクリスタル(例・げきじょうのクリスタル、Δのクリスタル)
C 特定の場所にあるクリスタル(例・しっそうのクリスタル、きぼうのクリスタル)
D 時間素材(例・アサストーン・マヨナカストーン)
E ライン方向指定素材(例・マヨコストーン・ブンキストーン)

AとDは普通にプレイしていれば大量に集まるので特に問題は無い。

Bにはアイテムごとに「よく落とす・落とす・たまに落とす」の3種のドロップ率が設定されている。
一部例外的に、ボスクラスの敵が「ほぼ必ず落とす」ものもある。
「よく落とす」の場合でもドロップ率はさほど高くなく(体感的には10%以下か?)、
「たまに落とす」の場合は終盤になっても入手できていないことがザラである。
ステータスの「運」が高ければ入手率は向上するのだが、それでも「よく手に入る」という印象でもない。

Cは「ふしぎなとびら」の奥にあるものがほとんどのようで、光と闇のフィギュア、または指定のライダーのフィギュアを別購入しない限り
入手不可能なものが存在することになる。ちなみにCが必要な「必殺技追加」のプレートで追加できる技は、ボタン溜め押しのみで発動でき、
通常のコンボより潰されにくい。一部の技は非常に強力で(例:広範囲に多段ヒットするドライブの「スピードロップ」など)、
有ると無いとでは地獄の1丁目と最深部くらいに攻略の苦痛度に差がある。

EはクエストをS・Aランクでクリアしたときに入手でき、クエストによって貰える種類が限定されている。
有用なものは★3以上のクエストで入手できることが多く、当然レベルが低いうちはなかなか手に入らない。

素材の種類が多いこと、入手しにくいこと自体はクソではないのだが、本作の場合は前述のようにクソ長いロード時間、
戦闘のクソバランス、手持ちの素材を確認できない仕様、図鑑が無く落とす敵の外見を確認できない不親切さなどとの相乗効果で、
恐ろしく煩わしい作業となってしまっている。


・プレートのソウビ
作成したプレートは、各フィギュアに【ソウビ(装備)】することで効果を発揮する。
装備スロットはライダー=フィギュアを中心としてマス目状に広がっており、1マスに1枚のエナジープレートを装備できる。
ただし、ただ装備すれば良いわけではなく、ライダーから伸びる線【エナジーライン】が途切れないよう、プレートに刻まれたラインを繋がねばならない。
ラインの種類は直線・L字・T字など様々なもの(前項Eの「ライン方向指定素材」は、これを決定するために必要)がある。
このマス目はレベルアップによって何度か拡張され、初期配置されている「特殊で強力なプレート」も存在するので、つなぎ方をよく考える作業が必要だ。

――これ自体は面白いアイディアであるし、パズル的な楽しさがあることも事実だ。
ただ、それを十全に楽しむよりも先に、システムの不親切さによるストレスがまず襲いかかってくる。
プレートの置き方は「自分で置く」「おまかせで決定する」の2種類があるが、「おまかせ」の方はラインさえ繋がればよいと思っているのか、
そのライダーでは効果を発揮しないプレートまで繋いでしまう。また、どういう効果を優先させて繋ぐかなどは全く指定できないので、
結局「自分で置く」ほうが遙かに効率がよい、のだが……これ以降がまたストレスの塊だ。
プレートの配置を大幅に変えたい場合でも「全て外す」という手段が無いため、わざわざ一枚一枚外してゆくことになる。
やっとのことでまっさらにしたマス目にいざプレートを置こうとしても、手持ちのプレート=パズルのピースは
種類も数も一覧表示されず、種類ごとにちまちまカーソルを動かして探す必要がある。
しかも種類を選び直すごとにトレイナがいちいち喋るので、やかましいことこの上無い。トレイナ、お前もか……
プレートを置いて×ボタンを押すとトレイナが「この配置でいいか」と尋ねてくるが、「あ、あそこに違うのを置けば良かった」
などと思ってこれにうっかり「いいえ」と答えてしまうと、一気に一連の作業前の配置に戻ってしまい、努力は水泡に帰す。

