2007年 次点

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概要

名称遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE EVOLUTION
ジャンル対戦型カードゲーム
対応機種PS2
発売・開発元コナミデジタルエンタテインメント
発売日2007年12月6日
価格6,980円(税込:7,329円)
対象年齢CERO:A(全年齢対象)

選評

遊戯王シリーズ初の『OCG(オフィシャルカードゲーム)をベースとした』据え置き機用ソフト。

事前に発表されたソフトの内容は、PSPで発売された
「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE(以下、TF)」のベタ移植ということだったが、
元ソフト自体の評価は高く、PSPを所持していない層がTFのためにPSPを買いに走るほどの
名作だったため、非難よりも歓迎の声の方が多かった。

また、使用できるカードが2400枚から2800枚と増加し、PSP用ソフト「TF2」との連動特典も
あるということで、TFをプレイしたか否かを問わず、多くの遊戯王OCGプレイヤーたちをwktkさせていた。

膨らむ期待感の中には、携帯機から据え置き機への昇格によって、様々な面でのパワーアップが
望める点があった。スレッドにはキャラボイスの充実、AIの強化、原作音楽の再現などなど、
強化されるであろう要素を予想し合う書き込みが相次いだ。

こうして迎えた発売日……の前日、フラゲ組が顔を真っ青にして報告を書き込んだ。

「こ、これは詐欺だ!」

・PSPにはあったキャラボイスがまさかの『全 削 除』+無意味に動く口パク(アニメ原作でこれは寂しい)
・制限リスト(デッキ内に入れられるカード枚数の制限)が2年前のTF発売当時のもので、近年猛威を
 振るいはじめたカードをデッキに入れ放題(ゲームバランス崩壊)
・演出面やAIの強化など……一切無し!
・TFまたはTF2からのデッキの引継ぎ……無し!
・ストーリーの追加要素……予想通り、一切無し!

近年、据え置き機から携帯機への劣化移植されるゲームが多くなってきてはいるが、その真逆である
「携帯機から据え置き機への劣化移植」は前代未聞と言っても過言ではないだろう。

まさかそんな離れ技をやられると思っていなかったプレイヤーたちは、そんなフラゲ組の報告を
「つ、釣られないぞ!」と頑なに信じようとしなかったが、発売日直後には完全にお通夜状態に。
告別式を済ませたあと、遊戯王フリークたちは何事もなかったかのように、「TF2」や「TFE」の2週間前に
発売されたDS用ソフト「遊戯王デュエルモンスターズ World~Championship~2008」の話をはじめるのであった。

元々「神ゲー」級と言われていただけに、上記の問題点を無視すれば普通に楽しめる代物。
内容面に致命傷なバグでもあれば、現皇帝・四八に迫れるものがあったかもしれないが、残念ながら
そういうものは現在確認されていない。

だが覚えておいて欲しい。
「携帯機から据え置き機への劣化移植」という、クソゲーにおける新たな時代の風が吹いたことを。