一度何とか装備を終えた後でも、プレート関連はUI面の不親切さが目立つ。
困りものなのは、最終的には数十枚のプレートを装備することになるが、その装備パターンを登録しておくことが出来ないことだ。
新しいプレートが手に入って効果を試したい時や、強化するステータスを一時的に変えたい時なども、元の配置に戻す手間を考えると逡巡してしまう。
更に装備済みのプレートの詳細を「ただ確認する」ことが出来ず、必ず「自分で置く」から配置操作に入って見直さねばならないうえ、
配置操作から出るときには配置を変えようと変えまいと必ずセーブされるため、非常にテンポが悪いこともストレスの蓄積を加速させる。
装備しているプレートのデータは各フィギュアごとにセーブされているが、育成画面では同時に複数フィギュアを表示することはできない。
よって、他のフィギュアが装備しているプレートを外して流用したい場合は、もちろんライドゲートにいちいちフィギュアを乗せ替えるしかない。
無論、フィギュアごとにこれらのストレスを経験したうえで、である。
――ちなみに育成画面ではフィギュアの読み込みは2秒で終わるよ! わーい早くて便利だなあ。ハハハ……


・プレートによるレベルアップ補正
プレートによるステータス強化値の合計が一定以上になると、レベルアップ時の能力上昇にプラス補正が付く。
どうやらHPは最低+100以上、他のステータスは+10以上から補正が付き始めるようだ。
つまりは強いプレートを早期に作れば作るほど、ライダーが強く成長することになる。
しかし上記のように、素材入手には課金要素が伴ううえに収集作業も煩わしく、装備する際も作業のストレスから逃れられない。
ついでに言えば、光と闇のフィギュアは大幅強化が図れるプレートのレシピが終盤にしか入手できないため、
せっかく別料金を出してフィギュアを追加購入したのに成長がいまいち、ということも起こりうる。


・裏技
本作では、フィギュアに割り振る前の経験値と、未装備のプレートはフィギュアではなく本体側にセーブされる。
そして、本体のセーブデータは外部バックアップ可能である。と、いうことは……?
クソロードに耐えていちいちデータを読み込み直すのはそれはそれで苦痛で空しいのだが、このクソ仕様だらけのクソゲーに
まともに付き合う苦痛よりは遙かにマシで、ドブに捨てる時間も短い。まあいくらキャラを強化したって(以下略)なのだが。

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以上、このクソゲーの内容を述べてきた。
一つ一つは致命的ではないかもしれないが、至る所隈無くクソ要素が張り巡らされ、壮大なクソゲーを作り上げていることが多少なりとも伝われば幸いだ。
本作では戦闘しようとストーリーを見ようと育成をやりこもうと、どこにもストレスからの逃げ場が無い。
クリアまでの標準プレイ時間は数十時間程度であろうが、それなりにボリュームがあることで更に苦痛は倍加する。
近年の「ゲー無」系とは一線を画した充実したクソであり、発売から一月経った今でもなお、謎の挙動や不具合の報告が相次ぐクソの泉だ。
紛う方無きクソなのに、何故かプレイを継続したくなる負の吸引力にも満ちており、血に飢えたクソゲーハンターには非常にお勧めの一品である。

だが、純粋にライダーが好きな子供達に買い与える際にはくれぐれも「フィギュア・チップの大量買い足し」「マルチプレイとレベル上げの手伝い」を忘れないであげてほしい。
それが無ければ、このゲームはただの献身と慈悲と謙譲の徳を養う苦行でしかない。
我が子を聖者にでもしたい場合以外は決してお勧め出来ないし、万一そうしたいなら、中古ショップでウルティマを探す方が圧倒的に賢明な選択である。

選評案その3

初めに自分の環境を紹介しておく。
・PS3
・購入は1月8日のためバージョンは1.03からプレイ
・無限増殖バグはプレート・経験値ともに多用
・ライドゲートは基本読み込み不良なしの良個体
・フィギュア・チップはイベント得点以外はすべて所持

話を進める上で何度か出てくるワードで公式名ではなく、便宜的に使ってるものがあるので説明をしておきます。
ステージ:風・水・火・闇・光の5ステージがある。マリオワールドでいう1-1とか2-1といった表示の前半の数字と思ってほしい。
クエスト:ステージ内にあるミッション。マリオワールドでいう1-1や1-2といった表示の後半の数字と思ってほしい。
★:難易度が7段階評価で★数で表されている。
ライドチップ:赤・緑・黄・青の4色があり赤は攻撃力・緑は防御力・黄色は運・青はHP回復とそれぞれ特性がある。ナカマライド・キョウカライドすることで効果を発揮する。また同じ色を同時に使うことでコンボとなり効果が増す。HP回復以外は召喚時間中のみ効果がある。HP回復は一律500回復(参考:HP割り振りなしでレベル100のHPが3000程度)


良かった点
○歌がいい(ただし歌もクウガを意識したわけではなく、ゲームの世界観がクリスタルワールドのため、クリスタルキングを起用したのではないかと疑問有。)
○カリスのジョーカーへの変身や、地獄兄弟がお互いを助ける演出がいい。

悪かった点
○ライドゲート
「ライドゲートをつけたままでは認識しない」「フィギュアの読み込み不良が多い」と先の選評者は書かれていたが、個体差だろうが私の場合はこれらはおきたことがない。ただし、一度だけチップ読み込み中に手が触れチップが動きフリーズを起こしたことがある。
その他問題点
・ライドゲートのケーブル長さが1mと短く、大きなTVで離れてやる場合はUSB延長ケーブルを使うかいちいち近づく必要がある。(中途半端な画面サイズも参照)


○チップ
初期チップは4種類の内容に青がなく、HP回復ができない。本作ではクエスト内で回復できる箇所がわずかしかなく、一番ほしいチップのはずだが。


○ストーリー
ストーリーでは「仮面ライダーによって倒された怪人どもの魂が復活」のようなことが語られた。劇中で死んだナイトやカイザ、怪人が変身したデルタなどが登場するのはまだわかるが劇中で共闘しかしなかったイブキ、ゼロノス、主人公のフォームの一つであるブラカワニなどが登場するのは意味不明である。ライダーを敵で登場させるのは致し方ない部分はあるが、ストーリーと矛盾しているのはどうにかしてほしい。
特に1期2号ライダーのナイト・カイザ・カリス・イブキ・ゼロノス・イクサは敵として登場させているがチップで出す予定はないのか。こうなると中途半端に出ているガタックだけが妙に浮いて気になる。


○チュートリアルが見られない
本作で最初のクエストクリアでキャラの育て方を教えてもらえる。ただし、初期状態のフィギュアを使って説明するため初期状態以外ではチュートリアルを見ることができない。
それ以外のフィギュアを使用していると、初期状態のフィギュアに交換するかチュートリアルを終了するかを迫られる。そのため、中古品を使用していた自分は見ることができなかった。なお、このチュートリアルが見られるチャンスは最初の一度のみである。
フュギィアの初期化自体はメニュー画面で可能なためリセットしてやり直すか、その画面のまま新たなフィギュアを買いに行く必要がある。
なおメニューには初めからという項目がないのでやり直す場合は一度ゲームを切り、セーブデータ削除する必要がある。


○処理が重い
必殺技など多大な処理が必要なときにゲームの処理が遅くなるゲームはたまにあるが、本作では「敵に囲まれた状態で味方を召喚したら処理落ちする」という、基本的なプレイに支障がある状態となっている。特にナカマライド・キョウカライドの召喚演出が重いようでそのときにバグやフリーズが起こる模様。一番起きてはいけないところの気がするが。


○中途半端な画面サイズ
本作の画面はバトライドシリーズとは変わって、引き画面になっている。そのせいでキャラの判別がしにくく、似たようなカラーリングのキャラを見間違えることが多々ある。
おそらく本作のプレイは50インチくらいの画面があればわかりやすいのだろうが、ライドゲートのケーブル長さのため50インチでは適正な距離でプレイすることは不可能。


○カメラ固定
カメラが常に一定方向からの固定なため、画面奥から手前に行くと前に何があるのか全くわからない。一応通常のルートではこのような動きはないように設計されている。しかしアイテムを取った帰り道など一部ではこのような動きになることもある。帰り道ということなので一度通過したルートなため、基本敵はいないが再出現や倒し忘れがいた場合は火だるまになる。


○複数プレイの問題点
・コントローラ
USBポートがライドゲートでひとつ埋まるため、初期型の60GBを除き、USBに挿して使うタイプのサードパーティーのコントローラではマルチプレイに不向き。
純正コントローラを2個までなら持っているユーザーは多いと思うが、果たして純正コンを4個も持っているユーザーがそんなにいるのだろうか?なお、私はPS3純正コン3コとHORIコン1コを使用。充電やUSBへのデータの書き写しのたびに抜き差しをしなければならずかなり面倒であった。

・1Pの画面固定
カメラワークが1P固定で、2Pは画面の外で戦闘を行うことが多々ある。さらに離れすぎると強制的に1Pの付近に移動させられる。
・・戦闘面以外でも
本作では持ち帰ったアイテムを鑑定してもらう場所があり、そこに2Pで行くことも可能となっている。このとき会話は2Pのキャラ周りで行われるのだが、カメラワークは1P中心というシステムのため、1Pの位置によっては会話が画面から見切れてしまう。(画像参照)なお1Pを動かしてカメラワークを変えようにも、鑑定中は他のコントローラの操作を受け付けない。

・初期フィギュアのバランスの悪さ
初期付属のドライブ・鎧武・ウィザードの走力のバランスが悪く、ドライブは全キャラ最速のスピードを誇るが残りの二人は鈍足である。そのため、ドライブが普通に歩く速度=ウィザードの走る速度くらいであり、ドライブが走ればすぐに画面からフェードアウトしてしまい、強制移動(以後ワープ)させられる。
走っていたキャラがワープさせられた場合は、ワープ直後の挙動も走っているため、勢いで意味不明な方向に走って行くことも多く、再度画面からフェードアウトしてしまう。
そんな中進行のテンポをさらに悪くする要素として、ジャンプ台だけはプレイヤー全員で乗らないといけない仕様がある。クエスト中に何個もジャンプ台はあり、そのたびに仲間を待つのは結構な苦痛である。

・残念なアイテム
複数プレイのメリットとして、クリアすれば特別なアイテムがそれぞれのプレイヤーに与えられる。このアイテムはフィギュアに保存されるため、鑑定という作業でPS3側に移行させななければいけないのだがそのロードが長い。アイテムをおそらくランダムで生成しているだけのはずなのに、クエスト開始前のロードくらい長い。さらにアイテムは『特別な』と謳っているのにしょぼいものしか出たことがない詐欺状態である。


・感想
ライダー初心者の家族に単独プレイと2Pプレイをお願いしたが、単独プレイは最初のチュートリアルコースということもあり楽しかったという感想が聞けた。
しかし、二人プレイでは自由にキャラを動かすことができず(画面からフェードアウトばかりし)にストレスがたまったと言っていた。


○スキップ要素
「本作では会話をスキップすると文字がみられない」「召喚の演出のカット方法が明記されていない」と先の選評者は書かれていたが、そのスキップボタンの統一性のなさにも注目したい。
・会話スキップ:○
・召喚演出カット:×
・上記のアイテム鑑定の演出:START
一つのゲームでなぜこれほどバラバラなのだろうか。注意すればそれほどでもないことだが、無意識にボタン連打をしていると間違えることもたまにある。特にこれらの要素の前にはロードが入り、その後の演出も不必要な物のためつい注意力が散漫になることが多い。


○凶悪なキャラ
・サソード 技「ライダースラッシュ」
溜め動作の後、前方へ斬りかかってくる。前方への移動中はクロックアップの再現か消えてしまい、射程圏内にいれば斬られたエフェクトのみが残る。恐ろしいことに射程はかなり広く、見えない範囲から見えない攻撃をしてくる。
さらにサソードが登場するステージは闇ステージ内のクエスト内のみで、このステージは全体的に色合いが暗くサソードの色が紫色なため、見えていてもサソードかどうかの判別が難しい。特にサソードに囲まれたときは同様のカラーリングのキャラもなぜか多くなっている。また攻撃以外の方法で動かず、初動も溜め動作なので動きが少なくこれも判断の難しさを上げている。

・メイジ
テレポートからの蹴りという予測不可能な攻撃で回避連打か空中に逃げるしかない。凶悪キャラの中で唯一大量発生する。

・バケネコ
音撃波を放ち周り一体へ攻撃。近くに複数体いることが多く、他の雑魚がいるとタイミングを見計らうのが難しい。
音撃波による攻撃中はキョウカライドによる攻撃とダッシュ攻撃のみ可能。ダッシュ攻撃中は可能だが近づく間にゲージを削られる。

・オーディン
通常クエストでは単体でしか登場しない。討伐クエストでは★7で登場。テレポートからの攻撃、テレポートでの回避とテレポートを多用。メイジより硬く攻撃的。テレポートによる回避能力が非常に高く、キョウカライド・ナカマライドの時間が潰される。倒しても2度も復活するので初見では心を折られる。(ただし、復活もテレポートも劇中再現なので凶悪というのは言い過ぎか)

・イクサ
基本は動かず攻撃範囲も狭く雑魚。だが防御力と攻撃力が異常に高くLv.100でも一発の攻撃でゲージを1.3本(最大体力の3分の1強)くらい持っていかれる。
大量の雑魚が発生すると硬いこいつを倒すのは難しく、隙をつかれることもしばしば。

・ゴウラム、パワーダイザー
スパアマ持ちで防御も硬い。だいたい1回で4体発生し、4方から攻めてくる。スパアマのせいで攻撃で怯まないのでコンボが繋がらず、発動時間の短い技でちまちま攻めるしかない。ゴウラムに関してはディケイドFFRでも登場するため、同時に使うとややこしい。

・乱れ童子
空中飛行キャラの中で唯一攻撃的キャラで、他のやつと比べて硬い。ジャンプボタンがないので上系攻撃かジャンプ攻撃までコマンドを繋ぐしかない。雑魚と違い最低2回は攻撃しないといけないところがつらい。

・ソーサラー、水のエル
上からの魔法陣と梵字による攻撃。本体は遠くにいて近くの敵を倒していると火だるまになる。鈍足キャラ、攻撃に伴う移動が少ないキャラでは対処は難しい。

・スカル、ギャレン、ゾルダ、ゼロノス
銃撃四天王。上の順でたぶん左から攻撃速度が速い。逆に右から弾丸が太い。ゼロノスに至ってはビームなので側面も攻撃範囲。見えないところから攻撃してくるお決まり事をやるのでたちが悪い。ライダーだけに威力も高く設定されており、レベルが低いとゲームオーバーに持ち込まれる。



良くも悪くも
・キャラの再現性
本作のキャラの動きはKOTY的には残念だが再現度は悪くない。最もメインのライダーはバトライドから流用しており、悪のライダーとして登場しているライダーは再現性の高い技を一つだけクラヒから流用してその技しか使用しないので、再現性は高くて当たり前なのだが。
これらを除くと追加された技は鎧武のジンバーチェリー高速斬りとドライブ関連のみである。それらの再現度も低いわけではないが、タイプワイルドのモーションがクラヒの仮面ライダー2号の流用だったりとイマイチ新鮮味はない。このように攻撃面はほとんどが流用ではあるが、変なモーションを流用しているわけではないので及第点はあると思う。
しかし問題視したいのはジャンプできない仮面ライダーである。
少し話がそれるが仮面ライダーのジャンプの意義を説明する。
元々仮面ライダーは子供向け番組とはじまったこともあり予算が少なかった。そこへバッタモチーフということが決まり、バッタなら高いジャンプ力を活かしたキックを必殺技にすれば低予算でも作れるということになり、「ライダーキック」が必殺技に決まった経緯がある。その系譜は受け継がれ、モチーフが変わったりアイテムの販促が行われる最近のシリーズでも「ライダーキック」は必ず使われる。
いわば、仮面ライダーにとってジャンプは生きる術であり、戦う術であり、仮面ライダーの象徴の一つだろう。そんな作品からジャンプを奪ってしまえば技の再現性はあれど完成度が高いとはいえないと思う。

・追加投入されない敵
封鎖空間では敵の大量発生が1~4回起こる。2回目以降の発生を起こすにはそれ以前に発生した敵を全て倒す必要がある。敵を全て倒さないと次の敵が出現しないこと自体は、通常プレイでは1体ずつ確実に倒していけばいいのでありがたいことだが、時間制限があるライドチップ使用時は倒し忘れがいると捜索中にライドチップの時間制限が切れることがある。なお、バトライドでは敵の数が減った時点で次の敵が追加で投入される方式であった。


○課金要素
良かった点
・使えるキャラが増える。
・相対的に難易度が下がる。

悪かった点
・テンポ悪化
キョウカライドやナカマライドが必要なときは基本ピンチである。そんなときにコントローラを手から離すことができるわけもなくタイムが必須になる。これだけでもかなりテンポは悪化するのだが、チップを探す作業、チップを片づける作業と、枚数が増えれば増えるほど大変になりテンポが悪化する。
・・チップの整理について
初期の4枚程度なら問題ないが、現在市販品だけで38枚ある。38枚をバラで置くにはさすがにスペース的に大変で、加えて探すのに時間がかかる。自分の分け方だが、サブライダー・キョウカライドに使うライダー・キョウカライドに使わないライダー・HP回復用ライダーと大きく4種類に分けていた。これだけ分けても目的のチップを探すのは大変であり毎回探してしまう。特にクエスト中に使用済みチップまで分ける余裕はなく、終わるたびに整理と一気に現実に戻される。


・肉体的疲労
交換作業が増えるので、肉体的疲労が増す。交換するだけだろと思っている方もいるかもしれないが、ゲートは有線でコントローラは無線なので一々立たないと交換できない人もいるだろう。またチップは掴むところがないので量が増えると片づけるのも面倒である。

・精神的疲労
チップは2度使えないのでどれを使ったか覚えておく必要がある。さらにチップが増えたことでコンボ発生を狙うかすぐ使うかなど駆引きもでてくる。特にHP回復は使うタイミングが難しく相当頭を使う。
例:最初に敵に囲まれたときはHP全快なのでもったいない。敵が戦闘員のみの場合もここで使うのはもったいないと考え、HPが残り僅かでも相手もあと2体なら次に敵と遭遇するまで待とうなどという思考が働く。
これらはライダーキャラを熟知しているもののプレイ感想であり、知らなければ上に加えてどれがキョウカライド用のチップなのか探す手間もおそらく必要になるだろう。

・まとめ
課金することによって得られるものは大きいが、時間的・精神的・肉体的・金銭的と4重苦を強いられることになる。本作のプレイを終えたあと自然と出る言葉がある。「疲れた」と。冷静に振り返ってみるとクリアを手助けし、ストレスを軽減させてくれるはずのフィギュアから得たもので一番大きいものは疲れなのかもしれない。

○総括
散々クソな要素をまとめてきたが、実を言うと案外楽しめた。ただし、これは課金によってクエスト失敗が少なかったことやフリーズが最低限しか起こらなかったこと、無限増殖を多用したことが大きいと思う。
経験値バックアップをやる前はマリオワールドでいう1-4で3度ほどゲームオーバーを連発しやる気をそがれた。最初のステージでそれなのだから、その後もずるい手を使わなければおそらく心は折れていただろう。
また、私が楽しめ理由の一つにFFやドラクエ、テイルズなどのRPGをやっていないことも影響していると思われる。おそらくこれらをプレイしたことがある人にとっては、本作はそれらの劣化ゲームでしかないのであろう。しかしRPGをほとんどプレイしたことがない私にとっては劣化感を感じることはなく、上で表現していたマリオワールドが3Dになった程度に楽しめた。
しかし、それで本作が残念ゲー程度に上がるかと言えばそうではない。単独の通常プレイでクリアさせるつもりのない難易度、つじつまの合わないストーリー、テンポの悪さ、バグ、そして課金とすべてが重なりあう本作は、文句なしのクソゲーといえるだろう。


○おまけ
通常プレイで遭遇したバグ一覧

・強制脱出
光専用・闇専用などのルートでフィギュアを2コンに追加しようとしたとき、2コンで○を押しただけなのに1コンのキャラが解除されることが多々あった。このとき1コンのキャラは一度ライドゲートから取り上げ、再度乗せることで認識する。(乗せっぱなしの場合認識しない)なお、このときHPが全回復しており、プレイしたことがリセットされている模様

・グラフィックの裏側へ
キョウカライド、ナカマライドを連続でやると読み込み負荷が高いようで、グラフィックの裏側の空間へ飛ばされた。起こったキャラはウィザードのキョウカライド時で、画面に映らないのではっきりわからないがキョウカライド中は普通に動けていたと思う。しかし、キョウカライドが解除され通常攻撃をやると延々とその技を続け解除されなくなった。運よく相手の射程圏内にいたため死ぬことができ、次のキャラ召喚で通常フィールドに戻ることができた